モノづくり大好きライバーによるハッピーエンドの作り方 作:超かぐや姫!脳焼きの民
夢中で書いていたら7000字を超えた...
ヤチヨのライブ終了まで書く予定だったのに...
誤字報告ほんとうにありがとうございます。
誤字...お前はなぜかくならないのか...
投稿時点でルーキー日間ランキング4位でした!!
この作品を読んでくれている皆さん本当にありがとうございます!!
「眠み~頭いてぇ~
俺の三連休はどこへ消えたのだろうか...」
遠田が嘆きながら起床する。
無理もない。
この三連休はあまりにも忙しく情報量が多かった。
でも。
一番きついのはそこじゃない。
「ハッピーエンドいらない。普通で結構です」
あの一言。
あれが、やたらと頭に残っている。
「ハッピーエンドって皆が求めてるもんやと思ってたなぁ」
遠田は誰もがハッピーエンドを望んでいると思っていた。
みんな何かしらの'ハッピーエンド'を目指して生きているものだと。
形は違っても。
規模は違っても。
彩葉の語る'普通'とは――
平凡に生きて、
平凡に働いて、
平凡に結婚し、
平凡に子を育て、
平凡に年を取り、
平凡に家族に見守られながら死んでいく。
派手さはない。
けれど、温度はある。
笑いも、涙も、疲れも、ぬくもりもある。
それは'普通'と名を冠していながら、
十分すぎるほど立派なハッピーエンドだ。
むしろ多くの人間にとって、
現実的に目指せる最高地点かもしれない。
だが遠田は、そこを誤解している。
遠田が想像する'普通'は別物だ。
正体不明の少女が語った、月での生活のような。
とにかく毎日が超つまらなくて、
笑顔などなく、
ただ機械的に生きていく。
感情の起伏もなく、
刺激もなく、
終わりを待つだけの時間。
遠田はそれを'普通'だと思っている。
だから拒絶する。
だから抗う。
でもそれは、
彩葉の言う'普通'とはまったく違うものだ。
――が。
しかし遠田のメンタルコントロール力は素晴らしいものである。
価値観の相違による悩みの八割は、
朝食を食べ終える頃には消滅する。
遠田は基本的に楽観主義者なのである。
そんな楽観主義者が家を出ると、
ちょうど彩葉と鉢合わせた。
顔が少し疲れている。
「な、なにかあったんか?」
「あの子がまた大きくなってるし、
『一緒にいて』って駄々こねるし、
人様がせっかく作ったパンケーキを
『くそまじぃ』なんて言うし...」
朝から一波乱どころではないらしい。
「『くそまじぃ』なんて言われるパンケーキってなにがあってん
塩と砂糖間違えるとか黒こげにしたとか?」
「そんなミスするわけないでしょ。」
一拍。
「粉と水で作ったパンケーキよ。
安いし、お腹も膨れるし、便利よ」
遠田、固まる。
粉と水。
それを焼いただけ。
(それはもう'焼き固めた粉'やろ)
遠田驚愕。
粉と水で作ったパンケーキ
これのどこに美味い要素があるのか...
なんなら少女の感想の方が正しいとまで思える。
'普通'の価値観がおかしい遠田でもこれだけはわかる
まともに三連休を休めなかったことなど、
学校側は知ったことではない。
「知らん」と言わんばかりに、
何事もなかったかのように授業が始まる。
しかもよりによって音楽。
興味のない者にとっては、
子守唄と大差ない。
「殺人級の睡魔が...」
机に突っ伏しながら呻いている。
それが証拠だ。
だが、彩葉にとっては違う。
これこそが日常、これこそ普通。
あの三連休という非日常からの脱却。
(...安らぐ~)
彩葉はこの日常に癒されていた。
(……しかし、あいつ家で大人しくしてるといいが……)
安らぎと不安は、だいたいセットである。
教室の静けさの中、
彩葉の頭の片隅では常に警報が鳴っている。
遠田と同じく、
'楽しいこと大好き!'で構成されたような少女だ。
そんな生き物が、
何の刺激もない部屋で
じっとしていられるだろうか。
答えは明白である。
無理だ。
きっと今ごろ、
冷蔵庫を探検しているか、
テレビに話しかけているか、
あるいは――
(まさか、外とか出てないよね……?)
