インフィニット・ストラトス 忘れ去られた恐怖とその銀龍   作:妖刀

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めっちゃ頭の中に文が思いついてガンガン書くのが進む。

やっぱり平成ガメラ三部作は面白いね。それ見ながら書いてたら早く完成した。だから更新する。


実習とパーティと

それは航と一夏がIS学園に入って間もないころの東京での出来事であった。

 

「これは……ここに捨ててもいいのかな?」

 

大きな紙袋を持った少年が住宅街をうろつき、その場に偶然あったゴミ捨て場にその紙袋を置いた。

 

「ぼくー、今日はゴミ捨て日じゃないから置いちゃダメでしょー?」

 

だが近くの住宅街にいた女性に注意を受け、渋々紙袋を回収する少年。そしてあちこちを歩き回り、捨てるのにちょうどよさそうなところがあった。

見つけたのは排水溝。少年は排水溝のふたを開け、その中に紙袋に入っていたものを流し込む。それは大きさが40センチ近くある大きな卵であった。

この卵は、少年が田舎で祖父の家に遊びに言った時、夜に近くの山の中で見つけたのだ。少年はこれに興味を持ってうまく隠しながら家に持ち帰ったのはいいが、段ボール箱で隠すも卵から出る液体で段ボール箱が使い物にならなくなり、最初は20センチだったのに40センチまで膨れ上がってきたため、怖くなった少年はこの卵を捨てることにしたのだ。

そして流し込んだ卵は排水溝をゴロンゴロンと転がって闇に消えていく。

 

「ぼ、ぼくは知らない!」

 

少年は自分のしたことに恐怖を感じ、それを振り払うようにどこかへ走り去って行ってしまった。

卵は転がっていく。向かう方角は渋谷。卵はコロコロと転がっていくのであった……。

 

 

 

 

 

楯無からの特訓を受け始めてすでに5月。怪獣学はいきなりの授業変更等でその間ずっと行われておらず、一夏と航は不満そうな顔で過ごしていた。

そして今はISの実習。1組の生徒は第三アリーナに来ており、全員ISスーツを着ている。なお教師の千冬と真耶はジャージを着ている。

このとき、生徒の前に専用機持ちの篠栗航、織斑一夏、セシリア・オルコットが立っているが、その中でほとんどが航から目を逸らしている。

 

「ねえ、何か背中盛り上がってない?」

 

「うん。なんだろう、あれ」

 

「気持ち悪いなぁ……」

 

航の背中はISスーツが体のラインを出すせいもあって不自然に盛り上がってる。背骨に沿って突起物がいくつか生えており、その左右にも小さく突起物が生えていた。まるでゴジラの背びれのようになっており、航のことをよく知ってる者以外は奇異の目で見ており、航は居心地悪そうにしている。

 

「ではIS実習を始める。全機ISを装着後高度200メートルまで上昇しろ」

 

「「はい!」」

 

千冬の指示でISを纏うが、航は拳を固く握りしめたままなぜかISを起動していなかった。それを見た一夏は何か悔しそうな顔をしており、セシリアはそんな一夏を心配そうに見ている。

 

「篠栗、さっさとISを起動しろ」

 

「……わかりました」

 

そして体が一瞬光を纏ったと思った瞬間、四式機龍が現れ、そして少し宙に浮いていたのか地に着地する。

 

『きゃぁ!?』

 

だがその重さで何人かの女子の体が浮き上がり、悲鳴が上がった。

 

『キィァァァ……』

 

目元に赤いラインを走らせた後、機龍は小さく鳴く。

 

「大きい……」

 

「これ、本当にIS……?」

 

「反則じゃない……!」

 

女子達が何か言ってるが、航はそれを無視しながらも女子達を見るが自然と見下す形になるため、その迫力からか小さい悲鳴が聞こえた。

 

「それじゃあ飛べ!」

 

千冬の指示があったため、一夏とセシリアの2人は空へと一夏は楯無からISに着いていろいろ教えてもらってるおかげで難なく空に上がることができ、一番に上空200メートルまで上がった。

 

「篠栗さっきから何をしている。さっさと飛べ」

 

「……」

 

この時太腿部ブースターが展開され、バックユニット共に点火した後、一気に空へと上がる。その速度は先程上がった白式以上の速度であり、誰もが大きさに反した速度であったことに驚いている。

 

