手持ちを電気ネズミ一匹だと思い込んでるモンスターテイマー   作:遺書の切れ端

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始まりの街(エンドフィールド)

 

「いくぞピカチ〇ウ」

 

「違うにゃ!?むしろ捕食対象の方にゃよ!!引き摺るにゃーー!お願いだから待つにゃー!!ぐにゃー!」

 

 説明しよう、もんすたーていまー?という謎の仕事を押し付けられた俺はそのなんとかという職業専用講習に参加していたところ、隣の席だったピカチ〇ウをゲットしたのだった。

 この身体の全体重を放棄して足止めしてきているのが俺の相棒のピカチ〇ウだ。

 

「あれは……ゴブリン!」

 

 早速バトルをしようと草むらを探索していると対戦相手を見つけたので指をさす。

 

「違うにゃ!デスドラゴンオーバーキルファイアーゴッドカイザーデスドラゴンにゃ!」

 

「名前付けた奴はそんなにデスドラゴンで始まってデスドラゴンで終わりたかったのかよ」

 

「この辺はデスドラゴンの巣なんだにゃ」

 

 名前に死が入っているのに家庭を営んでいやがる、あれが強者の余裕か。

 

「なに?こいつらを生かしては帰すな?ピカチ〇ウがそう言っている」

 

「ピカチ〇ウが一番言わないにゃ……休日だからデスドラゴンも家族サービスで忙しそうにゃ、帰るにゃよ」

 

「黙れピカチ〇ウ!!お前にピカチ〇ウの何が分かる!!!」

 

「違う個体なんにゃ……?そしたら私はなんなのにゃ!?」

 

 ▽

 

「くっ、始まりの街から出れる気配がしない……!ピカチ〇ウ、教えてくれ。俺はあと何回街と草むらを行き来したらいい……どうしたらいいピカチ〇ウ……!くそっ!ピカチ〇ウは何も俺に答えてくれない……!」

 

「割と答えてる方にゃんだが!?」

 

 仕方なく始まりの街へ帰ってきた俺達、デスドラゴンは手作りのブランコでミニデスドラゴンを乗せて楽しませていたので、生物としても負けた気がした。

 

「この辺の地域は詰んでいるのか?あっちもこっちも家族愛(デスドラゴン)に溢れている」

 

「デスドラゴンは温厚だから通行する分には平気にゃ」

 

「あの†終末期を殺戮者(第三形態)†みたいな見た目で?」

 

「ペットとしても人気にゃ、可愛いにゃよ」

 

「でも俺にはピカチ〇ウが居るから興味無いな」

 

「そ、そうにゃ?///」

 

「ああ、いつかデスドラゴンとバトルさせてやると誓ってもいい」

 

「それは死ぬにゃ」

 

 小料理屋のテラス席で『あーでもない』『こーでもない』と始まりの街からカッコよく出る方法を考える。

 やはりレベルが足りないんじゃないかと結論に至った。

 

「倒せるモンスター居る?ビリヤニとか?」

 

「それは食べ物にゃよ、でも今度奢ってくれるなら倒せるニャも!なーんてにゃ」

 

「おっと、あんなところにビリヤニ早食いコンテストが」

 

「なんでそんな都合良く開催してるにゃ!?ビリヤニは早く食べる物じゃないにゃ!やめるにゃ!私の胃袋は強くないにゃ!サラダだけでお腹いっぱいになるにゃ!」

 

「いいのかよ!弱いままの自分で!そうやってまた今回も諦めて逃げ出すのか?今が立ち向かう時だろ?俺達の絆を信じろ!」

 

「さっき目の前で昼ご飯を済ましたばっかにゃ!!!思い出すにゃ!サラダ食べてたにゃ!」

 

「もう昼時か、すっかり忘れてた」

 

「ちょうど良いにゃね、挑戦するにゃ!ほら行くニャよ!立つにゃ!キリキリ歩けにゃ!」

 

「どこの国の料理なんだよーーーー!」

 

 この身体の全体重を放棄して足止めしている俺を引き()り散らかしてるのが相棒のピカチ〇ウだ。

 




【ビリヤニ】
インド料理
パエリアと間違えるとカレーにされる

【デスドラゴン】
人間のペットになり賃金を得る魔物
賃金で食材を買い、料理をして家族に振る舞う
丁寧な生活を心がけている

【人間】
ゴミカス
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