女オリ主が赤子をお爺さんと一緒に拾ってきてから、村に馴れ初めするまでの話です。
今、私は竹取の翁と共に今朝方拾ってきた竹から出てきた不思議な赤子をお婆さんと三人であたふたしながらも、なんとかお世話していた。
「オギャーオギャー!!」
「わーわーちょっと待っててねー!えっとぉ〜?………今、この赤ちゃんが求めてることはお乳かな?それとも……おしめなのかな?」
「オギャーオギャー!」
えっ!本当に分からないんだけど!!
赤ちゃんの世話ってしたことないからあんまり分からないんだけど?おしっこは庭の隅っこにしてもらうとして……お乳は………え?ここにいる人達は誰も出ないからね?私も子供は産んだことないし……。
と、兎に角今赤ちゃんが泣いている理由を探さないと。
「お婆さ〜ん!お爺さ〜ん?どうすべきかな〜〜〜?」
「え、え……?…私と爺様の間には子供が生まれなかったので、あまりわかりませんが……。いったいどうすれば……?」
「わ、儂も知らぬのう?村長の奥方からは何か知らんのか?あそこの一家は多産じゃしろうし、生まれた子供も全員死ぬことなく成長しておるし、丁度よかろう?。」
「ですが……前例がなさそうですよ?竹から出てきた赤子なんて、普通の赤子を育てる為の知識が通じるかどうか………。」
私とお爺さんとお婆さんの三人は、今のところ泣き止まぬ赤子にあたふたとしてするだけで、皆で揃ってただオロオロするのみである。
その間にも赤子の泣き声は勢いを増していく。
「オギャーオギャー!」
「えっ!どうすればいいの!?と、兎に角お乳を飲ませるのかな?でも、私は子供なんて産んだことないし、出ないんじゃないか……」
「オギャーオギャー!!」
「わーわー!もうっわかったから!」
と、取り敢えずお婆さんと試しに乳を吸わせてみよう。私、人間の姿に化けてるけど、人間じゃないし………何とかなるかもしれない。
はぁ……子供も産んだこともないのに、赤ちゃんに乳を吸わせるとか気乗りしないしそもそも出ないだろうけど、今は出たとこ勝負でどうにかするっきゃないだろう。
「はぁ〜気乗りしないなぁ……あっ、……えっと……お爺さぁ〜ん?流石にお乳をあげる姿を見せるのは恥ずかしいから部屋から出てって!」
「わ、分かったぞ!!鴉の神様!!」
因みに、もう私が神様だということは知っているお爺さんは置いといて、お婆さんには事前に私が神様だということを教えている。
そのことを知らされたお婆さんは最初は困惑していたけれど、意外にも受け入れが早かったようで、直ぐに受け入れてくれて、先程拾ってきたこの赤子の身体を拭くための白湯の準備に取り掛かり始めてくれたのだ。
凄いお婆さんだよ。普通、竹取から帰ってきた夫の傍らに、神様とその神様が抱いている竹から出てきた赤ちゃんが戸口から現れて訳のわからないことを言い始めたら、誰だってびっくりするだろうに。
お婆さんは冷静に今やるべきことを卒なくこなそうとするんだからさ。
「オギャーオギャー!」
う、うゔ………寝ぼけてたてゐとか、影狼ちゃんや文に夜のプレイでに乳を吸われたことはあったけど……!本格的に出るかもわからない乳を吸わせるなんて、本当に思いもしなかったけど。
もう!ビビるな〜!私!!
赤ちゃんの偶に覚悟を示せー!
「ほら、お乳だよ〜?お飲み〜?」
私が、着物から乳房を取り出して赤ちゃんの口元にくっつけるように分け与えると、赤ちゃんは何となく分かったのか私の乳を吸い始めた。
すると、赤ちゃんが私の乳を吸い始めてから少し時間が経ってから、不思議な感じがして私の乳から液体が出てくるのが感覚で分かった。
で、出たの?本当に?………え?
