インフィニット・ストラトス 忘れ去られた恐怖とその銀龍 作:妖刀
ここまで遅くなった理由は、機龍と福音の戦闘のイメージが難しくていろいろ話の展開が決まらなってしまい、途中若干投げ出してました。だけどアニゴジ見てから、また掻き出した結果、どうにか完成いたしました。
あと何か感覚がつかめないため、文字数が9000文字超えてしまいましたが、読んでいってください。
※注意。決戦機動増殖都市のネタバレのようなものがあります
海上から300mも上空。そこでは2つの銀がお互いの制空権を取り合っていた。
片方は光の翼をもち、そこから光の豪雨を降らせる天使。そしてもう片方は、背中のバックユニットから大量のミサイルを放つ銀龍。お互い一歩も譲らず、弾幕合戦になっているが、機龍が少し劣勢に立たされていた。
「なんだよこの弾幕……!」
バックユニットからミサイルをばら撒くが、銀の福音はそれをエネルギー弾で落としていき、最後まで届くのは数発だ。だがそれらも落され、結果的には攻撃がほぼ届いてないということになる。
そしてお返しに出される弾幕の豪雨を縫いながら、機龍は口部メーサーと背部の2連メーサーを使い、その弾幕を起爆させて誘爆によって大量の花火に変えていく。
だがその爆炎の中を縫い、瞬時に機龍の目の前に現れた銀の福音は、翼を大きく振るって弾幕をほぼゼロ距離で浴びせる。
「しまっ!?」
機龍はそのまま弾幕の雨に晒され、そのまま後方に吹き飛ばされる。
「うわぁぁ!……あれ?」
強い衝撃を受けたが、航はとある違和感に気付いた。そしてすぐに体勢を立て直し、再び銀の福音めがけて高機動で突っ込む。
「キアァ!」
何度来ても同じと言わんばかりに、銀の福音は翼を振るい、光弾の豪雨を機龍めがけて放つ。それをもろに浴びる機龍だったが、その速力は遅くなるものの、どうも何かおかしい。前ならその爆発で大きくよろめいていたが、強化されてる弾を食らってもその爆発であまりよろめいたりしなくなってるのだ。
いや、それ以前に装甲に触れた分のエネルギー弾が起爆してないのだ。よろめいてる理由は、それ以外で誘爆した弾の衝撃であり、それ以外ではあまり効いてないようにも見える。
銀の福音は最初は理解できなかったが、流石に不味いと思ったのか即座に撃つのをやめて後ろに下がる。だがしかし、機龍は
そのまま鋭い右手の爪を立て、装甲をそのまま切り裂く。そして前蹴りをして突き飛ばした後、ガルーダからのメーサーとバックユニットからのミサイルを斉射し、その炎と爆風が銀の福音を飲み込む。
「これで少しはダメージが……」
そして煙が晴れた時、そこにいたのは自身を包むように翼をたたんだ銀の福音の姿であった。だが装甲のあちこちが焼き焦げ、削れたのか翼も先ほどより小さい。
だがしかし、航はこの時強い殺気を感じ、一瞬たじろいでしまう。その時だ。銀の福音のカメラアイが輝いたのは。
「キィァアアアアアア!!!!ギュァアアアアアア!!!!」
銀の福音が急に吼え、両腕にヴァリアブル・スライサーを展開して突っ込んできた。機龍はアレが危ないものだと判断し、極力近距離戦に持ち込ませないように下がりながらミサイルやメーサーで攻撃を仕掛ける。だがしかし、銀の福音の超音速では捉えるのがとても難しく、機龍の速度を持ってもすでに追いつかれそうになっていた。
「クソ、が!」
流石に不味いと思い、瞬時に振り返った機龍が右手を振りかぶると、銀の福音もそれに反応して即座にヴァリアブル・スライサーを構える。そして機龍が右手を大きく振るうと同時に後ろに回り込んだが、尻尾が即座に反応して銀の福音の腹部を捉え、そのまま薙ぎ払う。
