因みに、公式設定では諏方大戦は2300年前の、縄文と弥生の転換期に起こったとされていますが、この小説では古墳時代(300年代)に起こったことにしました。
600年くらいは神様にとって誤差だよね?(震え)
ドゥンドゥンドゥンドゥク〜♪ドゥクドゥンドゥンドゥク〜♪
オッス。オラひえん。前回のおさらいをするぜ。てゐ達と別れた私は旅を再開した。それから2週間が過ぎた頃、私がたまたま通りかかった村で影狼ちゃんの同族の人狼を見かけたので、試しに話しかけてみたら、何故か分からないけど襲われたんだ!!
私の修行の成果もあって、初めてのマジの戦闘でも何とか勝てたんだ。いやーキツかったな〜!相手が硬い上に賢くてな。
けど、私が相手を倒すために放った大技、『アストマティックバースト』の威力をミスっちまって、村に被害が出ちまった。焦った私は急いで村に向かったんだけど、何故かその村で姿を現したら、神様扱いを受けたんだ!
『よくここまで噂が広まってたな』とか、『私が飛ぶスピードよりも噂の広がりが明らかにはえーな』とか、『誰がそんなに風潮してるんだよ物好きか』とか色々突っ込みどころは多いけど。そこは今は大切じゃない。
どうにか誤解(?)を解こうとしたんだけど、今度は風祝っていう役職の人が現れたんだ。その人、ヤベーオーラだったよ。
もしかしてこれから戦うのかな?オラワクワクスッぞ!!(絶望)
ドゥクドゥンドゥンドゥク〜♪
テテ〜♪
………前の話、内容が結構濃かったな……ラー油くらい。
* * *
「………貴方は本当に敵ですか?答えてください。」
や、やべぇ…完全に覚悟ガン決まってる目だ。こいつとは戦っちゃだめのタイプだ。ハイライトがないよ。鬼でも泣くレベルだよ。
「お、お待ちください!!風祝様!おんお柱様ははこの村を救って下さったのです!」
フォローナイス!村長さん!確かに私はこの村を救おうとしたのは事実だ。だからその御幣を下げてください。それがカスるだけで私、払われちゃいそうです。
「ええ、それについては理解しています。そのことについてはここに駆けつけるときに遠目からでも見ていましたから。
ですが、それとこれは別です。彼女が『風の神』という存在である限り、私達からしたら貴方は限りなく敵に近いのです。」
なんだろう?話を聞く限り断片的に理解できたことだけど、風や空関係の神様と敵対関係にあるのかな?
オロオロと慄きながらもこちらを見やる村長。というかこの人じゃないかな?今のこんなややこしい状況を作ったの。私じゃなくてさ。
「そ、それは……本お柱はお名乗りになりませんでした。私達が早とちりした可能性も………。」
「だからこそ、本人に問い詰めているのです。」
「そ、そういうことでしたか………出過ぎた真似を……申し訳ございません。」
あっ!?論破されて寝返った!!擁護するなら最後まで援護射撃してくださいよ〜!!((泣))
私はとにかく事態を掌握するためにドッキリするつもりも無かったのにネタバラシすることになった。
「皆さん最初から勘違いしてるようですが、わ、私は、………た、ただの化けガラスです。」
てっててーん。あっ、緊張で声が裏返っちゃった。へ、変な声出てないよね?
「「「「……………え?」」」」
* * *
「それは…………一体どういう状態なんですか?」
私の現状を風祝さんに説明してから、私の説明を全て理解している様子の風祝さんが初めて言ってきたのが、この言葉でした。
いや、私も知らないよっ!?
「私もそのような存在は知りませんな……。妖怪であるのに神力もあると?普通はそのような奇怪な存在の現存は不可能と先代の風祝様にお聞きしたことがありますが………。」
ん〜〜〜?やっぱりこの世界でも私の存在って結構レアなのかな?だよね。前世の記憶を持って転生してるもんね。それ自体がイレギュラーだもん。妖力と神力どっちも持ってるなんて、普通こんな鴉いないもんね。そしてさ、なんで私は生まれ持っての化けガラスなんだだろう?
