遊戯王5D's 無敗の男   作:yvisi

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第5話 執念

数日後

 

「・・・・・・。」

 

埠頭で遊星は静かに海風に当たっていた。

 

「・・・さっきから何してんの? あれ。」

 

「! 来人!」

 

欠伸をしながらやってくる来人のもとへセクトが駆け寄る。

 

「えっと・・・実は・・・。」

 

セクトは遊星とアキのデュエルについて話した。

 

「・・・へぇ・・・負けちゃったんだ。」

 

若干興味なさそうに頷いた。

 

「・・・来人・・・。」

 

来人に気づいた遊星は悔しそうな顔でやってくる。

 

「ジャック・・・アキ・・・この二人とのデュエルで、俺はわからなくなった。」

 

「? 何が?」

 

「俺のデュエルとあの二人のデュエルが・・・一体何が違うのか・・・。俺のデュエルも、フィールも及ばなかったんだ。」

 

「別にそういうものじゃないでしょ。」

 

「何?」

 

悩む遊星に来人はピシャリと言った。

 

「ねえ、セクト君。」

 

「え、オレ・・・!?」

 

「デュエルする上で大事なことはなにかわかる?」

 

「大事なこと・・・?」

 

突然質問を振られ、セクトは腕を組んでうんうん唸りながら考え始める。

 

「そりゃあ・・・アレだよ。諦めない気持ち、とか・・・」

 

「No. 全然違う。」

 

来人はあっさりと首を横に振る。

 

「ぜ、全然!?」

 

「・・・執念だよ。」

 

「執念?」

 

「そう。彼・・・えっと、ジャックだったかな。彼の勝利への執念は、一度は背を向けた神を見事に振り向かせた。」

 

「・・・・・。」

 

「遊星君・・・君、セクト君かばってたんだって?」

 

「・・・ああ・・・。」

 

言い淀みながら、顔を逸らす。

 

「そんなんだからだめなんだ。だから負けたんだよ。」

 

「な・・・!?」

 

「自分が勝つためなら、家族だろうが仲間だろうが平気で切り捨てる。それぐらいの覚悟がなきゃいけない。」

 

「来人!!」

 

怒りの形相で遊星は来人の胸倉をつかんだ。

 

「ちょ、アニキ・・・!」

 

「俺にはそんなことはできない!」

 

「勝利に執着できないような人間が全てを得ようなんて傲慢じゃないか。」

 

「だとしてもだ!! ・・・だったら、教えてやる!」

 

「何を?」

 

「お前の考えが間違っていることをだ! 俺と・・・デュエルしろ!」

 

「・・・・・はぁ~・・・。」

 

遊星が手を離すと来人はため息をつき、首を横に振る。

 

「忘れたの? ボクとデュエルするには・・・」

 

「ギャンブルだろう。早くやるぞ。」

 

「・・・わかってるならいいけど。」

 

来人が取り出したのは、以前遊星とのギャンブルに使用したトランプだった。来人はそれをしっかりとシャッフルする。

 

「さあ、今度はどうかな? 赤か黒か。」

 

「・・・・・・・・。」

 

トランプの山札の上をじっと見る。

 

「・・・・・黒だ。」

 

「・・・行くよ?」

 

一番上のカードがゆっくりとめくられていく。めくられたのは・・・・スペードのエース。

 

「今回は当たりだね。いいよ、やろうか。見せてみなよ、君の考えとやらを。」

 

「ああ!!」

 

トランプをしまうと、二人はDホイールに乗る。

 

「行くぞ!!」

 

「「デュエル!!」」

 

遊星 LP4000 手札5

 

来人 LP4000 手札5

 

「俺のターン!」

 

遊星 手札5→6

 

「俺は《ジャンク・ブレイカー》を召喚!」

 

ジャンク・ブレイカー ATK1800/レベル4

 

「カードを1枚伏せ、ターンエンド!」

 

「ボクのターン!」

 

来人 手札5→6

 

「《ギャンブル・ナイト》を召喚!」

 

ギャンブル・ナイト ATK500/レベル4

 

「《ギャンブル・ナイト》は1ターンに1度、ダイスを1回振り、出た数かける100ポイント、攻撃力をアップする!」

 

出た目・・・4

 

ギャンブル・ナイト ATK500→900

 

「そして、ギャンブル・ナイトはダイスかコイントスが行われるたびにギャンブルカウンターを1つ置く。」

 

ギャンブル・ナイト GC0→1

 

「ギャンブルカウンター1つにつき、君のモンスターは攻撃力を100ダウンする。」

 