それによって吹き飛ばされた銀の福音は、即座に体勢を立て直すが次に見たのは、自身に向けて至近距離で腕部レールガンを向ける機龍の姿であった。
機龍からしたら牽制用でも、並のISからしたら軽い重火器クラスの威力を誇るソレを向けられ、銀の福音は急いでその場を離れようと翼を広げる。だがしかし、機龍は思い切り腕を振りかぶり、腕を振るうと同時にメーサーブレードを展開し、それと同時にメーサーブレードが放たれた。
射出されたブレードは、そのまま銀の福音の右脚部に突き刺さり、腕部レールガンとブレードをつなぐワイヤーによって銀の福音はそれ以上逃げることができなくなったのだ。
「捕まえたぁ!」
そして腕部レールガンを通してメーサーブレードに大電流走り、そのまま銀の福音にダメージを与える。それで悲鳴を上げる銀の福音。逃げようとするが、ブレードについてる“返し”が中の機器にがっしり食い込み、あとは機龍の逆噴射で完全に綱引きになってるのだ。
銀の福音はワイヤーを切ろうとヴァリアブル・スライサーを展開するが、その時、機龍の目が強く光り、電流がさらに強くなる。
その瞬間だった。恐らくショートを起こしたのだろうか、刺さっていた銀の福音の右脚部に火花が走ったと思ったら、そのまま爆発したのだ。爆発によって錐揉み状態で吹き飛ぶ銀の福音。吹き飛ぶ中、ソレは目にしたのは、自分目掛けて突っ込んでくる機龍の姿であった。
「ギュィィアアアア!!!」
銀の福音は至近距離になったとき、ほぼ接射とも言える距離で
「さすがにこれ以上は不味い、か……」
航は右腕の警告音に小さく舌打ちをする。そしていい加減ケリを付けようと、腹部の砲をいつでも使えるようにし、自分より下にいる銀の福音目掛けて一気に突っ込もうとした。
だがしかし、機龍の背中が爆ぜた。
「っ……!?」
背中に落ちた沢山の爆発。その衝撃に意識が飛びそうになるが、航はどうにか堪え、意識をカメラアイに向ける。そこには3つの黒い影が海面に向かって落ちていく姿だったが、海面で即座に方向転換し、羽を畳んで
機龍は空を見た。逆光で姿が良く見えないが、何かがいることが分かり、カメラの精度を上げるとその姿を見た航は言葉を漏らす。
「鳥……?」
それは黒い姿だった。銀の福音が持つ翼に劣らぬ大きな翼を持っており、そこから赤いスラスター炎が見える。そして両手には大型のライフルらしきものを2丁持っており、それが機龍に銃口を向けていた。
「―――」
「―――」
「―――」
2つの赤く光る眼がジロリと機龍を見つめる。そして3機はそのまま他の専用機持ち達のいる方を向いた。そこには簪によって回収された箒たちがおり、奴らが彼女たちを見てることに気付いてない。
「簪!パッケージを開いていつでも戦えるようにしろ!」
「えっ」
「早くしろ!」
「う、うん……!」
いきなりの怒鳴り声にびっくりしたが、それに従う簪。そして打鉄二式の追加パッケージ“壁灼”を展開する。それは打鉄二式の周りに4枚のIS大もある大型物理シールドが展開され、見た目的に防御パッケージであることがわかる。
その時、簪は自分の前で何か光ったように見えて、即座にシールドを構える。すると、音速を超えた弾がシールドに直撃し、爆発したのだ。
「きゃあ!」
その衝撃に悲鳴を上げる簪。その衝撃に盾が1枚弾かれるが、簪はすぐに前面に張りなおす。
「レールガンか!」
ラウラはそれが何なのか気づくが、300m近く離れた距離をゆっくり移動してるとはいえピンポイントで狙える精密度に流石に驚いた。
「それ以上やらせるか!」
