L社の技術を持っただけの擬態型一般人Aがキヴォトスで生き残るためにできること。   作:D-T45-45-1919JP

5 / 32



諦めてロボトミーコーポレーション買いました。激面白いですが時間泥棒であり、労力泥棒でもあります。


作業って成功したときダメージ喰らわなくて、失敗したときダメージ喰らうんだこれ。

とりあえず罪善さんの武器優秀すぎて草生えたので初投稿です。



都市のテクスチャ、学園のテクスチャ

 

 

 

 

 

 4日ほど経った。

 

 何度もアブノーマリティをお世話する職員として作業を重ね、何度か圧縮した時の中で再挑戦もしてみた。そして大体の規則性が掴めたのでひとまず纏めたいと思う。ちなみに使っているのは安全チームのフロアだ。死にたくないから研究案の類は大体有効化してある。

 

『仮称:ブラックマーケットの少女A』

 

危険度クラス ZAYIN

ダメージタイプ Red(2-3)

E-BOX数 10

作業結果の範囲(暫定)

良  6-10

普通 3-5

悪  0-2

 

 生徒はアブノーマリティでもあり、ねじれでもある奇異な存在であるため、これらの値が変動する場合も視野に入れなければならない。

 

 作業を行う上で必要と判断し、職員としても一応登録した俺の能力値はL社による独自のパラメータリストシステムによって分類され、レベルI職員であることが判明した。わかりやすく初期ステ職員だ。

 

 と、思うじゃん?

 

 勇気・慎重・自制・正義の値は全て10だった。嘘だろ、初期職員以下じゃねぇか! 初期職員でも最低15、最高20でばらつきがあるのに!

 

 ……まぁ、彼らもゲーム的には弱そうに見えるが、実際は巣で育ったエリートたちだからな。そんなエリートですら初期値がアベレージ17付近なんだ。高望みするべきじゃない。

 

 俺はあくまでAの身体を使ってるだけの一般人なんだから。

 

 あの後、俺は洞察作業を続け、彼女の反応を観察した。するとある事に気付いた。

 

 感情の振れ幅が固定されている、と言えばいいのか。洞察作業中におけるほぼあらゆる俺の発言は好意的に解釈される傾向が多く、彼女に好感を与えるようだった。

 

 逆に愛着作業をしてみれば、瞬く間にNE-BOXが溜まり、作業が失敗した。愛着作業中の俺の言動は全て不快に解釈されるようになった。

 

 生徒にも収容されたアブノーマリティと同じように、作業ごとの適性が存在するようだ。

 

 これはアブノーマリティとは違うが、近しい性質を示している。

 

 全体性を持ったアブノーマリティは前回と同じ条件で同じ作業をすれば、起こる反応も同じ傾向になるという性質があるが、収容した彼女は会話内容こそ異なるものの、感情の方向性や振れ幅が固定されていた。

 

 奇妙な全体性を持っているのだ。アブノーマリティと同じように。

 

 しかし、その性質はロボトミーコーポレーションの収容室の中でのみ確認された。

 

 外に連れ出してみれば、同じ会話にも関わらず人間的な、刹那的に感情の色がコロコロ変わる反応を示したのだ。

 

 これが何を意味しているのか。

 

 前に言ったと思うが、ヘイローを持った生徒はねじれ生物のような存在だ。アブノーマリティに至ってはいないが、片足を突っ込み続けている状態。

 

 なぜそんな状態になったのかと言えば、忘れられた神々が学園都市というテクスチャによって人間性を付与されたから。

 

 それを踏まえた上の仮説はこうだ。

 

 俺のE.G.Oの中で、生徒が()()()()()()()()として扱われている間はキヴォトスが齎すテクスチャが剥がれ、都市の持つテクスチャが貼りつけられている。より詳細に言えば、アブノーマリティの性質を付与されるということだ。

 

 キヴォトスにテクスチャがあるのなら、逆に都市にもテクスチャがあるんだろう。都市のテクスチャはカルメンの言う魂の病を含んでいたかもしれないが、それはまぁ別にいい。

 

