銃弾が飛び交う学園都市?!んでもって銃の耐性なし?!・・・やってやろうじゃねえかこの野郎!!   作:オーバジン

10 / 88
今回は日常会ですね。
良ければ見ていってください。


ヒョウは超優良物件。~~先生談

シャーレ奪還戦から一週間ぐらいたった。先生は初めて右左もわからずてんやわんやしていたが俺やユウカたちの助けによって、なんとかキヴォトスの生活にも慣れてきたようだ。SNSでは先生の話題で溢れている。

 

 俺は今何してるかって?シャーレに向かってバイクで移動中だ。

 

 先生からヘルプが来たから向かっている。どうやら書類の山に埋もれているようだ。

 

「はぁ。また、ため込んだのかねぇ。」

 

 そう呟き、バイクの速度を少し上げる。ドドドドドッ、とエンジンの音と排気ガスの匂いが強くなる。

 

 依頼の方は今日は特に怪しい依頼もなかったのでラブたちに任せている。逞しくなったものだ。俺が特訓してるのもあるだろうがジャブジャブヘルメット団の皆は強くなっている。賞金首を楽々と捕まえられるぐらいにはなった。

 

「そろそろ着くかな。」

 

 そう考えているとシャーレが見えてくる。

 

「何度見てもデカいなー」

 

 駐車場にバイクを停めシャーレの中に入る。

 

「さて。今日はどんだけ仕事が溜まっているのやら。」

 

 仕事に埋もれた先生の顔を想像しながら階段を上がり部室へと向かう。

 


 

「先生手伝いに来ましたよ…って前に来た時とまったく書類の量が変わってないじゃないか。」

 

 部室に入りデスクに視線を向けると、二日前に手伝ったはずの山積みの書類が変わらずそこにあった。

 

「あっ!ヒョウ君!来てくれたんだね!」

 

 電話では死にそうな声で「ヒョウ君助けてぇ…」と言っていたはずなのだが。案外まだ元気そうだ。

 

 その声を聴き俺は先生が仕事をしている隣のデスクに座る。

 

「だって、仕方ないじゃん!仕事を一つ終わらせたら、また仕事が入ってくるんだもん!」

 

「…大変ですね。」

 

 先生はそう言う。まぁ、仕方ないよな。今キヴォトスは荒れに荒れてるんだから。

 

「俺はこっちの書類を手伝いますね。」

 

 そう言い書類の半分をもらう。

 

「うん、ごめんね。依頼もあるのに何度も呼んじゃって。」

 

「別に構わない。依頼はラブたちが育ってきてある程度任せられるようになったからな。それにいつでも助けになるといっただろう?」

 

「うぅ…ありがとぉーー!」

 

 先生は感極まったように言う。

 

「予定は特にないが早めに終わるに越したことはないな。頑張ろうか、先生。」

 

「そうだね。よろしく!ヒョウ君!」

 

 会話をいったん止めて書類に集中をする。

 


 

 私はシャーレの先生に就任してから一週間がたった。生徒たちのおかげでだいぶ生活に慣れてきたよ。

 

 ここにきてからずっと書類仕事をやってます。トホホ……。

 

「うーん、ここはこうか……」

 

 隣のデスクには書類を次々と片付けていく黒髪の男の子がいる。

 

「先生。この書類と、こっちの書類、内容が入れ替わってるぞ。」

 

 書類の山から顔を出して二つの書類をこちらへと手渡してくる。

 

「ん?本当だ!ありがとうヒョウ君。直しておくよ。」

 

「量が多くて大変なのは分かるが…しっかりしてくれよ?またユウカに怒られるぞ?」

 

「ユウカちゃんのお説教はかんべんだなぁ…ハハハ…」

 

 私は苦笑いをしながら、腰に手を当て怒るユウカちゃんの姿を想像する。

 

「ちょっとしたお買い物でも怒られちゃったからなぁ。」

 

「あんなバカ高いガンプラを買って食事をまともに取らない先生が悪いぞ。」

 

「うーん、正論。でも仕方ないじゃん!限定品だよ!欲しかったんだもん!」

 

「別に買ってもいいがもっと考えてから買ってくれ。飯は食え飯は。俺が料理しに来なかったらどうするつもりだったんだ?」

 

「はい……ごめんなさい……」

 

 正論を言われしょぼくれて書類に視線を落とす。

 

「はぁ、反省してくれるならそれでいいんだが…こっちは終わったからまたもらっていくぞ。」

 

 ヒョウ君はそう言いまた書類を持っていく。

 

「えっ?!速くない?!」

 

 私の溜まっている書類の半分を取っていったはずなんだけどなぁ?

