手持ちを電気ネズミ一匹だと思い込んでるモンスターテイマー   作:遺書の切れ端

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始まりの街(エンドゾーン)

 

 説明しよう、鉄屑を売りに行ったら俺が売られた。

 現在はペットショップの地下通路を屈強な筋肉ダルマ達に両手首を縛られた状態で歩かされている。もちろん止まったら刺されるのでキリキリと引率者に従う。

 

「何故こんな目に?」

 

「ノー、オーマイガー……」

 

「お前もか」

 

 後ろには縛られているインド人が居た。さっき『カムヒアー』したせいか?少し責任を感じるが忘れよう。

 そして俺達は奴隷市場に連れていかれたようだ。だって思いっきり出入り口に『奴隷市場』って書かれてるし。

 

「こうなったら高く買ってもらおうなインド人」

 

「イエース」

 

 俺達は身体を寄せ合ってハイタッチを交わす、絶対コイツより高く売れるわ絶対。こんなヒゲターバン褐色中学生英語に負けるわけないだろ。

 

「そのターバンかっけえなインド人」

 

「アー、プレゼント、フォーユー」

 

「いらねえよ」

 

「ファッキュー」

 

 お世辞でターバンを褒めていたら頭を差し出してきたインド人、俺は首を振り断る。

 

「ごめんごめん、でもインド人の宝物だろ?俺なんかには似合わない」

 

「フレンドリー、メモリアル、アイテム」

 

「さっぱり分かんねえよ、日本語をヒアリング出来てるんだからホントは喋れるだろ。インドはそもそも英語圏じゃないんだよ、ヒンディー語話せや」

 

「……ハーン???」

 

 急に聞こえなくなったフリをし出したインド人。

 

「ビリヤニってよくパエリアに足向けて寝れるよな」

 

「レッツ、クッキングタイム(お前をカレーにしてやる)」

 

 そんなこんなで俺達は奴隷市場でお互いにカレーにし合っていたら売れ残り、『邪魔だから帰れ』と奴隷市場の支配人に言われた。

 

 ▽

 

「どこ行ってたんだにゃ!?」

 

「なんだろう……観光かな……」

 

 心配そうにペットショップの出入り口にテントを張って待っていてくれたピカチ〇ウは近寄って来るが、俺の匂いに気づいて距離を取る。

 

「……カレーくさいにゃ」

 

「二度と俺はカレーの具を笑わない、それで俺を売った金は?」

 

「5シルバーにゃよ」

 

「前回は3シルバーだったから成長は感じる」

 

「やっぱり身体が大きいと売れるにゃね」

 

「物理的な成長なのか……あのメンヘラーアイズホワイトドラゴンは?」

 

「ビリヤニ会場の方に帰ったにゃ」

 

「まさか優勝特典を使い回し……?最低だな……」

 

「…………身売りして宿代を稼いでるのにどういう神経してるにゃん(そうにゃね!)」

 

「一先ず視界が黄色いから洗い流そう。やれやれ、このままだとどっちがピカチ〇ウなんだか見分けがつかないな」

 

「どっちも違うにゃ」

 

 そんな話をしながら大衆浴場に向かった。

 




【奴隷市場の支配人】
人間の売れ行きが悪いので最近は人間を適当な野に放っている
食料品や日用品の方が安定して売れると気づいた

【アイルロス・フェリス・コット・マウ】
テントはペットショップの店員が貸してくれたにゃ

【人間】
カレーを見ると親近感が湧く
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