守矢神社の神々は絶対に親バカである。これは世界が変わっても変わらぬ宿命。
それはそうとして、久しぶりの日常回です!!
今現在、私は洩矢神社におわせられる、土着神の頂点、そして詛の神であられるおん御柱様に、神聖なるやんごとなき圧迫面接を受けています。(白目)
これが神か〜。神聖だな〜〜〜!!
………なんか絶望の黒いオーラがにじみ出てるけど。
「さて………如何様にして『責任』をとって貰えばよいかな?」
「『責任』とは…確認のついでに……何についてでしょうか?」
「口づけの件だが?」(圧)
「…………。」
で、ですよね〜!!
「………もし、『責任を、取るつもりがない』と言うなら、私の『ミシャグジ様』で、君を呪い殺してあげよう。永遠の苦しみを与えてね。まあ…そんなことは万に1つも起きないことだろう?なあ……道祖神?」
「……はい。………具体的にはどのように責任を果たすべきでしょうか?」
「なに……少し、お前の血を分けて貰うだけだ。いつでも君を呪い殺せるようにね?」
ヒエッ!?
た、助けてぇ〜〜つ〜ば〜きぃ〜〜〜!
私は洩矢神様のお隣におられる椿様に私は心からの命乞いの目線を送ると、当に我が意を得たりと言っているかのようなしたり顔で、元々前から準備してたかのように、佇まいを正して間を取り持ってくれた。
「僭越ながら、私に提案があります。母上様。」
洩矢神様は椿の方向に振り返ると、それはもう誰が見てもわかるほどそのご尊顔をお崩しになられてはにかみなさっていた。
「ははうえ…ははうえ…。いい響きだ何かな『我が娘』のツバキよ。」
どうやらこの2人は和解出来たようで安心だ。どうも原因不明の私が覗くことが出来たあの記憶では、お互いすれ違っていたが、私が寝ている間に話し合って分かり合えたそうだ。
洩矢神は椿ちゃんを『娘』として、
椿ちゃんは洩矢神を『母上』として、
お互いを呼び合えていることが何よりもその証拠だ。
その結果、爆誕したのは仲良し親子である。今までお互い我慢してきたせいで、そのダムが崩壊してこうして親馬鹿と親孝行娘が出来上がったということである。
椿ちゃんは洩矢神が娘の『母上』呼びに対しての、鼻下の伸ばし具合に少々顔が引きつっているが、なんだかんだ言って満更でもないんだろう。じゃなきゃ、あんな優しそうな目で諏訪子様をみないよね。なんか……母と子が見た目通りに逆転してるけど。
それにしても、すごく甘いな、この空間。
対して、私は口から苦みが出てきそうなんだけど。(絶望)
そこの親子さん。私を蔑ろにしないでください。
少なくとも、椿ちゃんは私を気にかけているのは今の状況は数少ない救いだろう。て、天使は本当にいたんだっ!!
「この後の戦のこともあります。この鴉を我々の陣営に取り込むのはどうでしょうか?本人は無所属と申しておりますし、それはあの行動で示されています。相手はかの『軍神』少しでも戦力が多い方がよろしいかと。」
……………………え?
「ふむ…ツバキの言うその案は悪くないね。確かにここでいたずらにこの鴉を取り零すよりも、戦力として使い潰す方が断然よいな。」
使い潰しって………
「『責任』とやらこれで十分に果たせますでしょう。中々この者は使い勝手が宜しいので、様々なことを任せられます。」
使い勝手…………。
「決まりだ。それで良いな?道祖神?」
「え、あっ!ハイ。」
Oh………神は私を見放したようだ。天使はいるけどね。(ドヤ
背景今世のママン。私戦争に行くよ。生きて帰れるといいね。
あと、椿ちゃん。話があるよ。後でこっちに来なさい。
私は抗議の目で椿ちゃんを見ると椿ちゃんはビクンッと跳ねて私に伺うようにビクビクとした様子で私を見てきた。
く、怒りたいのに……可愛い動作に絆されて怒りが静まってしまった………。
このっ天然小悪魔清楚系美人めっ!!わ、私は負けないぞぅ?
