強化人間C4-621が、人として幸せになる為に   作:03-AALIYAH

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AC6のランクマも最近は世界鯖にてちまちまやってるので、当たった人は宜しくお願いします。

機体名はEchoism、白いルドWLTですね。

凸か重量機を使うとアレルギーが出るので引き以外使えない悲しみを背負ったA1です。

軽四?乗り心地が独特なんで無理です()


それはそうと今回短め。戦闘描写が苦手過ぎて……



第七話 セリカ救出作戦

「見えてきました!」

 

 

アヤネの声が、乾いた風を切り裂くように響いた。

 

砂塵に霞む視界の向こう、陽炎に歪んだ地平線の上を、複数の車両が揺れながら走っているのが見える。

 

砂を巻き上げながら逃走するその隊列は、距離のせいで輪郭が曖昧で、それでも確かに【目標】だと分かる存在感を持っていた。

 

 

ジープのエンジンは唸りを上げ続けているが、路面は安定しているとは言い難い。

 

細かい砂にタイヤが取られてわずかに進路がぶれればそのたびに身体が揺さぶられ、振動が骨にまで伝わってくる。

 

追いつけない距離ではない。けど──このままなら、確実に振り切られる。

 

 

“行こう、みんな”

 

 

先生の短い言葉。

 

その一言で、空気が切り替わる。

 

 

「ドローン起動」

 

 

シロコの声は静かで、けれど迷いがない。

 

 

次の瞬間、彼女の背後から展開されたドローンが低い駆動音を響かせながら前方へと飛び出した。

 

空気を裂くように一直線に加速し、車両群の上空へと滑り込む。

 

 

シロコがリモコンを押した時からわずかな間を置いて、四発のミサイルが放たれる。

 

白い軌跡が、空に線を引いた。

 

着弾。

 

爆音とともに砂煙が吹き上がり、先頭の車両が大きく横転する。後続も巻き込まれ、隊列が崩れた。

 

 

──今だ。

 

 

『ミッション開始。黒見セリカの救出を開始します』

 

 

エアの声と共に、頭の中から余計な思考が削ぎ落とされていく。

 

シロコが先行して突入するのを確認し、私も後に続いた。

 

 

ホシノはヘイトを受け持ち、ノノミは後方から援護で、アヤネはオペレート、先生が指揮だ。

 

 

砂丘を滑り降りる。

 

足元の砂が崩れ、重力に引かれるまま加速する。

 

体勢を崩さないように重心を調整しながら、同時に引き金を引いた。

 

 

乾いた銃声が響く。

 

 

同じようにシロコの発したアサルトライフルの弾幕も前方を覆い、敵の視界を奪った。

 

散開しようとした影が、動きを鈍らせるのが見える。

 

 

そのまま距離を詰める。

 

 

一人、蹴りで体勢を崩し、そのまま銃床で叩き落とす。

 

もう一人、振り向くより早く急所に一撃。

 

反応の遅れが、そのまま気絶という結果になった。

 

「ぎゃっ」

 

「ぶええ」

 

 

短い悲鳴が砂に吸い込まれていく。

 

シロコの動きは、相変わらず無駄がない。

 

弾幕で圧をかけ、躊躇なく間合いに入り、確実に仕留める。その一連の流れが滑らかで、見ていて違和感がない完成された動きだ。

 

 

「強いね」

 

 

思ったままを口にすると、

 

 

「…レイヴンに言われると嫌味に聞こえる」

 

 

返ってきたのは、わずかに棘のある声だった。

 

 

なんで?

 

 

『レイヴンが彼女の二倍近い量をなぎ倒しているからだと思います』

 

 

……なるほど、そういう見え方になるのか。

 

 

別に比較したつもりはなかったのに、なんて頭の中で言い訳めいたものが浮かんで、少しだけ面倒になる。

 

 

こういう感覚のズレは、まだ慣れない。

 

 

「あばばば…」

 

「きゃいんっ!」

 

「ぶべらぁ!」

 

 

戦闘は続く。

 

 

数は多いが、連携は甘い。個々の動きも粗く、対処自体は難しくない。

 

 

《半泣きのセリカを発見》

 

 

通信が入った瞬間、意識がそちらに引き寄せられた。

 

そっか。見つかったんだ。

 

 

胸の奥にあった、うまく形にならない何かが、少しだけ緩む。

 

 

《可愛いセリカちゃん、そんなに寂しかったんだ。ママが悪かったわ、ごめんね〜!!》

 

《うわあああ、う、うるさい!そもそも泣いてなんかないし!》

 

《嘘!この目でしっかり確認した!》

 

《泣かないでくださいセリカちゃん!私達がしっかりその涙を拭いて差し上げますから!》

 

《あーもううるさいって!違うったら違う!黙れえー!!》

 

……無事だと分かった途端、これだ。

 

緊張感というものがどこかに行っている気がするけど、逆に言えば、それだけ余裕があるということでもあるのかもしれない。

 

そこに、先生の声が重なった。

 

 

“セリカが無事で安心した”

 

 

《せ、先生まで!?どうやってここまで…》

 

 

“さらわれたお姫様を救うのは勇者の役目でしょ?”

