転生したらドンちゃんのママになりました ~娘がティアラ三冠取ったあたりで本格化が来てしまったのでメイクデビューするウマママさんじゅうぴーさい~ 作:雅媛
さて、見事に桜花賞を制覇してしまったボクのその後についてだが。
結論から言うと、そこから1年ぐらい、レースをお休みすることになった。
理由は簡単。まあ、お察しの通り新しい子供ができたからなんですけどね、視聴者の皆さん。
あの週7で開催されていた夜のうまぴょいの成果が、ここへ来て実を結んでしまったというわけだ。
「やったねドンちゃん、また可愛い妹ができるよ!」
ウキウキで報告したボクに対し、ドンちゃんは見事なまでにドン引きの表情を浮かべていた。
「……ママ。いくらなんでも、その年齢でさらにご懐妊だなんて、ちょっと常識を疑いますわ……」と、かつてないほど冷たい視線を向けられてしまった。悲しい。
まあ、長女のブルーちゃんなんてすでに女子大生なのだ。一番上の娘との年齢差を考えたら、「もうちょっと自分の年を考えろ」と呆れられてもしょうがない。親の顔が見てみたい。ボクだけど。
巷の噂によれば、どっかの『プイちゃん』のお母様は、お腹に子供がいる状態でも海外のGⅠレースを走って見事勝利を収めたという、とんでもない伝説があるらしい。
だが、さすがのボクもそこまでしてターフで頑張りたくはない。大事な子供が第一だし、何よりボク自身がゆっくり休みたいのだ。
実際のところ、トレセン学園でも『日本ダービー(東京優駿)が終わったあたりで急に引退していくウマ娘たちは、実は懐妊が理由なのではないか』という噂が、まことしやかに囁かれている。
その都市伝説が真実かどうかは…… まあ、ここでは大人の秘密ということにしておこう。
無事に出産した後、再びターフに復帰するかどうかは、その時に考えるつもりだ。
いくら遅れてきた本格化とはいえ、ウマ娘としてのピークはとっくに過ぎていそうだし、そもそも産後の体力がどこまで戻るかも未知数である。
とはいえ、妊娠・出産に関して言えば、ボクはすでに5人も産み育ててきた大ベテランのプロフェッショナルなのだ。
しばらくは過酷なトレーニングや体重管理から解放される喜びを噛み締めつつ、クーラーの効いた快適な部屋で適当に株のチャートでもポチポチしながら、のんびりと1年ほど休むことにしよう。
ちなみにちゃんと休む理由を発表したら、年齢から夫の性癖まで世の中に広まってしまったことはまあ半分誤算であり、半分計画通りである。
合法ロリ経産婦ブルマはいろんな人の性癖をぶっ壊し、母親が下の年代で走っている現状にドンちゃんが憐みで見られることが増えた程度で収まったぐらいである。