「航、気にすんなよ」

 

「分かってる……」

 

航はいつもより低いトーンで返し、一夏は苦笑いを浮かべている。尻尾は何時みたいに動いておらず、だらりとしていて、まるで航のテンションが低いことを表しているかのようであった。

 

「航さん。その背中、何ですの……?」

 

セシリアは先程から気になっていたことを聞く。

そもそもセシリアは航に謝っていないと思われているが、航が試合後に登校した後、朝のホームルーム後に謝っていたのだ。だがあまりにも素っ気なさ過ぎる反応にショックを受けたが、自分の撒いた種だと反省して少しだけ話せるようになっていた。

 

「気にするな……」

 

「そうですか……。野暮なこと聞いてすみませんでしたわ」

 

そう言ってぺこりと頭を下げるセシリア。航はそれを一瞥した後、ここから見える海を見ていた。なぜか海が懐かしい。この感覚が好きなため航は海を見つめていた。

 

「一夏!早く下りてこぶぅ!?」

 

この時真耶からインカムを奪った箒が叫んでいたが、千冬に頭を叩かれて沈黙しており、一夏はそんな箒を見て苦笑いを浮かべ、航はジロリと箒を見た後に視線を海に戻す。

その後、千冬から高度10センチまで降りて来いという指示があったため、最初にセシリアが下りた。

 

「じゃあ、俺が先に行くぜ」

 

一夏はそう言った後それなりの速度で下りていく。そして一気に反転して足を下にした後、速度を落として行くが、楯無が教えていようとやはり素人。地面から50センチあけて止まってしまう。

 

「10センチといっただろ、馬鹿者」

 

千冬はそう毒突くいた後空を見上げたら、下りてきてる……いや、どう見ても落ちてきてる航がいた。落ちてると言ってもその速度はセシリアが下りてきてる時とあんまり変わらず、そして高度2メートルを切ったところで太腿部ブースターとバックユニットを使って減速。だが10センチはできず、ゆっくりと着地をした後に衝撃を逃がすように膝を曲げる。

 

「お前らはちゃんと10センチできないのか?馬鹿者が。……まあいい、次は武装展開だ。織斑、やってみろ」

 

「はい」

 

そして約1秒で展開する一夏。初心者にしては速く、皆が「おぉ」と言ってたが、千冬はもっと早く展開しろとダメ出しをする。まあ武装がそれだけだったら早く展開できないと致命傷になるから仕方がないが。

次はセシリア。スターライトmk-Ⅲを展開するが、銃口が航の方を向いており、航は尾の先をセシリアの延髄ギリギリまで持ってきて、まるでセシリアに突き刺そうとしていた。

その後近接武器を出すときその名前を呼んでいたが、特に悔しそうな顔はしておらず、千冬は精進するようにと言った。

次は航だが……。

 

「篠栗、何か展開しろ」

 

千冬はそういうが、航は横をキョロキョロとして再び千冬を見る。特に何も顔は変わってないが、何か困ったかのような雰囲気を出している。

 

「そう言われましても、格納領域(バススロット)にはミサイルの弾薬しか入っていませんが……」

 

「何?」

 

今の機龍は『四式機龍:重装備型』だ。そのため通常武装は全て外付けで装備しており、格納領域(バススロット)は弾薬で埋め尽くされている。何でも格納領域(バススロット)の約8割が弾薬だそうだ。

 

「まあ、一応外付けですが展開できるのはありますよ」

 

「何?ならそれを展開しろ」

 

そういわれたとき、機龍の腕に装備されている0式レールガンの2本の銃口の間から大型のナイフみたいのがが出てきた。

 

「メーサーブレード。突き刺して電流を流して相手をしびれさせる武器です」

 

そういった後にひっこめる航。その後チャイムが鳴り授業が終了するのであった。

 

 

 

 

 

『織斑君、クラス代表おめでとー!』

 

「あ、あはは……」

 

あれから現在夜7時。一年生用食堂では一夏のクラス代表決定を祝うパーティが開かれていた。斧主役でもある一夏は女子達の行動力に驚きながらもなんやかんやで楽しんでる感じだ。

 

「楽しそうだな」

 

「いやぁ、こういうのは楽しまないと損っていうからな」

 

箒にそう答え、一夏は隣にいるセシリアから紙コップにジュースを注がれる。その後箒とセシリアが何か言いあってたが一夏にとってはどうでもいい話だ。

 

