壁に背中を
「入るぞ」
一応は声をかけて扉を開き中へ入ると、黒い
彼女には大きいようだが、今はなるべく身体を
盗賊達は資金や食料以外の
「これから他の者達を呼ぶが、盗賊の一味では無いから安心して欲しい」
無言で
未だ先程の状態のまま
手近にあった木の
「盗賊達はどこに!」
村の男達が
その
「戦闘は終わっている、縛った状態なのがそこと
「も、もう終わったんですかい!入ってから全然時間が経ってないってのに……」
村の男達はあっけない終わりに
「盗賊自体の数も少なかった、それよりも
「あ、ああ」
「分かった」
各々で走っていく彼らを見送ってから出入り口の方を見ると、
「彼らはもう行ったぞ」
「……あの、ありがとうございます」
彼女はゆっくりと建物の外へ歩いてくる。
「どこか痛む所は無いか?」
「少し手首は痛みますが、助けて頂いたお
「良ければこれを使ってくれ」
袋から
「――これは?」
「薬草を
成長して傷の治りが早くなってからはあまり使っていなかったが、かなり
「なにからなにまで申し訳ありません……」
「当然の事をしているまでだ、あまり気にすることは無い」
「あの――、良ければお名前をお聞きしても?」
「アルマだ、好きに呼んでくれていい」
「ではアルマ様と、私の事はウランとお呼びください」
ウランは
この者は
その後は村人達が集めて来た高価な品々を台車に乗せ、気絶した盗賊達を別の台車に乗せて村へ戻る事になった。
「では村へ戻るとしよう、こちらの台車は私が引く、そっちは頼む」
「大丈夫かよ、それは俺でも結構重かったんだからな」
「ふむ、では試してみよう」
少し台車を押してみると、特に抵抗も無く動かすことが出来た。
この程度の重量なら、あと数個同じ物が重なろうが問題は無い。
「おいまじかよ……」
「俺達五人で
村人たちの声にはどこか畏怖の感情が含まれていた。
「昔から力には自信があるんだ、ウランはここに座るといい」
「はい」
ウランが台車に乗り込み座った事を確認し、ゆっくりと台車を押し始める。
いきなり加速させると怪我をさせる危険性もある、それに村人達を置いてはいけない。
「よし、では帰ろう」
「……うちのウシよりも力あるぞ、ひょっとして魔物かなんかじゃねえの」
「……魔法使ってるようには見えねえよな、じゃあ素の力が化け物なのか?」
「……怒らせない方が良さそうだぜ、
なにやら好き勝手言われているが、
それから
村長からお礼が言いたいと呼ばれたが、まだ全てが解決した訳では無い。
一先ずウランには村の
「では、明日に盗賊がまたやってくると言っていたのですね?」
「ああ、すぐにでも森へ賊の
村の外でコラルと盗賊についての事を話し合う。
この問題は彼自身も被害を受けている事だ、解決をするならば早い方が良いと分かっているだろう。
「分かりました、では最大限の支援をします、欲しい物があればおっしゃってください」
「助かる」
コラルから矢など様々な物を受け取り、最後に金の
「これは?」
「まだ試作品ですが、
「ありがたく使わせてもらおう」
最後に鬼のように二本の角が額に生えた白の面を着け、大きく深呼吸し身体中に空気を行き渡らせる。
「では行ってくる」
「
全身に力を巡らせ、賊の