彩葉の背中に、じわりと冷たい汗が伝う。
「遠田。
お前なら確かに東京科学大学も夢じゃないよ
英語さえがんばれば
英語さえがんばれば」
職員室にてそんな会話が繰り広げられる。
「二回も言わんでください!!
わかっちゃいます。
...出来るかどうかは別ですけど」
遠田は彩葉ほどではないが優秀である。
文系教科も人並み以上にはできる。やる気があれば
理系教科に至っては
「点数を落とす方が難しい」と豪語するほどである。
実際、満点ばかりなのだから
扱いが難しいと教師たちは語る。
そんな遠田。
実は英語が大の苦手である。
理系で将来働くのであれば英語はほぼ必須と言っても過言ではない。
そんなことは遠田とて理解しているのだ。
理解していても出来るかどうか別である。
しかし英語に関しては違う。2週間前から本腰をいれてもなお、60点前後しか取れないのである。
普通の高校でよかったな遠田。高専なら単位を落としていたかもしれないぞ。
(わしゃ日本人やぞ!英語なんぞわかるか!)
遠田は開き直りながら職員室を後にする。
――2030年にもなってその言い訳は通用しない。
廊下の先から、今度は彩葉がやって来る。
どうやら進路相談らしい。
「酒寄さ~ん」
「なに」
「英語ってどうやったら消えてなくなると思う?」
「消えません」
即答である。
「なんでも楽しんでるんだから、英語も楽しめばいいじゃん」
「それで楽しめたら苦労はしねぇ」
遠田の顔は、あまりにも不服そうだった。
まるで――
今朝、家を出る直前に見た、あの少女のように。
その瞬間、彩葉の思考は別方向へ跳ぶ。
(あいつ……ほんとに大人しくしてるよね?)
胃の奥が、きり、と鳴く。
目の前には英語に拗ねる男子高校生。
家には急成長中のトラブルメーカー。
彼女の不安が尽きる日は、
たぶん当分来ない。
そして――
彩葉の不安は、的中する。
その頃。
あの少女はすでに部屋を脱走していた。
鍵?
知らない。
常識?
もっと知らない。
そんなもの月に置いてきた。
そんな少女は今...
彩葉を尾行していた。
そんな尾行されている彩葉は...
「ねぇ彩葉って進路どこにするの?」
「音楽系でしょう?それかeスポーツとか」
「そんな才能ないよ
多分東大とか行かないと認めてくれなそうなんだよね」
そんな話をしながら友人である芦花と真実と共に帰路についていた。
そんな会話の中でも脳内は
(あいつ大丈夫かな)
不安でいっぱいである。
「彩葉おいで~」
そんな彩葉の手を芦花がとる
彩葉は忙しすぎて覚えていなかったのだが
新しいカフェに行くと約束していたのだ。
「いや、今日は...」
しかし彩葉にそんな余裕はない。
金銭?自習時間?
そんなものではない。
あの少女が変なことをしていないか
心配事が絶えないのである。
「れっつごー!」
「ハハッ後生ですから~」
有無を言わさず芦花と真実は彩葉を連行する。
2人とて心配なのだ。
学業にバイトだらけでまともに休まない彩葉のことが。
「彩葉ノートで赤点回避記念」
「お礼の品で~す」
「「ご査収くださ~い」」
カフェに連行された彩葉の前にはパンケーキ。
朝彼女が作ったアレとは違う
ふわふわの生地が3段
その上には生クリームとイチゴ
シンプル。だがそれがいい。
「あ、ありがとう
いただきま...えっあ...え?」
一口食べようとした。
その瞬間。
パンケーキの2段目の生地が
彩葉の正面から伸びた腕によってパクられた。
彩葉の胃がキリキリと泣く。
下手人の正体を確認するまでもなく、彼女の優秀は脳は犯人を特定した。
これは悪い夢であってくれ...
