ヒャッホ〜ウ!!ママンが取ってきた餌は最高だぜ〜〜!!
いや~ウメェ、ママンが一生懸命取ってきてくれた飯を何もしてない私が食べるなんて何?ビップですか?(クズ)
いやっね?ほら私の一応元々社会人だったからさ分かるんだけど、労働して頑張って稼いだお金で食べる飯よりも、親の飯の方が美味しいんだよ。それに今世は人じゃないからさ、子供だからしょうがないと思うんですよ。それに成長するまでは何もできないでしょうし、成長してからは自分で餌は取れるようにするからね?しょうがないじゃん(少女言い訳中)
今ん所、あの人型の飛行生物はこちらを襲って来ていない。というか、カラスの群れと一緒に滑空してる時もある。取り敢えず、あの生物達はこちらを敵視や餌をみる目をしていないのが分かって一安心だ。それに言葉で会話している所を見ると知性は人間並に高いっぽい。良かったー。今の無力な姿のうちに襲われてたらひとたまりもないからね。
* * *
5ヶ月ぐらいが経って、冷たい季節が弱まり春の訪れを強風が教えてくれるようになった時期。そろそろ巣立ちの準備をしていた雛鳥たちはすっかり大きくなっていて、羽根が発達してきてやっと空が飛べるようになるこの頃。ついに兄弟たちの巣立ちの季節になりました。卒業おめでとう御座います。今日からあなたたちは1人前になります。今こそ旅立ちの時です。
そういう感じで、皆少しずつ飛び去っていく。その姿はまるで自由を手に入れたばかりの人間の成人のように生き生きとして空の中を自らの翼で羽ばたいていった。
えっ?私?私は未だにニート生活してるよ?せっかくの独白が台無しだって?いいんだよ。この小説は文学的な文章なんて肌に合わないんだよ。
ぶっちゃけ怖いんです。ハイ。
高所恐怖症気味にはこれはこたえるんですよ。私だって早く行きたいよ?前世では人間って自分の身体で空を飛べなかったから、正直ワクワクしてる部分もあるけど、怖さが9割を超えているんだ。
それに、なんかうちの親ガラスは意外と子煩悩ぽくて周りの巣の子供たちは親に突かれて巣を追い出されているのに中々巣立ちをしない私をいつまでも見守ってくれているし、時々飛び方を目の前で飛ぶ姿を何度も実演して教えてくれるんだ。ゴメンねママン。心の中でタダ飯喰らいウメェヒャッハーー!とか言ってて、母は偉大なりとはこのことか。
やばい、このままじゃ日が暮れちゃう。いい加減ママンにも申し訳なく感じちゃう。けど……怖い。怖いのはしょうがないじゃん。ビビリなんです。けど飛ばないと始まらないし………。
そんなことを考えているうちに、気がつけば、夕方なんてとっくに過ぎさっていた。
* * *
ああ……もう夜じゃん。結局今隣で寝てるママンには待たせちゃってるし、なんか私ってこんなに情けなかったけ?
………………。
多分違う。高所恐怖症は言い訳だ。私はこの何も知らない世界を観るのが怖いんだ。前世では親や友達とかがいて独り立ちしてもいざというとき頼れる先があるから不安はあっても一歩前に踏み出せたんだ。
けど、この世界ではここで独り立ちすれば、なんの身寄りのない野生の世界だ。弱肉強食なのは絶対だと思うし、現代日本のカラスのように天敵なんてほとんどいないわけじゃない筈だ。鳶や鷲、鷹とかなんてこんな自然豊かな場所なら絶対現代日本よりも沢山いる。それだけじゃない。妖怪なんている世界だ。未知の恐怖なんて前世よりもある筈だ。
どうしてだろう、もうここでは会えない親や友達や家族の顔がぼやけながらでも脳裏に浮かんでくる。
………怖い。寂しい。
―カサカサ―
その時、隣で寝ている筈のママンがのっそりと起きて、私に身を寄せてきた。
ああ……そうか。そうだもんね。今の親はママンだよね。ありがとう。ごめんなさい。こんな出来の悪い娘で。
私は黙って身を寄せ返すと、今度はママンはくちばしをコツンコツンと優しくつついて励ましてくれた。
今だけは沢山甘えよう。既に巣立っていった他の兄弟姉妹のようにめいいっぱい。今まで大人ぶって遠慮してきた分。
身を寄せ合う不器用な娘と子煩悩な母親の上では綺麗な夜空の光がそんな二人を見守っていた。
* * *
翌朝、私は一晩かけて覚悟を決めて飛ぶ準備をした。ここで戸惑って立ち止まっちゃ乙女が廃るってもんだ!!行くよママン。
沢山迷惑かけてごめんね。わがままだし、意気地なしだけど頑張ってこの世界を生き抜いてみようと思うんだ。
私はここで飛ぶんだ。やるんだなラ◯ナー?今ここで!!
私は飛べるーーーー!!!!