 

「俺は年齢はガキでも、起業してそこのトップを張ってるんだぞ?このぐらい早く終わらせないと依頼に支障が出るからな。慣れてるんだ。」

 

「本当に助かるよ。ヒョウ君。」

 

 今日の当番は新城ヒョウ君。彼はソラスIMCという何でも屋を起業している16歳の男の子だ。

 

 リンちゃんに聞いたところ、キヴォトスでは唯一の男子らしい。そもそも人間の男がキヴォトスにいないとか…マジ?

 

 ヒョウ君は荒っぽい口調だが、仕事に真面目で、仲間思いの優しい子だ。ブラックマーケットで仕事をしているからかかなり大人びている感じもする。

 

 話を聞く限り、住んでいる事務所には、ジャブジャブヘルメット団がいるらしく。彼女たちとは仲が良く、信頼しているのが言葉の節々から感じられる。

 

 ブラックマーケットの商人さんとも仲が良いらしい。はじめブラックマーケットには悪い大人が多いと聞くいていたから、少し心配になったが相手を選んでいるらしいので心配するなと言われた。しっかりとしているヒョウ君が言うから大丈夫なのだろう。

 

 そんな彼だがキヴォトスの生徒なら必ず持っているというものを持っていないという特徴がある。

 

 彼にはヘイローが無い。

 

 キヴォトスでは銃火器を所持するのが当たり前の常識に目を奪われていたけど、キヴォトスの生徒たちはヘイローがあるから撃たれても基本的に「あ、痛っ。」ぐらいで済むらしく死に至ることには無いらしい。

 

 だけど、ヒョウ君にはヘイローが存在しない。つまり私と同じ様に銃弾一発で死に至るということを意味する。しかしヒョウ君は他の生徒達と同様に戦場へ出る。

 

 私には連邦生徒会長が残してくれたシッテムの箱がある。

 

 このシッテムの箱の中にはスーパーAIであるアロナちゃんが滞在しており、彼女には「アロナバリアー!」といって銃弾を防ぐバリアを張ってくれる。だから私が前線に出て指揮を取ることのできる理由の一つだ。

 

 彼にも私と同じようにカオスの箱という端末を持っている。中にはアロナちゃんとほぼ同じクロナちゃんというスーパーAIが居るのだけど。クロナちゃんはアロナちゃんのようにバリアを張ることが出来ない。

 

 それでもヒョウ君は戦いに出る。自分で作ったという様々な武器を携えて戦闘をする。しかも何の防具も無しに戦いに行く。どんな精神力をしているんだろう?

 

 ヒョウ君は怖くないのだろうか?私なら震えてうずくまることしかできないような気がする。

 

 私は初めはダメだといった。

 

 ヒョウ君にとって、戦場に行く=常に死の危険が隣り合わせということだ。

 

 だが、ヒョウ君は前線に出ると言って聞かなかった。

 

 スズミちゃんいわく「ヒョウは自分の言った事を曲げない人間です。」、らしい。

 

 効率をなどということが多いが意外と頑固者らしい、だから私がヒョウ君を指揮するときは出来るだけ安全を重視している。(けれど、危ない行動を良くする。)

 

 ヒョウ君の戦い方は他の生徒とはかなり違う。ヒョウ君は銃だけではなく特殊能力のようなものを使う。空中で自分の軌道を変えたり、急に消えて銃弾を回避するなど、ダブルジャンプをしたり、etc…かなり特殊だ。それに加えてナイフなどを使った近接戦もしている。

 

 しかも、最前線にいても周りをカバーできる位置を常に行き来しており。味方を守る余裕もある。チナツを戦車の砲撃から守ったのが良い証拠だろう。それほど視野の広さがあり判断力に優れている。また、ヘイト集めも買って出て後衛に弾が来ないようにする度胸もある。

 

 キヴォトスにきて初めて戦闘した時に居たユウカちゃんは「安心して戦える」と言っていて。ハスミちゃんは「あれほどの実力、正義実現委員会に居たらよかったのですが。」と治安組織から見てもかなり評価が高い。チナツちゃんは「あれなら委員長の負担も減らせるのでは?」と言っていた。チナツちゃんの言う委員長がどんな子なのか知らないがこちらも評価が高かった。

 

 ユウカちゃんとチナツちゃんはヒョウ君に助けてもらった時顔を赤くしているのを先生は見逃してませんよ♪

 

 ユウカちゃんに至っては学校に通っていないヒョウ君をミレニアムに来させられないかと画策しているようだ。

 

