インフィニット・ストラトス 忘れ去られた恐怖とその銀龍 作:妖刀
さて、今回の話はデートの続き。どんな風かな。
では本編どうぞ!
「いらっしゃいませ。何名様でしょうか?」
「2名です」
「お席は禁煙席の方でいいですね?」
「はい」
「ではお席へどうぞ」
ウェイトレスに案内されて席に着く2人。刀奈は始めてはいるファミレスに興味津々ながら、目をキョロキョロと動かす程度でいつもみたいに冷静にいる。
「じゃあ何食べる?」
そして航がメニュー表を広げたとき、刀奈の目が輝いてるように見えた。
「こんなにメニューあるんだ。すごいなぁ……」
ページをめくって様々な顔を見せる刀奈。航はすでに食べたいものは決めてるが、こんな彼女の顔を見てるのが楽しいのか、笑みを浮かべたままだ。
「ん、どうしたの?」
「いや、こんな風な反応を見せる刀奈が可愛いくてな」
「っ……!?な、何言ってるの!?」
「いや、思ったことを言っただけ」
「っ~~~!!!」
刀奈の顔は一気に真っ赤になり、声になってない声を上げている。まさか航からこんな言葉が出るとは思ってなかったらしく、いきなりの不意打ちに顔を赤くするしかなかった刀奈は、これをごまかそうとメニュー表を航に向けた。
「航!何食べるか決めた!?」
「お、おう……。俺は和風ステーキセットのごはん大盛りとドリンクバーだな。刀奈は?」
「私は、えっと……。あ、このおろしハンバーグセットっていうのにしようかな」
「分かった」
そして席にあるインターホンを押してウェイトレスを読んだ後、この2つドリンクバーを注文する。ウェイトレスはその注文を復唱したあと厨房の方へと消え、
「じゃあ飲み物取ってくるね。航は何がいい?」
「オレンジジュースで」
「わかった」
そして席を立ち、ドリンクバーのエリアへと向かう刀奈。この間、航はスマホを弄って今日のニュースを見ていた。
(ふーん、こんなのが……ん?)
この時とあるニュースに目が留まる。
『渋谷にて行方不明者多数』
たしかこの後に向かう場所の名前だったため、航はそれに目を通そうとした時だ。右手にオレンジジュース、左手にコーラを持った刀奈が戻ってきた。
「おまたせ。はい、オレンジジュース」
「お、サンキュ」
両方のジュースにはストローが刺しており、それに口を付けて飲む二人。
「そういえば航って炭酸系飲まないの?」
この時航が一気に目を逸らす。それに冷や汗が流れており、刀奈は察した。『あ、飲めないんだ』と。
そして二人でいろいろ話してる時に、ついに昼食である和風ステーキセットとおろしハンバーグセットがやってきた。鉄板の熱でいい音を立てており、香ばしい匂いが二人の食欲を掻きたてる。航はすでに腹が減りすぎてるのか、口が三日月のように口角が上がっており、刀奈はそんな航を見て軽く呆れる。
「「いただきます」」
そして二人は口にお肉を運び、そして……。
「「ん~、美味しい!」」
二人はたまらなさそうに笑みを浮かべており、航はさっさと口に切ったステーキ肉を入れていく。楯無もゆっくりながらもハンバーグを口の中に入れていき、舌鼓を打つ。
「こんなに美味しいんだ、知らなかったな」
「安くて美味いのがファミレスのいいところだからな」
そして仲良く話しながら食べていく2人。その時、刀奈はナイフで切ったハンバーグの一部を航の口に向ける。
「はい、あーん」
「あ、あーん」
そして航の口の中に入れ、航はそれをモゴモゴと食べる。
「どう?」
「ん、うまい」
「ふふ♪」
そして航が逆に『はい、あーん』をして刀奈の顔を真っ赤にさせるなどのことをするのであった。
そして2人はファミレスを出た後電車に乗って移動した先は、電気関係の店が多い秋葉原と変わって衣服系の店が多い都市。二人は駅から出てすぐ目の前に、ハチ公の銅像があったため記念写真を撮った後に、航は晴れ晴れとした空を見上げる。
「ここが渋谷か……」
そう、現在2人は渋谷に来ており、軽く周りをを見渡す。やっぱりカップルが多く、刀奈が航の腕に自信の腕をからめる。なお、秋葉原で買ったプラモ2つは機龍の