そうして私は勢いよく、巣から一歩前へと踏み出した。それからは野生の勘だけで死に物狂いで羽根を水平にしたまま動かし続けた。
最初はぎこちなくてゆっくり落ちている感じだったが、段々滑空出来るようになってきた。
―バサバサ―
うおおおおお〜〜〜〜!!?
わ、私……本当に飛んでるんだ!!!これが空を飛ぶことなんだ。やっと、やっと人(外)生のスタート地点に立てるような気がした。
これが……自由なんだ。
私が初めての飛行にライト兄弟のようにはしゃいでいると、後ろから羽ばたく音が聞こえてきて、その黒い影は私を追い越して少し距離を話しながら前方を、誘導してくれていた。
……ママン…今までありがとう。精いっぱい生きるから!!長生きしてね!!お正月とかお盆になったら(多分)帰ってくると思うから〜〜!!!
そして、空高く飛べるようになってきた頃、ママンはスピードを落として私を見送るように後ろへと下がっていき、最後に優しく包み込むように、大声で鳴いた。
―カアーーーカアーーー!!!―
(頑張って行っておいで〜〜!!!!)
そんなことを言われている気がした。だから、私もママンに負けず劣らず力一杯鳴き声を返した。ママンに心配させないように。
―カアーーーカアーーー!!!―
(行ってくる〜〜〜!!!!)
確か、鴉は20年から30年は生きるって聞くし、長い者だと60年も生きるって言われてる鳥の中では伝承の中のツル程ではないけど長寿な種族だ。
運が良ければまた会えるかも知れない。取り敢えず、気ままに自由に何にも縛られずに生きていこう。
これいいね。暫くの目標は決まった!!
まずは行き先を決めるだけだ。まずはこの大きな山周辺の山脈を調べてみよう。
探索探索〜〜♪
(〜少女移動中〜)
自由な身は楽しいと思っていた時期が私にもありました。
ぎゃあ〜〜〜〜!!!!たすけてーーーー!!!?
背景今頃子育てが全て終わってのんびり過ごしているだろうお母さんへ。今私は絶賛3名の天狗の幼い少女に追いかけ回されています。
「待てぇーーーー!逃げるなーーー!!カラス〜〜!!!」
「ま、待ってよーーあやぁ〜〜〜!!!」
「お待ちくださぁ〜〜い。文様〜〜!!はたて様〜〜!!」
だ、誰が待てと言われて待つ者がいるもんですか!私は逃げるだよ〜〜〜!!!それにしても、人ではないけどこんな可愛らしい幼気な少女達に追いかけられるなんて…デヘヘッデヘヘッ。
ち、違うんだ!誤解なんだ!!これは単なる鬼ごっこじゃないんだ。これは命懸けのデス・レースなんだ!!お巡りさん私は無実だ。えっ!?そんな鼻を伸ばしていたら説得力がない?
「いい加減あきらめて他の子に決めようよ〜」
「はたてぇ!私はね?あの子があきらめるまで追いかけるのをやめ な い☆」
「取り敢えず止まってください!!!これ以上は集落から離れすぎです!!危険ですよ!?」
「もうっ椛ったら大丈夫だって〜〜!!早く捕まえて契約させましょうっ!!!」
捕まる?契約?わっ、私に近づくな〜!?
何故私がこんな目に遭っているのかと言うとね…………。
(回想スイッチオン)
――――
―――
―
いや〜暇だな〜〜〜。春だからか餌は有り余ってるし、鳥は食べ過ぎると空を飛べなくなるから食べ過ぎも良くないんだよね。
だから、余り餌も取りすぎる必要もあまりない。必要な時に探せばいいじゃんってことで、やることがないんだよね〜。巣とかは作ってもいいけれど、今のところ私は子作りするつもりもないから作る必要もなし。これでやるべきことは終わりっ。
ってことで今はとにかく色々巡っています。私が知っているのはあの断崖絶壁の崖とその周辺の森や山ぐらいだから沢山見たいものがあるだよね〜。それに私が巣立ちする前に何度も見かけたあの空飛ぶ人型実態…ってかっこよくないこの呼び方?
