チーム5D’sラストランから3年後
イギリス
「じゃあ、龍可。おやすみ~。」
「おやすみ、龍亞。」
パジャマ姿の龍亞と龍可はそれぞれの部屋に入っていった。
「はぁ・・・。」
龍可はベッドに寝っ転がり、枕元のクリボンのぬいぐるみを抱きしめる。
「・・・何してるのかな、来人・・・。」
龍可が口にしたのは、自分の恋人である来人の名前だった。来人は世界中を旅しているため、なかなか会うことはできない。
「・・・・・会いたいなぁ・・・。」
来人への思いが思わず口に出る。抱きしめていたぬいぐるみで自分の口元を隠した。
「だめだめ・・・! 来人が決めたんだから・・・!」
首をブンブンと振り、布団をかぶり眠りについた。
「・・・・らい・・・と・・・」
その日、龍可は不思議な夢を見ることになる。
某国
ここは地下にあるカジノ。なぜ地下にあるのか・・・。当然、ここは許可を得ていない違法のカジノだからだ。年齢を問わず、多くの人が出入りしている。そんな中ある人物が多くの視線を集めていた。
「…y」
「・・・・・。」
「……Hey!」
「・・・んん?」
誰かに呼びかけられた白髪の男は眠っていたのか、ゆっくりと目を開け、大きく欠伸をした。
「...Oh, I'm sorry. I don't know why I'm so sleepy all of a sudden.(ああ、すまない。なぜか急に眠くなっちゃってね。)」
男はおどけた様子で言うと、ジャケットの内ポケットからサングラスを取り出しかけた。目の前にいるワイシャツに黒のベストを着た男はルーレットテーブルをコツコツと指でつついた。
「So which the hell do you want? Red? Black?(それで一体どっちにするんだ? 赤? 黒?)」
「...ummm...(・・・うーん・・・)」
男は腕を組み、考え始める。後ろにいた金髪の男は隣の女性にひそひそと話をしている。
「What is he thinking?(彼は何を考えているんだ?)」
「Oh, you don't know him?(あら、彼のことを知らないの?)」
女性の言葉に男は首を横に振る。
「He's a celebrity here. He has never lost at gambling.(彼はここでは有名人よ。一度もギャンブルで負けたことがないの。)」
「Never!?(一度も!?)」
「Yes. He is now deciding which country to go to next.(ええ。今彼は、次にどの国へ行くか決めてるのよ。)」
「Does he play roulette to decide?(ルーレットで決めてるのか?)」
「Yes.(そうだよ。)」
「「!?」」
ルーレットを終えた白髪の男はいつの間にか二人に近づいていた。
「And now it's decided. (そして、今決まったのさ。)」
「Where are we going next? (次はどこへ行くの?)」
「...Japan.(日本だよ。)」
「Japan...? Why?(日本? なんでまた?)」
男の疑問ににやりと笑った。
「...Guided by fate... perhaps? (・・・運命に導かれて・・・かな?)」
鼻歌を歌いながら、白髪の男は違法カジノをあとにする。
「さぁ・・・運命の時だ♪」