機龍のバックユニットから大量のミサイルが放たれ、銀の福音と黒い機体たちへと向かう。だがそれらは銀の福音の攻撃で全て撃ち落とされるが、中に入っていた煙幕が作動し、あたり一帯を煙で覆い尽くす。だがそれを合図に、機龍がいた場所目掛け大量の弾が降り注いだ。
機龍はそれにいち早く反応し、下にいる彼女たちに当たらないようにするため、煙幕の中へと突っ込んだ。
「航……」
簪は、1人で立ち向かう航を見て、ナニカ嫌な不安が先ほどから脳裏によぎっていた。たしかに機龍は改装も終え、とても強いだろう。だがしかし、新たに加わった黒い機体からは、銀の福音とは違う雰囲気が出ており、それが何か不安にさせるのだ。
援護に行けるのなら今すぐに行きたい。だがしかし、いつアレがこちらに仕掛けてくるか。もしそうなれば他の皆の盾になれるのは自分しかいないため、簪は打鉄弐式を手に入れても、何もできない自分を恨んだ。
「航、お願いだから無事に帰って来て……」
その時だ。爆発音が響き、空を覆っていた煙が吹き飛んだ。簪ハイパーセンサーを使い、何があったかを見ると、そこには4機からの攻撃に晒されながらも、突っ込むことを止めない機龍の姿があった。
煙幕はすでに晴れ、機龍は銀の福音と黒い機体“ヴァルチャー”たちの猛攻にどうにかしのいでいた。
「4体1は、流石にきつい……!」
航は1対多の経験がほぼ無く、おまけに相手の機体スペックから考えてとても窮地に立たされていることに間違いない。だが今は、機龍の性能に無茶言わせ、この状況を打破するしかなかった。
だがしかし、銀の福音の
機龍は背中はガルーダによって守られたため、実際の所背面は無傷に近いが、今となっては過去の話。銀の福音の近距離起爆による爆風と衝撃波、ヴァルチャーからのレールガンの雨に断続的にダメージをくらい、今ではバックユニットの左側も攻撃不能に陥ってしまっていた。
だがこちらも攻撃の手を緩めるわけにはいかない。弾はまだ
そしてレールガンの弾幕を縫って銀の福音が近づき、ヴァリアブル・スライサーで斬り裂こうとして来るが、そこは尻尾でカウンターを仕掛けてるが、これもどれほどまで持つか。だがこうしてる間にもヴァルチャーが簪たちの方に向かおうとするため、それを阻止しようと
「貴様らはいったい何者なんだよ!こうやって、福音の味方してさぁ!」
だがヴァルチャーたちは何も答えず、ただレールガンの弾が答えと言わんばかりに放つ。それで航の瞳孔が細くなった。
「邪魔だぁああ!」
「キァァァアアアアア!!!!」
航に応えるように機龍が吼え、ミサイルとレールガンを斉射する。それを難なく躱す4機だが、
だがこの時、ヴァルチャーから多数の煙が上がり、小爆発を起こしたのだ。普通ならエネルギーバリアで守られてるはずなのだが、この現象はどういうことか。そしてカメラアイをそこに集中させると、弾で装甲が抉れ、穿られてることに気付き、どうやら機体がまともに守られてないことに気づく。
それに気づいたが、どうやって仕掛けるか。その攻め手に欠けていた。
「くそっ!……これは」
航は機龍からとある指示を出され、とあるミサイルを4機に目掛けて放った。それを撃ち落とす4機だが、その時だった。閃光があたり一帯を照らしたのだ。それによって全員は一瞬ながら目がやられ、攻撃を止めてしまう。
航はその瞬間を逃さず、そして機龍の両腕に装備されてた腕部レールガンを格納し、新たな装備を展開した。
それは7連砲身の大型ガトリングであり、それを片腕に2つずつ装備していた。大型ISである機龍に見劣りしない4門のガトリング砲の姿を現し、表示されたその装備の名を航は呟いた。
「クアッド・ファランクス……」
元はラファール・リヴァイブの追加装備だったのだが、それを機龍の装備に転用したのだ。元は25mmだったのだが、それを改装し、35mmにまで大型化を図ったのだという。