転生先が妖怪で人間ですらないとか、更に意味が分からん。
今現在、私と風祝ちゃんと村長のおじいちゃんと『あの事故』の中、まだ生き残ってた村長のおじいちゃんの家に上がらせて貰って、ゆっくりとお話しています。
何とか誤解は解けたようだけど、今度は今まで考えたこともなかった色んな疑問が誕生してしまった。シュレディンガーの猫じゃないんだから辞めてよね。
「取り敢えず、神様であられるんですかの?」
「いや、私化けガラス………。」
「理論上は神様ですね。信仰している者がいるので。」
「……いや…あの…もういいです。私は化けガラスで神様です。」
「化けガラスなのは譲らないんですね。」
「アイデンティティですからね。」
「アイデンティティ?」
「あっ個性のことです。」
「なるほど?」
うゔゔ……もう嫌だ………。とっくの昔から私の妖怪自己育成計画が根本から崩れてたなんて…………。
私が落ち込んでいると、その姿を見かねたのか風祝ちゃんが励ます為なのか、耳元でコソコソと囁いてきた。
「そんなに落ち込んでもしょうがないですよ。それにこれはあまり広く言えない話ですが、神様も堕落しきると妖怪になりますから。」
「…え?マジで?」
「そうです。大マジです。努力してまじめに堕落すれば妖怪になれますよ。」
そう言って、ニコって笑いかけてくれる風祝ちゃん。清楚美人って感じがしていいな………。確かに前世で最近の男の子が清楚美人を推してる気持ちが分かるような気がする。
マジで気遣いの達人ですか?本当にいい子だね風祝ちゃんは。
「ありがとう。おかげで元気が出た――」「まあ、貴方が純粋な妖怪になったら私が責任を持って払いにいきますから。貴方の妖力はすでに覚えたので安心していつでも払われてください。」
天使のような悪意のない純粋な、その蔓延の笑みで言ってくる風祝ちゃん。うん。やっぱり訂正するね。これは上げて落とすタイプの天然小悪魔清楚系美人でした。
「いや……このままでいいです。」
「そうですか?」
う〜ん……この天然ガンギマリ風祝め………自覚なく言ってるならそうとうヤバいぞ?
………うん?よく考えたら世界で一つのオリジナルなハイブリッドな鴉って考えればいい気がした。うんっ。これからはそう考えるようにしよう。(洗脳済み)
そうそう、神様も恐れられているのは妖怪と同じだもんね。神様にはそこに信仰が混じってるけど(白目)。物は言い用って言葉があるしね。それでもいいや。
それに、これからもスタンスは変えるつもりはないし、もうどうにでもなれだね。(開き直り)
「よしっ!もう、このままでもいいや!!」
「元気が出てきてくれて私も嬉しいです。」ニコニコ
「………今代の風祝様は恐ろしい御方じゃ。」
* * *
そんなこんなで、倒れた村の建物を建て直した私達は村人達に感謝されながら、村の人達とは別れて、二人で諏訪子土地神という神様が祀られている本殿のある町を目指しています。
この時代の民家は掘立造りだから、倒れやすくても、直ぐ建て直しやすい仕組みなんだよね。人数もいたからおかげでそう時間はかからず終われたよ。後の柵や色々の建て直しは村人に任せています。ごめんね。色々と壊して………。
よく考えたらこの清楚系美人さんと満月の夜を歩くなんてランデブーだね。
明るい満月の下、薄暗い森の道端で女2人。何事も起こるはずもなく………。
「さて………再び、貴方様に問い詰めます。貴方は敵ですか?それともこれから味方になりますか?」
道端でがん詰めされてました……………。ええ〜…………。
いや……あのぉ〜先程説明した通り、私、何処の勢力にも属していないんですが……………。
「待ってよ!私、誰とも敵対するつもりはないよ!?」
「ええ……『今の所』は、ですよね?」
そう言って、再び風祝ちゃんは御幣を構えてきた。その目は敵対心に満ちあふれ、真っ直ぐと私を見通すように見ていた。顔には感情はない。
…………よく考えてみれば、この国は他の国と戦争直前なんだった。今が色々と緊迫した状態になるのに、国の領土内に何処にも属していない余所者を安安入れるのは得策じゃない。
それも、敵国は『乾』と『軍神』を司る神様が治める国だ。特に前者は風や天気を操る権能。風の神か?と疑問詞されている私が敵国の間者や隷属下にあると判断されても過剰ではない。
ましては、何処にも所属してないってだけで所在不明だ。怪しさはそれだけでも満点。相手から喧嘩をふっかける為の理由付けには十分だ。
更に、風祝ちゃんから見れば、私は自分の国の神様の信仰を掠めとってくる悪質な存在だ。私が神の資本となる信仰をくれる民の心を懐柔して離れさようとしていると見えてもおかしくない。
確かに、ただ領土を侵攻することよりもたちが悪いだろう。
なんとなく、人を導く筈の信仰神同士が人のように争い合うのか分かったような気がした。
でも、それは私からしたら関係ない話だ。何度も言うが私は私だ。他の誰の物でもない!!自分の意思を持って旅してるだけの『ただの化けガラス』だ。
