宇宙警察ブレイバー~地味子の女子大生が深夜の土手で行き倒れ青年を助けたら、その人が宇宙の刑事で宇宙犯罪組織との戦いに巻き込まれた~   作:XX(旧山川海のすけ)

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第5章 海とアブダーとリボ払いと復讐と
第59話 単発バイトのお誘い


「再来週の連休、単発バイトに行かない?」

 

「単発バイトぉ?」

 

 その日。

 裕子は3人の友人……香村、小林、井上と一緒に学食で食事をしているとき。

 

 友人の小林にそんな提案をされた。

 

 小林は頷きながら

 

「知り合いのおじさんが海の家を経営してるんだけど、この時期」

 

 彼女曰く、そのおじさんは家族経営で、家族一丸で海の家の仕事をしていたのだが。

 そのおじさんの息子が

 

 僕の連休を潰すのはやめてくれ!

 

 そう父親に訴えたらしい。

 そしておじさんは

 

 自分は息子の人生を食い潰していたのか。

 

 そう気づいたらしく。

 なので急遽、その連休の戦力の穴を埋めてくれるバイトを探しているらしいのだ。

 

(なるほど)

 

 裕子は友人の話を聞き、手助けをしてあげようかなと思った。

 子供の訴えを聞いて、頭ごなしに却下せずに対応する方向で動くなんて。

 

 思わず手助けをしたくなるではないか。

 

 他の2人も乗り気のようで。

 

 まず香村が

 

「何人必要なの?」

 

 そう訊ね。

 小林は

 

「最低1人。出来れば多く」

 

 そう返した。

 その言葉に井上が

 

「何故?」

 

 さらに質問をするが。

 その返答は

 

「いきなりから、息子の抜けた穴を埋められないだろうという見立て」

 

 ……とのこと。

 

(……なるほど)

 

 納得せざるを得ない。

 その少年が何才なのか知らないが、侮れない戦力に出来るので働かせていたのだろう。

 だったら、その穴埋めバイトがたった1人なら不安ではないか。

 

 理解はできる。

 

 裕子は

 

「私は行けるよ。私の連休のバイトのシフトは空けとくから」

 

 そう言った。

 小林はその裕子の言葉に

 

「ありがとう」

 

 礼を言う。

 すると

 

「私も行く」

 

「ワシもじゃ! ワシもじゃよ!」

 

 そして残り2人……井上と香村も裕子に続き参戦を表明。

 結局友人と4人で再来週、海の家でバイトすることとなったのだった。

 

 

 

「……ということで、再来週海の家に行きます」

 

 そして家に帰って、タケハヤとクシナダに再来週のその予定を報告する。

 

「分かった。楽しんでくると良い」

 

 タケハヤは裕子の言葉に爽やかにそう返した。

 その言葉に裕子は苦笑する。

 

「いや、働きに行くんですけどね」

 

「そうか。それはすまなかった」

 

 彼はそう言って詫び、新聞に目を戻した。

 地球の新聞なんて見る価値があるのかと思わないでもないが、クシナダ曰く

 

「我々は手掛かりからチーキュウの人々がまだ到達していない技術で真相に迫ることはできますが、その手掛かりを得るまではチーキュウの人々と大差無いんです」

 

 ……らしい。

 

 ようは彼らは1から10に地球人より早く到達できるが、0から1に移行するまでは地球人とあまり変わらないらしいのだ。

 その話を聞いたとき、裕子は「そんなものなのか」と妙な興奮を覚えたものである。

 

 

「あの」

 

 

 そのとき。

 

 クシナダが手を上げる。

 裕子が目を向けると

 

 クシナダは

 

「私もついて行って良いですか?」

 

 何故か、そんなことを言い出した。

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