しかしこれは現実である。
彩葉、芦花、真実の視線の先にはヤツがいた。
背格好は自分たちと同じぐらい
腰までかかる長い灰がかった髪
まぎれもないヤツだ。
「え~かわいい。
彩葉の友達?
パンケーキ好き?
はいこれもどうぞ」
「彩葉の服着てる~」
芦花と真実はまだ彩葉の友人として認識している。
芦花に至ってはヤツにパンケーキの餌付けをしている。
「パンケーキ?これが?
彩葉のと全然違う!」
まだ間に合う。
ヤツが変なことを言い出す前に止めなくては。
「いや!友達っていうか
えっとあの...」
必死にごまかす。
これ以上面倒ごとが増えるのはごめんだ。
「月から来たの!」
間に合わなかった。
「つ~つつ築地だよね
私のいとこ!」
彩葉のファインプレーが光る。
「わぁおいしいお寿司屋さん教えて~」
真実は食でごまかせた。
「お名前は~?」
まだ芦花が残っている。
まずい。誰もヤツの名を知らん。
「かっかぐや!」
二度目のファインプレー
「かぐや!かわよ~」
「ね?かぐや?」
「かぐや?」
まずい。当の本人がうまく認識できていない。
頼む。何とかどうにかなってくれ。
「かぐや!
かぐやか…エへへへ~」
かぐやは名前が気に入ったのか嬉しそうにしている。
今のうちに連れ出さなければ...
彩葉がパンケーキの残りを口に放り込み、
立ち上がろうとするその刹那。
「彩葉!遠田はどこにいるの?
一緒にいないの?」
とんでもない爆弾を投げ込んできた。
かぐやにとって彩葉と遠田はセット、ニコイチなのである。
ボケとツッコミという面で見れば間違ってはいないのだが...
「い、いや遠田はここにはいないよ。
あいつ今バイト行ってるし。
別にずっと一緒にいるわけではないし」
ファインプレー3度目。
早くかぐやを追い出さなくては
「でもここ三日ずっと一緒にいたじゃん」
ここはボンバーマンのフィールドではない。
「えっ!?彩葉この三連休ずっと遠田といたの!?」
真実が食いついてしまった。
花の女子高校生。コイバナに派生しそうな話は甘いスイーツの次ぐらいの好物なのである。
芦花は固まっている。情報の波に適応できなかったようだ。
しかたあるまい。彼女にだって事情がある。
「わ、私が忙しい時にかぐやの面倒見てもらってたら懐いただけ!
ごめん帰る!
ありがとねごちそうさま
あとで埋め合わせするから!」
と厳しい言い訳と共にかぐやを連れこの場を去る。
「芦花~だいじょうぶ~?」
カフェに残された真実はフリーズ中の芦花に問う。
綾紬芦花は酒寄彩葉に特別な感情を抱いている。
いうなれば遠田の恋敵だ。
そんな芦花に
特別な感情を抱いている人(酒寄彩葉)と恋敵(遠田匠)が三連休の間ずっと一緒にいた、
この事実を認識することを脳が拒絶したのである。
「大丈夫。落ち着いた。
どこぞの馬の骨ともわからないヤツならともかく遠田なら応援できる。
大丈夫」
芦花は強い女なのである。
自分といる時より遠田といる時の方が少しだけ、ほんの少しだけ彩葉が楽しそうであることを知っている。
だから諦めることができる。
「ほんとにそれでいいの?
諦めて身を引いてそれで芦花は笑えるの?
後悔なんてないって言える?」
普段とは違う真剣な表情の真実。
「後悔なんてしない。なんて断言はできないけど...
