白く染まる世界   作:快晴Ⅲ

61 / 64
第五十八話

「さて、わかってるよな?四分を越えた。これからは、ハンデはなしだ。」

「フン!我々を甘く見るなよ!」

刀をすぐに抜き、後ろに回り込む。手には、二個の爆雷。

「そこで浮いてな。」

「お前、一体何を・・・」

爆雷を投下。長門の推進機を破壊した。

「しまった!スクリューが・・・」

直後に、主砲を連続で叩き込み、副砲を破壊する。足柄が近づいてくる。20.3cm砲を取り出して、足柄の艤装の主砲直下に照準を合わせ、砲撃。大爆発を起こした。

「お前・・・駆逐艦の砲撃で重巡のバイタルを貫いた⁉どうやって・・・。」

さて、これで三人は無力化したかな。あとは動けない戦艦と、川内に巻き込まれた駆逐艦が一隻ずつ。ほぼ無傷の駆逐艦と軽巡が一隻ずつか。まずは、秋雲からやっていくか。主砲の照準を・・・と思ったが、やめた。

「お前・・・よく立ったな。ほめてやるよ。」

「当たり前のようにばれてんのが気に食わないけど、一応受け取っとくよ。かなりきついけどねー。」

「川内、お前じゃもう、俺を沈めることはできないぞ?そこでゆっくりしておけばよかったのに。」

「こっちから勝負を吹っかけておいて、開始早々に脱落なんてしたらダサすぎるでしょ?」

「それもそうだな。」

川内の姿が見えなかったのは、第一世代が持つ固有能力か。おそらく、夜戦において、もっとも効果を発揮する。だとしたら、あと一時間ぐらいか。かなり曇り始めてるし、日が傾いてきている。

「いいよ、ちょっと付き合ってやる。」

そういって、川内に背中を向けて発進。魚雷二本を置いておく。川内は難なくよけた。さすがにこんなのに当たる練度はしていない。だが、元から当てるつもりはない。時限信管が作動、爆発する。川内の姿が見えなくなる。そこに、機雷を投げ込みながら、砲撃。水柱の中からも、砲弾が飛んでくる。その時、再び白いノイズが走る。咄嗟に進路を変更し、体をひねりながら、何処からか飛んできた砲弾を回避する。夕張か。あそこで追撃しておくべきだったな。そして、再び巨大な水柱が立つ。機雷が爆発したようだ。姿は見えないが、とどめに砲撃。明らかな爆発が見えた。次は・・・、今度こそ秋雲をやるか。一番近いしな。その前に、夕張に牽制をしておく。20.3cmの焼夷榴弾を至近で爆発させる。夕張がかがむのが見えた。これで少しの間は、秋雲に集中できるな。

「やばいよーやばいよー。一人でハンデなしはやばいよー!」

「そっちから勝負をしかけておいてヤバイとはな。仕方ないか。ハンデありの時に一切の損害を与えられなかったんだから。」

秋雲に対し発煙弾を発射し、視界を奪ってから砲撃。ただ、横にかわされたため当たらなかったが、残りの主砲二基で再度砲撃。六発中三発が直撃した。バランスを崩しながらも放った秋雲の砲弾を空中で破壊してから、止めを刺した。そのタイミングで、夕張からの砲撃が始まった。だが、さっきほどの精度はなくなっている。測距儀や電探がやられたのだろう。その中に、足柄の砲撃も混ざる。まさか、残った後部主砲で攻撃しているのか。弾薬満載の前部主砲の弾薬庫が爆破されてもなお、立っている。普通なら、沈没してもおかしくない損害でも立ち上がり、そして戦っている。これは素直に称賛しよう。だが、攻撃に手を緩める理由にはならない。飛翔する砲弾を空中で破壊し、自分の砲撃の砲煙とその爆発に隠れながら20.3cm砲を構え、砲撃。後部主砲直下に直撃し、再び爆発を起こした。

