仮称天山改航空隊 隊長機
「ん?あれは・・・。」
先導機が、翼を左右に振っている。
「先導機より各機、敵編隊を発見した。注意されたし。」
「敵さんか。向こうも攻撃隊かな?」
「そうでなかったら、大変ですね。」
「そうだなぁ・・・。」
攻撃隊同士は、あまり攻撃をしない。理由は単純、自分たちにとって、メリットがあまりないからだ。特に、攻撃機、雷撃機や爆撃機は、爆弾や魚雷で重くなっており、戦闘機には、基本敵わない。それに、護衛の戦闘機が離れてしまうと、敵艦隊に接近した時に、直掩機にやられてしまう。また、戦闘になれば、隊が分散してしまい、孤立から遭難につながり、無駄な犠牲を増やすことになってしまう。だから、少し進路を変え、距離を取るだけで済ませることが多い。深海棲艦も、同じだ。
「攻撃は、してこないようですね。」
「そうだねぇ。でも、二人が心配だよ。数が多かったから。大丈夫かなぁ。」
「大丈夫ですよ。あのお二人は強いですから。」
「それもそうだね。」
向こうも攻撃隊だったらしく、特に何も起こらずに通り過ぎた。
「隊長、もう少しで敵空母です。」
「おっしゃ!気合入れてくぞ!全部当てるぞ!」
「もちろんです。全機、攻撃準備!」
「高度を下げる。雷撃隊は、全機降下。」
適正高度の6,800mから、海面すれすれの高度15mまで下りた。
「海が荒いから、気を付けないとな。」
「上空、敵の迎撃機です。」
「こっちに来なければいいんだけどねぇ。」
見上げると、彗星隊の一部が、爆弾と増槽を次々と投棄しているのが見える。
「こっちも速度上げるよ。」
「了解。」
「敵機、こっちに来た!」
「全機散開!一番機から六番機は、魚雷を投棄して迎撃に移れ!」
海面すれすれを飛んでいるため、一撃離脱は容易ではない。故に、敵はヘッドオンを選択する。数は四機。高度を上げ、ヘッドオン。1機も墜とすことができなかった。相手の機関砲弾を回避し、二番機と連携して、すぐに一機を撃墜した。
「すぐに編隊に戻るぞ!あんまり離れるな!」
少し離れているところで、敵が一機、機関砲が直撃し、黄色く染まるのが見えた。だが、ノーマークになっていた一機が、こちらの一機を撃墜していた。敵はもう、離脱を始めている。すぐに進路を変え、追撃したが、流石に戦闘機と攻撃機、すぐに振り切られてしまった。
「やっぱり速い。」
「こっちは攻撃機ですからね。仕方ありません。編隊に戻って、警戒しつつ、前進しましょう。これでこちらの位地はバレました。さらに迎撃が来るでしょう。」
今回はかなり短いです。ちょうど区切りがよかったよのでね。