* * *
私と椿ちゃんは怪我のリハビリと兼ねて散歩に出掛けていた。勿論『お話』も兼ねてだ。
いや〜、お互い包帯まみれでボロボロだけど、なんだかんだ言って五体満足で良かった。仲良くなれたしね。やっぱりあの時椿ちゃんを助けられて良かったよ。
何故か、洩矢神もとい、諏訪子様は何故か夫婦を見る目で私達を
見送ってきた気がするが、気のせいだろうか?
因みに、私が諏訪子様のことを敬語で話すのは、まあ…圧迫面接のこともあるけど、神様の格が物凄く高いからです。
うん………あれは絶対に勝てないね。恐らく大妖怪でも勝つのは無理だわ。レベルが違うとはこのことだわ。
私なら本当に風が吹けば吹き飛ぶかのように一捻りで消せるだろう。それは記憶の中であの時対面した時には分かってたわ。
それと同格かそれ以上の『軍神』がいるんだってね(震え)
それと戦う奴がいるんだよ?もう勝てないと思うんだけど(悟り)
そうそう、今、私と椿ちゃんは神社の周りの町を渡り歩いてます。諏訪子様から御駄賃を貰って、ご飯を食べ歩きしてるんだ。
いや、デートかよっ!!でーとだね。ランデブーってね。グヘヘヘッ!!
「そのぅ……先に謝っておきます。本当にすみません。勝手に戦争に巻き込んでしまって。」
ある程度食べ終わって食休みをしていた後、食後の運動で日の当たる草原の中の道を歩いている時、椿ちゃんは謝ってきた。真剣に。
まあ、私はもう許しちゃってるけどね。だってこんな美人なお姉さんと一緒に『でーと』してるんだよ?そんな嫌なことなんか吹き飛んだよ!!
まあ、それとこれとは別だけどね。
「ほんとだよ……、滅茶苦茶にだよ………。」
「けど…私は後悔していません。」
「マジか…小悪魔すぎるよ。」
「なんて言われようが気にしません。私は私の故郷を守るために取れる手段は選びません。それが友達を巻き込むことになっても!」
「………………。」
椿ちゃんは初めて話した時とは何処か変わった。まるで自らの邪魔していた常識という名の殻を破り捨てた雛鳥のように、今まで何処か控え目な姿勢だったが、最近は我が強くなってきて、生き生きとした目をしている。今の椿ちゃんは元気もりもりになったって感じだ。
けど少し、我が少し強すぎるな………うん。
「うぅ……でも、嫌いになっちゃいますよね……こんな友達を利用するようなことをしたら………友達に嫌われるのは……少し、いえ、とても辛いです………。」
ホロホロと泣きそうな目で心配そうに私を見る椿ちゃん。マジでこれを天然でやってくるので私はこの子に勝てないのだ。諏訪子様が子煩悩で親馬鹿になるのは分かる気がした。
「………仕方ないな。許してあげるよ。」
「ほ、本当ですか!?」
「うん。それに…友達が頼ってきてるのに助けないのは友達じゃないからね。だからそんなに遠慮はいらないよ。けど、強引だったり、利用するようなことは次から駄目だよ?」
「分かりました!!ありがとうございます!!」
う〜〜ん。目をキラキラさせて蔓延の笑みを浮かべる清楚美人。この私だけに見せてくれる無防備さが余りにも可愛らしすぎて、本当に沼にハマりそうだ。
文……私、浮気しちゃうかもしれない。この上擦った感情もバレバレだろうから、天狗の里に帰ったらお仕置きされるなこれ………。
* * *
そんなこんなで結構楽しんだ椿ちゃんとのデート。その帰り道では沢山の人々に話しかけられていて感謝されていたり、温かい笑顔を向けられていた。それもまるで『敬愛する隣人』のように。
『おお、ツバキちゃん!元気そうだね!!いいことあった?魚いる?タダだよ?』
『顔色が良くなったな!ほれ、採れたての野菜だ!ちゃんと食べるんだぞ?』
『ツバキ姉ちゃ〜ん!!楽しそうだね!!』
『この前はありがとぉ〜〜〜洩矢神様にもよろしくね〜!!』
なんだ。ちゃんと皆椿ちゃんのことを風祝だけじゃなくて、1人の女の子として見てたじゃん。
本人に今まで自覚が無かっただけで、この町の人達に愛されてたんだ。心配するほどでもないね。
まあね!こんな可愛くて頼もしい、気遣いの出来る美人さんがモてない訳がないよね!!
