化けガラスってマジっすか……。   作:SOGEKIKUN

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 今は昔、竹取りの翁というものありけり。なかなかにありたるいとあてならざる竹林をわたりたり。鴉なる形たる道の神が舞い降りていうやう。われ、竹筒の内なる稚児ありけることを見やりけりと。






13羽:「竹取物語とかウケるんですけど〜(笑)……えっ?ガチの方なの!?(前)」②

 

 

 

 

 

 守屋神社の方で数週間くらいゆったりした後に、私はにとりを妖怪の山まで護送して送り届けたので、再び旅に出ることにした。

 

 

 え?『にとりは守屋神社の井戸を使えば一人でも帰れるんじゃないの』って?

 

 まあ、何でも、確かに何事も効率的に便利に動いたりすることは良いことだけどね?

 

 それじゃあ人生楽しめないよ?

 

 

 寧ろ、何か苦労して得れる喜びや娯楽のほうがきっと人生は楽しいと思うんだよ。まあ、私達に関しては妖怪生なんだけど。

 

 

 

 と、まあ、迷いの竹林に寄ったり聖域に寄ったりしながら、まだまだ見知らぬ土地を求めて幾星霜。

 

 そうしてあっちらこっちらと寄り道ばかりの旅路を進めて数ヶ月経つ頃には、いつの間にか近畿にまで辿り着いていたってわけさ。

 

 

 妖怪の山には文達は居なかったので、恐らく今は大江山で人間の動向とか、他勢力の妖怪についてでも調べる為に働いてるんでしょ。

 

 

 まあ、一応文に契約の方で聞いとくか。

 

 

 お〜い?文〜?元気〜?それとも暇〜?

 

 

 すると、少し時間のタイムラグが過ぎた後、文から返信の声が聞こえてきた。

 

 

(ん?あら?飛燕ね?こっちは………まあまあ忙しいわね。だから、来てもあんまり構えないわよ?……あっ!こらっ!椛?ここの報告書、間違ってる所がわよ?……優月〜〜!!ここについて色々調べて欲しいのよ〜?え?椛先輩の仕事の手伝いがあるかろいっぺんには出来ない?何言ってんのよ。あんたら狼天狗は大江山の警備の仕事が中心なんだ、警備片手にその時にやりゃあ良いでしょうに。ごちゃごちゃ言ってないで、椛の間違いを直して次の仕事を片付けなさい!!)

 

 

 うん。凄く忙しそうだね文?お仕事手伝おうか?

 

 

(ええ。そりゃあ忙しいわよ?でも、情報を集めて纏めて正確に伝えるっていうその作業は私の夢の為の練習台になってるし、結構楽しいから大丈夫よ?

 それよりも、あんたはあんたなりに楽しんできなさいよ?後で新聞の記事とかにするんだから。後、あのムカつく隙間妖怪からの仕事も時々舞い降りてくるんだからその時に、一緒に仕事しましょ?)

 

 

 あ〜ね?紫さんの仕事だっけ?結構重い仕事が多いからイヤだよねぇ〜。

 

 

 そう。私と文は紫さんと50年前の異変の後の宴の時に、とある取引をしたのである。

 

 内容は簡単だ。私達は紫さんのお使いとか頼まれたことを色々とする代わりに時々長期休暇を貰えるように、天狗の里に取り量ってくれるというわけだ。天狗は元々ブラックな職場だってのに、妖怪の全盛期の時代の今、様々な妖怪が動き出してさらに大忙しなのだ。

 だから、文は仲良しな天狗娘達や私達を連れて、長期休暇という名の冒険を皆でするって感じだ。

 

 実態はそこら辺の山の秘境を探してキャンプしたり、山や海に釣りとかをしに行ったりといった感じだ。それが結構楽しいけどね。

 

 なんだろう。前世のサラリーマンみたいな休暇だな。それも、アウトドアタイプの。

 

 

(そうよね〜。あの女、地味に仕事をちょこちょこよこすんもんだから仕事の片手間に処理するのは中々に大変よ。………ん?何?はたて?誰と連絡してるかって?そりゃあ飛燕だけど…―ちょっと!はたて!急に詰め寄ってくるな!!わ、分かったからっ!!今変わるわよ!…はぁ……今からはたての念力が来るから変わるわよ?)

 

 

 ………ん?はたて?

 

 

(飛燕〜〜〜!!!元気〜〜〜〜〜?)

 

 

 私が疑問符を浮かばせていると、急にはたての声が聞こえてきて、私は滑空するためき静止していた紺色翼を思わずはパタパタと動かしてしまっていた。

 

 

 うわっ!?はたて?急に大きな声あげないでよ〜?!