ゴホンッふざけるのはともかくとして、とにかくその人型実態は夕方とか日暮れになるとある方向に向かって帰っていくんだよね。そうです。私が向かっている方向です。
やっぱり気になっちゃうよね?そうだよね?だって(推定)妖怪が実際にいるんだよ?それは一度は見てみたいじゃん?近づかなくてもいいから遠目でも確認したいじゃん。それに見た感じ鴉には友好的そうな種族だし、じゃなきゃママンとか他の鴉と一緒に滑空したり、遊ぶように追いかけっこしないじゃん。
ってことは、もし見つかっても殺されたり襲われたりはしないと思うんだよね〜。構われても多分きっと恐らくメイビー遊んだりするだけだと思うんだよ。ということで行ってみましょう。
そう私は確信したんだ。絶対にこの先に何か知らの集落または住処みたいのがあるとね。今日の私冴えてるね。
* * *
おぉ〜〜〜〜〜!!!本当にあるじゃん。妖怪の住処。
面探偵カラス(仮称)は考えたのさ。ただ真っ直ぐ人型実態の住処があるであろう方向に行くだけではもし見つからなかったらそのまま通り過ぎてしまう。ならば、その人型実態を探してついていけば良いと。そして適当に探していたら、人型実態を発見しました。ってことで、太陽を背にして見えないように高度を上げながらついて行ったら、案の定見つけられたよ。妖怪の住処。
すご〜い。集落かと思っけど近くで見ると結構デカいね。町ぐらいはあるんじゃない?だって、こんなデカい山の3分の1を占めてるんだもん。でかさなら火星のオリンポス山と遜色ないと思うくらいデカい山だよ。
そんな感じで元々全部が黒い目をキラキラさせながら街なかを遠目に観察していると、二人組の人型実態が高度を下げていた私にゆっくりと近づいてきた。
えっ!?やっぱり町の上空を飛んでたから追い払いに来たのかな!?
「お〜〜〜い。見た感じ若い鴉よ。ここは飛行禁止だ。知らなかっただろうが。次からは出来るだけこの里の上空は飛ばないように。分かったら返事しなさい。妖怪の山の里の中に入りたいなら門番に挨拶してからにしなさい。」
よ、良かった〜〜退治とかされなかった〜〜!!
哨戒中だったらしい。というか、よく見たら天狗じゃん。マジモンの天狗じゃん。けどは鼻は長くないね。それ以外の特徴はその通りだけど。うぉぉぉテンション上がるぅ〜〜〜!
「返事は?」
「カ、カア〜。」
スミマセン。テンション上がってました。
―
―――
――――
(回想スイッチオフ)
ということが、あったのさ。
え?何?全然回想が今の状況と合致してないって?
それはそうだったね。これについては言うまでもなく。哨戒の天狗に怒られたし妖怪の山から一旦出直そうと思った帰り空。この3名の天狗に出会って現状この有様である。
「あなた、私の下僕になりなさい!!」
いやっいきなり少女の天狗が何言ってるんですか〜!!アブノーマル過ぎませんかね?どんなプレイですか。
嫌です。遠慮します。どこにいきなり下僕に慣れって言われて成る人がいるんですか。
けど、悪くないね。下僕……しもべ………エヘッ…っていかんいかん。変な誘惑に釣られてはいけない。私は当面は自由に悠々自適にすごすんだ〜!!!
それに私はノーマルだ。すでに少女の集団に追いかけられて鼻を伸ばしている私だけど、ノーマルだ。
…………多分。
「文様!!幾ら鴉天狗として1人前になるために鴉を従えさせると言ってもいきなりは駄目ですよ!!まずは信頼を培ってからお互いに歩み寄ってからではないと駄目です。」
「そうだよ。あやぁ〜〜。椛の言う通りだよぉ。いまは早く帰ろうよぉ。」
「私なら大丈夫ぅ〜〜!!」
「どこからその自身が出てくるんですか!!(怒)」
全くその通りである。あの椛と言うケモミミオオカミ少女の言う通りである。せめて私がご主人様になってもいいと思えるくらい立派に育ってから言うんだね。特に胸とか―――ってなんか風の刃が飛んできたんだけど!?
「なんかあのカラス絶対失礼なこと考えてるでしょ!!」
キッショなんでわかるんだよ。
「あなたのその生意気そうな顔で丸わかりなのよ!!今に見てなさい!!成長したら絶対に平均以上は大きくなって見せるんだから。」
「何が!?あやぁ?」「何がですか。文様?」
「なんでもない!!」
アレなんか話通じてない?
「私は鴉天狗よ?鴉とならなんとなく集中すれば言いたいことが分かるようになるのよ!!」
ス、スゲー!?
「フフン♪すごいでしょう?この力は同世代でも特に抜きん出て才能があるのよ。」
けど、しょぼくない?結構使えるとおもうけど。
「う、煩いわね!褒めてるのか馬鹿にしてるのかどっちかにしなさいよ!!」
「またあやぁと鴉が喧嘩してる。私と私の鴉だったらもっと仲良く出来るのに。」
「仕方ありません。文様は我が強く、そして負けん気が筋金入りに強いのです。要は大人げないということですよ。」
「そこのバカ娘たちはだまらっしゃい!!」
…………仲良いね。君たち。
私の推しは犬走椛です。
暫く後の話になりますが、もしこの小説で登場する天魔様の性格はどうな風がいいですか?参考程度に教えてください。
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めっちゃ頑固親父風の父ただし親バカ
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めっちゃ頑固親父風の母ただし親バカ
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すごいポンコツ仕事は出来る父ただし親バカ
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すごいポンコツ仕事は出来る母ただし親バカ
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怠惰で不器用影で色々してる父ただし親バカ
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怠惰で不器用影で色々してる母ただし親バカ