「3人とも、作戦開始は今から一時間後。目標は第9の使徒、おそらく寄生型。今は3号機に寄生しているけれど戦闘中に貴方達の機体に寄生してくる可能性があるわ、注意して頂戴。レイはスナイパーライフルを装備して菜の花展望台跡地で狙撃準備。シンジ君とアスカはパレットライフルを装備して作戦開始と同時に出撃、なるべく距離を取ったまま撃退するように。近接戦に突入した場合はレイもパレットライフルに持ち変え二人のサポートに入るように」
「はい」
「はい。」
「はーい」
第9使徒殲滅の為にミサトさんに呼ばれた僕達は作戦会議を済ませ、プラグスーツに着替える為更衣室へ向かう途中、綾波に料理を教える約束をしていたのを思い出した。
「綾波、今度教える料理なんだけど卵焼きとかどうかなって」
「卵焼き?」
「うん、シンプルなんだけどその分家庭ごとの味があって美味しいんだ」
「そう。いつ教えに来てくれるの?」
「来週の土曜日とかどうかな」
「その日なら空いてるわ、楽しみにしてる。」
「うん、材料は僕が買ってくよ。」
「ありがとう。私はそろそろ行かなきゃだから。」
「うん、また後で」
綾波に手を振り僕も初号機が保管されているケージは向かう
『──間もなく作戦開始です。ケージ内に残っている作業員は今すぐ通路に退避してください──」
「3人ともシンクロ率は65%前後を維持しているわ、シンジ君なんかは68%。絶好調ね」
「きっとレイの食事会のおかげよ」
「システムオールグリーン、いつでも行けます」
『──作戦開始まで60秒──』
「10秒後に出撃するわ、カウントダウン開始!」
『──出撃まで後10...9...8...7...6...4...3...2...1...』
「エヴァンゲリオン発進!」
キィィィィン!
初号機が凄まじい速度で地上へ上昇する
『レイ!シンジ君とアスカが出撃したと同時に初発を打ち込んで!』
『わかりました。』
ドッ!
パァン!
初号機が地上へ出ると同時に0号機が3号機にスナイパーライフルを打つ。
「グオォォォォオ!」
『当たった!2人も今のうちよ!」
「言われなくたってわかってるわよ!』
ドドドドドドド!
『全弾命中!しかし反応はまだあります!』
ビュオンッ!
「飛んだ?!」
飛び上がった3号機は2号機へ襲いかかる
「くっ!」
ジャキ!
アスカはプログレッシブナイフを取り出し応戦しようとする
ガッ!ガン!
3号機の腕とプログレッシブナイフが激しくぶつかり合う
『バカシンジ!手伝いなさい!』
『ミサトさん!コアはどこにあるんですか!』
『エントリープラグの辺りにあるわ!』
『わかりました!ふんっ!』
僕はプログレッシブナイフで3号機の首目掛け全力でナイフを振り下ろす
バキキッ!
「なっ?!ぐあっ!」
3号機の肩からもう2本腕が生え初号機の首を掴み縛り上げる
『エヴァ3機活動限界まであと180秒!』
『ぐっ!えこひいき!早く!』
『ええ!』
ドドドドドドドドドド!
「グアァァァァァァ!」
綾波の弾が3号機に命中しよろける
『ハァァ!』
2号機が今度こそと首にナイフを突き立てようとする
キィィィィン!
しかしATフィールドに弾かれる
「グアァッ!」
体制を立て直した3号機がアスカへ掴みかかる
『させない!』
間へ割り込んだ綾波が3号機の手を掴み地面に押さえつける
『二人とも!』
『ええ!』
ドッ!
3号機の首へナイフが刺さり動きが止まる
「グアァァァァ!」
ッパァン!
3号機の断末魔が響き、一瞬の静寂の後爆発し赤い液体が溢れ出す
『目標完全に沈黙、作戦成功です』
『3人ともよくやったわ、シンジ君怪我は無い?』
『はい、ありがとうございます』
『ま、トーゼンね』
『10分後に回収部隊が向かうから少しそこで待っていて頂戴、あとシンジ君。お父さんから通信が来てるわ。』
『父さんから?何だろう。』
ミサトさんとの通信が切れsound only と書かれた画面が目の前に表示された。
『シンジ.....その...よくやった』
『あ、ありがとう父さん!』
『ああ...それだけだ』
『待、待って!その...この前行ってた釣り来週の日曜日とかどうかな...?』
『わかった、空けておこう』
『うん!』
そういうと通信が切れ、遠くから回収部隊が近づいてくる音がする
「ふう...」
自然と口角が上がり僕は頭の中で父さんの言葉を何度も反芻した