「さ、航の服買いに行こう♪」
そして刀奈に引っ張られる形で歩き出す航。時折躓いてしまうが、どうにか倒れないようにして速足の刀奈に付いて行く。いつも大股のゆっくりで歩く航にとっては速足で歩くのは若干辛いが、まあ刀奈が笑顔ならそれでいいのだろう。
そして移動すること10分。まあまあ歩き、たどり着いたところは最近小さく話題のメンズファッションの店だ。
2人で中に入った時男性の客がたくさんいたが、刀奈を見るなり眼つきが一気に変わる。それはまるで得物を見るかのような粘っこい視線であり、刀奈はそれを感じ取るなり若干嫌そうな顔を浮かべる。
こんな顔を浮かべてるにもかかわらず、男たちは刀奈の体を舐めるかのように見るため、
「航、店変えようか」
「ああ、そうだな」
そして後ろを振り返って店を出ようとした時だ。
「へい彼女、ここにどういう用かい?」
おそらくここの店の店員なのだろう。髪は金髪にしてあり、耳にはたくさんのピアスを開けている。いわゆるチャラ男ってやつだ。
この時刀奈は笑顔なのだが、目がどう見ても笑ってない。刀奈から出る冷たい雰囲気に航は冷や汗を流しており、ただ、その光景を見てるだけだった。
「ここで彼氏の服を買おうかなって思ったんですが」
「彼氏ねぇ……。もしかして隣の?」
「はい、そうですが?」
そして店員は航をじーっと見るが、ニヤッと笑いを浮かべ、
「こんな男に似合う服なんかな「そうですか。航、行こうか」え、ちょ」
店員の言葉を最後まで聞かず、航の手首を掴んで扉へと向かう刀奈。店員はいきなり出ていかれそうになったため止めようとするが、
「こんな客への態度が悪い店なんか一生来たくないので」
のその一言を残して出て行く二人。
店員はナンパしようとしたのに失敗したことに落ち込んでいたが、後ろからの大量の殺気に気付く。そしてゆっくりと後ろを振り返ると、
「おい!もうちょいまともなナンパしろよ!」
「こんなんだから彼女ができないんだろうが!」
そして野次が飛び交う中、一人の客がとあることに気付く。
「そういえば、あの女の子。ISで日本代表の更識楯無じゃなかった?」
『えっ?』
この時全員の動きが止まる。あの珍しい髪の色にあのスタイル。もしそうなのだとしたら彼氏がいるとなると、とんだ情報だ。男たちに衝撃が走る。
「この情報ってどれぐらいで売れる?」
「さあ、だがすごい情報だと思うぜ」
「だな」
そんなことを話しているが、正直金にもならないことを知らない男たちであった。
あれから2人はあちこちのファッション系の店に行くが、店員の態度が悪いか、女尊男卑に染まった女子に絡まれて選ぶ気を無くすなどのトラブルが連続で続き、いい加減に疲れたため偶然あった公園に寄ることにしていた。
「あーあ。雑誌に載ってる店って大体が外れって言うけど本当ね~」
この時刀奈は公園のベンチに腰を掛けて、そうぼやいていた。最初に寄ったあの店、あんな店員がいるとは知らなかったが、本当にあの態度は頭にくる。まあ他にもいろいろ言ってくる人がいたため、そっちの方にも頭に来てるが。
そして無意識に首元に掛けてある紐に手を伸ばす。その紐を伝って胸元に手が届いたとき、服の中に隠れていた黒色に近い勾玉を引っ張り出して、指でその形をなぞるかのようにゆっくりと触る。一見ツヤがないように見えて、触ると傷がどこにも入ってないのかとても艶やかな触り心地だ。
時折、琥珀色に僅かながら輝くこの勾玉。
この時、近くでアイスを買いに行ってた航が両手にアイスクリームをもって戻ってきたが、刀奈は勾玉を触ったまま航を迎える。
「おまたせー。はい、アイスクリーム。バニラでいいんだよね?」
「うん、ありがと♪」
刀奈は右手でアイスクリームを受け取り、それを舌でなめる。なお航はチョコレート味を選んでおり、それを舐めているのであった。
そして時折交換するなどして食べていたが、航が刀奈の手に持ってる勾玉が気になって仕方がない。