 問題は作業を失敗しまくれば、普通に殺されるかもしれないということだ。一回色々試していたらクリフォトカウンターがゼロになり、むちゃくちゃに暴れるようになり、姿も変異した。……率直に言って、死ぬかと思ったね。通常のアブノーマリティのようにクリフォト抑止力が働いていてくれれば良かったんだが、生徒にはあまり効いていないようだ。

 

 もちろん、多少は機能しているようだが。でなければ管理人兼職員である俺は時を巻き戻す前に殺されていただろう。

 

 ……まさか、まさかだ。キヴォトスでも死なないようになんとか安全に生きるためにロボトミーコーポレーションの雛型を作ったのに、まさかの法則で生徒に殺される危険性が急増するなんて!

 

 脱走が起こればまず間違いなく鎮圧できない! かと言って外で働きたくない! 流れ弾で死ぬから! 施設全体にクリフォト抑止力が掛かっているから俺はギリギリ助かったが、あのまま時を進めていればジエンドだ。ちゃんと俺の死後に自動初期化が行われるかも不安で仕方がない。

 

 ……しかし、やるしかない。

 

 恐怖に立ち向かい、未来を創る。

 

 いいだろう。俺が、俺こそが、エリート職員だ!(レベルIのミソッカス)

 

 ぶっちゃけ俺は会社の規模を拡大するつもりも今のところないし、俺一人で何とかするつもりだ。どうにもならない場合はAIを呼び出す必要があるかもしれないが……いや無理だ。どの時間軸のセフィラが呼び出されるのか皆目見当もつかない。

 

 LoRの人間体を手に入れたセフィラたちならいいが、L社時代の箱を召喚するのはキツすぎる。俺にとっても、セフィラたちにとっても。

 

 アブノーマリティと同様、絶対に起こさないようにしよう。居るのはわかっているのだ。言うなれば、図書館のL社バージョンが今の俺だから。

 

 アンジェラも同様だ。1万年の最中のアンジェラかもしれないし、館長のアンジェラかもしれないからな。

 

 ひとまず、大体の性質や法則は掴んだ。できれば友好関係を築いた彼女とはこれからも仲良くやっていきたいところだが……。俺に面倒が見切れるのは一部屋が限度。

 

 巻き戻しを一度起こすだけで溜めたエンケファリンの大半が消えてしまうが、これは少女のアブノーマリティとしての格がZAYIN程度であるからだろう。もちろんT社の特異点技術の対価をエンケファリンで踏み倒せるだけで破格ではある。破格ではあるが……ぶっちゃけエンケファリンの貯金ができないのは精神的にキツイのだ。

 

 エンケファリンが更に必要なら二つ目の部屋を作って、新しい生徒を入れれば済む話だが……彼女たちはクリフォト抑止力が完全に作用するアブノーマリティではない。腹も空くし、脱走もする。放置すれば勝手にNE-BOXが溜まることすらある。

 

 ここがアブノーマリティと異なるところだ。クリフォト抑止力の効きが悪い……というより、彼女たちがねじれ”()()”であるから、クリフォト抑止の効果が影響する範囲に限界があるんだろう。

 

 ゲームでなぜ何も作業せずに放置していても収容室でアブノーマリティたちが大人しくしているのかと言うと、クリフォト抑止力という力がアブノーマリティの存在的な活動を妨げているからだ。放置してたら問題が発生するアブノーマリティも居るが、それらはそういう性質が強すぎてクリフォト抑止を貫通しているタイプ。

 

 WAWやALEPHを作業した時、クリフォト過負荷という作業成功率が下がる現象が起きるのも、強すぎるアブノーマリティの力がクリフォト抑止を貫通するからだ。

 

 ちなみに俺のロボトミーコーポレーション社では試練が起きない。俺一人しかいないし、俺のE.G.Oを管轄するAIも居ないし、研究もしていないからだ。する必要もない。

 

 俺のE.G.Oの奥地にあるアレを考えれば、俺の精神が不安定になれば勝手に出てくるかもしれないが……要は明るく、元気に、やりたいことはやる! これでいいんだ。

 

