ヤムチャは刀を抜いて俺に切り掛かる。
それを避けて如意棒で殴り掛かるも刀で防がれてしまう。
俺は一度距離を取った。
「伸びろ!如意棒!」
俺の意思に合わせて如意棒が伸びてヤムチャの腹に直撃する。
ヤムチャは痛みに呻きながら疑問を溢した。
「こ、小僧、その棒どうやって手に入れた…」
「死んだ爺ちゃんから貰った」
「意のままに伸縮するという如意棒を持つ者はただ一人…貴様の爺さんは何という名だ!!」
「孫悟飯。それが俺の爺ちゃんの名前だ」
俺が爺ちゃんの名前を答えるとヤムチャは納得したように頷いた。
「やはりそうか……孫悟飯といえばあらゆる格闘術に於いて右に出る者なしと言われた程の達人…」
「俺も聞いたことあるぞ…あいつの爺ちゃん有名人じゃねえか……!」
「孫悟飯に孫がいたとはな……成程、ガキだと思って油断できぬ訳だな…」
ヤムチャは不敵に笑うと刀をしまって拳を構えた。
「久しぶりに手応えがありそうだ…狼牙風風拳!!!」
そして勢い良く俺の方へ突撃して猛攻を仕掛ける。
俺はそれを全て捌いて反撃を食らわせた。
「ぐっ…!流石は孫悟飯の孫だ。一筋縄ではいかないか」
「腹も減って来たし良い加減終わらせるか」
俺はヤムチャの眼前まで一瞬で移動すると一撃を腹に入れた。
それだけでヤムチャは気絶し、地面に倒れ伏した。
「お前はどうする?」
「ぼ、僕?…僕は戦えませんよ!」
「ならこいつを連れて帰るんだな」
ヤムチャの連れの妖怪は意識のないヤムチャを担ぐとどこかへと去っていった。
そこで一連の流れを見ていたブルマが歓声を上げた。
「孫君ほんとに強いわね!大きくなったら良い男になりそうだし、ドラゴンボールに頼まなくても良いかも!」
「俺を彼氏にするつもりか?俺は中途半端な付き合いはしねえぞ」
「それってつまり最後まで責任取るってこと?」
「当たり前だ。俺は伴侶にする女としか付き合わねえ」
俺の言葉を受けてブルマは意味深な表情を浮かべた。
ウーロンは「お堅い奴だ」と言って肩を竦めた。
「それよりそろそろ野宿する場所を探すぞ。日が暮れて来たから急がねえと」
「野宿だと!?そんなの嫌だね!」
「こればっかりはどうしようもねえだろ」
「ちぇっ…仕方ない。俺のカプセル使ってやるよ」
そう言うとウーロンはポケットからホイポイカプセルを取り出した。
それにブルマが半目を向ける。
「持ってるなら最初から出しなさいよ!ケチ!!」
「とっておきだったんだよ!畜生…」
ウーロンがカプセルを使うと大きな車が現れる。
三人で使う分には苦労しなさそうだ。
中に入って椅子に座る。
ウーロンが夕食を用意してくれた。
俺はそれをバクバクと口に運んでいく。
「お前滅茶苦茶食うなあ」
「腹が減ってたからな。それにサイヤ人は大食いの性質を持つ」
「ふーん」
ブルマはバスルームに向かったようである。
俺が飯を食ってるとウーロンが不安そうな声を出した。
「あいつらまた襲って来るんじゃねえだろうな」
「来たらまた返り討ちにすれば良い」
「そうだけどよ……ところでお前ら何で旅行なんかしてるんだ?なんで態々恐ろしいフライパン山なんか行くんだよ?」
「ドラゴンボールがあるんだ」
「何だそりゃ?」
俺は爺ちゃんの形見のドラゴンボールをウーロンに見せる。
ウーロンは興味津々な様子でそれを見た。
「こいつが七つ揃うと竜が出て来てどんな願いでも叶えてくれるらしい」
「それほんとか?どんな願いでもか?」
「ああ。ブルマはそう言ってた」
そこまで話したところであれは急速に迫る気を感じて窓の方を向く。
「どうしたんだよ?」
「アイツらが来たみたいだ。懲りねえな」
「ゆっくりしてらんねえな。早く追い返してくれ」
「分かってる」
俺は外に出てヤムチャ達を迎え討つ。
ヤムチャは車の前に立つ俺に気付いたようである。
「げっ!」