何故かは出たのかは深くは分からない。けど、恐らく私が無意識にこの赤ちゃんの願いを神様として叶えようとした結果なのかもしれない。
赤ちゃんは生きたいと本能で願ったから。そして、私はその赤ちゃんの願いの代償として赤ちゃんにこのまま死なずに生きてほしいと願ったから。
― チュパ チュパ ―
そう一人、何とか納得しながら、何とか赤ちゃんが泣き止みだしたのを、後ろに立っていたお婆さんと共に安堵の息を吐きながらその可愛らしい赤子の私の乳を吸っている姿を眺める。
夢中に美味しそうに吸っている赤ちゃん。確か、竹から取り出した時に裸の赤ちゃんを見た時に私と同じ女の子の身体の仕組みをしていたからこの子は女の子なんだろうね………。
― チュク チュパ ―
ふふ……少しくすぐったい。催乳感で乳の奥がツーンとしてきて、ゆっくりと性的な快感とは違う解放感というか……乳射感というか…………。
これは……純粋な母性なのかな………?
なんだろう………母性なのかな?凄く落ち着くし、心が満たされるような幸福感があるような…………。
なんでろう?………幸せになるホルモンでもあるのか、前世で私を産んだお母さんはこんな気分だったのかな……これりゃあ自分の子供が可愛く感じる訳だわさ。
「はぁ………赤ちゃんって……本当に……可愛いなぁ。」
「ええ……そうですね………。」
「おい……?急に泣き止んで静かになったが………赤子は大丈夫かのう?」
2人で、私の乳を飲む赤ちゃんをじっと眺めていると静かになった屋内を心配してか、お爺さんが両手で顔を隠しながらヒョコリと顔を出して声をかけてくる。
アハハ。私が恥ずかしくないように気遣ってそうしてくれてるんだろうけど、目を覆ってたら顔を出しても見えないよ?
そんなお爺さんの少しお茶目な仕草にお婆さんと私は2人でクスクス笑い合ってしまう。
「な、なんじゃ?二人共?なぜ笑っておる?赤子は無事に飲めたのか?気になって仕方がないんじゃが?」
私達のクスクス笑いに不安そうにそう聞き返してくるお爺さんにお婆さんは朗らかな目で笑いかけながら答える。
「フフッ……目を閉ざしてしまえば顔を出しても見えませんよ。あなた。赤子については大丈夫です。鴉の神様がちゃんと飲ませてくださっていますよ?」
「そ、そうか………なら安心じゃな。」
「あっ、コラッ!お爺さん!油断してこっちを見ようとしたでしょ?このスケベ爺さん!」
「え?いや?す、すまん!」
「ふふふ。若い頃から私のモノを沢山見てきたじゃないですか?まだ見足りないのです?」
「いや!婆様!?儂はもう還暦を越えとるんじゃぞ?あと、儂は婆様以外の乳には興味がないから大丈夫じゃ。だから安心しておくれよ?………お、怒ってたりしてないじゃろうな婆様?」
「クスクス…………ええ。怒ってませんよあなた?そのことは若い内に十分とこの身体に覚えさせられたので。少しからかいたくなっただけです。」
「そ、そうか……心の臓に悪い悪戯じゃな〜?婆様〜〜!あは、アハハッ!!」
…………なんだろう。夫婦愛ってこうやって最後まで続くとこうなるのかな?凄いイチャイチャっぷりを見せつけられたような気がする………。
そんなことを考えている内に、赤ちゃんはお腹いっぱいになったお陰なのか、私の乳を吸うのを止めた。そのことを気が付いた私は優しく赤ちゃんの背中を擦ってあげることにした。
た、確か……、授乳し終わった後の赤ちゃんをゲップをさせる方法は優しく背中をトントンと叩くんだっけ?
