転生したらドンちゃんのママになりました ~娘がティアラ三冠取ったあたりで本格化が来てしまったのでメイクデビューするウマママさんじゅうぴーさい~ 作:雅媛
さて、ここで一度、ボクの家族を紹介しておこう。
メイクデビューを果たしたとはいえ、ボクはこれでも立派な母親なのだ。
◆夫
名前はまあいい。成り上がり系の成金で、ボクっ娘ブルマ好きのロリコンという致命的な不治の病を抱えている男だ。ただし、今のところボク以外には一切手を出していないため、事案にならずギリギリ社会生活を送れているやべー奴である。
ちなみにボクより一つ年下なので、出会った時点から一応合法ではある。
以前「性癖以外は完璧」と言った気がするが、よく考えたら訂正が必要だ。
こいつ、急に「我が家の財産と家名は、一番強い奴に継がせる!!」などと、漫画のラスボスみたいなわけのわからないことを言い出したことがあった。
いや、家名ってなんだよ。お前の実家は田舎の農家だし、ボクの実家もただの一般会社員だ。夫もボクも財産を築いたから金だけはあるが、由緒正しき血統もクソもないのに、こいつは何を言っているんだ。
そのアホな発言のせいで、現在子供たちの間が若干ぎくしゃくしていることは、妻としてまだ許していない。
◆長女:ブルーちゃん
お姉ちゃん気質の、とても真面目で優しい子。G1レースへの出走歴もある、優秀なウマ娘だ。現在は大学生。
夫の「一番強い奴が継ぐ」という謎ルールの最大の被害者である。血気盛んな次女と長男の間を取り持とうと必死に宥めているのだが、全く上手くいっておらず、双方から「お姉ちゃんはあっちの味方なんだ」と思われている不憫な子だ。
時々、板挟みのストレスに耐えきれなくなると「ママーッ!」と泣きながらボクに抱き着いてくる。可愛いのだが、彼女もまた恵まれた体格を持っているため、ボクは毎回物理的に押しつぶされて死にかけている。
◆次女:ドンちゃん
よく出てくる、我が家の自慢の愛娘。現在無敗でトリプルティアラを突っ切った、マジでやベーぐらい強いウマ娘。
良くも悪くも素直なのだが、無駄にツンデレをこじらせているため、どこまで本気なのかよくわからない。なぜか夫の謎ルールに感化され、「わたくしが家を継ぎますわ!」と謎に燃えている。
いや、ドンちゃんが稼いできたレースの賞金やら何やらを合わせたら、たぶんボクたちの財産超えると思うんだけど。
◆長男:レーくん
我が家の第3子にして長男。父親に似てルックスは抜群のイケメンで、頭もすこぶる良い。
……のだが、こっちはこっちで『シスコン』という不治の病を患っている。
「僕が家を継いで、ドン姉さんをあの横暴な父親から解放するんだ!!」と、明後日の方向に向かって血のにじむような努力を重ねている。それでドンちゃんと無茶苦茶ぎくしゃくしてるんだからなんというか……
残念ながら、姉妹たちからはただの「ちょっと手のかかる弟」としか思われていない。不毛な努力はやめて、さっさと他所で素敵なお相手を見つけてほしいものである。
◆三女&四女:ベルちゃん、ヴィルちゃん
下の方にいる二人の娘たち。どっちもウマ娘として生まれてきたが、上の姉たちのようにレースに対して闘志を燃やすタイプではなさそうだ。適当に走って、適当に楽しく生きていくのではないだろうか。ボクとしてはそれで全く構わない。
ちなみに夫のアホルールに関しては勝ちウマに乗るとのこと。ちゃっかりしている。
ちなみに、子供たちは見事に全員「長身」である。完全に夫の遺伝子だ。
一番下のヴィルちゃんなんて、まだ10歳にもなっていないのに、すでにボクより背が高い。並んで歩くとボクが一番下の妹に見られる理不尽。解せぬ。
というか、こうして冷静に振り返ってみると、ボクはよくこれだけの数の子供を産んだな?
この小さな身体で5人も産んだのだ。もっと世間から褒め称えられるべきだと思う。
……まあ、最近は本格化のせいでエネルギーが有り余っているし、あと2、3人くらい増えてもいいかなって思っている自分もいるのだけれど。