「試験は成功ってことでいいよね?」
「そうだね。」
午前中に行った新型機の試験の結果をまとめ、成功と結論付ける。
「これで制式採用してもらおう。」
「そうだね。じゃあ提督のところに行こうか。」
***
「まぁ、制式採用なら構わないが・・・、名前はどうする?」
「攻撃機と爆撃機は結局、それぞれ天山と彗星の改良型だから、天山改二と彗星改二でいいよ。」
「そうだね。その名前の方が愛着があるし。」
「戦闘機はどうするんだ?」
「一応陣風を参考にしているけど・・・。」
「でも陣風は改二まであるでしょ?天山と彗星の改良は止まってるから改二にしてもいいけど、改良が続けられている陣風で改三はな・・・。」
「あくまでも自主開発なんだし。」
「そうだよなぁ・・・。なんか速そうな名前がいいよな。うーん、そうだなぁ、風かぁ・・・。じゃあ、閃光の閃に風で閃風はどうだろうか?」
「それいいじゃん。これで決定ね。」
「よし、じゃあこれは俺から大本営に連絡しておく。あ、まだあった。あとは最低限エンジンも登録しておこう。」
「確かに。これも名前つけるか。」
「空冷と液令がある。」
「空冷は、金星、火星ときたら次は木星だな。」
「でも待って、このエンジンって金星系統じゃなくて栄、誉の系統なんだよね。」
「あー、そうなのか。うーん、誉の次かぁ。勲(いさお)、輝(かがやき)、煌(きらめき)とかが続くだろうな。」
「その三つかぁ。どれにする?」
「じゃんけんする?三人がそれぞれ決めて、勝った人が決めた名前で。」
「そうだな。じゃあ俺、瑞鶴、瑞鳳、の順に勲、輝、煌で、やるぞ。」
「さーいしょーはグー、・・・」
***
「輝で決まりだな。」
「次は液冷ね。」
「アツタ以外ないんだよなぁ。」
「アツタってさぁ、愛知航空機の製造工場が愛知県名古屋市の熱田区にあったからアツタって名付けられたんだよなぁ?」
「そうなの?」
「多分そうなんじゃないか?」
「知らないんだね。」
「ああ、知らない。」
「で、どうすんの?」
「どうする?」
「いやそれを聞いてんのよ。」
「AIにでも聞いてみるか。・・・熱田神宮つながりで鹿島って出たんだが・・・。」
「練習艦でいるよね。」
「そうだな・・・、どこか知ってるのとかないか?」
「知らないわよ。どこか良さそうなの調べてくれる?」
「そうだなぁ・・・、なるべく三文字がいいよな。」
「・・・そう・・・かも?」
「うーん、じゃあ春日とかどうだ?カタカナでカスガ。」
「・・・それでいいか。よし、じゃあカスガで決定ね。」
「よし、それで制式採用しよう。」
「そうだ、あと一ついい?」
「どうした?」
「北海道に行き期間はどれくらい?」
「一か月程度だ。年末には帰れる。」
「分かったー。ありがとね。」
***
「第三整備場の修復が終わって、エンジンの生産も加速して品質も上がった。60時間は耐えられるようになった。だから、だいたい6回に1回の割合でエンジンを交換すれば大丈夫だ。」
「一日に二回飛ばすとして、最大14時間。四日間はギリギリ耐えられるけど、やめておいた方がいいよね。」
「そうだな。壊れるのは60時間経過してからではない。猶予が4時間しかないのは流石に不安だ。だから、6回から7回の出撃に一回交換しよう。」
「三日から四日で交換か。だいたい一か月程度って言っていたから、1機当たり7回から10回、交換することになる。それで、私と瑞鳳の最大搭載数合わせて、18機航空隊七個、さらに私が12機、瑞鳳が8機、追加で搭載できるから、146機。エンジンを1460台。・・・持ってけないでしょ・・・。」
「・・・一番壊れやすいのは、クランクシャフトだ。そこを交換すればもっと稼働時間を延ばせる。シリンダーの冷却は何とかなったし、北海道は寒いから問題ないはずだ。エンジンをすべて交換するのではなく、一部部品だけを交換すれば持っていく数を減らせる。」
「どれぐらい減らせる?」
「分からない。データが足りなさすぎる。構造が複雑なのは変わらないし、無理な小型化をしているのも事実。壊れやすいエンジンだ。かつての誉のように、ちゃんとした整備体制と部品の供給が不可欠だ。おそらく、3割は減らせると思う。だが、部品は大量に持っていく必要もある。」
「・・・今あるエンジンは?」
「えっと、空冷が輝だよな、が、837台。明日までに72台が新たに完成する。液冷、カスガが241台。明日までに23台が完成する。」
「数自体を確保することはできそうね。」
「それは問題ない。」
「・・・少し提督と相談ね。」
次回で第二章終了します。
白「だからお前いい加減長すぎなんだよ。ちったぁ自重しろ。」