多分次回が最終話になりますね
四次試験は受験者同士でのプレートの奪い合いとなるが、自分自身のプレートは3点、ターゲットとなる相手のプレートも3点で、それ以外の相手のプレートは1点となって、1週間の間に合計6点を集めて保持していれば合格になるようだった。
自然豊かなゼビル島で行われる四次試験では、トリックタワーをクリアした順番でゼビル島に入島することになり、俺は6番目にゼビル島に入島したが、食料となるような動植物が豊富なゼビル島なら、1週間過ごしても飢えることは無さそうだ。
ゼビル島を探索しながら他のハンター試験受験者達を探してみると、三兄弟の長男と次男を発見。
ターゲットじゃなくても2点にはなるかと考えてプレートを奪ってみると、長男は197番で、次男が199番であったが、もしかしたら三男が俺のターゲットの198番なのかもしれない。
とりあえず三兄弟の三男を探してみると、下手くそな尾行でキルアを追いかけている三男を見つけたんで、背後から接近して絞め落としておき、プレートだけ奪っておいた。
それから軽くキルアと話したが、キルアのターゲットが199番だったんで、俺が持っていた199番のプレートを渡しておくと「サンキュ」と喜んでいたキルア。
互いに6点集まって、慌てる必要がなくなった俺とキルアは行動を共にしていたが、キルアのお目当ては俺が作る料理だったみたいだ。
料理が目当てなキルアには 、ちょっと手の込んだ料理を食べさせてみようと考えて、厳選してみた食材。
今回食材として選んだのはゲビル島に生息しているオオイガグリウニハリネズミであり、ドングリだけを主食にしているというオオイガグリウニハリネズミを燻製にしてみることにした。
燻製とは肉や魚介を木材の煙で燻し独特の香りをつける調理法であるが、50度から75度までの温度をキープしながら燻製すると温燻となり、肉は軟らかいままネットリとした味わいとなる。
切り分けたオオイガグリウニハリネズミの燻製肉をキルアと一緒に食べてみると、燻製の爽やかな香ばしさが肉の臭みを消して旨味だけを引き出し、肉からはハリネズミが主食にしていたドングリの香りもして、とても美味だ。
「上手く調理すればハリネズミってこんなに美味いのか。肉からドングリみたいな香りもしてるし」
そう言って喜んでいたキルアは、オオイガグリウニハリネズミの燻製肉をパクパク食べていく。
「動物の肉には、その動物が食した物の味や香りがそのまま出るから、ドングリを主食にしていたオオイガグリウニハリネズミの肉にもドングリの香りが出たんだろう。ついでに燻煙材にドングリも使ったんで、肉が隠し持っていたドングリの香りも倍増された筈だ」
「流石、美食ハンター志望ってところか」
此方の知識に感心した様子を見せるキルアが腹一杯になるまで、様々な食材を調理していき、キルアに満腹になってもらった。
その後、身体を休めている間に、ずっと気になっていたことをキルアに聞いてみることにした俺。
「キルアの頭の中に針が刺さってるのは、家庭の事情だったりするのか?」
そんな俺からの問いかけに「マジか、やりやがったなクソ兄貴」と怒っていたキルアは、針が刺さっていることには気付いていなかったようだ。
俺なら痛みなく針を抜き取れると伝えると「抜き取ってくれメイト」と言ってきたキルア。
キルアの頭の中に刺さっている針を手早く抜き取り、明らかに念が使われていた針を噛み砕いておくと、操作系の念使いの針であったことが理解できた。
その日の夜、寝ているキルアから離れた俺へと飛んできた複数の針。
顔中に針を刺しているギタラクルという相手が、尋常ではない殺気を放ちながら完全に此方を殺しにかかってきていたんで、此方も容赦をすることはない。
天空闘技場でも使わなかった本気の能力を使うことに決めて、飛来する針を全て噛み砕き、食す。
針に込められたオーラを食して消化吸収し、此方のオーラを増大させて、放つのは相手を喰らい尽くすまで消えない何かを作り出すハングリースペースという俺の能力。
万物を食して栄養に変える俺の念能力とはまた違う、念の系統には収まらない特殊な力であり、一時は満腹になっても直ぐに腹が減る俺の食欲を表しているかのような力であるハングリースペース。
凝を使った念能力者にも視認できないハングリースペースは凶悪な能力だ。
ギタラクルへと殺到する見えない貪欲な食欲が、ギタラクルの身体を、この世に残すことなく喰らい尽くしていく。
ギタラクルの全てがハングリースペースに喰い尽くされ、後には何も残ることはない。
両手を合わせ、合掌した俺は「ごちそうさまでした」とだけ言っておく。
いきなり殺しに来たんだから、喰い殺されたとしても文句を言う権利はないと俺は思う。
ゼビル島での1週間が経過する中で、ハンゾーのターゲットだった197番のプレートと他のプレートを交換したりもして、プレートを増やしてみた後、ゴン達と合流すると、俺がハンゾーと交換したプレートがクラピカのターゲットのプレートだったりもした。
クラピカにプレートを渡しておくと、これでゴン達が全員6点手に入れることができたみたいだ。
次の試験がどんな試験になるかは解らないが、ここまで来たならゴン達にも合格してもらいたいところではあるな。
ちなみに主人公のメイトの外見は、トリコの若い頃の三虎だったりします