後悔しそうになったら気持ちをちゃんと伝えて終わりにする。」
確かにさっきの話でショックを受けたがそれでも前を向く。
「真実の今のセリフなんだか遠田みたいだったね」
「流石にひどくない!?」
2人とも友人の幸福を願えるいい子なのである。
本当に、いい子だ。
だからこそ、すれ違う。
ちなみに。
遠田と彩葉は、
二人が想像しているような関係には――
微塵も、なっていない。
微塵も、だ。
ここでかぐやにフォローを入れておく。
彼女は微塵もウソをついていない。
ただ'彼女目線の事実'を話している。
かぐやの視点では、
遠田と彩葉は三日間ずっと一緒だった。
なぜなら――
二人が揃っていない時間帯、
かぐやは大抵すやすやと眠っていたからである。
月仕様の生活リズムである。
彼女が起きている時間。
そこには必ず二人がいた。
よって。
「ずっと一緒」
これはかぐやにとって、
何一つ間違っていない事実なのである。
すなわち。
これもまた、勘違い。
注:この物語は勘違いで構成されています。
進んだ注:この物語は、全員が正しく、全員がズレています。アンジャッシュ状態です。
カフェの中でそんな勘違いによる会話が広がっている一方、
外では。
「いや~さっきの建物の中涼しかったね
あれ彩葉んちでできないの?」
気楽そうなかぐやと
「正気?
正体ばれたらどうすんの!
なんで家から出てくんの~!」
かぐやを詰める彩葉。
彩葉の安らぎの時間は消え去った。
「だってつまんないんだもん」
遠田がここにいなくて本当に良かった。
「つまらんのはよくないよな。
分かる分かる」
と腕を組み頷いていただろう。
「あのね
そんな風に生きてると自滅するよ?」
遠田にとって耳が痛い口撃。
遠田がここにいなくて本当に良かった。
いた方がよかったのか?
「時には我慢ってもんが必要で...」
そこまで発言した彩葉の脳内で母親の姿がちらつき言葉が止まる。
「ねえ
これどうやって使うの?」
そんな彩葉の言葉聞いているのか聞いていないのかかぐやはスマコンを取り出す。
スマコンとはコンタクト型のウェアラブルデバイスであり、仮想空間ツクヨミで活動するためにも必要なデバイスである。
分かりやすく言うとコンタクト型のスマホだ。便利なだけその分お値段も相応にする。
「ん?私のスマコン?
持ってきた?」
「彩葉のノートPCで買えた!」
なにを言っているのだ。
彩葉の脳が理解を拒む。
いろはののーとぴーしーでかえた!
彩葉のノートPCで買えた!
「はっ??」
理解が追いついた彩葉はスマホでウォレットの残高を確認する。
残高 \452
前日比 \-124400
最近の利用
[デバイスの殿堂]
「あっ...うぅ...」
「死ぬ気で貯めたんですけど...
死ぬ気で貯めたんですけど!」
涙が止まらない。
苦学生にとって12万はあまりにも大金なのである。
学費、家賃、生活費のすべてを自力で賄う彩葉にとってはとてもとても大金なのだ。
かぐやはあわててフォローに入る。
「えっ?何か...銀行?...のデータを書き換えればウォレットの数字増やせるっぽかったよ
やる?」
倫理観がログアウトしました。
普通に犯罪である。
「ダメに決まってるでしょ!
ぜぇーたい!しないでよ!」
そんなことされようもんならおそらく酒寄彩葉の人生は終わるだろう。
彩葉が留置所にログインすることになる。
彩葉は疲れ切っていた。
今日一日かぐやに振り回され続けたのだ。
学校にいる間は
「あいつなにかしてないだろうな」
という不安。
放課後に至っては彩葉の胃の中でボンバーマンを始めたかのような言動の嵐。
もう彩葉は限界であった。
具体的にはバイトから戻ってきた遠田が顔の前で手を振っていることに気が付かないレベルで。
「多分これダメなやつや」
遠田お手上げ。
酒寄彩葉は機能停止しました。
時間をおいて再起動してください。
そんな中
「できたよ~」
というかぐやの声
何ができたのか
サイバーテロ?
それとも彩葉の胃にとどめを刺す爆弾?
不安に駆られる彩葉の前に出てきたのはファミレスで出てくるような美味しそうな夕食である。
生のトウモロコシから作ったポタージュ
新ごぼうとアスパラのサラダ
トマト煮込みハンバーグ~ズッキーニのソテーを添えて~
格付け完了。
この部屋でもっとも料理がうまいのはかぐやであった。
「これもウォレットで?」
彩葉の声は震えている。
「冷蔵庫の残りと足りないものは買ってきた!!」
ドヤ顔のかぐや。
これだけ手の凝った料理を作ればドヤりたくなるのも理解できる。
しかし超苦学生彩葉にとってこの出費は途轍もなく痛いものだった。
放心する彩葉
その口にポタージュをスプーンで彩葉の口にツッコむかぐや。
「お金がないのよ...貧乏なのよ...