だからこそ、ここで私達は戦わなきゃ行けない。それが自由を得るための『代償』だ。自由には制限がある。自由になる為の努力を怠ればそれは自由じゃなくなる。自分の意思で従わない限り、上位者の言いなりになるだけのただの『操りニンギョウ』だ。
「………言葉で納得させられないなら、力ずくでその考えを吹き『飛ばして』納得させてあげるよ。私は『敵対者じゃない』ってね。」
「………、『現人神』である私に勝てる者は『純粋な神』以外にはいません。あなたのような不純物など、私の敵ではありません。私達の国を侵した罪を悔いて消えさりなさい。私の『罪の権能』で。」
そうして、お互いが譲り合えない信念をぶつける勝負のゴングが鳴り響いた。
* * *
恐らく相手は文字通り神としての『格上』。その身に纏う神力と霊力の量はそこらの八百万の神様とは格が違う。勿論、その『そこらの八百万の神』の中に私は堂々エントリーだ。だからこそ、修行中に影狼ちゃんや天狗の里の滞在していた時の椛さんが教えてくれた『弱者の立ち回り方』が役にたつ。
いつだって私は弱者だ。心も未だに弱いままだし、ヒトに頼ることが苦手な弱さがあった。じゃなきゃ、前世の私は折角親に産んでもらった大切な自分の命を自ら捨てなかった。自分から頼るべき人達に泣きながら突撃していった筈だ。
けど、ヒトは変われる。私の場合は今世からだけど。私は生まれ変わって気がつくことが出来た。今思えば、文達に出会ってからは、龍さんや椛さん、そしててゐ達や影狼ちゃんに頼ることが出来るようになっていた。
今でも前世には未練は沢山残ってるけど、今世では後悔するような『生き様』は仲間達には見せたくない。だって私は『自由な化けガラス』だから。私が生きている間は、文に自由を示した私が率先してこれからもずっと見せていかなきゃいけないから。
「影狼ちゃん、椛さん。そして、龍さん、てゐ。………教えてくれたこと。ちゃんと役に立ってるよ。」
* * *
相手はかなりの手練れ。あの『化けガラスの神様』との初戦で最初に感じたことだった。
妖怪だけでなく、幻想のような存在は、自らを心の底から『強い』と思うことでその身に宿す力を増すことができる。だから、妖怪は狡猾で卑怯な騙し討ちなどの行動をとることはあるが、根本的に堂々と戦う。それは『風祝』として生きてきて何度も妖怪を退治してきた自分の経験から学んでいた。
だが、この相手はそのどちらでも無かった。直ぐ様私との距離を取り、牽制のみに留めて接近しようとはしない。寧ろ、いつでも逃走できるように準備が整った状態で立ち回っていた。
そして、木々を上手く縦にしてこちらの弾幕の斜線を可能な限り遮っているためまともに私の攻撃が当たらない。
まだこの世に誕生していないがまるで影者のような動きで動き回る黒い影は格上である風祝を翻弄し続けた。
(敵は、かなりの手練れ。そして慎重だ。こちらから何かを特別なことを仕掛けない限り、相手はこのまま策を練り、そのまま私を嵌めるつもりだ。)
ならば、やることは一つ。敵が策を練りきる前に、私の手札で素早く相手を潰すだけ。
私は飛んできた複数の石の弾丸をこの手に持つ御幣で防ぎ、唱える。
「我が権能よ。罪を図る権化よ。今この場におられる哀れな罪人を救い給え。」
―『断罪の万量』―
私の能力。それは『罪を推し量る程度の能力』。これは名前そのままだけの能力ではない。相手がこれまで行ってきたその『罪』を数え、重さを量り、その分だけ私の得られる力は増すこともできる。
そして、その『罪や穢れ』を祓う為に最適な力を生み出し、相手にその『罪』の数や重さに準じてそれを『理不尽に』押し付ける。
これは古来からの神による『穢れ払い』や『罪祓い』に近い力。
故に、幾ら避けようがこの力に抗うことは不可能性だ。
そして、それは私にも適応する。相手が私よりもその罪が多ければ多い方が私と相手の罪を受け、『祓われる』。
これは殺生という意味ではなく、相手を一次的に無力化させるだけの苦しみを与えることであるが、余りにも罪の数や重さがありすぎれば死に至る劇物でもある。
この『罪』の基準は私個人の裁量ではなく、神のような権能による第三の目によっての公正な判断に委ねられる。
さあ、これは賭けだ。幾ら私よりも素速いからと言ってもこの場にいる時点で逃れられない。
私の罪はこれまで五つ。
『重』が三つ。そして『中』と『軽』が一つずつ。
『多くの罪を理不尽に裁いた罪』 重
『幼少の時期に、人を理不尽に殺した罪』 重
『自分に嘘を吐き続けた罪』 軽
『他の生を安易に乱した罪』 中
『これらを自覚しながら償いをしない罪』 重
これでも私が見てきたものでは最も少ない方だ。普通のヒトや生き物は少なくとも罪の数は大体『10から20』は、ある。それは神でも対して変わらない。
だからこそ私にとっては攻撃として成立する力。『正しく生きようとする私』には最適な力。
さあ、あなたの罪はどのくらいだ?