ジャンク・ブレイカー ATK1800→1700

 

「カードを2枚伏せ、ターン終了!」

 

遊星 LP4000 手札4

【モンスター】

ジャンク・ブレイカー(ATK1700/レベル4)

【魔法・罠】

伏せ1

 

来人 LP4000 手札3

【モンスター】

ギャンブル・ナイト(ATK900/レベル4/GC1)

【魔法・罠】

伏せ2

 

「俺のターン!」

 

遊星 手札4→5

 

「《ライティ・ドライバー》を召喚!」

 

ライティ・ドライバー ATK100→0/レベル1

 

「レベル4の《ジャンク・ブレイカー》にレベル1の《ライティ・ドライバー》をチューニング! 大地の痛みを知る傷だらけの戦士よ、その健在を示せ!  シンクロ召喚! 《スカー・ウォリアー》!!」

 

スカー・ウォリアー ATK2100→2000/レベル5

 

「ここでアニキがシンクロ召喚だ!!」

 

「《スカー・ウォリアー》で《ギャンブル・ナイト》を攻撃! 勇敢な短剣!!」

 

「トラップカード、《純黒な悪魔のサイコロ》! ダイスを1回振り、1・2・3が出れば攻撃力を半分にして、4・5・6が出れば攻撃力を4分の1にする!」

 

出た目・・・3

 

「《スカー・ウォリアー》の攻撃力は半分になる!」

 

スカー・ウォリアー ATK2000→1000

 

「さらにダイスが振られたことで、《ギャンブル・ナイト》にギャンブルカウンターを置く!」

 

ギャンブル・ナイト GC1→2

 

スカー・ウォリアー ATK1000→900

 

「これで攻撃力は2体とも900。相打ちだ。」

 

ギャンブル・ナイトがスカー・ウォリアーの喉元に剣を突きさし、スカー・ウォリアーはギャンブル・ナイトを切り裂いた。しかし、スカー・ウォリアーだけ破壊されなかった。

 

「?」

 

「《スカー・ウォリアー》は1ターンに1度、戦闘では破壊されない!」

 

「へぇ・・・?」

 

「さらに《ギャンブル・ナイト》が消えたことで、攻撃力ダウンはなくなった!」

 

スカー・ウォリアー ATK900→1100

 

「カードを1枚伏せ、ターンエンド!」

 

スカー・ウォリアー ATK1100→2100

 

「ボクのターン!」

 

来人 手札3→4

 

「《ギャンブル・ファイター》を召喚!」

 

ギャンブル・ファイター(オリジナル)

効果モンスター

レベル4/光属性/戦士族/ATK500/DEF500

①:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、コイントスを行う効果またはサイコロを振る効果を持つカードが発動するたびに、このカードにギャンブルカウンターを1つ置く。②:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、 相手モンスターの攻撃力・守備力はこのカードに置かれたギャンブルカウンターの数×100ポイントダウンする。 ③:このカードが戦闘でモンスターを破壊し墓地へ送った場合に発動できる。そのモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える。 その後、コイントスを1回行うことができる。表が出た場合、フィールドのギャンブルカウンターの数×100ポイント、このカードの攻撃力をアップする。

 

「マジックカード、《ギャンブル・リボーン》を発動!」

 

ギャンブル・リボーン(オリジナル)

通常魔法

このカード名のカードは1ターンに1度しか発動できない。

①:自分の墓地のモンスター1体を対象に発動できる。サイコロを1回振り、出た目の数がそのモンスターのレベル以上の場合、そのモンスターを特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターが「ギャンブル」モンスターの場合、そのモンスターにギャンブルカウンターを2つ置く。

 

「《ギャンブル・ナイト》を対象にしたあと、ダイスを振り、出た目が《ギャンブル・ナイト》のレベル、4以上なら特殊召喚できる!」

 

出た目・・・4

 

「復活しろ、《ギャンブル・ナイト》!」

 

ギャンブル・ナイト ATK500/レベル4

 

「さらにギャンブルモンスターを特殊召喚した時、ギャンブルカウンターを2つ置く!」

 

ギャンブル・ナイト GC0→2

ギャンブル・ファイター GC0→1

 

スカー・ウォリアー ATK2100→1800

 

「さらに《カップ・オブ・エース》を発動! コイントスを行い、表の場合ボクが、裏の場合、遊星君が2枚ドローする!」

 

コイントス・・・表

 

「表だ。よって2枚ドローする!」

 

来人 手札1→3

 

ギャンブル・ナイト GC2→3

ギャンブル・ファイター GC1→2

 

