『神々の箱庭に、黎明の光を』   作:もいもい130

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原作ボンドルドさんと乖離が激しいボンドルドさん最早キャラがブレまくっている゚(゚`ω´ ゚)゚


10話

第24層、イドフロント最深部。

魔石の不気味な拍動と、生体維持装置が刻む無機質なリズムが混ざり合う中、ボンドルドは自らの背に負った装置が発する、凄絶な「命の叫び」を全身で受け止めていました。

スロットに装填された「箱型カートリッジ」。その内部では、かつて「家族」であった者の肉体と、神の血がもたらした「恩恵(ファルナ)」、そして彼らが死線を越えて積み上げた「経験(エクセリア)」が、アビスの遺物技術によって一つの高密度なエネルギーへと煮詰められています。

「……おやおや。素晴らしい。実に、実に素晴らしい。聴こえますか、皆さん。この箱の中から響く、魂の歓喜を。……愛、愛ですよ。彼らは今、自らの存在をすべて『力』へと変え、私を……いえ、人類を新たな黎明へと押し上げようとしてくれている。これほどまでに献身的な、これほどまでに美しい親愛の形が、他にあるでしょうか」

ボンドルドは、恍惚とした表情で、仮面のスリットから漏れる紫の光を細かく、慈しむように明滅させました。

装置のレバーをさらに深く押し下げると、カートリッジからは生体組織が限界まで燃焼し、魂がその「格」を絞り出される際の、熱を帯びた芳醇な香りが立ち昇ります。

「さあ、始めましょう。上昇負荷という罰なきこの地で、あなた方の輝きを、純粋な『加速』へと変換するのです。……おや。大丈夫ですよ。あなたのその痛み、その叫び、そしてあなたが歩んできた数多の冒険の記憶……。そのすべてが、今、私の神経を通じて私の一部となり、永遠の価値を手に入れるのですから」

ボンドルドの全身を、カートリッジから逆流する圧倒的なエクセリアの燐光が包み込みました。

箱の中に封じられた「家族」が、その短い生涯をかけて獲得した全パラメータが、わずか数秒の閃光となってボンドルドの肉体へ注ぎ込まれます。レベルという名の枷を強引に引き千切り、神の領域へと片足を突き入れるその瞬間、彼はその凄絶なフィードバックを、甘美なる悦びとして噛み締めました。

「素晴らしい……! 魂が、存在の根源から震えている。……愛していますよ。あなたの献身が、私にこれほどまでの力を、これほどまでの夜明けを見せてくれる。……ああ、なんと愛おしいのでしょう。……ですが……」

不意に、カートリッジの駆動音が弱まり、悲しげな残響と共に、内部の生命活動が終わりを迎えたことを告げました。

ボンドルドは、その箱の表面を、汚れた手袋のまま、まるで愛児の頬を撫でるかのような手つきで、そっと愛撫しました。

「……おやおや。もう空ですか。いけませんね。これほどまでに瑞々しく、これほどまでに力強い魂であったというのに、私の渇きを癒すには、一瞬の、あまりにも短すぎる夢でしかなかったとは……。寂しいものですね」

ボンドルドは、重厚な金属音を立ててスロットを開放しました。

中から排出された「箱型カートリッジ」は、加熱され、ひび割れ、役目を終えた抜け殻となって、主の手のひらに転がり落ちました。

「お疲れ様。……素晴らしい働きでしたよ。……あなたの名前、あなたの瞳の色、そしてあなたが最期に見たこのイドフロントの光。……私は決して忘れません。私はあなたを、永遠に愛しています。……さあ、ゆっくりと休んでください」

ボンドルドは、パージされた空の箱を無造作に放り出すことはしませんでした。

彼はその箱を、祈手(アンブラハンズ)が差し出した純白の布の上に、まるで葬礼を執り行うかのように恭しく捧げ置きました。床に積み上がった「箱」たちは、もはやただの金属塊ではなく、彼が歩んできた黎明への路標(みちしるべ)そのものなのです。

「……愛、愛ですよ。あなたの犠牲の上に、新たな一歩が刻まれる。……これこそが、探求。これこそが、命の正しい使い方なのですから。……さて。あなたの輝きを無駄にしないためにも、すぐに次の方へ……私の愛を注ぐとしましょうか」

ボンドルドは、傍らで震える次の「家族」――執刀を待つ冒険者へと、優雅に、そして逃れようのない慈悲に満ちた足取りで近づきました。

「大丈夫ですよ。何も恐れることはありません。……先ほどの方も、今、私の中で、これほどまでに暖かく生き続けているのですから。……さあ、あなたも私の『家族』になりましょう。ともに夜明けを、至高の黎明を。……おやおや、次の一歩が待ち遠しくて仕方がありませんね」

イドフロントの最深部で、ボンドルドは再び枢機へ還す光を手に取りました。

新たな「箱」が作られ、また一つの命が黎明の礎となる。その残酷で、しかし彼にとっては至上の愛に満ちた儀式は、止まることなく繰り返されていきます。

 

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