 「こっちはもう終わるが先生はどうだ?」

 

 そう、仕事をしながら考えているとヒョウ君が声をかけてくる。また終わったようだ。

 

「私も後、これだけで終わるかな。」

 

「了解。なら昼飯作ってくる。」

 

「分かった。いつもありがとね。」

 

「気にするな。俺がやりたくてやってることだからな。」

 

 そう言いヒョウ君は隣のキッチンに入っていく。

 

 ヒョウ君がご飯を作ってくれるようになったきっかけはさっきもあったように。、私がプラモデルにお金を使いすぎてご飯を食べていないことがばれてしまったことだ。

 

 ヒョウ君は私がご飯を食べていない理由を聞くと、呆れていたけど、「ほっとけない。」と言ってご飯を作ってくれたことがきっかけだ。

 

 それから時々シャーレに来てはご飯を作ってくれる。

 

 ちなみにめちゃくちゃ美味しい。種類も豊富で和洋中を始めいろいろなジャンルの料理をしてくれる。私以外にヒョウ君の料理を食べたことのあるスズミちゃんやユウカちゃんもヒョウ君の料理を美味しいと言っていた。しかも、栄養までもちゃんと考えられている。

 

 それに加え、部屋の掃除や洗濯ものまでもやってくれている。溜まった洗い物や洗濯物を見て「また溜まってんのか?しっかりしてくれよ。」と言いながらやってくれる。

 

 ヒョウ君は、強くて料理がおいしくて家事が上手、しかも細かな気遣いもできる……なんか……完璧じゃない?

 

 私よりもしっかりとしてるし……もしかして超優良物件?……ダメダメ!生徒に何考えてるの?!私は!

 

「ん?いい匂い……」

 

 そう考えてるとキッチンの方からいい匂いが漂ってくる。

 

「先生、できたぞ。」

 

 扉が開き、ヒョウ君が出てきて机に料理を盛り付ける。

 

「わあ~!今日も美味しそう!」

 

 チャーハンと海藻サラダ、卵スープが置かれる

 

「じゃあ!いただきます!」「どうぞ、召し上がれ。」

 

 席に着き食事を始める。

 

「う~ん♡美味しい~♪」「そりゃよかった。」

 

 パラパラのチャーハンを食べると味付けが程よく濃く、疲れた体に良く効く。サラダは和風ドレッシングが掛けられており、すっぱめの味が味の濃いチャーハンと合っている。卵スープには、わかめと卵が入っていて少し薄目で飲みやすくなっている。

 

 そして私たちは食べ進める。毎日ヒョウ君の料理を食べたいなぁ~。だって仕方ないじゃん!美味しいんだもん!……事務所にいる子たちは毎日この美味しい料理が食べれるのよね……う、羨ましい!!

 

 起業していなかったら、雇って常にここに居てほしいぐらいには羨ましい!!

 

 まぁ、そんなことを考えてもどうにもならないので諦める。

 

「ごちそうさまでした!」「お粗末様。」

 

 そうして私たちは食べ終わり片づけをする。

 

「先生はこれからどうするんですか?」

 

「うーん。特に考えてなかったかな?こんなに仕事が早く終わるなんて思ってなかったから。」

 

 私たちは今、先ほど使ったお皿などを洗っている。

 

「そうですか。何もないってことは平和っていう証拠だからな。趣味のプラモデルでも作っていたらどうですか?」

 

「ヒョウ君はどうするの?」

 

「俺は、依頼かな。こうしている間にもいくつか依頼が来ていたからな。」

 

「そうなんだ!頑張ってね!」「あぁ、」

 

「じゃぁ俺はこれで。次は仕事をためすぎないでくれよ。」

 

「う……わ、分かったよ。」

 

「本当か~?俺も出来るだけ手伝うが。こっちにも仕事があるからな?」

 

「分かってますよ~だ。」

 

 自業自得だがふてくされたように言ってみる。

 

「はぁ。まぁいい。また呼んだら来る。じゃ!」

 

「うん。じゃぁね~!」

 

 そうしてヒョウ君はシャーレを出る。するとバイクが走っていくのが見えた。

 

「ヒョウ君も大概お人よしだよねぇ。」

 

 そう呟く。

 

 カチャ。

 

 すると部屋の扉が開く。

 

「スズミちゃん?どうしたの?」

 

 扉の方を見るとスズミちゃんが居た。

 

「ヒョウが事務所にいなかったので、ジャブジャブヘルメット団の皆さんに場所を聞くと、シャーレにいると言っていたので。」

 

