やあみんな絶好調の梅宮聖一だ!
南朋の事故を回避することができて、より野球に集中することができるぜ。
そろそろシニア2年目の全国大会につながる最初の大会が始まる。
2年生から足立シニアのレギュラーに選ばれたのは、俺、南朋、ガッちゃん、公太の4人だ。他は3年生のメンバーだ。
俺はピッチャーか投げない時はレフトで4番、南朋はキャッチャーで3番、ガッちゃんはセンターで1番、公太はファーストで6番だ。
特にガッちゃんは、リトルの時に俺が原作知識から教えた左打席に変えていて、脚の速さを活かして出塁率を上げているが、最近はみんなでバットを振り込んでいるため長打も打てるバッターになってきた。
他のメンバーもレギュラー奪取とはいかなかったが、3年生レギュラーメンバーと遜色なく、代打、代走、守備固めでの出場も増えている。
春の大会 東京都予選
俺たち足立シニアは、順調に勝ち進み、ベスト8まで勝ち進んだ。
ベスト16で当たったのは江戸川シニアだった。
見覚えのあるキャッチャーがいるなと思ったが名前を確認すると案の定だった。御幸一也。
確かにセンスを感じたし、いいプレーをしていた。南朋と互角くらいだと思った。これから2人はいいライバルになるだろう。
江戸川シニアとの試合はうちが勝たせてもらった。御幸以外はそこまでだったため、余裕を持って勝利した。
試合後、俺と南朋は御幸と話して、けっこう仲良くなった。連絡先も交換して、南朋とは同じキャッチャーとしてお互いライバル意識をもって、意見交換などをしていた。
2人の1番盛り上がっていた共通の話題は、丸亀シニアのクリスさんやべえって話だった。それには俺も同意だけどな。
そして次に当たるのがクリスさんのいる丸亀シニアだ。
丸亀リトルも強かったが、もちろん丸亀シニアもめちゃくちゃ強い。
「梅宮久しぶりだな」
「クリスさん久しぶりっす」
「リトルのときのリベンジさせてもらうぞ」
「今日も勝ちますよ」
side 丸亀シニア
「相手は梅宮がいる足立シニアか…」
「あいつが先発か」
「他にも2年生はけっこういい選手揃ってるよな」
「そういえば去年はなんで梅宮出てなかったんだ?」
「成長痛で去年はほとんど試合に出てないらしい。」
「去年出てなかったとはいえ、相手はあの怪物だ。
おそらくリトルの時以上にやっかいなピッチャーになっているだろう」
「バッティングも要注意だ」
「分かっているとは思うが、油断せず行こうぜ」
「「「「おう!」」」」
今日は俺が先発だ!
相手は丸亀シニア、テンション上がるぜ。
「1回の表、丸亀シニアの攻撃は1番…」
怒羅亜(どらあ)!!
バァッッッッン!
「ストライーク」
「ストライークバッターアウト」
「3番キャッチャー滝川くん」
クリス
(相変わらず速いな。いい球だ。130キロは出ているな)
バァッッッッン!
「ストライーク」
カキーン
「ファール」
さあ次は何でくる。チェンジアップか。それともストレートで押してくるか。
フワッ
(なっ!スローボールか?低めギリギリだ、見逃せば危ない)
クイッ
ガキッ
「ショート」
パン
「アウト」「チェンジ」
(スローカーブか)
試合はその後、投手戦となった。
梅宮は、質の高いMAX135キロのストレートとチェンジアップ、新たに覚えたスローカーブ(ツーシームはまだ自信がないため、この大会では投げない)で名門丸亀シニア相手に5回無失点。
丸亀シニアも、名門シニアのエースに相応しいピッチャーで、さらにクリスさんのリードもあり、足立シニアを無失点に抑えている。
梅宮はツーベースヒットを打ち、南朋はシングルヒットを打っている。
ガッちゃんも内野安打で出塁したが、クリスさんの矢のような送球で盗塁阻止された。
試合が動いたのは6回。
ツーアウトランナー1塁の場面で打席には3番クリス。
(この打席が俺に回ってくる最後の打席だな。今日は梅宮に抑え込まれているが、ここで試合を決める!)
クイッ
「ボール」
(スローカーブは打てそうだが、これに手を出すと引っ掛けて打ち損じてしまう。ファールで逃げよう。)
バァッッッッン!
「ストライーク」
クイッ
カキーン
「ファール」
(相変わらずいい真っ直ぐだ。だがリトルで負けた時からこのキレのある真っ直ぐを何回もイメトレしてきた。ボール1.5個分くらい上から叩くイメージで…)
カキーン!
「おお!クリス!」「いけいけ!」「入れーー」
ガシャッ
フェンス直撃ツーベースヒット。
1塁ランナーはツーアウトのため、打った瞬間スタートを切って、ついにホームイン。
「シャア!!」
「クリスが吠えた!」「初めて見たぞ」「ナイスバッティング!クリス!」
くっそ〜、打たれたか。
高めのストレート狙われてたかな。
「ごめん!梅ちゃん!狙われてたかも」
「謝るなよ、南朋。俺も南朋のサインに納得して投げてんだからよ。」
「よし!じゃあ切り替えて!次のバッターで終わらすよ」
「おう!」
7回裏
「3番キャッチャー松原くん」
南朋
(梅ちゃんに繋げば…)
クリス
(ここでこいつを塁に出せば、梅宮に回ってしまう。
それはまずい。なんとしてもこいつで試合を終わらす!)
カキッ
カーン
ガキッ
はぁはぁ
カキーン
クリス
「ショートとめろ!!」
南朋が打った打球はピッチャーの足元を抜けていった二遊間のゴロ。抜けるか…
ザザーパァン
「アウト!」
ショートが飛び込んで、ギリギリアウト!
「ゲームセット」
南朋
(くそっ!!クリスさんに打たされた!守備のシフトもショートを二遊間寄りにさせてたのか!)
クリス
(危なかった…まさかあのコースについてきて、あんな強い打球を打つとは…相変わらずいいバッターだ)
かぁーー負けちまったぜ!
0対1だった。力負けだな。
まあベストは尽くしたが、クリスさんにあわやホームランのタイムリーツーベースヒットも打たれてしまったな。
クリスさんにシニアでリベンジできるのは次が最後の大会だ!
夏までにもう一段レベルアップするぞ!