スカー・ウォリアー ATK1800→1600

 

「《ギャンブル・ナイト》の効果!」

 

出た目・・・3

 

ギャンブル・ナイト ATK500→800 GC3→4

ギャンブル・ファイター GC2→3

 

スカー・ウォリアー ATK1600→1400

 

「手札より《ギャンブル・シュート》を発動!」

 

ギャンブル・シュート(オリジナル)

通常魔法

このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか発動できない。

①:自分フィールドに「ギャンブル」カードが2枚以上存在する場合に発動できる。サイコロを1回振り、5以上の場合、相手フィールドのモンスターの攻撃力はターン終了時までフィールドのギャンブルカウンターの数×100ポイントダウンする。②:墓地のこのカードを除外して発動できる。コイントスを2回行い、2回とも表の場合、デッキからコイントスを行う効果またはサイコロを振る効果を持つカードを2枚手札に加える。

 

「ダイスを1回振り、5以上ならギャンブルカウンターの数かける100ポイント、《スカー・ウォリアー》の攻撃力をダウンする!」

 

出た目・・・6

 

スカー・ウォリアー ATK1400→700

 

ギャンブル・ナイト GC4→5

ギャンブル・ファイター GC3→4

 

スカー・ウォリアー ATK700→500

 

「く・・・!」

 

(どんどん攻撃力が下げられていく・・・!)

 

「墓地の《ギャンブル・シュート》を除外することで、コイントスを2回行い、どっちも表ならデッキからコイントスを行う効果またはサイコロを振る効果を持つカード2枚を手札に加える!」

 

コイントス・・・表、裏

 

「ありゃ残念。」

 

ギャンブル・ナイト GC5→6

ギャンブル・ファイター GC4→5

 

スカー・ウォリアー ATK500→300

 

「バトル! 《ギャンブル・ナイト》で《スカー・ウォリアー》を攻撃!」

 

「ぐ・・・!」

 

遊星 LP4000→3500

 

「《ギャンブル・ファイター》でもう一度《スカー・ウォリアー》を攻撃! これでそのボロボロの戦士には消えてもらおうか・・・!」

 

「ぐああ!」

 

遊星 LP3500→3300

 

「まだだよ。《ギャンブル・ファイター》の効果! 戦闘でモンスターを破壊したとき、破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを与える!」

 

「うぐ・・・ぐあああ!!」

 

遊星 LP3300→1100

 

走る衝撃から遊星のDホイールがスピンする。

 

(ぐ・・・! フィールが強く・・・!)

 

「カードを1枚伏せ、ターンを終了!」

 

遊星 LP1100 手札3

【モンスター】

【魔法・罠】

伏せ2

 

来人 LP4000 手札1

【モンスター】

ギャンブル・ナイト(ATK800/レベル4/GC6)

ギャンブル・ファイター(ATK500/レベル4/GC5)

【魔法・罠】

伏せ2

 

「まだだ・・・! 諦めるわけにはいかない・・・!! 俺のターン!」

 

遊星 手札3→4

 

「トラップ発動! 《ロスト・スター・ディセント》! 墓地からシンクロモンスターのレベルを1つ下げて特殊召喚する! 《スカー・ウォリアー》を特殊召喚!」

 

スカー・ウォリアー DEF1000→0/レベル5→4

 

「さらにチューナーモンスター、《クイック・スパナイト》を召喚!」

 

クイック・スパナイト ATK1000/レベル3

 

「レベル4の《スカー・ウォリアー》にレベル3の《クイック・スパナイト》をチューニング! シンクロ召喚!! 轟け、《ライトニング・ウォリアー》!!」

 

ライトニング・ウォリアー ATK2500→1400/レベル7

 

「《クイック・スパナイト》がシンクロ素材として墓地に送られたとき、相手モンスター1体の攻撃力を500ポイントダウンさせる!」

 

ギャンブル・ファイター ATK500→0

 

「バトル! 《ライトニング・ウォリアー》で《ギャンブル・ファイター》を攻撃!! ライトニングパニッシャー!!」

 

「く・・・!」

 

来人 LP4000→2600

 

「《ライトニング・ウォリアー》の効果! 戦闘でモンスターを破壊したとき、相手の手札1枚につき300ポイントのダメージを与える! ライトニングレイ!!」

 

「・・・!」

 

来人 LP2600→2300

 

ライトニング・ウォリアー ATK1400→1900

 

「だがトラップカード、《運命のボレロ》を発動!」

 

運命のボレロ(オリジナル)