「ほらトントン?ケップしましょうね〜?」
「ケプッ。……あぁあ〜。あうあう………。」
私が優しく赤ちゃんの背中をトントンと優しく叩いてあげると、赤ちゃんはゲップをして少し上機嫌に満足そうに笑ってくれる。
「ふぅ〜……なんとかなったぁ〜。」
「ふふ……お疲れ様です。鴉の神様。」
安心してたわわを服にしまいながら、私にちっちゃな両手を伸ばして笑顔を向けている赤ちゃんを抱きしめている私。
そんな私の額に流れている汗をお婆さんに労いの言葉と共に拭って貰っていると、赤ちゃんは途端に眠たそうにし始める。
「あう……あ………う……、スー……スー」
そして、赤ちゃんは遂に眠ってしまった。
「「「………………。」」」
それを、私とお婆さん、そして、私が乳を与え終わったことを知って居間に戻ってきていたお爺さんの三人で、寝ている赤ちゃんをジッと黙って見つめる。
「ありゃりゃ?………寝ちゃった?」
「どうやら、先程まで泣き続けていたせいで疲れてしまっていたようですね。」
「まあ、無理はないわな。誰だって、泣きづければ疲れて眠ってしまうからのう。」
「「「………………。」」」
それで………どうしようかな?私とこの赤ん坊?
「この赤子、どうしよう?」
「………儂等で育てるしかあるまい。」
「山に捨てるというのも可哀想ですし、気が引けますし……よはりそうするしかないでしょうね……………。」
「そうじゃな。それで、鴉の神様はどうするのじゃ?儂等だけでは体力的に難しい。だから、若い娘と共に、この赤子を育てていければ嬉しいことなんじゃが……?」
「う〜ん………拾っちゃった手前、そのままさようならってのも薄情だし、中途半端かな?なら、私も育てることにしようかな?」
「それは助かりますな。感謝いまします。鴉の神様。」
「ありがとう御座います。神様が乳母役を熟してくれるなんて、前代未聞でしょうけれど。」
「アハハ。別に今更畏まらなくて良いよ。それに、二人だけだと色々大変だし、何よりもこの一家で乳を与えれるのは私だけだしさ?ね?」
「そうじゃな。それじゃあ普段の言葉を使わせて貰うわい。」
「それでですが、先ずは赤子を固定する布でも見作りましょうか?そのまま両手が塞がるというのも、不便でしょう?
鴉の神様がここでしばらくは暮らしていくのに何かと不都合でしょうし。」
「なる程?確かに。それじゃあ、寝ている赤ちゃんを流石に放置出来ないだろうし、赤ちゃんを私の身体に縛る布とかないかな?」
「あ〜〜〜?確かぁ〜〜〜婆様?……何処かにあったよな?儂等が若かった頃に、もしも儂等の間に子供が出来た時用に婆様が事前に縫っておいた奴があった筈じゃが?」
「あ〜?あれですか?…一応取っておきましたよ。まさか、この歳になって使うことになるとは、露にも思わなかったのですが………箪笥の一番下の方に保管しておいたんですよ。探してみましょう。……虫食いに遭ってなこればいいんですが………。」
「そうじゃな婆様。」
そう言って、お婆さんはお爺さんと共に箪笥の中を漁りだして、少しすると少し古そうでチグハグな縫い方の子守紐を取り出して埃を祓ってから私に差し出してきた。
「あったのう。虫食いはないが、少しボロっちいな……じゃが、使えなくはない。これで、なんとかなるじゃろう?」
「まあ……見た目は少し酷いですが、ちゃんと他の子守紐と同じくらいには丈夫に作りましたからね。
でも…私がまだ家事や裁縫に慣れていなかった頃に縫いましたから見た目が少し……後で暇がある時に縫い直しておきます。」
「……そうじゃな。よろしく頼む婆様。」
「うん。ありがとね。二人共。」
ふぅ……一応、これで一段落は何とかなったかな?……う〜ん?……にしとも、赤ちゃんかぁ〜?本当に大丈夫かなぁ〜? 私の他にも乳母さんとか他にも居てくれれば私としては居てくれたほうが嬉しいんだけどなぁ〜?