「性懲りもなく来やがって。今度はコテンパンにしてやる!」
俺はヤムチャに飛び掛かって殴った。
一撃で気絶したが同じことがないように念を入れて殴る。
そうしてボコボコになったヤムチャを連れの妖怪に放り投げて終了だ。
「さっさと帰れ!二度と面見せんな!」
「ひ、ひええ〜!すいませんでしたー!!」
帰っていくヤムチャ達を見送って俺は車に戻ろうとした。
その時に偶然バスルームが目に入る。
ブルマの一糸纏わぬ姿が視界に映り、俺は咄嗟に目を逸らした。
あれでは外から見放題だ。
後で注意しておこう。
◇
車の中に戻るとウーロンが出迎えてくれた。
どうやら窓から外の様子を見ていたようである。
「お前って男に容赦ねえよな」
「そんなことねえぞ。出会う奴等が碌でもないだけだ」
「……そういや、お前はなんで旅に同行してるんだ?」
露骨な話題逸らしだが俺は乗ってやることにした。
「旅じゃ色んな奴と戦えるかんな!良い修行になる!」
「お前戦うことしか興味ねえのか?」
「そんなことねえよ。俺だって旅に目的はある」
「ほう?そりゃ何だ?」
「嫁探しだ!旅の途中で良い女を見つけて嫁にすんだ!」
「孫君にもそんな感情があったのね」
背後から聞こえて来た声に振り返るとそこにはバスタオルを巻いたブルマがいた。
俺はさっきのことを思い出して注意する。
「ブルマ、あのバスルームは外から丸見えだから気を付けろよ」
「……覗いたの?」
「不可抗力だ。俺は悪くねえ」
「まあ孫君なら良いわ」
俺は許されたことに安堵する。
次はないように気を付けよう。
「ところでお風呂上がりに冷たいジュースでも飲まねえか?」
「あら、偶には気がきくじゃない」
俺はジュースを受け取って一口含む。
そしてすぐに吐き出した。
「ウーロン。毒を混ぜたな。変な味がするぞ」
「え!やだっ!飲んじゃったじゃない!!」
「い、いやぁ…何のことやら…」
俺はウーロンを縛り上げて何を混ぜたか吐かせる。
すると睡眠薬を混ぜていたことが分かった。
「睡眠薬って…アンタ何するつもりだったのよ!!」
「も、もう二度としねえから許してくれ!」
「罰としてウーロンはこのまま寝ろ」
俺はウーロンを階段に縛り付けてそう口にした。
ウーロンは涙目で了承した。
「孫君。怖いから私の側で寝て」
「分かった」
俺は二階に上がってブルマの側で寝ることにした。
全く持って油断ならない奴である。
俺は警戒しながら眠ったのだった。
◇
朝起きると俺は欠伸を噛み殺して下に降りた。
そして既に起きていたウーロンを解放してやる。
「次はねえぞ」
「分かったよ!ほんとお前はお堅いよな」
「モラルの問題だ」
そんなやり取りをしているとブルマが起きてくる。
バスタオルを巻いて眠そうに欠伸をしている。
「頭がガンガンする……絶対にウーロンの混ぜた睡眠薬の所為よ」
「悪かったって!もうしねえよ!」
「それよりアンタ服ある?昨日の服、洗濯しないまま寝たのよね」
「お前が着れそうな服なら一着だけ二階の箪笥に入ってる」
ブルマはそれを聞いて急いで二階に上がっていった。
俺は一階で朝食を摂る。
「い、一ヶ月分の食料が…」
ウーロンが俺の食欲に慄いているとブルマの怒鳴り声が響いた。
「ウーロン!!!何よこの服!!!」
そうして降りて来たブルマの服装はバニー服だった。
「こんな格好で外をウロウロしてたら丸っきり馬鹿じゃないの!!」
「しょうがないだろ。それしかないんだから…文句言う割にはきっちり着とる癖に」
「似合ってるし良いんじゃないか?」
「そ、そう?似合ってる?……まあ、今回は許してあげるわ!」
「調子の良い奴め」
ウーロンは恨めしげに半目を向けた。
そんなこんなありながらも俺達はウーロンの運転でフライパン山へ向かうのだった。
・オリ主
嫁を探している。
ヤムチャを一方的にボコボコにできる。
・ブルマ
彼氏を探している。