宇宙警察ブレイバー~地味子の女子大生が深夜の土手で行き倒れ青年を助けたら、その人が宇宙の刑事で宇宙犯罪組織との戦いに巻き込まれた~ 作:XX(旧山川海のすけ)
(怪人ってどういうことなの?)
普通に考えると冗談みたいなニュースである。
他人の反応を見るために関連ポストを読もうとスクロールしてみた。
すると
『何怪人って? 犯人仮装してたってことかよ?』
『この被害者おかしくね? ヤクやってんじゃねーの?』
『怪我も自分でやったんじゃねーのか? アイキャンフラーイ! ってさ』
あまり事件の真相を想像できるものはなく。
被害者は薬物中毒患者なんじゃないのかという決めつけポストが多かった。
あとはただの悪口の大喜利が続くだけである。
……正直、裕子も宇宙犯罪組織アブダーの存在を知らなければ彼らと同じ結論になったとは思う。
即ち「この人おかしいのでは?」という結論だ。
だが今の彼女はそうではない。
アブダノイドという怪物……怪人の存在を知っている。
だったら
「クシナダさんちょっといい?」
カレーの様子を見ているクシナダに声を掛け
「何ですか?」
振り返って来た彼女に
裕子は
「この事件の真相って調べられるかな?」
そう言って、スマホを見せて問題の事件のポストを見せた。
また、無茶振りである。
すると彼女は
「できますよ」
眼鏡クイしてドヤ顔でそう言う。
(マ・ジ・カ)
宇宙パネェ。
これは地球が未開の惑星扱いされてもしょうがない。
裕子は心からそう思った。
例によって、立体映像のモニタとキーボードを取り出し。
そこに猛烈な勢いでタイピングしていく。
ものすごい速さで未知の言語や図形、画像が画面を流れていく。
そして数分後。
唐突に
「ああ、まあ、うん……大体分かりました」
クシナダがそう言った。
さすがに驚く。
(えっ、もう分かったの?)
カップラーメンが作れるかどうか怪しいほどの短時間だ。
まさしくあっという間だった。
彼女はモニタとキーボードを消しながら
「どうも問題の人物は薬物をやってはいないようです」
教えてくれた。
この事件の問題の人物がどういう人物なのかを。
それによると……
「被害者の名前は
(そこまで分かっちゃうのか)
裕子は感嘆せざるを得なかった。
そして
「ねえクシナダさん……この怪人の話も本当に言ったことなの?」
そこを訊ねる。
一番気になった部分を。
クシナダは頷き
「ええ。だから薬物検査が行われたんですけど……そこはシロだったみたいで」
「ニポンポーンの警察も混乱しているみたいです」
クスリもやってないのに、ヤクをキメたような話をする。
警察の困惑する様子が想像できた。
しかし……
だとすれば、彼女らとしては疑うべきであろう。
この
アブダノイドに襲撃されたのではないか? ということを。