さて、お二人の攻撃隊が、こちらの防空線を突破しましたか。流石に数が少なすぎましたね。
「龍驤さん、あとどれだけ残っていますか?」
「うちが軽空母っての、分かってるやろ?もう残っとらんわ。」
「そうですか。では、基本、私が迎撃に出ることになりそうですね。」
「そうやな。頼んだ。」
空に矢を放つ。18機。再び、迎撃機を空に飛ばす。被撃墜判定6に、撃墜判定2ですか・・・。流石に、甘く見過ぎていたようです。あまり使いたくはありませんが、準備はしておきましょう。あの新型戦闘機を。
「赤城、あの二人が強いのは分かっとるやろ。油断したら、こっちが負けるで。」
「ええ、分かっていますとも。ですが、いつもと何も変わりません。確実に敵を落とし、撃破する、それだけです。」
「そうやな・・・。あれの準備はしときな。」
「もう始めてますよ。」
「敵機、距離100kmを切った。もう来るぞ。時速590kmだ。」
「こちら敵機と接触したが、もう突破された!奴ら、爆弾を抱えたまま空中戦をしてる!」
「近くに、超低空を飛行する別の攻撃隊を発見!海面すれすれだ!電探で見えているか⁉」
「まさか!そんな低空で来るとは・・・。」
「もう発動したほうがええんちゃうか?」
「いえ、今回は事前に発見できました。時間制限もあるので、慎重に使わなければ。」
「距離50kmを切った!もう来るぞ!」
「対空戦闘用意!高度は⁉」
「高度は7,300、爆撃機だ!数は24、速度変わらず!」
もう少し。はやる気持ちを抑える。急降下爆撃はあまり好きではない。あの時、沈められた記憶がよみがえる。
「赤城ぃ!もう来るぞ!」
「対空砲、射撃はじめ!」
私は大丈夫だ。改装をした。電探を搭載し、より高性能な対空砲に変えた。大丈夫。必ず撃ち落とせる。そう、言い聞かせる。
「なんだ⁉全然当たらないぞ!」
「もっと腰を据えて撃て!」
機体は、遥か上空にいる。雲で全然見えない。
「電探との連動を確認してください!」
「連動状況確認!異常なしだ!敵が空で動き回って当てられない!」
「八機急降下開始!回避急げ!」
「回避機動、取り舵一杯!」
高度差6,700m。こんな急降下なんて、見たことがない。時間もかかるし、速度超過で、途中で分解するに決まっている。そう思っていた。
「降下速度、時速840km突破!加速止まりました。」
「来るぞ、気をつけろ!」
雲が低く、視認しづらい。
「見えた!おーもかーじ!」
「おーもかーじ!」
進路を一気に、反対側に切る。近くの海面に、爆弾が落下。巨大な爆発がして、水柱が上がる。衝撃波が水中を伝わり、体を揺らす。至近弾だ。
「まだ来るぞ!赤城を狙ってる!」
「とーりかーじ!」
再び、近くに爆弾が落ちる。また至近弾だ。
「‼左十時の方向、低空に雷撃機!」
「直掩機、急降下!急いで!」
「14機接近、高度10m以下!・・・なんだ?6機が高度を上げた?いや!敵雷撃隊、散開した!」
「気付かれましたか。仕方ありません。追撃してください。」
「先に離脱した6機が突っ込んでくる!」
「機銃、全力射撃!叩き落としなさい!」
「おい!何か発射したぞ!」
発射された物体は、数秒して爆発。直後、異変が生じる。」
「な、なんや!急に電探が・・・。」
「電探に何も映らないぞ!故障か?」
「一体何が・・・。」
「分からん!急に電探が故障した。」
「待って、攻撃隊の連絡がつながらなくなってる!通信機も故障⁉こんな同時に!」
「いや、まさか・・・、電波妨害弾⁉そんなのが⁉」
「なんやて!クソ!目視照準に切り替えや!はよ急いで!赤城!こんな状況や!早く発動せい!」
「分かっています!赤い城、発動!」
赤い城、赤城の固有能力は、半径10kmの球状に展開される、特殊空間を言う。この範囲内では、電探や聴音機がなくとも、全ての物体を感知し、それを、同じく範囲内にいる味方に位置や数、距離、速度といった基本情報と、単純未来予想などを伝えるというもの。艦隊防御に特化した能力だといえる。
「左方向九時の方向、数6、距離8km、速度は時速600km!超低空を飛ぶ雷撃機です!」
「もうそんなところまで入られてたんか!」
まだ間に合うか?
「ジェット機を発艦させます!」
「今⁉危険や!やめろ!」
「今しかありません!」
ジェット機は四機だけ、ギリギリ間に合うか・・・
「十一時の方向、魚雷3!」
「くッ・・・取り舵急げ・・・!」
このタイミングでこの角度はまずい。完全に側面をさらしている。
「高角砲、撃てぃ!」
目の前が爆発する。魚雷にも誘爆した。
「取り舵一杯!」
敵機が、魚雷を投下する。取り舵で艦首を向け、魚雷の間に入り込む。何とか回避した。
「今度こそ!ジェット機発艦せよ!」
海軍航空技術廠が開発した、最新鋭戦闘爆撃機、日本初の、ジェットエンジンを搭載した、航空機、橘花。レシプロとは全く違う轟音を響かせながら、飛んで行った。
今後は、土曜日から月曜日深夜までに、週一で投稿できるように頑張ります…。事情があって投稿出来ない時は、前の週に報告するか、火曜日以降に投稿します。