そのためクアッドファランクス“改”は、機龍の腕に装備しても見劣りしないほどの大型化を果たしており、それを見たヴァルチャーは狼狽え、一斉に散開して様子をうかがい始めた。
「これは……そうか。なら……行くよ、機龍!」
機龍の目が光り、だらりと下がっていた腕が上がる。そしてスラスターに光が灯ると、その重量物を手に付けたまま、今ままでと劣らぬ速度で飛翔した。
それに反応し、4機は一斉に機龍に向けて射撃を開始する。機龍はそれを細かい動きで躱していき、銀の福音目掛けて突っ込み、そして4門の火砲が火を噴いた。
その弾幕量に驚き、急いで回避を行うが、どこに逃げるか分かっていたのか、片腕の2門が逃げる方向にすでに向けられており、大量の弾を銀の福音はまともに浴びる羽目になった。いくら軍用機とは言え、この弾幕をまともに浴びれば無傷でいられるはずもなく、シールドエネルギーをガリガリ削る。
それを見て機龍は尻尾を叩きつけようと近づくが、ヴァルチャー2機がそうさせまいと高速で2機の間に入り込み、レールガンの一斉射を行ってきたため、急停止と共にヴァルチャーに向けてガトリングの弾を吐く。レールガンに威力は劣るだろうが、圧倒的弾幕で押し通すため、福音含めた3機が弾に飲まれそうになり離脱しようと一気に散開する。
だが機龍はそのまま銀の福音の元へと駆け、それを追いかけるかのようにヴァルチャー3機が機龍の後ろを駆ける。
「行け、ガルーダ!」
その時だ。バックユニットに付けられていた鳥が空を舞う。ガルーダはそのまま銀の福音の元へとメーサーを放ちながら向かい、切り離した機龍は急な速度の低下と同時に後方に向かって体を回し、そのまま後ろから向かってくるヴァルチャーたちにガトリングの雨を降らせ、装甲を削っていく。
いきなりのことで怯むヴァルチャー。そのときだった。機龍が1機のヴァルチャー目掛けて突っ込み、そのままヴァルチャーを掴もうとしてきたのだ。
それに気づいたが、逃げるには距離が近すぎると判断したヴァルチャーは、ゼロ距離でレールガンを連射し、その爆炎が機龍を包み込む。だがしかし、炎を切り裂き、機龍の左手がヴァルチャーの首を掴んだ。それにもがくが、鬱陶しいと思った機龍は、腹部の装甲を開き、そこにエネルギーを集中させる。
一体何なのかと思っていたが、察するやまたレールガンを乱射するヴァルチャー。他のヴァルチャーもそれに応え放つが、爆発の中から現れた機龍の目は赤く見えた。
「消えろ」
機龍の腹部から放たれたエネルギー弾、プラズマ・グレネイドはそのままヴァルチャーのに直撃。自身を守るエネルギーバリアを持たないヴァルチャーの胸部を飲み込み、そのままかき消したのだ。ヴァルチャーは機能停止し、バラバラになった残った部品が銀色の液体を散らしながら海に落ちて行く。
そしてギョロリと2機のヴァルチャーに顔を向けると、2機はまるで
だがそれにすぐ反応し、クアッド・ファランクスの銃口を2機に向け、そのまま4門の暴力が2機へと襲い掛かる。下手に食らえば一瞬で蜂の巣になるため、二手に分かれて機龍の攻撃から逃れようとする。
機龍も下手に2機狙わず、近い方に照準を合わせ、4門向ける。それによって遅れた1機が脚部を撃ち抜かれ、煙を上げながら速度を落としていく。
それを仕留めようと機龍は一気に近づき、そして体を縦に回転させて高速で尻尾を頭から叩き付け、装甲の破砕音と一緒にそのまま海に叩き落し、海面に大きな水柱が上がった。
「次!」
残るは1機。ヴァルチャーは発狂したかのように弾幕を張るが、機龍は被害無視でそのまま突っ込む。だがその時だ。