こちとら必死に学費稼いでんのよ...
何なのよ...うまいじゃないのよ...
何なのよあんた...
久しぶりの美味しいごはんで体が喜びに満ちていくじゃないのよ...」
泣きながらポタージュを口に運ぶ彩葉。
「材料費はこっちで持つわ...うん...なんかすまん
それはそれとして美味いなこれ」
いたたまれなくなって何故か謝る遠田。
かぐや飯はそれはそれはおいしいようだ。
「悪魔」
「悪魔じゃないよかぐやだよ!」
お前の名前ではなく、行動が悪魔なのだ。
「ムカつく...クソッムカウマい」
「マジ美味いなどうやって作ったん?
レシピどうなってんの?」
「えっとねぇ...」
彩葉がうなだれている間に遠田とかぐやはこのレシピの作り方について話している。
「あのさまじでここでは匿えないよ
ただでさえ親にムリいって一人暮らししてるんだし...」
食事が終わり、しばらくして彩葉が声をかける。
かぐやはノートPCを携帯ゲームキットに接続し、プログラムを書いている。
「面倒ごとは...」
そこまで言って言葉が止まる。
楽しそうにプログラムを組んでいるかぐやの横顔を幼き日の自分と重ねてしまったのだ。
「できた!」
「ハッ
まさかサイバー犯罪とかじゃないですよね」
「携帯ゲームキット貰ったんだ!
これで
「えっ貰った??誰から??」
「遠田!余ってるからって」
彩葉はかぐやの一挙手一投足が不安で仕方がない。
そして遠田は何を与えているのか
「なになになんかできたん?
これ中身のコード自分で書いたん?
まじか...生後5日のガキにプログラミング能力負けた」
それを見て感心、そして撃沈する遠田。
今日の夕食もこのコードも生後5日の少女かぐやが作ったものだ。
月の人ってすげぇ
「ねぇ明日何の料理する?
食べたいものある?」
「一生住む気満々かよ」
「だって~ほかにどこに行けばいいの?
もし捕まったらかぐやちゃん解剖されちゃうかも」
なんて茶化すかぐや
そんなかぐやに折れたのか彩葉は宣言する。
「迎えが来るまででいいのね「いいの!」
目立たない「あっ」
許可なく外でない「おっ」
私の邪魔しない「ひぇ~~」
これ守れるなら家いていいよ」
彩葉は他者を簡単に見捨てられるほど冷たい人間ではない。
「じゃあかぐやはどこにも行けず
楽しみもなく
ずっとこのままってこと~?」
「自分でハッピーエンドにするんでしょ?
巻き込まないで」
「ぷっぷくぷ~」
文句をいい、すねるかぐやに彩葉は切り札を切る。
「この話なかったことに...」
「やっぱ一緒にハッピーエンドに行こう?
お願い」
掌ドリルもびっくりの掌返し。
「♪♪♪♪」
彩葉は口笛で応戦する。
「ちょっとーー無視するの禁止!!」
そして彩葉のスマホが19:30を知らせるアラームを鳴らす。
彩葉は普段この時間までに予習をしているのだ。
遠田?奴は予習なんてしていない。
「何?どこ行くの?
またかぐやを置いてくの?」
そんな事情を知るはずもないかぐやは彩葉に泣きつく。
「この映えないつまんない家でかぐやは一人で...」
苦学生が住むような家賃の安いアパートは映えるわけないのだ。
「まじで迎えが来るまでだからね?
いい?
そうだ食費は定額性!!」
そんな2人の爆笑必死のやりとりに遠田が介入していない
それは...
ツボりまっくって笑い転げており声が出せないだったからである。
この後笑いすぎて酸欠になり死にかけた遠田がいたことを記しておく。