「ん、了解。ありがとね。」
「なんだって?」
「少し突破されたみたい。まぁ、電探にも映ってるから、大丈夫でしょ。」
「数は60機くらいだ。」
「意外といるね。でも大丈夫か。」
「そうだね。あれに比べれば、全然大したことないって。」
「まぁでも、そろそろか・・・。全艦、対空戦闘用意!」
「射程圏に入り次第、射撃開始。」
「接触まで、残り20km。高度は、2,800から4,200m、速度は時速530km。」
そこまで速くはない。直掩も追いつけるかな?
「敵機、射程圏に入った!」
「高角砲、撃ち方はじめ!」
今の私たちに搭載されている高角砲は、従来の八九式ではなく、新型の物だ。長10cm砲をもとに作られた、50口径12.7cm連装高角砲を搭載し、米軍の高射砲を上回る性能を獲得した。そして今、二人は、対空砲が、大幅に増設されている。二人合わせて18基36門。先の大戦後半の米戦艦二隻分の弾幕を張れる。そして、高角砲弾は、最新のアメリカ製Mk-3 VT-HE48型。まさか、かつては敵だった米軍の物を使うとは思わなかった。最初のうちは、流石に抵抗感が強かったけれど、今はもう、そんなことを言ってられない。それに、面白いように敵機が落ちてくから、かなり重宝している。前任も、貴重なこの砲弾を、優先的に補給してくれた。そこだけは評価している。それ以外は、だいたい最悪だけど。
「やっぱり当てづらいなぁ。」
流石は円卓の騎士。練度が高く、なかなか当たってくれない。砲弾は誘導できないから、一度撃ったらもう進路は変えられない。
「十二時の方向、高度3,600、急降下6!」
「機銃、撃ち方始め!」
二機を機銃ですぐに撃墜したが、残り四機が引き続き急降下してくる。そこに、横から黒いものが大量に飛んできた。墳進砲だ。空が黒煙で黒く埋め尽くされ、撃墜はできなかったが、敵機は進路を変え、爆弾を投棄していった。
「瑞鶴!ありがと!」
「まだ来てるわよ!」
今度は、八機が急降下してくる。
「墳進砲、撃て!」
空が、再び黒煙で染まり、八機はその中に突っ込んでいった。二機を撃墜し、三機が離脱したが、残りの三機が、そのまま降下してくる。
「回避!とーりかーじ!」
ギリギリで爆弾を避ける。水柱が消えると、瑞鶴に向かって、低空で飛ぶ機体を見つけた。雷撃機だ。瑞鶴は上空への対処で手いっぱいになっている。咄嗟に機銃を撃ち、何とか撃墜した。
「右、二時半の方向、数6、高度20!」
「機銃、撃て!おーもかーじ!」
「魚雷投下!」
何とか、魚雷の進路から外れる。
「上空!急降下3!高度1,600!」
「近い!回避急げ!」
機銃で一機を撃墜したものの、残り二機が降下してくる。
「取り舵一杯!」
よけられない。爆弾を投下してから、飛んでよけるしかないか。
「正面、低空に4!」
しまった!あんなとこにいられると・・・
「すまない、遅れた。これより、艦隊防空に参加する。」
正面の雷撃機に、機銃の雨が降り注ぎ、撃墜判定となる。上を見上げると、同じように撃墜判定がとられていた。
「よかった・・・。」
直掩機が戻って来た。対空砲で、多少数は減ったし、もう大丈夫か。周囲を見渡すと、あちこちで、敵の攻撃機が追い回されていた。
「なんとかなったねー。」
「そうね。でも、さすがに危なかったわ。」
「けがは大丈夫?」
「ええ。無傷よ。」
「よかったー。」
「さて、あとは向こうがどうなっているかね。」
演習だけで一体何話使うのだろうか…。Googleドキュメントであと5ページはあります。