「一夏、結構楽しんでるな」

 

「みたいね」

 

航は、食堂のみんなが集まってるところから少し離れたところで楯無の2人でおり、そこで一夏の様子を見ながらくつろいでいた。

この中に2年がいることが少しおかしいだろうが、そもそも2組とかも混じってるから別に殆どが気にしていないようだ。だがやはり生徒会長と一緒にいるだけあって少しチラリと見られたりしている。

 

「航はあの中に……、混じれそうもないわね。実習の時にほとんどの子から避けられてたし」

 

「え、刀奈姉授業は?」

 

「ん?その時いきなり自習になったからひっそりと抜け出したわ。まあ先生が戻ってくる前に戻ったから問題ないし」

 

「なんじゃそりゃ……」

 

楯無の抜け出したことにあきれながらも注がれたジュースを飲む航。その時楯無に頭をコツンとつつかれた。

 

「あとここでは楯姉でお願い。そして部屋で刀奈姉じゃなくて……、刀奈って呼んで?」

 

この時の女の顔にドキッとした航は顔を赤くする。それをごまかすようにジュースを飲む航がだ、楯無にばれたのか、頬を指でツンツンとつつかれる。

 

「あれ、興奮した?」

 

「いや、そういうわけじゃ……」

 

そう言ってそっぽを向きながら頬をポリポリと掻く航。楯無はそんな航を見て、ニコッと笑った。

 

「ふふっ、可愛い」

 

そして楯無に弄られてる航だが、嫌そうな顔はしておらず、むしろ嬉しそうな顔をしている。

 

「あの、ちょっといいかな?」

 

その時声がしたため、した方を見るとそこにいたのはリボンの色からして2年生、眼鏡を掛けており、手にはカメラを持っている。

 

「あら薫子ちゃんじゃない。どうしたの?」

 

「たっちゃんが篠栗君といちゃついてるから話しかけにくいんだよね。あ、私は黛薫子。はい、名刺」

 

「は、はぁ……」

 

薫子こと、黛薫子が航に名刺を渡してきたため、それを受け取る航。とりあえず名刺を見たときに思った時思ったのは、『書き数が多いな』である。

 

「じゃあ、さっそくインタビューいいかな?っとちょっと織斑君、こっち来てもらってもいい?」

 

薫子に呼ばれた一夏は航のところに来る。そして二人同時にインタビューが始まった。

 

「じゃあ、まず織斑君に質問。クラス代表になったけど、何か一言!」

 

「えっと、頑張ります」

 

「え~、もうちょっとかっこよく言ってよ」

 

「自分、不器用で「まあいいや、ねつ造しておこうっと」って、え!?」

 

ねつ造発言に驚く一夏だが、それを置いて薫子はメモ帳に何かまとめていく。

 

「次は篠栗君に質問。機龍ってもともとゴジラ用のロボットだけど、乗った感想は?」

 

「とても感激しました。でも……生体保護機能が全く使えないから体をGに慣らすのに苦労しましたね。今は最初の頃よりマシに使えますよ」

 

フムフムと相槌を打ちながらメモをしていく薫子。そして

 

「じゃあ最後に二人に質問。ここを卒業しての将来は決めてる?」

 

その質問に俯く一夏。薫子はなんで俯いてるのか疑問に思っていたが、顔を上げたとき何か決意をしていた一夏に心を打たれる。

 

「自分は……、自衛隊に入りたいです」

 

一夏のその発言は周りの視線を集めるには十分な事であった。

 

「えっと、なんで?」

 

「昔に自衛官の人にいろいろ聞かされて入りたいって思ってたんですけど、周りが忙しくなったり、知り合いたちにやめとけって言われてたから諦めていたんです。でも」

 

この時ちらりと航を見る。

 

「でも航の機体、機龍を見たときにその思いが再燃しました。だから自衛隊に入隊したいです」

 

その顔は迷いのない顔だった。この顔にたくさんの女子が心を打たれ、箒はそんな一夏を睨みつける。

 

「じゃあ、篠栗君は?」

 

「自分は……、確かに自衛隊でしたね。元々特生自衛隊に入隊したいってのが願いでしたし。まぁ、今となっては特生自衛隊は解体されてないですけど。だから、今はこの機龍を作った会社、婆羅舵魏社が入社してみたいって感じですかね」