 

 

《ば…ば…!》

 

《バッカじゃないの!?》

 

《誰がお姫様よ!冗談やめて!ぶん殴られたいの!?》

 

 

先生って……こういう時の言葉選び、変な方向で迷いがないよね。

 

 

でも、そのせいか。

 

怒鳴っているはずのセリカの声に、さっきまでの緊張がほとんど残っていない気がした。

 

顔が赤くなっているのが、なんとなく想像できる。

 

 

《うへ、元気そうじゃーん。無事確保完了ってね》

 

《良かった…私、セリカちゃんに何かあったんじゃないかって…》

 

《アヤネちゃん…》

 

……うん、アヤネの言葉だけそんなにふざけてなくて少し安心した。

 

 

《とはいえまだ油断は禁物。トラックは戦術サポートシステムを使って制圧したけど、ここが敵陣のど真ん中であることに変わりはないし》

 

《だね〜、人質を乗せた車両が破壊されたって知ったら、敵さん怒り狂って攻撃してくるよ〜》

 

 

うん、ホシノの言う通りだ。

 

周囲を見渡す。

 

砂煙の向こう、まだ動いている影がいくつもある。

 

全体としての数はそんなに減っておらず、ただ散っているだけだ。

 

 

《前方にカタカタヘルメット団の兵力を多数確認!》

 

《更に巨大な重火器も確認しました!徐々に包囲網を構築しています!》

 

 

「お出ましか」

 

 

小さく呟く。

 

さっきまでの軽いやり取りを、意識の端に押しやる。

 

 

砂の匂いが、少しだけ強くなる。

 

風はないのに、空気だけがざらついているような感覚。

 

 

……終わっていない。

 

むしろ、ここからだ。

 

引き金にかけた指に、わずかに力を込める。

 

 

第二ラウンド。

 

 

今度は、向こうも本気で来る。

 

 

 

 

 

まずい。

 

戦車の主砲が直撃した瞬間、乾いた衝撃音と共にジープが大きく跳ね上がった。その反動で先生とアヤネの身体が車外へと投げ出される。

 

 

「先生!アヤネ!」

 

叫び声が重なるが、確認に向かう余裕はない。

 

目の前の脅威が、あまりにも重い。

 

シロコのドローンは先程のミサイルで弾薬を使い切っている。

ノノミのミニガンは火を吹き続けているものの、分厚い装甲に弾丸は弾かれ、火花を散らすばかりで致命打にはならない。

ホシノが距離を詰め、ショットガンを叩き込んでも、結果は同じだった。鈍い金属音と、浅い弾痕だけが残る。

 

 

足りない。明らかに火力が足りない。

 

砂を踏みしめる音と、履帯が地面を削る低い唸りが重なり、戦車はゆっくりと、しかし確実にこちらを圧し潰そうとしてくる。

 

その時だった。

 

 

“みんな”

 

 

通信越しに、先生の声が割り込む。

 

わずかに息が上がっているが、思考は落ち着いている。

 

 

“私に提案があるんだけど、聞いてくれる?”

 

 

「何、先生」

 

シロコが短く応じる。

 

 

“それは……”

 

 

説明は簡潔だった。

 

ドローンで爆弾を投下し、その瞬間を狙って、上からセリカが狙撃して起爆する。

正面からではなく、上から壊す。

 

なるほど、上からなら止められることもなく破壊できる。

 

 

(……でも)

 

その瞬間、頭の中で別の線が繋がる。

 

あれなら、もっと確実に止められる。

 

 

「私からもいい案があるんだけど」

 

自然と口に出ていた。

 

 

「何?レイヴンちゃん」

 

 

「この中で手榴弾を持ってる人は居る?」

 

 

「一応、私のがある」

 

 

「貸して、シロコ」

 

 

差し出されたそれを受け取る。うん、これなら行けそう。

 

「何をするの?」

 

 

問いに、視線を戦車へ向ける。

 