「沈めぇ!」

「物騒だな。あくまでもこれは、大破させるだけだぞ。」

深雪が短槍で、上段、中段、下段を狙う突きを繰り出す。横にかわすと、横に振りぬいてきた。それを後退しながらかわすと今度は、体勢を低くしてからの下段から上段への突き。そのまま、浮いた重心を落としながら、振り下ろす。そこで、間合いを一気に詰め、懐に入り、腕をつかむ。右腕を折りながら、海面に押し倒し、鼻の下の骨を、肘打ちで破壊する。後ろからは誰かが近づいてくる。振り向きながら一本拳を握り、突き出される槍を躱しながら、喉元を突く。そのまま肘であごを打つ。

「まだ立つのか、川内。」

「まだ立つさ!何度でも!」

視界の端に、深雪が砲を構えるのが見えた。川内を押しのけながら横にそれ、拳銃を抜いて射撃。主砲で砲弾を破壊。魚雷を深雪と川内に二本ずつ雷撃し、爆発が起こった。これで流石にもう立つことはないだろう。さて、あとは夕張だけか。長門に関しては、まあ少しは気を付けておこう。

「・・・おいおい、嘘だろ?」

なんと、すべての主砲、弾薬庫を爆破された足柄が、こちらに突っ込んできている。それに対し、魚雷を四本放つが、それを跳躍して回避。

「まだそんな動けるのか。」

「そうよ!私は飢えた狼!勝利を貪欲に追い続けるだけよ!」

「いいね、それ。嫌いじゃない。」

足柄の手には、何も持っていない。他と違って、素手か。ならば、こちらも素手でやろう。

突きが顔に迫る。その手の中には、突起物が。暗器か。当たったら大変なことになるな。すると、左手が何かを取り出した。その左手を注視すると、何かを投げる。鉄球か。狙いは右目。右半身を引きながら左足で踏み込み、右足で蹴る。それは、確かに脇腹にあたったが、足を取られ、動けなくなる。今度は右手が、棒状のものを取り出す。今度は左目を狙う。その右腕を取り、ひねりながら自分の左側に引き込んだ。足柄がバランスを崩す。そこに、動かせる左足で、足柄の両足を思いっきり狩り、そのうえで、拳銃で足柄の右腕を打つ。自分は空中で一回転しながら右足を引き抜く。そのまま顔面にかかと落としをして、魚雷四本を放ちながら離脱。すぐに立ち上がり、夕張と長門の砲撃の回避に努める。それから、主砲を十斉射を、一瞬のうちに行う。その砲弾が夕張に次々と直撃し、爆発が起こる。長門に対しては、魚雷八本を放つ。はっきり言って、副砲も破壊されて動けない長門なんてほっといてもいいが、一人だけ仲間外れはかわいそうだからね。そして、魚雷が直撃。これで・・・。

「俺の、勝ちだ。」

「そこまで。円卓の艦娘全員の大破を確認。勝者・・・白霜。」

周りを見渡す。意識を失った艦娘を救助しに、何人かがやってくる。それを無視して埠頭に向かう。そこには、提督が立っていた。若干、顔が青ざめている気がする。埠頭に飛び乗り、横を通る。提督は何も言わない。周りの艦娘も、何も言わない。そこで、提督に言う。

「勘違いするなよ。俺は今日、本気でやっていない。その気になれば、一発も打たずに、あいつらに勝てる。分かってるよな?俺はいつでもお前を殺せる。」

 




えっと、連投、しておきます。本当に申し訳ありませんでした。3つ目の小説に夢中になりすぎてしまって…。ちなみに67ページ書きました。77000文字です。異世界ファンタジーにミリタリー要素を加えた小説になる予定です。設定とか色々あるので、まだ投稿はできませんが、楽しみにしてほしいです。投稿が大幅に遅れた言い訳です。本当に申し訳ありませんでした。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。