 

 

(ふふふ〜♪飛燕の驚き顔ゲッチュ〜♪)カシャカシャ

 

 

 ちょっとはたて?まさかそれだけのために?

 

 

(ん?そうだよ〜?今、文が下書きで書いてる『文々。新聞』の第一号目に載せる大見出しの飛燕の特集に、私の『花果子念報』も協力させてもらってるんだ〜!それで飛燕の表情を集めてるってかんじぃ〜!)

 

 

 あ〜。成る程ね。

 

 

 因みに、はたての喋り方はのんびり口調はそのまま、ギャル口調へと変化していた。なんだか昔のはたてを知ってるから、最近は凄く新鮮な気分だよ。

 

 

 それで?どう?はたね?その携帯電話型の写真機は?もう慣れたでしょ?

 

 

(まあねぇ〜♪凄くいいよ〜?ここ数十年で中々上手く使えこなせるようになったかなぁ〜?今は色々とめっちゃ撮ってるよ〜?メチャ最高だよ〜?本当にありがとね〜?飛燕〜?)

 

 

 そう。なら良かったよ。

 

 

(まあ。飛燕のいい表情も撮れただろうし、飛燕の元気そうしてるのは今知れたしぃ〜、私は次の報告書かからないと!それじゃまた〜ねぇ〜飛燕〜!文に変わるねぇ〜?)

 

 

 うん。またね〜?はたて〜!

 

 

 そうして、はたてからの念力が切れて、代わりに文の契約の方の文の少しため息交じりの声が戻ってきた。

 

 

(はぁ…ったく。本当に元気な奴ね。今、私の部屋の書類を風でかき乱しながら飛んで出ていったわよ?あいつ。

 はぁ…こういう時、私の『風を操る程度の能力』があってよかったわ。本当。)

 

 

 アハハ………まあ、元気なのは良いことだよね。けど……にしてもはたて…中々、元気になったなぁ……。

 

 

(そうね。あんなに内向的だったのに、今じゃ活発で人懐っこくて仕方がないわ。)

 

 

 そういえば、文?はたてって、もう念力を上手く使えるようになってたの?

 

 ついこの前までは物を媒体にしてたっぽかったけど、いつの間にか自分で念力で通音できるようになったなんて……はたてもはたてで恐ろしい子だね。

 

 

(まあ?私よりは一歩劣るんだけどまあまあ使えるようになったらしいわ。まあ?私のほうが凄いけど?)

 

 

 私がはたてのことを褒めると、文から嫉妬の感情とともに、何処かライバル心?のような感情を漂ってくる。本当に文は可愛いな

 

 

 ふふ。大丈夫。文もちゃんと凄いんだから。安心して。それは私が一番知ってるんだからさ?

 

 

(ふ、ふん…と、取り敢えず、また暇にでもなったら私から連絡するからその時によろしくね?それじゃあ。また旅の話を聞かせなさいよ?飛燕?)

 

 

「うん。分かった。文。またね。」

 

 

(ええ。また。………また直ぐにでも会いたいわ。飛燕。)

 

 

 そうして、それっきり文の声は聞こえなくなったのを、私はニコニコな笑顔になったまま文のデレ期の余韻を楽しんでいた。

 

 

 文。そろそろ思春期は卒業したせいなのか、気難しい時期もある程度は凄く落ち着いてきたのもあって、最近、私に対してかなりの滅茶苦茶デレ期なのである。

 

 

 まあ、生来のツンデレなのは変わらないけどね。デヘヘ

 

 

 

 まあ、文達は忙しいみたいだし。また大江山に寄るのは今度にしよう。

 

 

 

 

 さてさて!それじゃ!このまま旅を続けましょうか!

 

 

 

 

 

 

 そうして、私はいつも通りの寄り道だらけの旅路を再開したのだった。

 

 

 

 

 このときは、十数年くらいの大きな寄り道をすることになるとはつい知らずに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 * * *

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そんなこんなで近畿の方へやってきた私だけど。まだまだ九州とか四国までは余り行ったことがない。色々理由はあるけど一番の理由は神様や妖怪が多すぎるってことだ。

 

 

 天狗とか神話の代名詞である時代である神代の時代から生きている神様は大体縄張り意識が強い。恐らくだけど、その時代から生きてるだろうてゐみたいに自分の縄張りに入れば排斥の為に攻撃してくる可能性が高いので、妖怪であり神様でもある私は色々な意味でそういう他の神様の領土に無闇に侵入することはあまりおすすめ出来ないのだ。

 それは320年前に、諏訪の国に初めて侵入してしまっていた時に嫌というほど分かったからね。

 

 だから、紫さんに大陸の方に飛ばされたっきり余り立ち寄ってない。せいぜい行っても備中とか中国地方あたりまでだろう。

 

 

 せめて………旅連れが入れくれればいいんだけど、一人ではいけないよね〜。

 

 

 

 

 そんなことを考えながら、最近遷都したという新たな都を目指して近畿の山や盆地を彷徨っていると、竹がやけに多い場所に私はたどり着いた。

 

 

 

 ふむふむ?こんな所にこんなに広い竹林あったっけ?