突如センサーにダメージ警告が入った。いったい何なのかと思ったが、空を見上げたときに原因が分かった。
「ガルーダ!?」
ガルーダは銀の福音の弾幕によってスラスター部から黒い煙を吐き、装甲のつなぎ目から火を噴き始める。そして黒煙を上げたまま空高くへと上がり、そのまま機首を下に向け、銀の福音目掛けて急降下を始める。逃がさないようにメーサーを連射し、意地でも突っ込もうとするのを見て、銀の福音は
だがしかし、ガルーダは弾幕をくらって火を噴いても止まらず、そのまま銀の福音の元へと向かう。このままでは避け切れないと判断した銀の福音は、とっさに翼で自分を護るように包み、そこにガルーダが激突する。その白い装甲が大きくひしゃげ、炎が走った瞬間だった。
大爆発を起こし、その炎に焼かれる銀の福音はそのまま衝撃で飛ばされる。それをチャンスと見た航は、即座に銀の福音目掛けて
「もらったぁ!」
ガギンと指を鳴らし、クアッド・ファランクスを格納してそのまま大きく指を開き、銀の福音へと向かう機龍。近接攻撃なら確実なダメージが入し、しかもこの鋭い爪からの攻撃なら一気にシールドエネルギーを持って行けるだろうと思った。
お互いの距離は15mも切った。あと1秒も有れば爪は届くだろう。
その瞬間、銀の福音と機龍の間にヴァルチャーが割り込んできたのだ。
機龍の右腕は大きな破砕音を立てながら、ヴァルチャーの横腹を大きくえぐり取るが、軌道を逸らされたため機龍の手は銀の福音にただ突進し、弾き飛ばすだけで終わってしまう。
「くそが!」
頭に来たため、そのままヴァルチャーを捨てようとしたが、その時ヴァルチャーが機龍の体を掴んできたのだ。邪魔だと言わんばかりに振り払おうとする機龍。だがしかし航は、ヴァルチャーから出る声を聴いてしまった。
「……ケテ」
「えっ……?」
「タス……ケテ」
航は戸惑った。このヴァルチャーが微かな声で助けを求めていることに。だがこれは機械だけのはず。だからこれはまやかしだと。
その時、壊れた腹部から胸部に向かって亀裂が走る。そのまま亀裂は頭部にも向けて走り、一部装甲が砕けて剥がれた際、そこから肌色と銀色が混じった肌が見えた。そして更に砕けて、
女は泣いていた。銀色の涙を流して。
航はゾッとした。これはどういうことだと。これは無人機ではないのかと。
機龍の手を見た。そこには銀色の液体が手に滴り、海にこぼれていくのを。
「俺は、何を……」
先ほどまで煮えたぎっていた血が一気に引いてくのを実感した。それで機龍の動きが止まってしまうがそれがいけなかった。手にかかった銀色液体は機龍の腕部装甲の隙間に入り込み、そして機龍からたくさんのエラーを航の方に伝えだしたのだ。
「な、何なんだよこれ!」
「タスケ……死にタク、ナ……」
液体が侵蝕してくる。それを知った航は即座に左腕に腕部レールガンを展開。そしてメーサーブレードを出すと、そのまま己の右ひじ関節に突き刺し、抉るように捻って右腕を切り離そうとするが、無駄に頑丈な機体のため、そう簡単に上手くいかない。
ジワジワと侵蝕が続き、もう肘近くまで来ている。だがしかし、航はこの状況を怖がっていた。もうどうすればいいのか分からない。思考停止一歩手前まで来てる航は、もう動くことすら考えがまとまらなかった。
だがその時、彼の目にとある文字が浮かび上がるのが見えた。そして、機龍の目が赤く染まる。
「機龍!お前、いったい何を」
その瞬間、右ひじ関節に刺さっていた刃が爆ぜた。それによって右腕の骨格部が折れ、ミキミキ音を立てながら右ひじから引き千切れていく。
「キィァァアアアアアア!!!」
「ぁ……」
