いらっしゃいませ。
不死のお客様。
墓守の古老トマシュを斃したのですね。
やっと彼にも救いが訪れたのだと、そう存じます。
トマシュもまた、不死です。
故にどれだけ虫の病により体を食い荒らされたとて、死ぬことは許されませんでした。
むしろ何度死してもなお、体のどこかから虫が湧いてくる始末。
湧いてきた虫がまたトマシュを殺し、けれどもダークサインにより蘇る。
虫が湧いてくる呪いと共に。
その終わりのない痒みと苦痛は、亡者となり果ててなおトマシュを蝕んだ筈。
それを終わらせたのは、お客様に宿るニトの加護。
最初の火にも通ずる力です。
ニトの立場としては、自らの力を奪った三人羽織を誅することが目的。
ただその当人を罰するだけでなく、その理由となった虫の病の関係者をも処罰することを意図している筈。
トマシュは墓守の古老として、比較的この地でも有力な存在でありました。
故に涙の道の門番として立ちふさがり、ニトによる使命を阻害する敵となり、罰の対象となった。
それが転じてトマシュの苦痛を終わらせる結果となったのは、因果なものですね。
あるいは、それを目的とした罰なのやもしれません。
案外私達が思うよりも、ニトは慈悲深い性格なのやもしれませんね。
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この墓地街の景色は、もともとブートカのものです。
そのブートカにちなんだ料理を、また一つ用意しております。
バルシチと呼ばれる、独特の食べ物です。
バルシチは、酸味が特徴の煮込みスープです。
実はいくつか色の種類があるのですが、鮮やかな赤色のものが有名です。
この赤は、ビーツという根菜に由来するもの。
ブートカにおいては伝統的な食材の一つであり、だからこそこれを用いたバルシチも国民食となったのです。
また、バルシチは儀式料理としての側面もございます。
時として酒や食べ物は、儀式にも用いられるもの。
その代表的な例の一つが、まさしくこのバルシチなのです。
私が見聞きした限りでは、とりわけ葬儀にちなんだ食べ物として親しまれていました。
記憶が確かなら、バルシチの暖かい湯気が亡くなった方への加護を与えたというお話を伺いました。
また、このバルシチは一年に一度の祭りにも供されるそうです。
冬の時期の、とある聖人の生誕祭にて出されるのだとか。
まさしく、バルシチという料理はブートカの冠婚葬祭に結び付く重要な食べ物です。
であるからこそ、ブートカを代表するウォッカともよく合います。
「バルシチ」です。
セットにウォッカを付けておきましたので、合わせてお楽しみください。
緑花草をくわえた特別製なので、スタミナがつきますよ。
勿論この地に合わせて「工夫」しておりますので、毒や猛毒にも効きます。
是非お持ち帰りもご検討ください。
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前々からお伝えしている通り、この地はブートカに縁ある地です。
ブートカの景色と文化が、呪いによりロードランに流れ着いた成れの果てがこの墓地街。
あの城塞もまた、そのひとつです。
その城塞の中に広がるのが「城塞都市ブートカ」です。
城塞都市ブートカは、もともとは豊かな都市でした。
元来ウォッカやリンゴが強い国でありましたが、そこを根拠とした商業が発達しました。
故に交易にも強く、城塞都市ブートカもまたその恩恵に与ったといいます。
実際にその都市を訪れれば、かつての賑わいを実感できる筈です。
今でこそ面影はないでしょうが、この都市はかつて港町であったそうです。
海や川に面した土地は、輸送においてとても有利な場所です。
その立地にも恵まれていたからこそ、城塞都市として栄えるに至ったと存じます。
そのような場所だからこそ商業が発展し、色鮮やかでカラフルな市街地が整備されていったのです。
……しかし。
呪いによりロードランに流れ着いたことで、その強みは失われました。
それどころか、虫の病による災厄によりかつての繁栄もまた損なった。
実際の城塞都市ブートカは、陰気で恐ろしい場所になり果てていることでしょう。
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現在の城塞都市ブートカでは、腐った毒沼が広がっています。
その毒沼はかつての市街地を侵食していき、多くの建物が水没するに至っています。
実際なんでまた毒沼なんだろうな?
病み村といい、もうひとつのイザリスの畑や湖といい、しつけぇもんだ。
……おっと失礼、呪いとは厄介なものですね。
都市の探索においては、人食いナメクジや虫の病に蝕まれた亡者が脅威となると存じます。
とりわけこの地の亡者は、人間性が狂ったせいか角が生えて獣のような姿となっています。
ブートカの文化に由来する曲剣や槍は、すべて毒に汚染され穢れています。
どうか毒の対策を怠らないよう、ご注意ください。
また、ブートカはカリムの影響力が強い地です。
故にこの城塞都市にもまた、儀式性を強く帯びた区画がございます。
その最奥に至るには、この区画全体に散らばる三つの火を灯す必要があります。
もともとはブートカ独特の騎士隊の、その入団試験に由来する仕掛けであったそうです。
それを乗り越えた先の聖堂に、仮面の大樹にも縁ある人物がいます。
異形騎士アルトゥル。
もともとは四騎士の一人に縁ある家系の生まれであった彼は、カリムに至り一人の聖女と出会ったといいます。
その聖女こそが、ニトによる使命が目指す先。
だからこそ異形騎士アルトゥルもまた、お客様の旅を阻む類稀な強者となることでしょう。
おそらく虫の病に蝕まれ、人間性を狂わされている筈。
その脅威性に限れば、かの四騎士に匹敵する怪物やもしれません。
どうかその力に圧倒されぬよう、お気をつけてください。
・バルシチ
墓地街で酒場を経営する、名もなき神族による料理。
ビーツを中心とした様々な野菜と肉を煮込んだ、持ち帰り用の品。
セットとしてウォッカも付いている。
一定時間スタミナの回復速度と毒、猛毒に対する耐性を高める。
その他、毒と猛毒の蓄積を減らし、状態を解除する。
赤いスープが特徴のバルシチは、独特な酸味で知られる。
だが店主の「工夫」により、余人にも食べやすい品に仕上がっている。
・異形騎士アルトゥルのソウル
城塞都市ブートカの聖堂を護っていた
異形騎士アルトゥルのソウル。
もともとアルトリウスに縁ある家系の生まれだったアルトゥルは、カリムの地にて涙の聖女モルガンと出会う。
彼は生涯モルガンに仕えたが、しかし聖堂の地下墓に籠る彼女を討とうと試みた。
そして敢え無く返り討ちに合い、いまや虫が操る人形となり果てた。