転生したらドンちゃんのママになりました ~娘がティアラ三冠取ったあたりで本格化が来てしまったのでメイクデビューするウマママさんじゅうぴーさい~   作:雅媛

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16 秋のファン大感謝祭

 トレセン学園、秋のファン大感謝祭である。

 学園に在籍していた暗黒時代のボクは、生徒会の庶務として裏方であれやこれやと走り回って過労死寸前になっていた記憶しかない。だが、すでに学生でもないボクにはもう関係のない話だ。今年は可愛い娘たちの出し物でものんびり見て回ろう。そう思っていたのだが。

 

「いや、いくらなんでも『熟女ブルマ喫茶』はやばいでしょ」

 

 ボクは目の前に提示された企画書を見て頭を抱えた。

 学園祭といえばメイド喫茶や執事喫茶が定番だ。それが少々マンネリ化しているという意見はわからないでもないが、だからと言って明後日の方向にはっちゃけすぎである。

 

「ふふっ。大丈夫ですよ、ドナさん。ちゃんと風営法の許可は得てますから」

「そんなもん得るなバカ!!」

 

 企画の首謀者であるメジロアルダンが、涼やかな微笑みを浮かべながら本気か冗談かわからないことを言い放った。いや、その許可が要る時点でもう完全にただのキャバクラか風俗店じゃん! ここ、健全な教育機関のトレセン学園だよ!? 

 

 百歩譲って、ボクは日頃から(夫のせいで)ブルマを着慣れているからいいとしよう。いや、よくないけど。

 だが、あの同級生たちを集めてブルマ喫茶はやばい。オグリちゃんやベルノちゃんにまでブルマを着せて接客させるなんて、正気の沙汰ではない。片や誰もが知る国民的アイドル、片や世界規模の有名スポーツメーカーの女社長である。社会的地位が重すぎる。

 

「アルダン。ちょっと、お話ししましょうか」

 

 そんなアルダンの暴走を止める救世主が現れた。

 麗しきメジロの至宝にして、アルダンが頭の上がらない絶対的存在、メジロラモーヌ先輩である。

 

「あ、お姉様。これはですね……きゃあっ!?」

 

 有無を言わさぬラモーヌ先輩の鋼のアイアンクローが、アルダンの顔面に炸裂した。

 そのままズルズルと控室に引きずり込まれたアルダンは、あろうことかラモーヌ先輩の手によって『紐水着』というとんでもない変態コーディネート(夏合宿でボクの夫が持ってきたアレに似ている)に着替えさせられ、屈辱の写真を撮られた上に、彼女の夫のスマホへと即座に送信されていた。妹へ容赦のなさがエグい。

 

 とはいえ、すでに進んでいた企画自体はもはや止められず。

 結局、言い出しっぺのアルダンだけが『紐水着』という羞恥プレイ状態でフロアに立ち、その他のメンバーも渋々ブルマ姿で給仕をするという地獄の『熟女ブルマ喫茶』は、予想外の大盛況で幕を閉じることとなった。

 

 なお、この狂気のブルマ喫茶。

「未成年の学生にこんな破廉恥な真似をさせるのは教育上よろしくない」という極めて真っ当な学園側の判断により、翌年以降もレジェンド枠、成人済みウマ娘にのみ許された特権として固定化されてしまった。

 そこは全面禁止というまっとうな判断をしてほしかった。

 

 結果として、自ら風営法の許可まで取ってこの地獄のシステムを確立したアルダンは、ウマ娘の歴史において色んな意味で『伝説』として語り継がれることになるのであった。




メジロアルダンさんじゅうぴーさい紐水着である。イラストにしたら絶対いけないやつ。
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