『親しき者を一度騙した罪』 軽
『親しき者や親族を悲しませた罪』 中
『親しき者を置いて自ら逝った罪』 中
『これらの罪を背負い、償おうとしている』 量
私は目を見開いた。
『中』二つに『軽』が一つ。それだけなのか?どうしてこの戦乱にその軽い罪でいられる?
妖怪や、戦乱などは日常的に起きているのに。余りにも軽すぎる。まるで、生まれたばかりの赤子のような純白さだ。
実際、黒柳飛燕はこの世の中に生まれ落ちてから1年も経っていない『赤子』と言ってもいい年齢。これらの罪は前世から引き継がれたもの。
本来は転生する前に冥界で『記憶』という名の『穢れ』を落とされ、次の生へと魂は送られていく筈だが、彼女はその過程を送っていない。故に『罪と穢れ』は今世にも引き継がれたものだった。それでも彼女の『罪』が、軽く少ないのは前世から徳を積んできた証だろう。
だが、この風祝は知らない。その現代人特有の『善性』を。
そして……『量』が一つ。
仮にも妖怪の身としては異常な程の軽い『罪』の数。そして、最後の『量』。
『量』これは、罪を償おうとする者に与えられる判断基準のない言葉。これは罪を償うと無くなるグレーな存在。再び罪となるか無くなるかはその後の本人次第。
三つか………そうか、私はこの得意分野の賭けで初めて『負けた』のか。
罪から逃げ続けた私とは違う彼女の『量』その時点で、私は心まで負けを認めてしまった。
そして、私にその『理不尽』は振り注いだ。
「グッ!?」
彼女の肉体の内側から想像を絶する痛みや苦しみが溢れ出す。
本来、『重』とは普通に生きていれば『溜まる』ことはない重罪。なればその『裁き』は死に近づく程の激しい力によってもたらせされることになる。それが三つ。それは即ち死を表していた。
(これからが大事だとという時、私はここで失敗するのか……。)
死を予感した彼女の脳裏には『母上』の笑顔が映っていた。
(諏訪子様この忙しい中、私を信じて送り出して下さったのに、申し訳ございません。どうか、大事な戦力となる私を無駄死にさせてしまうことをお許しください。)
「あ、ああぁぁぁ゙ぁ゙!!!」
彼女は余りの痛みに絶叫して、のたうち回った。
彼女の目の前に死神の魔の手が迫ってきていた。
* * *
か、風祝ちゃんが急に倒れた!!ど、どうしよう!今は戦いだ。演技の可能性もあるし、幻想を見せられている可能性もあるし………。
どうすれば………。
この小説では『能力持ち』は主要人物しか持っていないです。そもそも持っている存在が稀なのと、パワーインフレを抑える為です。もう原作でインフレが凄まじいですけどね。
そして、新たなオリジナル人物はいい感じにこの物語に溶け込ませるようにするので許して。
そうそう。自分の国を持っていた頃のイケイケな諏訪子様は、原作のような穏やかな感じではなく、結構荘厳な雰囲気があったんだと思うんです。それが神奈子様に負けてから長い間の時間をかけてほだされて、子孫が家族にいるというのに精神年齢が今のロリ体型に似合った子供戻りをしていると考えると、なんかこう性癖をねじ曲げられそうになるんですよね。
………自分は何を言ってんだろうか?
暫く後の話になりますが、もしこの小説で登場する天魔様の性格はどうな風がいいですか?参考程度に教えてください。
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めっちゃ頑固親父風の父ただし親バカ
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めっちゃ頑固親父風の母ただし親バカ
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すごいポンコツ仕事は出来る父ただし親バカ
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すごいポンコツ仕事は出来る母ただし親バカ
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怠惰で不器用影で色々してる父ただし親バカ
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怠惰で不器用影で色々してる母ただし親バカ