「グスッ………こんなに私、親しまれてたなんて……思ってもいなくて………グスッ。とても心の中がいっぱいでず………グスッ。」
「余裕がないときは周りなんて見えないもんね。分かるよ。私も"昔"はそうだったから。」
「えっ!?そうなんですか?てっきり、いつでも能天気な陽気な人じゃないんですか?」
「能天気ってオイ……まあ、深くは話せないけどね。私も周りなんて見えてなかった時期があってね……それで気がついたら、取り返しのつかないことになってて。だからこそ、"今"を大切に楽しく過ごしたいんだ。椿ちゃんもそうでしょ?」
「はいっ!私も飛燕さんも一緒なんですね!」
「そう……意外にも一緒だよ。」
「凄い嬉しいです。それは飛燕さんの『特別』と私の『特別』が同じってことですよね!」
「っ!?」
『あんたのその「特別」、私の「特別」にしてあげるよ!!』
あ〜………なんで今まで忘れてたんだろう。この言葉。
もう少し、前世を生きてみても良かったんだろうな。
ごめんね。私の『親友』。貴方の『特別』で居られなくて。
「そうだね。『特別』だね。」
「ええ、特別です!!」
けど、今日だけは『私だけの』椿ちゃんだよ!ムフフフッ。
* * *
楽しくて特別なデートも無事終わり、洩矢神社に帰ってきた私と椿ちゃんは、何故かニコニコな諏訪子様に迎えられて、夕食を頂いた。えっ…なんか豹変ぶりが凄いんですが………。怖い。
そして、もう当たり前に宴会が始まって楽しくどんちゃん騒ぎをした。因みに私は休みながらも『道化師』として鴉の大芸能をしたんだ。宴会に参加していた巫女さん達には好評だったよ。
勿論、諏訪子様もね。『良い余興だった。大義である。』って、リアルにそんな時代劇の言葉を聞けて酒の入ってた私は違う意味で感激しちゃって泣上戸になって泣いちゃったよ!!
本当にあったんだね。『大義である。』って言葉。
やっぱり一番楽しいと思うのはこうして皆で笑い合って過ごす、普段通りの日常だと思うんだ。もう、ここは私の知らない土地じゃない。縁のある土地だ。人間の皆の温かみを知れたある意味"前世の私の故郷"。
だからこそ、この日常を大切にしたい。だから、この戦争が終わったら皆が笑える日常になれるように皆を守ろう。
諏訪子様も椿ちゃんも、陽気な町の人達やここで働いている巫女さん達、そしてそんな人達を守るために命がけで戦うこの国の兵士達のためにも。
そう思いながら、私は酒の回った頭で諏訪子様と一緒に、椿ちゃんに膝枕されながら目を閉じて眠りについた。
* * *
農耕が広まってきた古墳時代の前中期。この時期の日本は段々西から東へと暖かくなってきていて稲が作れるようになった程には温暖になっていった稲作の転向期。
けど、まだまだこの時期は寒い。現代の人間には分からないと思うが古墳時代の頃の夏の夜は春の夜くらいには寒い。
まだ私は1年も今世を過ごしてない。だからこの寒暖差に慣れていなかった。けど、そろそろ慣れてきて最近は寝付きは良くなっていて、夜中の途中で起きることは無くなった筈なのに、今夜は夜風の寒さに目を覚ました。
―ス〜―
夏の下旬の涼しい風が私を凍えさせて、思わず一緒に布団を被って寝ていた椿ちゃんの体を抱きしめてしまっていた。すると、突然椿ちゃんは寝言を言い始めた。
「ムニャ〜………母上ェ〜…飛燕さん…皆……大好きだよぉ。」
夢の中で一世一代の告白をしている椿ちゃんのだらけきった顔を見て、思わずクスリと笑っていると、また涼し気な夜風がとこからともなく吹いてきた。
―サア〜―
おかしいな。皆寝る時は家の戸締まりはする筈なのに……それはこの広い諏訪大社でも変わらない筈だ。ここには居ない巫女さん達が恐らく、戸締まりをしてくれていた筈だ。
私は周りを見渡すと、隣で寝ていた筈の諏訪子様の寝具が空になっていた。そして、僅かに空いていた襖。恐らく、諏訪子様が外に出た時、閉め忘れてしまったのだろう。それが夜風の正体だった。
何処にいるんだろう?
