白く染まる世界   作:快晴Ⅲ

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第七十三話

「どんだけいるんだ!」

「囲まれているようだな。」

潜水艦の数が増えてきて、対処が追いつかなくなっている。問題は、まず多い。次に、本隊と通信がつながらなくなった。次に、長門が損傷した。もともと機動力が低いから仕方ないのもあるが。

「これで七隻目。」

近くの潜水艦に接近し、爆雷を投下する。背後で爆発が起こるが、沈没は分からない。

「あんまり投下しすぎるな!海中の様子がわからなくなるぞ!」

実際、魚雷の破壊する音、爆雷や迫撃砲が爆発する音で基本何も聞こえない。聞こえたとしても、複数のスクリュー音が重なり合って、位置の補足が難しくなっている。

「まだまだ来るな・・・。正面、三時の方向、新たに4ずつ。まだ距離はあるからやっとくね。」

「頼んだ。」

そこに、突如爆発が起こり、あたりが明るくなった。照明弾ではない。だとすると・・・

「初風ちゃん!」

初風が被弾したらしい。撃破し損ねたか、流れ弾か。足の下、海中に意識を集中させ、流れを観察する。あたりで乱れが生じているが、初風の近くの乱れを発見する。あれがやったのか。

「主砲、対潜迫撃砲装填。」

主砲から迫撃砲なんて発射できるわけないのだが、砲弾を改造して、何とか発射できるようにした。

「撃て。」

軽い音がして、砲弾が飛んでいく。放物線を描き、着水。直後、水柱が上がる。

「沈めれたか。」

だが、まだまだたくさんいる。自分はともかく、他の奴は聴音機でしか探知ができないからうかつに大量の爆雷を投下できない。それに、自分だって、あまりにも乱れが増えすぎると、位置を探ることができなくなる。

「同時処理能力を上げないとだな・・・。」

「待って、今何か見えた。」

「どうした?」

「今、海上に船の陰が・・・。」

「夜戦部隊か。どこにいる?ん?電探に反応、ああ、こっちでもとらえた。だけどあんまりいないな。」

「え?そんな近くにいるの?私が見つけた場所って結構離れてるよ?」

「じゃあ別の部隊か。瑞鶴はお前の見つけた方を攻撃しろ。俺は近い方をやる。」

「分かったわ。」

「編制は分かるか?」

「重巡が4、駆逐艦が8だ。」

「了解。すぐに片付ける。」

抜刀し肉薄。向こうも気が付いたようだが、遅い。すでに懐まで潜り込んでいる。戦闘は一瞬で終わった。

「早く戻るぞ。」

「待て、対空電探に反応。深海棲艦だ。」

「まさか、夜に空襲をかけてくるとはな。対空戦闘用意。」

なんでこんなに戦力を小分けにして出してくるんだ?弾薬と体力を消耗させるためか?だとしたら、この空襲の規模は、とどめを刺すつもりか?

「まぁいいか。」

「何か言ったか?」

「いや、何も。」

別に、俺にとっては何も問題ない。ただ、敵を落とし、沈めるだけだ。

「おかえり。早いね。」

「そっちはどうだ?」

「かなり多い。戦艦も何隻かいる。それから、対空・・・」

「それは俺も確認した。かなり多い。」

潜水艦がひと段落したのか、他の艦娘も空を見上げている。

「全員探知してるか。」

「ま、これだけ近づかれたらね。」

陣形を組みなおす。自分を先頭にし、長門、瑞鶴、瑞鳳、を中心に入れた輪形陣に変更する。

「敵機、射程圏へ入った。」

「射撃開始。撃ち方始め。」

「撃て!」

主砲が火を噴き、砲弾が天高く撃ち出される。

「これは何とかなりそうだな。」

高角砲の迎撃を潜り抜ける機体がちらほらいるが、すぐに機銃の餌食となる。今のところ、投下前にすべて撃墜できている。だが・・・

「数が多いな。」

近くに相当な規模の空母機動部隊がいる。それの撃破もした方がいいだろう。まさか、ここまで進出されているとは。

「瑞鶴、瑞鳳、直掩機はどれぐらい出せる?」

「これだけの数がいるとなると、機動部隊の規模もかなり大きくなるから、あまり出せないけど・・・」

「分かった。出せるだけ出してくれ。」

「了解。」

さて、他にやることは、何だろうか。まず優先なのが、本体との通信だ。だが、妨害されてできない。向こうは大丈夫だろうか。こっちの状況も伝えられないし。どうやって妨害しているんだ?発光信号は見えるだろうか。天気が悪い。視認距離も低下している。夜間だから見えるか?それとも、直接行った方がいいか?こいつらの練度ならばこれぐらい問題ないはず。ならちょっと行ってくるか。いや、航空隊に頼んだ方がいいか?いや、それだと不安が残る。自分で行くか。

「長門。」

「なんだ。」

「本体との連絡が途切れているのは知っているな?」

「ああ、分かっている。この状況を何とか伝えたいのだがな。」

「それに関してだ。今から俺が行ってくる。何かほかに伝えることはあるか?」

「そうだな。初風が雷撃を受けて大破しているから、それを伝えにいってほしい。」

「分かった。道中何もなかったらすぐに戻ってくる。」

「頼んだ。」

急ぐか。




なーんか迫力に欠けるよな〜。やっぱ白霜さんは最強ですから、どうしても余裕がにじみ出ちゃって…。え?そんな余裕も感じられない?それは…、作者の才能がないからですねごめんなさい精進します。
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