元東風谷です   作:覚め

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内出血しないと血液が内部で広がらないねぇ!!!


第十六話

頭痛が止まらない。石で殴られたら脳内出血でもしたのだろうか?殺されかけたと思っていたが、どうやら少し違うらしい。恐らくだが私は死んだ。と思う。しかしどうなっているのかはわからない。あの後は…何があったのか。山を転げ落ちたりしたのかな。ここどこだよ。式神を呼ぶ。…血が凄いな。これは酷い、とだけ言っておくか。これだけ血がばら撒かれてるのになんで妖怪が群がらないのか。…地面に血が染み付いているのなら、ある程度の範囲にある地面で飛べるのでは?無理かな…

 

「…あれ、飛べた」

 

…なんか知らないけど、飛べた。地面は浮いてない。どうやら私は飛べたらしい。何故か。理由はわからない。私が飛べる理由なんて…それこそ、死に際の覚醒くらいしか。覚醒で思い出した、魔導書。服から出してよく見るが、血塗れ。これまた、なぁ…。文字はギリギリ読めると言ったところ。一部読めない。パチュリーに怒られるかも、久しぶりに会いに行こうかな。フランドールも久しぶりになるからなぁ。…いや、この怪我ならそれより先に死ぬか。まあどっちが先でも良いのかな?

 

「やっほ」

 

「ぇっ」

 

「…早苗さ。私のこと、覚えてる?」

 

「そんなことよりも、あの、手当を」

 

「覚えてる?」

 

「さっき出会った人ですよね!?」

 

どうやら私は忘れられていたらしい。お兄ちゃんだぞ?…まあ、正直言って私も、椛さんに言われるまで名前を忘れてはいたけど。割とショック。せめて私は、忘れられて幻想郷に入ったのではなく結界のバグで入っていたかった。忘れられているわけじゃないと思いたかったのに。…でも、正直言ってこっちの生活が長い。早苗を憎く思えなくなった。来た当初の私なら、多分殺したいとか思ってたんだろうけどね。何でだろうか?わからない。私の体に包帯を巻く早苗を突き飛ばす。石畳だからか、ドンと鈍い音がする。背中打ったか?

 

「痛っ」

 

「…神様は?いる?」

 

「はい…?」

 

「いるよね。確か、諏訪子神と神奈子神」

 

「何でそこまで…いや、それよりも手当てを」

 

「姿が見えないのは力がないからかな。まあ私がいた時にはもうかなり減ってたもんね」

 

「はい…?」

 

「でも神奈子神は信仰薄くても存在できてたよね?…何で出て来ないのかな」

 

あの神は確かお祭り好きだったり、なんだったりで表に出て来やすい神だったはずだけどな。私の知る神奈子神は。…諏訪子神は私も見たことがない。それでもどちらの神も、私のいた頃にはすでに信仰が薄れていたし、なんなら参拝客も観光客すら見えなくなってたし。いつも通ってる爺さん婆さんもいたな。それらが居なくなったから、こっちに来たのか。いよいよ信仰が途絶えて終わりの時か。まあ、そうじゃなかったらこいつらはこっちに来ないだろう。だから競合の博麗神社を無くそうとしたんだし。

 

「…誰だお前は」

 

「噂に預かった神奈子神だ。それで、お前は誰だ?」

 

「七。諏訪子神に一目会いたかったんだけど」

 

「ああ、今はいない。出直しな」

 

「そっかぁ」

 

会ってみたかったんだけどなぁ。早苗の服に血でも垂らして帰るか。と思ってたら何故か霊夢さんが来た。魔理沙も。…何をしに来たのか。そして何を勘違いしたのか。私の足元にいる早苗、奥にいる神奈子神を見て、いきなり弾幕勝負をふっかけた。何やってんだこいつら。そう思ったのも束の間、私を大量の紙が襲った。今頃来たのか。しかし、一度死んでも契約は続くんだな。不思議だ。そしたら私は…何をしよう。復讐でもしようかな。それが良いかも

 

「痛いっ」

 

「あんま、楽しくないんだな」

 

「早苗に何やってる!?」

 

「アンタ達は七に何やったのよ」

 

「おー、こわ」

 

「これちょうど良いな」

 

早苗の腹に石を押し当て続ける。地味に痛いよな、これ。まあ私の血がついてたから多分文が私を殴った石なんだけど。そのまま石を当て続けながら次をどうするか考える。何も思い付かないな。誰かこの気持ちを理解してくれる人がいないものか…あ、そうだ。私の血が染み付いた服で締め付けてやるか。後はなぁ…本当にない。頭でも蹴っておくか。ただ、それでもなんか不完全燃焼感が否めない。ので、跨る。顔面を殴ってみる。…だめだな、やっぱり復讐は向いてない。何かないかな。

 

「霊夢さん、帰ろ」

 

「…は?」

 

「なんか、飽きた」

 

「…は?」

 

「やってるだけ虚しくなって来た」

 

「???」

 

神奈子神に一礼、諏訪子神の居場所は…わからんな。間取りが違う気がする。と、後ろから声。早苗を心配する声だ。神奈子神は目の前にいるし…母さんかな?いやでもこんな声だったかな?…じゃあ、諏訪子神か。振り返るとそこには変な帽子を被った金髪の変な神がいた。私と早苗を交互に見て困惑しているようだ。言っておくが、私と早苗はそこまで似ているわけではない。それでも同じ親だ。双子ならば似るんだろうけど、私と早苗は似ていない。何歳離れてるんだっけ。いやぁもう何年も記憶から消してると思い出せなくなってくる。

 

「諏訪子?」

 

「な、なんで…こっちに…?」

 

「どうした、諏訪子」

 

「諏訪子様…?」

 

「…あれ、そんな姿なの」

 

「ちょっと、七。説明」

 

「訳がわからん…」

 

「私、ここの子だよ」

 

「…は??」




諏訪子神は覚えてるけど信仰が薄れて影響が弱まったせいで七は幻想入りしたんだね。
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