* * *
あれから数ヶ月が経った。
その頃になると、赤ちゃんもすくすくと育ち始めて体重も増えてきた。
けれど、かわりに慣れなくて大変だった夜泣きやおねしょをする回数が増えるようになり、いつも籠に置いていた赤ちゃんが目を離している内に、何処へと消えてしまってから三人で大騒ぎして一生懸命探していると、いつの間にか元の籠へ戻ってきていて、それに対して疲れ切ってしまったりとかなんとか。と、兎に角。滅茶苦茶な色々なことが沢山起きる毎日が始まったのだ。
本当に、色々とハプニング続きで気が休まることがほんとんどないのだ。
でも、それでも赤ちゃんは可愛いんだから不思議なものだ。この子が笑ってくれるだけで私達は嬉しいと感じるんだからさ。
それに、優しかった村長一家を中心とした村人達はよそ者の筈の私とかぐちゃんを受け入れてくれて沢山子育てについて教えてくれたりしたお陰で何とかこの忙しい育児の日々に慣れることができたのは凄く良かったことだ。
まぁ……私が急いで出した月女という偽名と術師の家族の生き残りだとでっち上げた結果、『夫が死んでしまって身寄りのなくなった女と赤子』と勘違いされて同情されただけなんだけどね。
それで、どこの子か分からない子供の乳母になってくれる村人は居なかったので、仕方なく私はこの子をお婆さんとお爺さんと三人で育て上げることにしたのだった。
そして、今は一人寝ているかぐちゃんと一緒に、太陽が昇ってきていない薄暗い早朝の誰もいない村の道をお散歩中だ。
え?『赤子の名前がかぐちゃんってなんなのさ』って?まあ、本名はかぐやなんだけど、私が竹取物語から何となくそう名付けすることにしたんだ。まあ、本当の物語じゃないと思うけどけど、この子は竹から生まれたんだ。なら、かぐやでも良いでしょ?
「はぁ………にしても……ここ数ヶ月の間は一睡も出来てない気がするな………。」
実際はお婆さんとお爺さんと三人体制で授乳の時以外は交代しながら育てる訳だから休めてるけど、それでも私しか授乳出来る人はいないので2時間ほど寝て授乳して寝てを繰り返さなきゃいけないから中々大変だ。
だから、私は今かなり疲れている。
まあ……本来は人外だから睡眠は要らないんだけど、いかんせん今さ人間に化けているせいでこの人間の肉体の生活に引っ張られてるのが大きいのかもね。
「頑張れ私。まだまだ残り半年以上があるんだ。」
生まれた赤子がある程度落ち着いて授乳しなくなるまでの年齢は1歳から1歳半。まだ竹から生まれて数ヶ月ちょっとといった所。段々と精神的にしんどくなってくる時期だろう。
「アハハ。まだまだ辛いけど、これも旅の醍醐味だと思えばつらくないよね。」
私は私の鴉生のことを"旅"と書いて"人生"と読でいる。
だって、旅は事故やハプニングはつきものだ。それは鴉生も同じだ。
そう。この赤子との出会いだってその鴉性一部なのだ。だから、まだまだ頑張れるぞ私。
私は静かな早朝の道を寝ているかぐちゃんがいる背中の子守姫を定期的に優しく揺らして上げながら村の中を歩いていく。
暫くすると、背後から一人の子供の電波源が背後から足音を響かせながら近づいてくるのに気が付いた。
アハハ……いつもより近づいてくるのに気がつくのが遅いのはやっぱり疲れてるからなのかもね。
まあ、後ろから近づいてくる子供は多分たまたま早起きしちゃったとかなんだろう。
そんなことを考えながらも、私は通り過ぎるだろう子供の方を降り向こうとした瞬間、その子供は私の所に駆け寄ってきて、
「姉ちゃんのお〜しぃ〜りぃ〜!も〜らぁ〜い〜♪」
― パン ―
「キャッ!?」
そう。そのガキンチョは生意気にも、私のお尻を思いっきり叩くかのように叩いてきやがったのだ。
なっ!?なっ!?このエロガキぃ〜ー!かぐちゃんを背中に乗せているせいで無抵抗な私に向かってその仕打ち、完全に狙いに来てたな!!