通常罠

このカードはルール上「ギャンブル」カードとして扱う。

このカード名の①②の効果は1ターンに1度しか発動できない 。

①:自分フィールドの「ギャンブル」モンスターが戦闘で破壊された場合に発動できる。破壊されたモンスターに置かれていたギャンブルカウンターの数と同じ数だけフィールドの「ギャンブル」モンスターにギャンブルカウンターを置く。②:墓地のこのカードを除外して発動できる。デッキから1枚ドローし、それが「ギャンブル」モンスターの場合、相手に500ダメージを与え、そのモンスターを特殊召喚し、そのモンスターにギャンブルカウンターを2つ置く。

 

「《ギャンブル・ファイター》に置かれていたギャンブルカウンター5個を《ギャンブル・ナイト》に移す!」

 

ギャンブル・ナイト GC6→11

 

ライトニング・ウォリアー ATK1900→1400

 

「ならば俺もトラップ発動! 《奇跡の軌跡》! 相手に1枚ドローさせる代わりに、俺のモンスターの攻撃力を1000ポイントアップさせ、もう一度攻撃できる!」

 

来人 手札1→2

 

ライトニング・ウォリアー ATK1400→2400

 

「ライトニング・ウォリアーでギャンブル・ナイトを攻撃! ライトニングパニッシャー!」

 

「く・・・!」

 

「ミラクルルーカスの効果で戦闘ダメージはないが、ライトニング・ウォリアーの効果ダメージは受けてもらう!」

 

「うぐ・・・!」

 

来人 LP2300→1700

 

「ターンエンドだ!」

 

「・・・これが、君のデュエル?」

 

「そうだ! 俺はこのデュエルで・・・フィールで・・・! 仲間を守り、デュエルに買ってみせ・・・」

 

「無理でしょ。」

 

「な・・・!?」

 

あっさりと言い切る来人に遊星は驚いた。

 

「この程度でボクに勝とうとしてるんだ。ちゃんちゃらおかしいね。・・・・そんなんだから無理なんだ。たどり着けない。強い者が生き、弱い者が死ぬ。この世はね、二つに一つなんだよ。表か裏か。勝つか負けるか。生きるか死ぬか。」

 

「く・・・!」

 

「見せてあげよう。君の見る道の遥か先を。ボクのターン!」

 

来人 手札2→3

 

「墓地の《運命のボレロ》を除外し、効果発動! カードを1枚ドローし、それがギャンブルモンスターの場合、遊星君に500ダメージを与え、ドローしたモンスターを特殊召喚する!」

 

来人はデッキの上に指をかけ、目を閉じる。

 

「さあ、運命の時だ。・・・ドロー!」

 

ドローしたカード

《ギャンブル・シューター》

 

「!!」

 

「ドローしたのは《ギャンブル・シューター》! よって500ダメージを与え、特殊召喚する!」

 

ギャンブル・シューター ATK500/レベル4

 

「ぐあああ!」

 

遊星 LP1100→600

 

「さらに《ギャンブル・シューター》にギャンブルカウンターを2つ置かれる!」

 

ギャンブル・シューター GC0→2

 

ライトニング・ウォリアー ATK2400→2200

 

「手札からマジックカード、《ドリーム・ダイス》を発動!」

 

ドリーム・ダイス(アニメZEXALオリジナル)

通常魔法

サイコロを1回振る。6が出た場合、相手フィールド上の全てのモンスターの攻撃力は0になる。それ以外の場合、自分フィールド上の全てのモンスターの攻撃力は0になる。

 

「ダイスを1回振り、6が出た場合、相手モンスターの攻撃力は0になり、それ以外の目ではボクのモンスターの攻撃力が0になる!」

 

「どこまでもギャンブルで行く気か・・・!」

 

「そうだよ。これで君かボクの運命が終わる。行くよ?」

 

《ドリーム・ダイス》からサイコロが飛び出し、転がっていく。

 

 

 

 

出た目・・・6

 

 

 

 

「なに!?」

 

「どうやら、終わるのは君のようだ。6が出たことにより、《ライトニング・ウォリアー》の攻撃力は0になる!」

 

ライトニング・ウォリアー ATK2200→0

 

「《ギャンブル・シューター》で《ライトニング・ウォリアー》を攻撃!」

 

「ぐあああ!!」

 

遊星 LP600→100

 

「《ギャンブル・シューター》の効果! 戦闘ダメージを与えたとき、ギャンブルカウンター1つにつき、100ポイントのダメージを与える!」

 

「くそ・・・ぐあああ!!」

 

遊星 LP100→0

 

WINNER 来人

LOSER 遊星

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