 

 

 まあいいか。ものは試しだ。少し探検してみよっか。

 

 

 

 何と無しに私はいつもの冒険心に擽られてその竹林の中へと進んでいった。

 

 

 

 別になんの変哲もないただの竹林だ。ただ、ここらへんでは余り見たことのない竹林。恐らく、暮らしの為に人工的に埋められたぽい不自然さのある竹林だったからだろう。

 

 

 

 そして、少しの間別になんにもない迷いの竹林の方が退屈しないようななんの変哲もない風景を飛んでいると、

 

 

 

 

 

「オギャー!オギャー!」

 

 

 

 

 

 なんと、虹色に光る竹の中から赤ちゃんの声が聞こえたのでした。

 

 

 

 

 

 

 ……………は?

 

 

 

 

 

 

 

 

 * * *

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 いやいや?え?まず、なんで竹が光ってんの?それに光が完全にパリピの七光りの色なんですけど?ワット!?

 

 

 そして、一番のツッコミ所は、なんで七色に光る竹の中に赤ちゃんがいるのさ!?パリピ赤ちゃんなのかな?

 

 

 

「オギャー!オギャー!」

 

 

 

 私が余りにもおかしいカオスな状況に混乱している内にも赤ちゃんの泣き声はずっと響いていたので、この子をどうにかしなきゃと思った私は、この状況を整理するためになんとか落ち着くことにした。

 

 

 えっと?兎に角、この赤ちゃんを助けなきゃ。でも、どうするんだろ?私、いま刃物とか持ってないし神力で斧を作ってもいいけど、竹を斧で折るには赤ちゃんに衝撃が来ちゃうかもしれない。

 だから、そこそこ竹を割ることが出来るけど腕もそこまでじゃない私よりも、専門家の方が絶対いいと思う。

 

 

 なんだか、デジャブな光景を見た気がするけど、テンプレート通りならば、どこかに竹を切って生計を立てて過ごしている人間さんがいるはずだ。

 

 

 よしっ!決まった!赤ちゃんは今にも死にそうじゃないから少しの間は放置しても大丈夫の筈!よし!探そう!

 

 

 私は動揺していて切れてしまっていた電磁波を『飛ばして』探索を開始しながら、鴉形態になって亜音速で竹林やその周りを飛びまくった。

 

 

 だ、誰か!竹取りの爺さんはいっしゃいませんかー!!?

 

 

 そこそこ私が竹林中を探していると、人間さんっぽい電磁波を察知したので、私は直ぐ様妖力オフ神力オンに切り替えてそこまで猛スピードで竹林を駆け抜けていく。

 

 

 

 そして、直ぐ目近くで減速してビックリ仰天している如何にも竹を折るための斧を腰に添えていた爺さんの裾をくちばしで引くようにしながら、自分の思考を『飛ばす』。

 

 

(ねぇ!なんか知らないけど赤ちゃんが竹の中にいるの!助けてあげてくれない!!)

 

 

「な、なんじゃ!?お主は?」

 

(詳しい説明は後でいいから!兎に角今はこっち来て!なんか光ってる竹に赤ちゃんがいたんだよ!)

 

「いや、どういう状況じゃ!?」

 

(私だって知らないよ!兎に角早く!)

 

「何故神様の雰囲気はそんな軽いんじゃ!」

 

(雰囲気が軽くて悪かったね!兎に角早くして!)

 

「わ、分かったわい!」

 

 

 そんなこんなで、私がお爺さんの背中をくちばしで時々突いて急かしながらも赤ちゃんがいる方向へと案内していき、来た道を戻っていくと、まだまだ虹色に光っている竹が見えてくるのと同時にその中から聞こえてくる赤ちゃんの声が聞こえてきた。

 

 

 

「おぎゃーおぎゃー!!」

 

 

 

「……半信半疑だったが……ほ、本当にそうなっておったわい。本当に、訳が分からん状態じゃな………?これ?」

 

(ね?でしょ?どうにか出来ない?お爺さん?)

 

「うむ………少し、竹の状態を知っとった方が良さそうじゃな………。」

 

(う、うん……。出来そうなことがあったら教えてね?お爺さん?)