私は何となく冒険心で居心地の良い寝具から出発することにした。
夢心地の椿ちゃんの妨害に引きとどめられながら上着をきた私は、何となく縁側を出ると、誰も居ない境内をスタスタ歩いた。
すると、神社の屋根の上から聞き覚えのある幼い声が話しかけてきた。
「なんだ?起きたのか?飛燕鴉石道神(ひえんのからすせきどうしん)?」
「ええ、そうです。どうも神様に誘われたような気がしましてね。洩矢諏訪子土着神様。」
私はその声に返答しながら神社の屋根の上を見上げた。
そこには、目を点にしている諏訪子様が盃を手に持って酒を嗜んでいた。
諏訪子様の背後にはミシャグジ様と幾つかの酒瓶。
……どうやらあんなに飲んでいたのに諏訪子様は、まだまだ飲み足りなかったようだ。
「なんだ……。私の『誘い』はバレバレだったわけか?上手く誘導出来たと思ってたけどね?」
「さあ?何のことだかさっぱりですね?私はただ夜風と少しの冒険心に誘われただけですから。」
(えっ……冗談で言ってたのに本当に誘われてたの?なに?ここで暗殺でもされるの!?『』)
内心ビクビクしてた私を知って知らずか、諏訪子様はニヤリとその幼気なご尊顔を可愛らしくも威厳のある笑みを浮かべた。
「謙遜だねぇ。まああんたは生粋の神じゃないもんね。どう?誘いに乗ったんだから、一緒に月見酒でも嗜まない?」
「喜んで。」
(な、なんだ…。良かった。酒のお誘いだったんだね。)
私は、自分の体を『飛ばして』諏訪子様の"少し下に"位置する屋根のお隣に着地して、"もう一つ用意していた"酒の入った盃を受け取った。
「本当に謙遜だねぇ。こういう時は同じ高さに登ってくるもんだよ?酒の席の上では上下もないさ。私達は『神様』だよ?首部も垂れる必要もないし、変にかしこまらなくても良いんだよ?」
そう言って、諏訪子様は私と同じ段に降りてきて隣に座ってきた。
2人はお互いの盃に酒を酌み交わしながら飲んでいく。そこに言葉はなく、ただ少し欠けている月見酒を飲んでいた。
暫くして、私はふと気になっていたことを口にした。
「よろしいんですか?私がこの盃を頂いて。察するに、余程大切だった者と飲んでいたようですが?」
「…………何故そう考えたんだい。」
「相手もいないのに、継ぎ足されたもう一つの盃。私がここに来る前に酒が入っていたのは流石に不自然でした。ミシャグジ様も宴会中は飲んでおられる様子は無かったので、そもそも飲む習慣が無かったかと思い至り、この線は取り消しました。」
「…そうだね。昔から蛇はみな『下戸』さ。……なんだ?『古代の神々の時代』のことも知ってるのかい?若輩者のクセに。」
「ありがとうございます。ですが、伝承で知っただけです。」
皆知ってるだろう、有名な八岐の大蛇伝説。
酒で主人公である高天原を追放されたスサノオノミコトが、出雲国で生贄にされかけた娘クシナダヒメを救うため、酒で酔わせて8つの頭を持つ巨大な大蛇を退治する神話の話。
「それまでは分かる。…それで?続きは?」
「勿論あります。………それに相手がいないもう一つの盃は"追憶"と"再会"を意味します。それはもうこの世にいない者と交わせる盃。死者と唯一できる宴会ですから。」
「…………よく、そんな古い習慣も学んでるね。」
「ええ、たまたま巡り合わせが良く。そんなことを"昔"は学んでいたものでしたから。」
「そうかい……、これ以上は聞くかい?」
「いえ……必要以上踏み込むのは流石に無礼ですから。」
「謙遜だねぇ。…………けど、少しは話させて貰うよ?丁度、あんたは石道神だ。語り口には丁度いい。」
「………さようで。」
石道神。それは道祖神を指す言葉。元々『旅路』に纏わる神様だけど、他にも纏わる者はある。『出産』や『豊穣』そして、『道の分かれ目』などの『境界』の神様だ。
何かは分からないが神様も人から形づくられた存在。そんな神様にも何か言いたいことがあったのだろう。
「なに……よくある話さ………。
ある所にただの土着神がいた。その神様は『愛』を知らなかった。ずっとその神様は『愛』を知りたかったが、でも誰も『愛』を教えることは出来なかった。
また、ある所に1人の人間の男がいた。その男は神様に『愛』を教えることが出来た。神は『愛』を知った。