「ん、その首にかけてるのってペンダントか何かか?」
「うーん。これはね更識家代々伝わる勾玉かな。あと最強のお守り言われてるわね」
刀奈は紐をもって勾玉を持ち上げる。黒色ともいえる勾玉は太陽の光を浴びてきらりと光り、そのツヤなどに航は軽く驚きの表情を浮かべる。
「触っていいか?」
「うん、いいよ」
そして航は勾玉に右手を伸ばし……。その時、勾玉が琥珀色に一瞬だけ強く輝いたと思ったら、強い衝撃と共に航の手が弾かれたのだ。
「っ!?」
「航!?」
航はいきなりの衝撃で驚きの表情を隠せず、刀奈もいきなりのことであったが被害のあった航の手の平を見る。
すると手の平の中指と薬指の間から手首に向けて大きく裂けており、血が止まることなく零れている。
いきなり何があったのか分からない。だが分かることは、お守りともいえる勾玉が航を敵と判断したってことだ。
「っ……いってえなぁ」
航は痛みで顔を歪めながらも手の平を開いたり閉じたりしている。すでに血は止まったのか赤い滴が滴らなくなっていたが、刀奈は自分のハンカチを近くにあった蛇口から出る水で濡らし、傷口らへんを優しく拭うが傷がふさがり始めていることに安堵の表情を浮かべる。
「航、大丈夫?」
「一応な。傷は塞がり始めてるけどさ、いきなり何があったんだ?」
「……わかんない。でもごめん、航を怪我させちゃって……」
刀奈はか細い声で謝る。自分のせいで航を怪我させたせいで目には涙が溜まっており、体も少し震えている。
この時、航の左手が上がったため刀奈は目を瞑って叩かれることに備えるが。
この時、航は刀奈の頭に手をやり優しく撫でる。頭に手を乗せたときビクッと一瞬だけ震えてたが、撫でることで安心感を与える。
「わた……る?」
「べつにいいさ。安易に触りたいって言った俺が悪いし」
「でも……」
この時の航の顔を見たとき、刀奈は航が全く怒ってないことに安心感を感じながらも罪悪感が残ってしまい俯いてしまう。それを見た航は自分の頭をガシガシ掻いて、そして刀奈を抱きしめた。
「え、航!?」
いきなりの事で顔を真っ赤にする刀奈。この時見えた航の横顔は真っ赤ながら、自分を安心させようとしていたため、そのまま航の方に手を回す。
そして5分ほど抱き合っただろうか。刀奈は先程の暗い表情は消えており、いつもの明るい表情だ。
「じゃあデートの続きしようか」
「うん!」
そして笑顔を見せる刀奈。そして2人は手を繋いで買い物を再開するのであったが
「っとその前に血を洗い流さないとな」
航はずっと付けてた機龍の待機状態である手甲を外して懐へと入れて手を洗うのであった。
その後刀奈は航と一緒に普通の服屋である『ユニクロン』へと足を運んで、そこで航の服を数着買ったが……。
「さて、いろいろあってここで買ったけど……」
「ん、どうした?」
首をかしげる航に何もないと言って、買い物の時のことを思い出す。
刀奈は、まさか航がファッションが似合わない男だと気づかなかったことに溜息をもらす。今時のファッション、カジュアルな感じ、明るい感じといろいろ試してみたが、まさかTシャツとジーンズのコンボが一番似合うとは……。
その後まさかの地味系ばかり買うことになり、航のコーディネートができなかったことに落ち込む刀奈。
「まさか前に一夏に言われた、『航は地味系が似合うな』が本当だったとはな……」
航は軽く驚きの表情を浮かべたまま、両手に自分の服が入った袋を持った状態で渋谷の街を歩いている。
とりあえず落ち込んでる刀奈をどう機嫌とるか……。それを考えてる時だった。
「あ、航。あそこ寄っていい?」
刀奈が指さしたところは『ホビーショップSIBUYA』。まさかのホビーショップだったが、まあ機嫌が直るならそれでいいのだろうと、航はOKを出してそのまま中に入っていくのであった。
リア充爆発しろとかリア充もげろっていうけど、実際にいきなり起きたら言ったの後悔するよね。
え、この後書き本編と何か関係あるのかって?さあ?どうだか?