「はい。かなり艦娘が増えたから・・・、はい。また支援が欲しい。27人。」
「かなり残っていたんだな。それにしても、なんであそこで暮らしていけたんだろうか。」
「分かんないなぁ。」
そこで、ドアがノックされる。こんな時間に誰だろう。ほとんどみんな、帰ってきて入渠が終わったら軽食を食べてすぐに寝てしまった。
「白霜だ、少し相談したいことがある。」
「あ、ちょっと待っててくれ。えっと、白霜が来たからちょっと・・・。」
「いや、繋いだままにしてくれ。私も彼に感謝をしたい。」
「オッケー。白霜ーはいっていいぞー。」
「失礼します。お相手は司令長官か?」
「そうだ。長官も感謝がしたいといっててな。」
「君の顔を見るのは、初めてだな。私は、日本海軍司令部長官の三河恒太朗だ。今日、いや、昨日からと言った方がいいか。参謀本部の独断行動と越権行為を我々に報告し、そして中継までしてくれた。」
「それは長門だ。」
「あ、あぁ。だが、君のおかげで参謀本部を削る口実ができたのは確かだ。感謝する。ありがとう。」
白霜は何も言わずに画面をにらみつけている。
「そ、それで白霜、相談ってなんだ?」
「ああ、それは・・・、見てもらった方が早い。」
そういって白霜は刀を取り出し、鞘から刀身を抜いた。
「そ、それは・・・。」
その刀身は、ボロボロだった。刃こぼれとかいうレベルではない。正常の刃がある部分は根元と切っ先のわずかな部分だけ。残りは、刃先が削れ、各所にヒビが入っている。
「どうしたらこんな状態になるんだ・・・。」
「まぁ、100年以上前の、大量生産された粗悪品だからな。あれだけ攻撃を防いだり装甲を斬ったりすればこうなる。」
「それはまぁ・・・、そうだな。」
「ただ、これから北海道に行く。鎮守府を少し探してみたんだが、これと儀礼刀しかなかった。作り直すにしても時間がない。どこかで調達できないだろうか。」
「あー・・・じゃあ、支援物資と一緒に持ってきて欲しいかな?」
「んー、分かった。ただ、樹希たちが行くのは、択捉島の単冠湾泊地だ。そこに今でも軍に実用刀を供給してくれている鍛冶職人がいる。その人に頼もうか?おそらく、君には特注の刀が必要になるだろう。F-5で撮影した君の戦闘の様子を見たが、はっきり言って常軌を逸している。人間が使う刀では耐えられない可能性がある。よくその粗悪品が今まで耐えてきたと思うよ。」
「人間が、人間が使わない刀を打てるのか?」
「あの方なら可能だ。多少時間がかかるだろうから、それまではこちらから送る刀を使いなさい。」
「分かりました。ありがとうございます。それでは。」
「・・・今回は何もないんだな?」
「ん?・・・あぁ、北にはいったことがないよ。」
「そうか。」
白霜は部屋を出ていった。
「・・・なんの話だ?」
「硫黄島に行く前に、彼が小笠原に寄れ、と。」
「・・・参謀本部のことを知って、か?それとも、あの艦娘たちのことを?」
「両方、って言ってたかな。」
「ああ、そういえば。」
軍刀について、一応調べはしたのですが、そんな粗悪品があるものなんでしょうか?よく分からなかったんですよねぇ。