元東風谷です   作:覚め

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死んだら能力が消えるわけではないと考えております。


第六話

「枯葉が多い」

 

「秋だものね」

 

枯葉が多くて嫌になる。箒でいくら集めても散らかされるのみ。風も強いし肌寒いし。私の服もまだ一応夏なので、風が吹けば寒い。風が吹かなければちょうど良い。そんな感じの気候。ちなみに私が一番嫌いな季節は冬。幻想郷に来た時が冬だったからその時期を思い出して苦しむ。三回ほど死にかけたので本当に許さない。私自身あの時期をどうして生き延びれたのかはわからないが、とにかく生き延びてはいる。過去は忘れよう。まあ来月以降はすぐ冬なのだが。畜生許さない。

 

「何もないわねぇ」

 

「平和だ」

 

「霊夢ー!」

 

「お客さんです」

 

「どうなってんのよ、本当に。」

 

「レミリアだよ」

 

「来る頻度がおかしいでしょ」

 

そう言いながらちゃんと相手はするんだよな霊夢さん。私はそんなことされたらもう無理です。尚霊夢さんは片手間に吸血鬼を制している。指噛まれたりしないの?大丈夫?大丈夫らしい。化け物か。そういや霊夢さんって吸血鬼に勝ってるから十分化け物な。霊夢さん最強!霊夢さん最強!…まあ、それは置いておこう。せっかくレミリアが来たのだから都合が良いと思って魔導書を出そうとしてやめた。何故かフランもいたから。何でいるんだ…?陽が落ちる少し前とは言え、まだ陽はでてるんだぞ?死にたいのか?というかフランの理解者ヅラを伝えれない。

 

「七は私と遊びましょ。」

 

「取って食われる〜」

 

「私を何だと思ってるの」

 

「安心して、七。フランはお気に入りをすぐに壊すような子じゃないわ」

 

「退治?」

 

「早い、判断が」

 

大人しく遊ぶことにする。が、どうにも何もしないことを選択されたようだ。いや、まあ人外と遊ぶのは苦手だけどさ。どうすんだ、理解者ヅラを増長させちまうぞ、これ。…まあ、実際多少は理解されているのだから救えない。私自身、そこまでわかりやすい人間だったのかなと疑問に思う。本を読みながらこちらをチラチラ見ないでもらいたい。ていうか夜に帰るつもりなんだよね。今お前らの館に誰が居るんだよ。魔女とメイドと門番と…出てきて大丈夫なの?大丈夫らしい。セキュリティガバじゃん。

 

「美鈴も、弾幕ごっこ以外なら負けなしよ」

 

「あの門番さんが。へぇー」

 

「大体、時間を止めるメイドがいるのに何が出来るのよ」

 

「まあ、確かに」

 

フランがまた本に目を落とす。しかしチラチラこちらを見てくる。私は何もしていないので無駄だと思うが、見る目は止まない。なんなのこの吸血鬼。さっさと帰れよ。そろそろ日が落ちるよ。落ちてんだよさっさと帰れよ。…無理か。とりあえず風呂入るかな。霊夢さんに確認を取り、先に風呂に入らせてもらう。あがる。私の入浴時間はなんと5分に満たない。そのせいで鴉天狗に烏の行水とか言われたこともある。風呂に入る時間を他人が勝手に測るな。

 

「…?何、フラン」

 

「えっ、そんな、半裸…」

 

「あ、そういうこと。私の部屋に服あるから、ここで着替えるまで風呂出たら上裸だよ」

 

「恥って知ってる!?」

 

「思春期?」

 

「はぁ!?!?」

 

冬場を幻想郷で生きることによって無理やり体が鍛えられた。よって私の体はだらしなくはないのだけども、所詮人間だよねと言った感じの力しかない。式神の力以外は本当にただの人間なので、自力で空も飛べない。というか、自力で空を飛べる方が人間としておかしい。フランはどうやら上裸の私を見て漫画でしか見ないような目の隠し方をしている。そう言えばフランはこれでも箱入り娘…いや、違うけども。過保護ではないけれども、実質箱入り娘の良いとこ出なんだよな。そうなればこの反応でもおかしくはない、のか?

 

「もう良いぞ」

 

「…霊夢もそんな感じなの?」

 

「そんなわけないだろ。霊夢さんが風邪引いたらどうするんだ。」

 

「???」

 

「霊夢さんには着替えも持って行って貰ってるよ。私は特に良いかなって」

 

「よくないでしょ」

 

以前に一度霊夢さんに怒られたが、結局なぁなぁになっていた。つまり二度目である。上裸であることを怒られること自体そんなにあるわけじゃないとは思うけど。でも湯冷めさせないと少し暑いんだよなこの時期。つまりこの時期が悪い。湯冷めさせないと夜中に風が吹いた時に風邪をひく。その予防でもある。幻想郷の冬を超えたこの身を舐めないでもらいたい。私も幻想郷を生き抜く一人なのだ。…話が脱線したかな。フランも頭を傾げたまま本を見る。中身入ってんの?って速さでページを捲りながら。

 

「…ふぅ。」

 

「帰る?」

 

「帰らないけど?夜明けに帰る」

 

「…夜明けに?」

 

「お姉様もそのつもり」

 

この姉妹本当に面倒だな。今から式神を作る予定なのに。それを見られたら怖いんだよな。吸血鬼だし。作るけど。作るけどもね。大量の紙を敷き、懐から刃物を取り出して治る程度に掌を切る。痛いなやっぱ。掌を動かして、紙に染みさせる。これがかなり痛いし血も失うから少し嫌なんだよな。ツバじゃ作れないのがほんと嫌。指先からピュッピュッと勝手に出てくれれば良いのに。なんて考えながら動かしてたら、フランに腕を掴まれた。そのまま掌を舐められた。えっ何こいつ…?

 

「あれ、不味い」

 

「なら舐めないでね」

 

「違くて。客人の前でいきなり掌を切りつけるのはダメでしょ。」

 

「私の能力らしいから仕方ないでしょ」

 

「…は?」

 

「血が染みたものを式神にできるの。すごいでしょ」

 

「じゃあ、これ全部?」

 

「そう」

 

「自分を大事にしたら??」




レミリア「フランにそんなこと言われるとは、七も落ちたな」
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