宇宙警察ブレイバー~地味子の女子大生が深夜の土手で行き倒れ青年を助けたら、その人が宇宙の刑事で宇宙犯罪組織との戦いに巻き込まれた~   作:XX(旧山川海のすけ)

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第27話 地球の皆さんに謝罪します

「わ、私はただタケハヤにご馳走を食べさせたくて……」

 

 明らかにオロついている。

 裕子は少し可哀想になったが

 

「それはいいんですけどね。そういうのはあなたが稼いだお金でやるべきで」

 

 そこは曲げない。

 そこに関しては、何も間違ったことを言ってるつもりはないから。

 

 クシナダは言い訳を続ける。

 俯いた表情で、ボソボソと

 

 それは

 

「チーキュウのニポンポーンの食材は、タケハヤが大好きなんです……それで」

 

 ……というもので。

 

(チーキュウのニポンポーン?)

 

 地球の日本ってことだろうか?

 ということは、地球の日本産の食材が宇宙でも出回っているということなのだろうか?

 

(分からない……宇宙の文明ってどうなっているの?)

 

 一瞬、クシナダのそんな話に持って行かれそうになったが。

 

「だからそういう気持ちは素晴らしいと思いますけど……そういうのは自分の財産を使ってやるから尊いんですよ」

 

 裕子はクシナダの言葉にそう返した。

 すると

 

 クシナダはガクリと膝をつき

 

「ううごめんなさい……チーキュウの皆さんごめんなさい……!」

 

 涙ながらに謝罪を開始する。

 自分のやったことがどういうことなのかが理解できたのか。

 

 裕子はさすがにこれ以上は何も言う気は無かった。

 

「まあ、いちいち現地の現金を用意しなきゃいけないことに関する問題は分かりますし」

 

 そう言って、フォローを入れようとした。

 あくまで今回問題なのは、高級食材を偽装電子マネーで買ったことなのだから。

 

 だがしかし

 

「包丁を貸して下さい……お詫びに指を詰めます」

 

 そう言って涙に濡れた顔で手を差し出して来る。

 

「いやいやいや」

 

 どこのやくざだ。

 そう思いながら青くなって裕子はクシナダを止めようとした。

 

 断固拒否である。

 この部屋で指詰めをされるのも困るが、指を詰めた包丁なんてもう使えないではないか。

 

 だが、頭の片隅で

 

(宇宙では人体欠損も回復可能だったとするなら、指を詰めるという謝罪方法が異常じゃ無いのかもしれないな)

 

 そう考えてしまった。

 

 そのとき。

 

 ピンポーン、とチャイムが鳴り。

 

「タケハヤさんですよ!」

 

 裕子はそう叫ぶように言い、強引に会話を打ち切った。

 

 

 

 チャイムの主は予想通りタケハヤで。

 

 戻って来たタケハヤはクシナダがいることに驚いていて。

 同時に彼女を慰めながら

 

「彼女は宇宙警察の長官で、俺の宇宙刑事としての師匠である人の娘なんだよ」

 

「彼女は値段を見ないで買い物をするのが普通の環境で生きてたんだ。どうか許してやって欲しい」

 

 そう言って、彼女の行動に関するフォローを入れて来た。

 

(なるほど)

 

 韓国映画で見た富裕層の買い物風景はまさにそんな感じだった。

 店に入り、欲しいものを全部値段を見ないで買い物カゴに入れていく。

 富裕層にとってはそれが普通で、異常とも思ってない。

 

 だからそういうことになったとしても、別に変では無いのかもしれない。

 

 

 タケハヤの話によると。

 彼女は元々、宇宙警察で科学の研究者の職を持つ女性で。

 タケハヤの状況を知り

 

「長期の有休を取得してやって来た」

 

 らしい。

 

(……恋をすると、女性ってこうなるの?)

 

 裕子は今まで彼氏が居たことも無く、恋愛経験も無かったので

 クシナダの行動力について、心から頷くことができなかった。

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