白く染まる世界   作:快晴Ⅲ

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第三十九話

「誤差修正、右2、上げ3!撃て!」

12門の主砲が火を噴き、敵艦に直撃する。前衛艦隊には、巡洋戦艦が配置されている。装甲の薄い巡洋戦艦ならば、扶桑の36cm砲でも、十分打ち抜ける。

「扶桑!上だ!4機急降下!」

長門さんの声が聞こえ、咄嗟に機銃を撃つ。だが、数が少なすぎてまともな弾幕が張れない。二人で何とか2機を撃ち落としたが、残りが突破してくる。

「回避だ!取り舵一杯!」

「と、取り舵一杯!」

近くの海面に爆弾が落ちて、爆発する。回避には成功したが、至近弾となり、右舷のバルジに損傷し、浸水する。

「よくやったな。」

「ありがとうございます。ですが、少し浸水が・・・。」

「排水とダメージコントロールを急げ。」

「はい。」

「とりあえず、戦艦は片づけた。次は重巡を狙うぞ。以下よりも接近戦になる。駆逐艦に気をつけろ。」

「分かりました。」

「扶桑さん!大丈夫かしら?」

「ええ、そこまでひどい損傷はないから、心配しなくてもだいじょうぶよ。」

「良かった。今、白露型の4人が食い止めてるから、そこに支援砲撃をお願いできるかしら?数が多くて、そろそろ処理しきれなくなりそうで。」

「分かった。まずはそちらの対処をしよう。」

「はい。」

主砲をそちらに向け、一斉射。20本の水柱が立つ。さらに、副砲で砲撃。数隻の駆逐艦が爆発するのが見えた。

「そろそろいいだろう。それよりも重巡を何とかするぞ。かなり近づかれてる。」

「分かりました。」

***

砲弾が激しく飛び交う。久しぶりの戦闘だから、体がかなり鈍っている。以前の勘を頼りに砲撃し、回避をしていく。

「姉さん!そろそろ抑えきれません!どうしますか⁉」

「僕と夕立、村雨と春雨に分かれながら一度下がって、敵を真ん中に集めるよ!あと、魚雷発射の準備をしてて!」

「分かりました!」

「了解っぽい!」

空襲にも対応しながらの艦隊戦はかなりきつい。しばらく動いてなかったせいで、もう疲れてきた。

「摩耶さん、鳥海さん!真ん中に砲撃できる?」

「まかせとけ!おい、やるぞ!」

「鳥海、いきます!」

「三人とも!左右に分かれながら下がって!」

意図的に真ん中を開けながら後ろに下がる。狙い通り、敵が真ん中に集まって追いかけてきた。

「砲撃、お願い!」

「分かった!撃て!」

先頭の何隻かが、爆発し沈没していく。

「魚雷発射用意!」

そこまで言ったところで、海面に巨大な水柱が大量に立った。

「扶桑さんと長門さんだ!ありがとう!」

見ると、ほとんどの深海棲艦がお互かなくなっていた。そして、奥には重巡が複数隻いる。

「間に合ったかしら?」

「うん。間に合ったよ。呼んでくれてありがとう、荒潮。」

「私はこれぐらいでしか戦闘に貢献できないから。」

「今のところは耐えれてるみたいだな。」

「そうですね。空襲もやんできましたし。」

「円卓の騎士の方たちがとても強いですからね。それに、瑞鶴さんと瑞鳳さんの二人が打撃部隊を壊滅させてくれましたから。」

「まだ奥に授受んが残ってるわよ?あっちもそろそろ終わりそうだけれど。」

「今は休憩しましょうか。また空襲があるかもしれませんから。」

「そうね。」

***

「そろそろ、第二次攻撃隊が戻ってくる頃だと思います。」

「瑞鶴と瑞鳳は?」

「今は航空機を収容してるで。」

「はい。先ほどの空襲でほぼすべての機体を迎撃に出してくれたようです。」

「なんか見たことないのが飛んでいたなぁ。」

「新しく開発してるという新型でしょうか?」

「まぁ、そろそろ戦闘も終わりそうということか?」

「はい。前衛艦隊と打撃艦隊は、ほぼほぼ壊滅しています。」

「そうか。空母機動部隊は?」

「かなり損害を与えたと思うんやが、まだこっちに来とるな。」

「そうか。第三次攻撃はできそうか?」

「はい。収容して、補給を行えば可能です。ただ、飛行妖精さんの疲労を考えると、あと2回が限界でしょうね。」

「分かった。敵の動きを見て、そちらで判断してくれ。」

「分かりました。」

「おい、あれ・・・。」

「どうした?」

「え?あれって・・・。」

「嘘やろ?さっきまでは何ともなかったやろ?」

「なにがあった!」

「海が・・・汚染されています。魔女なんて全く見なかったのに・・・。」

「なに⁉今すぐそこから離脱しろ!今なら間に合うはずだ!」

 




今回は水上戦闘です。戦闘が長くて大変。
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