白く染まる世界   作:快晴Ⅲ

68 / 79
第六十五話

「ん、了解。ありがとね。」

「なんだって?」

「少し突破されたみたい。まぁ、電探にも映ってるから、大丈夫でしょ。」

「数は60機くらいだ。」

「意外といるね。でも大丈夫か。」

「そうだね。あれに比べれば、全然大したことないって。」

「まぁでも、そろそろか・・・。全艦、対空戦闘用意!」

「射程圏に入り次第、射撃開始。」

「接触まで、残り20km。高度は、2,800から4,200m、速度は時速530km。」

そこまで速くはない。直掩も追いつけるかな?

「敵機、射程圏に入った!」

「高角砲、撃ち方はじめ!」

今の私たちに搭載されている高角砲は、従来の八九式ではなく、新型の物だ。長10cm砲をもとに作られた、50口径12.7cm連装高角砲を搭載し、米軍の高射砲を上回る性能を獲得した。そして今、二人は、対空砲が、大幅に増設されている。二人合わせて18基36門。先の大戦後半の米戦艦二隻分の弾幕を張れる。そして、高角砲弾は、最新のアメリカ製Mk-3 VT-HE48型。まさか、かつては敵だった米軍の物を使うとは思わなかった。最初のうちは、流石に抵抗感が強かったけれど、今はもう、そんなことを言ってられない。それに、面白いように敵機が落ちてくから、かなり重宝している。前任も、貴重なこの砲弾を、優先的に補給してくれた。そこだけは評価している。それ以外は、だいたい最悪だけど。

「やっぱり当てづらいなぁ。」

流石は円卓の騎士。練度が高く、なかなか当たってくれない。砲弾は誘導できないから、一度撃ったらもう進路は変えられない。

「十二時の方向、高度3,600、急降下6!」

「機銃、撃ち方始め!」

二機を機銃ですぐに撃墜したが、残り四機が引き続き急降下してくる。そこに、横から黒いものが大量に飛んできた。墳進砲だ。空が黒煙で黒く埋め尽くされ、撃墜はできなかったが、敵機は進路を変え、爆弾を投棄していった。

「瑞鶴!ありがと!」

「まだ来てるわよ!」

今度は、八機が急降下してくる。

「墳進砲、撃て!」

空が、再び黒煙で染まり、八機はその中に突っ込んでいった。二機を撃墜し、三機が離脱したが、残りの三機が、そのまま降下してくる。

「回避!とーりかーじ!」

ギリギリで爆弾を避ける。水柱が消えると、瑞鶴に向かって、低空で飛ぶ機体を見つけた。雷撃機だ。瑞鶴は上空への対処で手いっぱいになっている。咄嗟に機銃を撃ち、何とか撃墜した。

「右、二時半の方向、数6、高度20!」

「機銃、撃て!おーもかーじ!」

「魚雷投下!」

何とか、魚雷の進路から外れる。

「上空!急降下3!高度1,600!」

「近い!回避急げ!」

機銃で一機を撃墜したものの、残り二機が降下してくる。

「取り舵一杯!」

よけられない。爆弾を投下してから、飛んでよけるしかないか。

「正面、低空に4!」

しまった!あんなとこにいられると・・・

「すまない、遅れた。これより、艦隊防空に参加する。」

正面の雷撃機に、機銃の雨が降り注ぎ、撃墜判定となる。上を見上げると、同じように撃墜判定がとられていた。

「よかった・・・。」

直掩機が戻って来た。対空砲で、多少数は減ったし、もう大丈夫か。周囲を見渡すと、あちこちで、敵の攻撃機が追い回されていた。

「なんとかなったねー。」

「そうね。でも、さすがに危なかったわ。」

「けがは大丈夫?」

「ええ。無傷よ。」

「よかったー。」

「さて、あとは向こうがどうなっているかね。」

 




演習だけで一体何話使うのだろうか…。Googleドキュメントであと5ページはあります。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。