 

それを嘘偽りなくまとめていく薫子。そして専用機持ち(楯無を除く)で集合写真を撮ろうとしたが、気付けばクラスメイト全員が入ってるなどのハプニングがあったりしたが、なんやかんや楽しむのであった。

 

 

 

 

 

パーティが終わったのは夜10時。解散した後航と楯無は、部屋に戻ってきており、二人はすでにシャワーを浴びて今は寝間着姿であった。

 

「ふう、何か疲れた」

 

「お疲れ様。はい、お茶」

 

「ありがと」

 

部屋のベッドにうつ伏せ倒れこんでた航は、楯無にお茶を出されたため起き上がってお茶を飲む。この時楯無が自分の荷物を入れていたバックに手を突っ込んでいたが、特に気にしないでいた。

 

「航ー」

 

「何ー……」

 

その時呼ばれたため声のした方を向くとそこには、ニコニコの笑顔を浮かべる楯無がいた。まだここまではいい。どう見てもおかしいのは、右手にはサバイバルナイフと同じぐらいの大きさの刃物、左手には大きな金鑢。これでニコニコ笑顔だと普通の人だったら失神ものだろう。

だが航はすぐに察して上着を脱ぐ準備をする。

 

「航、ベッドに寝転がって背中を見せて?」

 

「あ、してくれるの?」

 

そう言って航はベッドの上にうつぶせ状態になる。そして楯無は背中を見た後、軽くうんうんと頷いていた。

 

「うん、結構伸びてるわね」

 

「そりゃあ、誰もしてくれる人いなかったしな……」

 

背中にあったのは、途中から枝分かれをしだしている『背びれ』だ。それが背骨に沿うように幾つも生えており、その両横に背中の肉を突き破ってないが背びれみたいのが確認できる。

一番高いところは大体15センチほどまで伸びており、それが首元から骨盤近くまで山なりになる様に生えている。

 

「さーて、綺麗にするから動かないでね」

 

「わかった」

 

航が返事をした後、楯無は一番長く伸びている背びれを根本から2~3センチほど残す形で刃物で一気にぶった切る。パッと見、背中の皮膚を突き破る様に生えている背びれを切り落としていくためとても痛そうに見えるが、航は全く痛そうな子をしてない。

そして、それを他の背びれにもしていき、その後は切った部分を鑢で大体低めの三角形になる様削ってに整えていく。

 

「……よしっ!はい、終わり」

 

「ありがとー」

 

お礼を言った後、立ち上がって体を捻ったりして航は鏡を使って状態を確認する。切った後は服を着てもほとんど目立たなくなったため、嬉しいのか少し笑みが浮かんでる。

 

「本当にゴジラみたいな背びれね。このトゲトゲ具合とか」

 

楯無が手に持ってる、先程切った背びれを手に取ってそう呟く。

 

「でもそれカルシウムじゃなくて、カルシウムとタンパク質を足したようなので作られてるんだよな」

 

航は楯無が持ってた背びれを取り上げて全部ゴミ箱へと捨てる。

そして航は起き上がって背伸びをする。

 

「ふう、すっきりした。刀奈姉、ありがと」

 

「刀奈」

 

「へっ?」

 

「だから刀奈って呼んで」

 

この時の楯無の顔は真剣な顔をしており、喉を鳴らした航は

 

「刀奈……姉。じゃあおやすみ!」

 

そう言ってさっさとベッドの中に入って眠る航。楯無はそんな航を頬をぷっくりと膨らませながらジト目で見た後、大きくため息を吐いてベッドに腰掛ける。

 

「航のヘタレ……」

 

そして自分のベッドに入るが、

 

「そうだ、ふふふ……」

 

楯無は航のベッドにもぐりこんでギュッと航を抱きしめて眠るのであった。

 

「お休み、航。ふふふ……」

 

 

 

 

 

パーティが終わって間もないころ、IS学園の正門に髪型をツインテールにした女子がいた。

 

「一夏、航、待ってなさい。今すぐ会いに行くから……」

 

そう言った後、受付を済ませにIS学園へと入っていくのであった。




一夏の夢は自衛隊に入隊すること。かっこいいね。

この一夏、平成ガメラの世界に迷い込んでも自衛隊の活躍に感動するんだろうな。

怪獣学がまったくないのは重要視されてない結果ですね。だから燈さん涙目。
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