「エヘヘ。いい音するなぁ〜?」
「クッ……、イツツぅ〜………。」
「悔しいか?無防備な姉ちゃんのお尻は俺が触らせてもらったぜー!アハハ!!」
私は自分の痛むお尻をすすりながらも、目の前にて仁王立ちしながら、あっかんべーをしてくるエロガキに向き直って抗議をする。
「ちょっと!責めて、無防備じゃない時にしてよ?
あと、やっとかぐちゃんが寝てくれてるんだから、起こさないようにする為にあまり声は出せないの!だから悪戯するなぁ〜!」
「あっ!?………少し考えて無かったわ…………そ、それはごめん。姉ちゃん。」
あ、そこは謝れるんだ?エロガキではあるけどクソガキではないのかな?
「はぁ〜。まあ………謝ってくれたから、そこまで私は怒らないけど、やるなら責めて、赤ちゃんを背負ってない時にやりなよ?私は子供の悪戯にいちいち目くじら立てる程、器が狭くないけどさ。」
「う、うん。分かったぜ。じゃあ、ちゃんと姉ちゃんがかぐちゃんって赤子を背負ってない時に、堂々と触ればいいんだね?……グヘヘヘ。」
今度は私の横に並び立ってお尻をスリスリと触ってくるエロガキ。このっ!一度エライ目に合わせたろか!
「…………エロガキくん?いくらなんでも私は怒るよ?」
「ヒェッ!…べ、別に減るもんじゃないだしそんなに睨まないで良いだろ〜?」
そう言って、その少年は霧の立ち込める道の前の方へと走って行って、少し先の方で振り返り私にこう言ってくる。
「や〜い!や〜い!美尻ぃ〜〜!!また朝に見かけたら、一目散に触りに来てやるからなぁ〜〜!」
「キィ〜!この!ヒトが走れないからって!少し離れて行くなんてぇー!」
「わはっはっはっ!!あっ赤子を起こさないようにしねぇと。大丈夫起きてないよな?」
「まぁ、大丈夫だよ。かぐちゃんは一度寝つけば中々起きないからね。でも、騒ぐのは禁止だよ?」
「わ、わかってるってぇ〜〜………にしても…この赤子……可愛い奴だなぁ〜?」
「でしょ?」
「まあな…………よしっ決めた!俺はこれからこいつが成長したら妹分にするわ。じゃあな〜?姉ちゃん?俺はこれから兄貴の畑仕事しなきゃいけねぇからまたなぁ〜〜?」
そう言って、エロガキではあるが、何処か優しい少年はスタコラサッサと霧が立ち込めるノラの方へと消えてしまったのだった。
「な、なんだったんだろう?あのガキンチョ?」
* * *
そこからかぐちゃんに付きっきりで育てていくうちに、あのエロガキと出会ってからいつの間にか半年が経っていた。
この頃になると段々と夜泣きも収まってきて育児生活も楽になってきた頃合いだ。
「おう!今日もいい尻だね月女姉ちゃん?今日もかぐちゃんを背中に拵えて早朝から徘徊かい?」
いつも通り、かぐちゃんを背負って早朝にお散歩に出かけていると、後ろから少年の声が聞こえてくる。
それと同時に、挨拶代わりに私のお尻を流れるような作業でお尻に触られる感触が伝わってきた。
― パン ―
「ングッ」
この頃になると、もう何度もされたせいで慣れてしまいました最近は私は身体をはねさせるだけに留まり悲鳴を上げることもなくなっていた。
「あら、清太くん?おはよう?」
「ちぇ〜……あの驚く声が聞きたいのにぃ〜。おはよう。月女姉ちゃん?」
「毎朝やられてたら、流石になれるもんだよ?エロガキの清太くん?今朝も今朝で、私のお尻に夢中なようで何よりだね。」
「へへへぇ〜。別にそれほどでもないぜ〜?」
「…………褒めてないからね?」
「それで、最近の調子はどうなの?そろそろ少し落ち着いたかな?」
「まあ、そうだね。確かに少しは落ち着いてきたよ。かぐちゃんも少しは静かになってくれたしね。」
「そっか………なら、これ。無事一歳に育ったお祝いに、うちのお母ちゃんから差し入れだってさ。
もう直ぐ育児生活が落ち着いてくるだろうから、かぐちゃんがちゃんと育つまで呪い用だとか言ってたぜ?」
そう言って清太くんは、吊るすように背負っていた小松菜などの野菜類や兎や鹿類の乾燥肉が入っている葉っぱの包み物を渡してきた。
そこに入っているのは、乳を作るために必要な沢山の栄養満点の食材ばかり。その気遣いに私はほろほろと泣き顔を零してしまった。
「あ、ありがとう…。グスッ……清太ぐん。」
少し、参ってるのかな?