 

「そうじゃな。少し待て。」

 

(うん。)

 

 

 七光りに光る竹と泣き止まぬ赤ちゃんの声を聞きながらそんなことを考えながらお爺さんの言う通りに待つことにした。

 

 

 ………なんだかこのお爺さん。前世のお爺さんに雰囲気が何処か似てるな………。

 

 

 そう思いながら私はあっちらこっちらと落ち着かずその場所で後ろ足をひょこひょこしながら待っていると。お爺さんは竹の様子を確認し終えたのか、そんな私に向き直って話しかけてきた。

 

 

「うむ……なんとかなりそうじゃ。」

 

(本当!?良かった〜!)

 

「まあ、少し離れていろ。あと、竹が思わぬ方向に倒れるかもしれん。じゃから、儂の背後におれよ?」

 

(うん!)

 

 

 そして、私が背後にしたのを確認した後、お爺さんは腰に添えていたその手斧を手に持って、手慣れた様子で竹に向かって綺麗な曲線を描きながら振りかざした。

 

 

「それっ!!」

 

 

 ― ガッ ギギギ バタン ―

 

 

 そして、七光りに輝いていた竹は倒れて段々とその光が失われていき、その消えてしまった光の元に、見るも可愛らしい赤子がうずくまって、さっきの泣き声が嘘化のように静かにすやすやと寝ていたいた。

 

 

「ふぅ〜……なんとか助けられたのう………。」

 

(…………だね。まあ、私あんまり何もしてないけどね。)

 

「まあ、お主はちゃんと仕事したわい。お主が周りにいてくれたお陰で妖を心配せずに竹割に集中出来たからのう。」

 

(……うん、まあ、気持ちだけ受け取っとくよ。)

 

「おう。そうしておけ。無理に動かんほうが返って利口じゃ。」

 

 

 …やっぱりこのお爺さん。うちのおじいちゃんに似てるなぁ…こうやって、相手にもよく気が利く優しいおじいちゃんだったからさ。この人は凄く好感が持てるね。

 

 そう思いながら、私は、そのすやすやと泣いている赤ちゃんを優しく抱き上げているお爺さんの顔をまじまじと見ていると、私の視線に気がついたお爺さんは私に向き直っていい笑顔で向き直ってくる。

 

 

「ん?どうした?鴉の神様?儂に何かついておるのか?」

 

(ううん。別に、凄くいい笑顔だからさ。)

 

「ん?そうか?まあそうかも知れんの。なんせ儂と婆様の間には子供ができなかったからのう。

 ……………このような形で子供をくださるなぞ、夢にも思わんかったわ。ありがとうなぁ。鴉の神様。」

 

(ん?私は何かをやった訳じゃないよ?私は普通に見つけただけ。)

 

 

「………ん?」

 

 

(………え?)

 

 

 

 

 

 

 

 まあ…この原因不明の謎の現象に対して、2人して疑問符を浮かべた訳だけど。よくよく考えても訳が分からないので考えるのは諦めて何処かの神様の仕業って事にしとこうという話になり、なんとなく私はお爺さんの肩に乗っかりながらおばあさんが待っていると言っていたお爺さんの家にお邪魔することになった。

 

 

 

 

 因みにおばあさんの料理は結構美味しかった。味は素朴でも、優しくて美味しい前世のおばあちゃんの味だった。

 

 

 

 

 …………それにしてもなんだか不思議な体験をしたなぁ〜。

 

 

 

 まっ、取り敢えず行く当てのない赤ちゃんについてはお爺さんとおばあさんが育てることにしたらしい。でも、流石に二人共還暦とまでは行かないけど五十代らしいし、私もお手伝いしましょうかな?

 

 

 流石に、…2人だけだと不便なことばかりだろうし……。

 

 

 

 うむ………暫くはここらを拠点にして留まることにしようかな?時々は色んな所に顔出すけど、数十年くらいは良いでしょ?

 

 

 

 け、決して赤ちゃんが可愛かったからとか人間の温もりが欲しかったからとかじゃないからね!!

 

 

 

 

 

(次回に続く。)

 

 

 

 

 

 







 なんだか何処かの御伽噺みたいなお話ですね〜?知らんけど。

読者の皆様にとっての女オリ主のイメージを教えてください!

  • 可愛い! ここに皆入れてね!
  • 格好いい! そう?まあそれもありだね?
  • 美しいね! エヘヘー分かってんじゃん!
  • 変態! でも変態なお姉さんは好きでしょ?
  • 人情姉さん! 私についてきな!君達!
  • 大人なお姉さん! 妥当だよねー!うふふ♪
  • 乙女だよ! 分かってるねー!
  • 人妻最高! 良い子の皆は入れないでね?
  • 未亡人最高! なんか投票欄が怪しくない?
  • もっと強くなれよ! あっはい、頑張ります
  • ポンコツだね。 ん?これは褒め言葉?
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