機龍の右腕と共に、女の目から光が消えてそのまま海に落ちていく。だがしかし両腕からレールガンを捨てた、先ほど足に損傷をくらった1機がそれを下の方で救い上げ、そのまま逃走していく。
悲鳴か歓声か分からないがそれを見た機龍が吼え、目が元の黄色に戻る。
我に返った航は、今のが何だったのか機龍から出された情報を読んだ。
「爆裂ブレード……こんな機能あったんだ……」
メーサーブレードに隠された機能、爆裂ブレード。相手に突き刺した後、起爆させて大ダメージを与えるという装備だが、それを機龍が自身の右腕を破壊するために使用したのだ。だがそれにより完全に右腕は使用不可能。
「そうだ、銀の福音は……!」
即座に索敵に入る航。だがそれは、太陽の中から現れた。
「ぐぅぅぅ!!!!!」
直上からまさかの特効。機龍より装甲が薄いのに、
「キュィィィアア゛ア゛ア゛ア゛!!!!!」
「しまっ……!」
ヴァリアブル・スライサーが、機龍の胸部から腹部にかけて深く斬り裂く。ただでさえダメージを重ねてたため、ショートとか起こした電装品が爆発し、機龍の胸部で爆発が起きた。
「ああぁぁぁあああ!!!!!」
それどころか切っ先は航にも到達し、大量の血が機器を染めあげ、断末魔を上げる。意識が飛びそうになる中、航が見たのは、頭部に高エネルギー反応を見せる銀の福音の姿であった。
「がっ……ぁ゛……!?」
気持ち悪いほどの拒絶する。まるで見たことがあるような、感じたことがあるような、とても酷い感覚だった。そして本能と言わんばかりに銀の福音から離れようとするが、少し距離が近すぎた。
そして銀の福音が嗤ったような気がした。
「―――――・―――――・レイ、発射」
その破壊の衝撃が機龍に襲い掛かる。だが航は墜ちていく機龍の制御に意識を伸ばし、錐揉み状態で落ちる機龍は最後の力を振り絞るかのように、態勢を整え、腹部の砲を露出させた。
「プラズマ、グレネイドぉ……!!」
腹部から放たれたエネルギー弾がソレにぶつかると、ぐにゃりとエネルギー弾が歪み、爆発する。だがソレは機龍に襲い掛かろうとするため、逆に海に逃げる機龍。だがしかし、威力が低くなったとはいえ正面から浴びてしまい、あちこちの装甲が砕け始めた。
航は忌まわし気に銀の福音を睨み、そして手を伸ばす。
「くそ、が……」
体が焼けるように痛い。苦しい。この感覚、いったいどこで……。
そのまま航の意識は闇へと落ち、機龍は海へ没した。
胸部損傷
右腕部損傷
装甲他部損傷
使用すれば、場合によっては修復不可になります
コレに変わる
コア・ネットワークより打鉄弐式から情報取得
荷電粒子砲の情報開示
荷電粒子砲、威力が低いため改修案を求む
改修案アップデート
GODZILLAsystem使用を含める
名前を荷電粒子砲から高加速荷電粒子ビームに変更
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情報が足りないため
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情報収集をお願いします
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情報収集をお願いします
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情報収集をお願いします
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現墜落地点、位置情報確認
高放射線反応確認
情報アップデートしました
現在、機龍のいる場所は―――――