やがて、神と男に子供が出来た。そして、神は『愛』をその自らの身に染み渡らせながら、男とその子との幸せを過ごしていった。
しかし、人間と神の寿命の違いをその神様は知らなかった。やがて男は死に、神と子を残して死んだ。死ぬ直前の男に『愛』に纏わるもう一つのあることを、神様は教わった。
…………『愛』は時には『呪い』となることを。」
「それが私の『呪詛の権能』の源。そして、その『呪い』は今でも生き続けてるって訳さ。中々女々しいだろう?」
「……………それが今の椿様でしょうか?」
「すごく遠い子孫だけどね。」
「ですが、それは一つの『愛』ということですね。」
「ああ……そうだ。けど、この『呪い』は悪い意味じゃない。最も古く強力な呪いとは『愛』だから。私はこの『呪い』を味わい、今でも楽しんでるのさ。
あの男に当たるためにね。
『なんてモノを私に与えたのさ!?』ってね?良いだろう?くだらん惚気だ。
……丁度最後に交わした酒は『十六夜の月』の夜だったから。この月が出てる夜は一緒に飲んでるんだよ。
あの『幸せな者』は、ずっと覚えて貰えて、本当に意味の『死』には程遠いから。本当に文字通りの幸せ者だよ。」
「それで……本当に私が頂いても宜しかったんですが?」
「いいさ。いいさ。どうせ、最後には自分で飲むか、境界に撒くくかどちらかだ。元々貴重な酒だ。だったら誰かに飲んで貰ったほうが良いだろう?あの男も『勿体無い』って言ってただろうが、これならあの男もやかましくない。もうひと言も喋ることはないけどね…………。」
「………今宵は、一緒に飲み明かしましょうか?」
「そうだな。いい加減、あの男にもどやされるからね。『何メソメソしてんだ』っで……、『いい加減ナヨナヨしないでビシッとしやがれ。神様だろ』っで……グスッ。」
「…………さぞ良い旦那様だったんですね。」
「ああ………あの男は馬鹿でどうしょうもなくて、神である私に生意気言ういつまでもクソガキで、サラッて私に『愛と幸せを』与えておいて、サラッて死んじまうような阿呆だよ………。」
「ハハハッ。それはそれは自慢の男だったでしょうね。」
「分かるじゃないか?あんたにはいたのかい?―」
「残念なが―ら―んですよ。」
「そうか?―いい嫁さんに―よあんたは――」
―アハハハ!!―
月が欠けていたけれど、そんなの関係なしに満ち足りた物を持っていた神様と私は、笑いの溢れる"小さな追憶の宴会"をしながら肌寒い夜空の下で酒を飲みながら過ごした。
「ありがとう。」
「何がですか?」
「娘のこととか、色々とな……。」
「いえいえ。」
「謙遜だなぁ。」
「この国では美徳ですよ?」
「神様なのに?」
「化けガラスで神様です。」
「……………そうだったな。」
「なぁ、…………飛燕。」
「………はい?」
「……ツバキのことを頼んだよ。」
「ッ!?……はい。この命を賭けて守り通します。」
「それでこそ『責任』だ。約束だぞ?」
「はい。約束します。」
次話は再びシリアス?になると思います。
あの『軍神』がこの小説に遂に登場か!?
暫く後の話になりますが、もしこの小説で登場する天魔様の性格はどうな風がいいですか?参考程度に教えてください。
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めっちゃ頑固親父風の父ただし親バカ
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めっちゃ頑固親父風の母ただし親バカ
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すごいポンコツ仕事は出来る父ただし親バカ
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すごいポンコツ仕事は出来る母ただし親バカ
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怠惰で不器用影で色々してる父ただし親バカ
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怠惰で不器用影で色々してる母ただし親バカ