どうやら、これだけ赤子を育てるのが大変だとは思いもしなかったらしく、涙脆くなってるようだね。グスッ
そんな私に、清太くんはどこ吹く風で私の感謝の言葉を流すように赤い顔でそっぽを向いてしまう。
「………別に……母親が俺にお使いを頼んできたのを俺は従っただけだし、俺には感謝は要らないよ。」
「そうなの?でも……それでもありがとね?……グスッ」
「だから、俺に感謝は要らねえって母ちゃんにしてくれって。それに、なんせ妹分のかぐちゃんを死なせないようにするのは、兄貴分として当たり前のことだしなぁ〜。フッフ〜ん!」
そう言って、清太くんは胸を張るようにして自慢してくる。
その清太くんの背伸びしているような可愛らしい姿に、私は涙目になりながらも笑顔になって思わず清太くんの頭を撫でてしまう。
「ふふっ……本当にありがとね?清太くんに元気づけられたよ。」
「なっなっ!?………それじゃあ、……えと……その………きょ、今日も俺は畑仕事の……て、手伝いがあるからじゃあな?月女姉ちゃん?」
そうして、顔を赤らめてしまった少年はいつも通り颯爽と道の奥へと消えてしまった。
「ふふ…不器用なのかな?清太くんは?……………それじゃあ、清太くんの一家のお母さんに挨拶しなきゃね。」
その後、清太くんの家に向かって感謝をしに行ったけど、清太くんのお母さんは『そんなことを清太に頼んでも包み物を用意してもいない。』と言われてしまって、お母さんと2人揃って起きてきて朗らかに私に笑ってくれるかぐちゃんを撫でながら首を傾げることになった。
ん?…………だとすると?この包み物は清太くんが自前で用意してくれたってことなのかな?
清太くん……………私が水辺で水浴びしている時に私の裸を覗くくらいには、結構なエロガキだけど………気遣いは出来る優しい子供なのかな…………。
* * *
この村に定住し始め、のんびりと暮らしていって、いつの間にか数年が経った頃、
その頃になると、かぐちゃんは自力で立てるようになって私抜きでもお婆さんとお爺さんの付き添いだけでも、育てられるようになっていた。
その頃になると、流石に村に貢献しないといつまでも村にとっては余所者扱いになってしまうので、私はこの村の用心棒として村長さんに雇ってもって村の外れで、村の外からの害意から守る為の警備用小さな頃一軒家を最近仲良くなった村長さんから譲り受けて構えるようになった。
畑仕事をやるとことも考えたけど、村には沢山そういう役割の人が沢山いるだろうし、なら、妖怪の全盛期なこともあって、妖怪が暴れ回ることが多くなって不足するようになった警備の仕事に回った方が村にとっては嬉しいことだろうしね。案の上、私が凄腕の術師でもあることを実践して見せながら旨に伝えて提案してみたら、村長さんは嬉しそうに了承してくれたよ。
そして、そんな用心棒とかぐちゃんを近所のお姉さんとして育てる生活を続けながら村に馴染むようになっていったこの頃。
私は、村に唯一ある村の小さな茶屋で一人茶を啜りながらのんびりと休憩していた。
「ぷはぁ〜。いやぁ〜。赤子を子供になるまで育てるって大変だったなぁ〜。」
本当に、大変だったよ。かぐちゃん、手のかかる子だったから可愛くて仕方がない。手がかかる子供ほど可愛いとはよく言うものだよ。もう、今ではかぐちゃんは我が子のような者である。
今はかぐちゃんは少年から青少年へと成長した清太くんと一緒に他の子どもたちと遊び回ってるところである。
「さて、一段落できたし、そろそろ文達にも会えるだろうし、村長さんに休暇でも貰おうかな?」
文には『赤子を育てるから数年は会えないかも』っ言ったらびっくり仰天させられたからなぁ。ここの場所ほ教え無かったし、手を離す隙もなかったから、その後も文達とあえてなかったから、休暇を貰えたら久しぶりに会いに行こう。
実はこの時代、決まった休暇はないのである。というか、休暇という概念がないから息を吐くように皆毎日仕事か生きるための行動ばかりで一日まるごと休むってことはあまりしない。