履帯が砂を噛み、砲塔がこちらを捕捉しようとゆっくり回る。

 

 

《隠れてないで出てこいよ!穴だらけにしてやる!》

 

スピーカー越しの下卑た声が、やけに耳障りだった。

 

 

「あのうるさいのを黙らせようと思って」

 

 

 

 

先行して、砂丘の陰へと身を滑り込ませる。

風は弱いから、音がよく通る。

 

 

遠くで、ホシノたちが意図的に動き回り、戦車の注意を引いているのが分かる。履帯の回転音がこちらへ向かってくる。

 

 

(来る)

 

 

五感に力を込め、意識を研ぎ澄ます。

 

空気の流れが分かる。砂の動きが見える。履帯が地面を噛む振動が、足裏から伝わる。

 

砲塔のわずかな角度の変化。

 

装填の気配。

 

引き金に指がかかる、その【間】。

 

すべてが、ひとつの線に収束する。

 

 

(……今じゃない)

 

まだ早い。

 

(あと少し)

 

呼吸を整える。

 

(もうちょっと)

 

そして──

 

 

「目と耳を塞いで!」

 

 

声を張り上げる。

 

 

合図に反応して、ホシノ、シロコ、ノノミが即座に動くのが見えた。

 

 

その一瞬。

 

身体を寸分の狂いもなく、考えた通り正確に動かす。

 

手榴弾を、砲口へと放り込む。

 

金属に触れる乾いた音。

 

カラン、と軽く跳ねる感触が耳に残る。

 

 

次の瞬間、主砲が発射された。

 

 

砲身内部で、発射された砲弾と手榴弾が衝突する。

 

圧縮された空間の中で、逃げ場のないエネルギーが暴発する。

 

 

ドガシャアアアン!

 

 

空気そのものが裂けるような爆音が響いた。

 

衝撃波が砂を巻き上げ、視界を叩く。

 

続けて、砲身の金属が悲鳴を上げる。

 

 

ビキビキ、と嫌な音が走り──バキンッ、と決定的な破断音。

 

戦車の砲身が、まるで熟れすぎた果実のように外側へと裂け、歪んでいた。

 

 

《な、何をしたんだ今の…うええええ…》

 

 

混乱と恐怖が混じった声が聞こえる。

 

その瞬間を、逃さない。

 

 

“今だよ、セリカ!”

 

 

先生の声が飛ぶ。

 

 

その先は、遠方の廃ビル、その上階。

 

一閃。

 

 

セリカの銃声が、乾いた空気を貫いた。

 

投下された爆弾が撃ち抜かれ、戦車の上で爆ぜる。

 

炎が噴き上がり、黒煙が空へと伸びれば、装甲が焼け、内部から火が吹き出す。

 

 

戦車は、もう動かなかった。

 

しばらくして、ハッチが開き、中から煤だらけのヘルメット団員がふらふらと這い出てくる。

 

 

《て、撤収〜…》

 

足元もおぼつかないまま、よろめきながら逃げていくその姿に、緊張がわずかに緩む。

 

 

(……気絶してなくてよかった)

 

なんとなく、そんなことを思っていた。

 

 

周囲に残るのは、焦げた匂いと、まだ揺らめく熱気。

 

 

『カタカタヘルメット団の撤収を確認』

 

『ミッション、完了です』

 

 

「……帰ろう」

 

 

誰に向けたわけでもなく、そう呟く。

 

仕事も終わったし、校舎に戻ろう。

 

徹夜だったし、さっさと眠りたい。

 




ホシノは盾、ヒナはビームとか撃てる弾幕の自在さ、ミカは肉体強度、ツルギは再生能力。

キヴォトス最強格は大体こんな風に、平均値に加えて特徴がありますが、レイヴンの場合は【神秘操作】となっています。

つまり、他のキヴォトス人が防御とかへ無意識に回してる分を全部移動能力とか攻撃力に回して特化させることが出来ます。

なんなら相手の攻撃に合わせたイニシャルガードもどきも可能。

なので重傷を負っても、余程のことがない限り休むことへ専念すればすぐ治ります。

今回のもその応用ですね。

ただ、ある程度の防御力は確保しつつ危険な攻撃は全て回避、ないしガードして攻撃を叩き込むっていう戦法が無意識に刷り込まれてるせいで普段の防御力はキヴォトス平均値であり、最強格の中では素の防御力が一番ペラいです。

存在しない記憶まとめ、要る?

  • 必要だよ
  • 先に本編進めてもろて
  • どっちもちゃんと書いて、やくめでしょ
  • 作者自身の感覚に従え
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