「ヒョウ君に用事?」

 

「いや、暇をしていたので会いに。」

 

 ……人気だねぇヒョウ君。

 

「そういえばスズミちゃんってヒョウ君の事をどう思ってるの?」

 

 気になっていたことを聞いてみる。元々知り合いだったようだしどう思っているのか聞いてみたくなった。

 

「ヒョウの事ですか……尊敬していますとても頼りになる人ですね。」

 

 やっぱりかなり慕われているようだ。ここまでは予想は付いていた。ここには私とスズミちゃんしかいない、そして女子が集まると何をするのか……そう!恋バナ!いきなりぶっこんでみようかな♪

 

「スズミちゃんはヒョウ君の事を異性としてどう見てるの?」(ニヤニヤ)

 

「い、異性としてですか?///」

 

 スズミちゃんの顔が赤くなる。ビンゴォ!きたきたぁ!この反応だよ!

 

「そうですね///い、いい人だと思いますね…///」

 

「どんなところが?」(ニヤニヤ)

 

 私は今すごい顔をしてるだろう。学生の色恋沙汰なんてニヤニヤしない方がおかしいからね!

 

「細かな気遣いが出来て、優しいところですかね///初めてあった時に助けてもらった事があってそれでということも///」

 

「おぉ~!」

 

はぇぇ~!スズミちゃんもヒョウ君に助けてもらった事があるのか……この感じだといろんなところでいろんな子の脳を焼いてそうだね

 

「それにすごくいい体をしてますし///」

 

 ん?

 

「戦闘終わりに暑いからと胸元を少し開けるあの動作が物凄くエッチなんです!///」

 

「男の人なのになぜか警戒心が無くて一緒にいても無防備すぎるところも!」

 

「この前なんて、ヒョウがお風呂から出たところに鉢合わせてしまった事があったのですが。なんかもう服の上から見られない筋肉がすごくエッチでした///」

 

 ……私は認識を改めないといけないかもしれない。私のいたキヴォトスの外と貞操概念が逆ということに。

 

「な、なるほど……。」

 

 クールなスズミちゃんにここまで言わせるとは……ヒョウ君……よく今まで無事だったね。キヴォトスの子たちはヘイローがあって力が強いから襲われる可能性があるけど……ヒョウ君なら大丈夫か!(思考放棄)

 

 ピピピッ♪

 

「先生、スマホが鳴っていますよ?」

 

「えっ?ホントだ。ありがとう。」

 

 考えていてスマホの着信に気づいてなかったらしい。

 

「出るけどいい?」

 

「大丈夫です。私も少し落ち着きたいので。」

 

 そう言い画面を見る。リンちゃんからだ。

 

「もしもし、リンちゃん。どうしたの?」

 

『先生今大丈夫ですか?』

 

「うん、大丈夫だよ。」

 

『先生、単刀直入に言います。ヒョウさんに依頼料を受け取りに来てくださいと言ってくれましたか?』

 

 リンちゃんの声が少し下がる。

 

『こちらは待っているのですが一切くる気配がないのですが。』

 

「ア…忘れてた!!」

 

 忙しくて完全に忘れていた。

 

『はぁ。お願いですからしっかりしてください。連邦生徒会の信用に関わりますので。』

 

「でも、リンちゃんから連絡すれば良くない?」

 

『私は、ヒョウさんの連絡先を持っていません。』

 

 鋭い声で返される。

 

「ご、ごめん…分かったすぐ連絡するね。」

 

『はい。今度こそよろしくお願いします。』

 

「うんじゃぁね。」

 

 プツッ

 

 電話が切れる。なんかイライラしてた?うーん、まぁいいか!

 

「先生私は、そろそろトリニティに帰りますね。帰る時間を考えるとそろそろ出ないといけないので。」

 

「たしかに、ここからトリニティって少し遠いからね。うん。じゃぁね。」

 

「はい。ではまた。」

 

 そうしてスズミちゃんはドアから出る。

 

「忘れないうちにヒョウ君に連絡を入れておこう。」

 

 そうして私は、ヒョウ君に伝えるのだった。

 


 

 ピコン

 

「ん?」

 

 依頼の帰り道モモトークに通知が入る。先生からだ。

 

「前の依頼料を連邦生徒会から受け取ってないから近いうちに連邦生徒会にきてくれ、か。」

 

「そういや忘れてたな。」

 

 近いうちに取りに行くか。そう考え帰路につくのだった。




次は連邦生徒会にヒョウ君が行くそうです。
良ければ感想とか書いていってください。元気になりますので(強欲の壺)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。