まあ、そんな休む暇なんてこの厳しい時代にあるわけがないのだ。
そんなことを考えていると、村長さんとその奥さんが仲の良さそうに並んで茶屋に入ってきた。
「お?月女か?」
「あら、こんにちは。月女さん。」
「こんにちは、村長さん、千由李(ちゆり)さん。」
「隣、座るぞ?」
「うん。いいよ。」
そうして、二人は私の座っていた長椅子の横に座ってきて、向かってきた茶屋の店主に茶と少しの野菜菓子を注文し始める。
けどさ?千由李さん?なんで、村長さんの隣じゃなくて私を中心に村長さんの逆の位置に座るのかな?あと、距離が近いよ?夫の村長さんが何とも言えない顔をしてるよ?
「ふふ?なんですか月女さん?」
「いや…ナンデモナイデス。」
千由李さん。私と仲良くなってから機嫌がうなぎ上りなのである。私の提案で婦人会擬きのママ友会をするようになってからと言ったほうが良いんだけど。
まあ、簡単に言えば千由李さんにとっては私は楽しみを齎してくれる友達である。距離が近いのは知りません。
「それで?最近はどうなんじゃ?落ち着いたか?」
「うん。落ち着いてきたよ。2人を中心とした温かい村の人達のお陰だよ。」
「そうかそうか。」「なら、安心ですね。」
本当に助かったな。普通は余所者を受け入れるなんて村の人達にとっては嫌なことだろうに、ここの村の人達は私に好感触で接してくれて嬉しいばかりだ。
「それで?何か言いたいことでもあるのじゃろう?」
「……私としては、想像がつきますけどね。」
「まあね。二人共、よく分かっているようで。」
「週に2度ほど妻と三人で朝飯を共にしておるのじゃ。それくらいなら儂と千由李でも分かるようになるわい。」
「そっか。まあね〜、少し休みの日を貰おうかなって。それでごまをすりに行こうとしてた所。」
「そうか。千由李はどう思う?」
「私は賛成ですよ。月女さんは育児で忙しいのに村の用心棒としても貢献してくれていましたし、何かしら休ませることも大事でしょうし。最近は村も月女さんの豪族様との貢献で発展して雇える術師も増えていますし、月女さんが抜けてもなんとか補充出来るでしょう。」
「ふむ……まあよいか。なら月女。これからは週に一二度は休暇をやろう。畑仕事となると、そうはいかんが役職ならば休ませることは出来るからのう。」
「ありがと。」
その後は、三人で茶をゆっくりと座りなから啜ってお喋りに興じていった。
そして、茶屋で村長さんと奥さんと別れた私は久しぶりにお爺さんとお婆さんの家に向かうことにした。この後の夜での用心棒の仕事の為に、外れの小屋で一人でご飯を食べるのもいいけど、夕食ぐらいは誰かと食べたいしね。
その後、暗くなってから夜晩をすればいいだろうし、かぐちゃんを寝かしつけないと安心して私の小屋に帰れないだろうし。
そんなことを考えながらなだらかな小山に続く坂道を歩いていると、後ろから見慣れた微弱電波源が少しづつ近づいてくる察知して振り返ると、そこには手を繋ぎ合わせながらソロリソロリと私の後ろについてきていた悪戯顔のかぐちゃんと清太くんがいた。
「………………二人共?何をしてるのかな?」
「「ギクッ」」
あ〜。多分、私のお尻を触ろうと悪巧みしてたんだね。
はぁ……仕方ないか、私は大人なお姉さんだから知らんぷりしてやろう。
私はそのまま怪訝顔をしながら前を向いてゆっくりと歩き始めると、少しづつ二人は私の背後へと近づいてくる。
そして、そのまま知らんぷりをしてあげている私に清太くんとかぐちゃんは一斉に私のお尻をパチンと叩いてきた。
― パチン ―
「キャッ!?」
私の悲鳴に対して、二人共楽しそうに笑い出してはしゃいできた。
「月女のお尻〜!討ち取ったり〜〜!」
「討ち取ったり〜〜〜!」
「ぐ、ぐぬぬ………ぬかった。やられた………。」
私は少しヒリヒリと痛むお尻を擦りながら2人に悪者のような顔を返すと、二人は勝ち誇った幼気な笑顔で私に笑いかけてくる。
