白く染まる世界   作:快晴Ⅲ

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第三十七話

「敵、前衛艦隊との距離30海里を切りました。もう少しで射程圏内です。」

「こっちでも確認した。大丈夫だ扶桑。私がついてる。訓練期間は短いし、まだまだ未熟だが、私が沈ませない。安心して撃て。」

「ありがとうございます。」

前衛艦隊はもう目と鼻の先か。

「第二次攻撃、準備完了。全機発艦準備。」

「了解、全機発艦準備!」

「進路変更、艦首を風上に向ける。」

今は、南岸低気圧があるおかげで、強い北風が吹いている。そのため、艦隊の進路とは反対方向を向いて発艦作業をする。

「攻撃隊、発艦はじめ!」

矢が放たれ、航空機が空へと舞い上がる。

「全機発艦完了、これより攻撃へ向かう。」

少し飛ぶと、もう打撃部隊が見えてきた。こちらもかなり近づかれている。前衛艦隊から30kmといったところ。多くの艦が黒煙を噴いている。そして、上空には、先ほどと変わらず多数の直掩機の姿が。

「敵の直掩機を確認した。さっきと同じように行くぞ!全機散開!」

爆撃隊の彗星が高度を上げ、戦闘隊の紫電改二と雷撃隊の天山が敵の直掩機との戦闘に突入する。

「直掩機、来ます。」

「早いな。二度も同じ轍は踏まないということか。」

だが、上空に到達された時点で、すでに手遅れだ。

「各機、敵の直掩に注意しつつ、攻撃を行え!ここからでも十分届く!急降下、開始!」

「対空砲、注意してください。」

対空砲が打ちあがるが、一回目の攻撃の時よりも少ない。

「投下!エアブレーキ最大展開、引き起こせ!後ろの敵はついてきてるか⁉」

「ついてきてません。ただ、上の方は抑えられています!」

「このまま低空で脱出する!」

「了解!」

すると、上空に見慣れた機影、天山が敵機を撃墜していく。

「援護、艦首する。良し、ここからは天山の攻撃援護をするぞ!」

急上昇し、そのまま宙返り。からの、駆逐艦や軽巡洋艦にロケット弾を撃ち込んでいく。戦艦と重巡洋艦はもうほとんど動けない。

「後は頼んだぞ。」

***

爆撃隊の攻撃が終わった。次は雷撃隊の出番だ。爆撃隊脱出援護のために艦隊の後方まで来たから、大きく旋回し、側面に回り込む。

「次の狙いは小型艦だ!戦艦よりも動きが速く、目標が小さい。当てづらいが、すべて当てろ!」

ほぼすべての戦艦が爆撃を受け、一部の駆逐艦もロケット弾の攻撃にさらされたおかげで、対空砲がほとんど飛んでこない。

「これは楽に攻撃できていいな。」

「最後まで油断しないでくださいね。」

「分かってるさ。反跳爆弾、投下!」

爆弾を投下し、離脱する。見ると、多数の黒煙が空に向かって噴き上がっている。

「ほとんどの艦がうごいていない。これは、壊滅だな。」

「早く合流しましょう。」

「そうだな。」

***

「全機帰投しました。」

「喪失はなし。上出来だね!」

すべての機体を収容し、第三次攻撃のために補給を行う。

「こちら第五号偵察機!大規模な敵の攻撃隊を発見!距離280、高度6,000!数えきれない!」

「すべての機体は燃料と機銃弾の補給だけを行い、すぐに発艦準備を終えろ。」

「新型機の出撃準備なら終わってる。どうする?」

「いや、さすがに慣熟訓練もやってないし、旋回に問題があるから厳しいんじゃ・・・」

「いや、できるさ。信じてほしい。今から何の妨害もせずに補給するのなら、絶対に間に合わない。12機出せるだけでも違うだろう。大丈夫だ。撃墜なんてされない。」

「わかった。制空戦闘用の装備を搭載し、今すぐ出撃しなさい。」

艦攻の試作機は瑞鳳に、艦爆の試作機は瑞鶴に、戦闘機の試作機は瑞鳳に3機、瑞鶴に2機。それの改良強化型1機を瑞鶴に。合計12機搭載している。それぞれ攻撃機、爆撃機、戦闘機とは言っているものの、その中身は戦闘攻撃機。攻撃機と爆撃機は一応ある程度は特化させてはいるが、制空戦闘も可能。

「全機発艦準備完了。」

「了解、今までの機体とは動きや感覚が違うから、油断しないようにね。必ず帰ること。いいね。」

「分かってる。必ず帰るさ。」

「全機、発艦せよ。」

空高く舞い、敵を墜とす。

「電探でもとらえたよ。あと250km。」

「対空戦闘用意。さっきよりも数が増えてる。本気で沈めに来たね、これは。」

「数は・・・軽く600越えてるか・・・。」

 




空襲って単調になりやすいですね。複数回やるとなると、1回目とは違う展開にしないとつまらなくなってしまう。どうすればいいんだ!
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