 ……いやぁ、マジでアレなぁ。アレがあるせいでなぁ……怖いんだよなぁ。変なこと起きそうで本当に嫌なんだよな。アレがあるせいでアンジェラが俺のE.G.Oに眠っているのにも理由がなぁ……。

 

 

 まぁ、とりあえず。

 

 

「行くのか」

「……ああ。今まで世話になったよ。ありがとう」

「言っておくがあそこは危険な場所だぞ」

「危険な場所だからこそ、だ。アンタと話しているうちに、やりたいことはやった方がいいんじゃないかって、そう思うようになったんだ。……だから、ばいばいだな」

「……精々気を付けていけ」

 

 

 少女には時の流れが存在する。不変であるアブノーマリティと違う彼女は、確かに成長もするし、前にも進む。悩みを解決するために、彼女はこの住居から去るつもりだ。

 

 

「なんだかんだ、アンタって優しいよな」

「口の減らないやつだ。……これを持っていけ。少しは役に立つだろう」

「うぉっ、投げんなって……なんだこれ。アタシの銃に似てる……? ――いいな、これ。昔から、こんなのが欲しかったんだよな……! っA! ありがと! これがあればなんだってできる気がしてきた!」

「貸しただけだ。今度あったら返せ」

「うん! またな!」

 

 

 今度こそ、彼女は決意に満ちた表情で外の世界に出て行った。

 

 装飾違いの、二つめの拳銃を持って。

 

 

 さて、俺も彼女から得た元手で、色々とできることが増えたな。E-BOXは133もある。少し製造したせいで減った上でこれなのだから、まぁそこそこ頑張った甲斐があった。

 

 これだけあれば、ミレニアム全域を2日は賄えるだけの電力が生み出せるだろう。ZAYINでこれなのだから、やはりアブノーマリティが生み出すエネルギーは凄まじい。

 

 一応チェックポイントも作ったが……アレはロボトミー社の外で死ねば何の意味もないからな。

 

 しかもロボトミー社の中で行われる時間遡行も本当に時間を巻き戻しているわけではなく、ロボトミー社そのものを保存していた初期値に上書きし、足りなくなった時間を圧縮し、加速することでつじつまを合わせているだけだ。

 

 つまり外ではコンティニューがない。死にかけたら全力でE.G.O出して中で死んで復活するくらいしかできないな。

 

 あーこわ。復活した俺は記憶も失ってるだろうし何もわからんまま前の俺が踏んだ地雷に気付かずリスキル……やっぱりアンジェラ居てほしいよぉぉぉ!!!! でもまた地獄を味わわせたくもないんだよな……。

 

 はぁ。

 

 

 特徴的なマスクに指を掛け、大きく引っ張って――

 

 

 パチン。

 

 

 彼女が持っていたそれと同じデザインのマスクが視界を覆うと、自然と心が軽くなった気がする。

 

 

 これも貰ったことだし、今度は大物狙いますか。

 

 

 マスクを外し、目隠しを取った。

 

 俺も外の世界に出る。銃声が日常的に鳴り響き、死の危険がそこかしこに跋扈する場所へ。

 

 

 目指せ、TETH! HE以上は怖いから来なくていいので、どうかTETHくらいの生徒を収容……勧誘したい!!!

 

 

 






【プレイ中筆者】

ほー、とりあえず歌う機械とか墓穴とか何でも良くしてくれるゴミ以外の使い道がある奴らがいいなぁ。
なんやこの文言、気になるからこれや!

エッ、罰鳥ってこんな紹介文なんや! おもしろ!

こんな感じで動画視聴済みだったり、予備知識有りの筆者でも全然知らんアブノーマリティがたくさんいるので、これを読んでいる未プレイのみんなも、やろう!!!!


ちなみに本作では記憶貯蔵庫はN社の技術を参考にL社が作り上げた“井戸”関連の技術で、時間を超越し、あらゆる可能性を内包している性質を利用しています。

キヴォトスとかいう環境で上手く動いてくれるでしょうか?




原作知ってるかアンケート

  • ブルアカは知っているがロボトミは知らない
  • ロボトミは知っているがブルアカは知らない
  • どちらも知らない
  • どちらも知っている
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。