「どうだ!月女の悪党めぇー!効いたかー?」
「どうだー!効いたかー?月女ー!」
このガキンチョ共……くそう可愛い。
この2人の無邪気な悪戯顔に私は内心絆されながらも、役を演じ続けてあげる。
「ガハハハッ!女悪党の私がこれしきで負けるかー!ガキ共ー!お仕置きしてやるぞ〜?」
「逃げるぞ!かぐちゃん!女悪党が襲ってくるぞー!」
「キャハハハ!キャー!」
そうして、私は清太くんはまだしもまだまだ幼いかぐちゃんが怪我をしない程度の遅さで小走りに追いかけると、二人は楽しそうな笑い声を上げながらお爺さんとお婆さんの家へと続く坂道を逃げ出していった。
その後は、途中で軽く休憩して二人の息が整うのを待ってから、まだまだ幼いかぐちゃんを真ん中にして三人一緒に歩きだす。
「かぐちゃん。清太くん。」
「な〜に?月女?」
「なんだ?月女姉ちゃん?」
「今日も楽しかった?」
「「うん!!」」
「そう。それじゃあ、二人は今日は何で遊んだのかな?」
「鬼ごっこー!」
「そうだぜ月女姉ちゃん。俺がかぐちゃんに操られながら鬼から逃げ出まわったんだぞ。一度もそれで捕まることもなかったし、鬼役のときはかぐちゃんの指示で沢山逃げる奴等を捕まえられたんだぜ?」
「凄いでしょー!月女ー!」
「凄いなぁ〜!流石かぐちゃんと清太くんだ。沢山動いたなら夕飯も美味しく食べれそうだね?」
「うん!」
「ふふふ…元気なのは良いことだ。ちなみに清太くんも夕飯を食べに来たのかな?」
「そうだよ。勿論、背中に食材はあるからお裾分けする代わりにだからタダ飯喰らいはしないぜ?」
「清太兄ぃ〜!偉い!」
「そうかそうか。もっと褒めたたえろかぐちゃん。」
そんな他愛もない話しをしながら私達三人は、なだらかな小山の坂道を三人一緒に手を繋ぎ合いながら夕日を背に楽しそうに歩いていったのだった。
ふふふ………退屈な日常かもしれなかったけど、こんな日常も悪くないかもしれない。
まあ繋ぎの回でしたね。それでは、次回から本編に戻るとしましょうか。
読者の皆様にとっての女オリ主のイメージを教えてください!
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可愛い! ここに皆入れてね!
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格好いい! そう?まあそれもありだね?
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美しいね! エヘヘー分かってんじゃん!
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変態! でも変態なお姉さんは好きでしょ?
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人情姉さん! 私についてきな!君達!
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大人なお姉さん! 妥当だよねー!うふふ♪
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乙女だよ! 分かってるねー!
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人妻最高! 良い子の皆は入れないでね?
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未亡人最高! なんか投票欄が怪しくない?
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もっと強くなれよ! あっはい、頑張ります
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ポンコツだね。 ん?これは褒め言葉?