孫悟空成り代わりオリ主   作:雨曝し

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かめはめ波

 

 

 

 武天老師様は地面に降りたチチを見て疑問を口にした。

 

「お、おい小僧。一緒にいる娘、ちょっと縮んでしまったんじゃないか?」

「縮んだ?」

「ほれ、前に見た時はパイパイがもっとこう…ボイーンとしとらんかったかのう」

「そりゃブルマのことだろ。こいつは牛魔王の娘でチチって名前なんだ」

「なに!?牛魔王の娘か!?ほーか!ほーか!」

 

 武天老師様は何やらブツブツと考え始めた。

 チチが何やら俺に囁く。

 

「な、なあ。そのじっちゃん、ほんとに武天老師様け?」

「そうだろ。気もデカいしな。達人なのは間違いねえ」

「おら、ちょっくら確かめてみるだ…本物なら避けれる筈だべ…やっ!」

 

 チチはヘルメットのカッターを取り外し、武天老師様に向けて放つ。

 武天老師様は後方から迫るカッターを感知し、振り向いて杖を振る。

 しかしカッターの切れ味にただの杖が耐えられる筈もなく、カッターは容易く杖を切り裂いて武天老師様の額に突き刺さった。

 

「ぐおおおお〜!!!」

「大丈夫ですか!?」

「あらら…」

「む、武天老師様じゃねえべ!」

「アホンダラ!!幾らわしでもあんなの急に避けれるか!!」

 

 武天老師様は理不尽な仕打ちに対して酷く怒っている。

 チチは武天老師様の運転免許証の名前を見て何とか納得したのだった。

 チチは頭を下げて謝ると突き刺さったカッターを引き抜いた。

 

「俺の妻がすまねえ。どうにも早とちりな性格らしくてな」

「わしあいつ嫌い……ん?妻と言ったか?」

「ああ。色々あってブルマとチチを娶ることにしたんだ」

「妻が二人とは羨ましい奴じゃのぉ…」

「悟空さ、二人ってどう言うことだべ!?」

「そういや、チチには話してなかったか」

 

 俺は二人を娶ることになった経緯をチチに話す。

 チチは悩んだ末に言葉を絞り出した。

 

「おっとうが認めたなら仕方ねえべ……でも無責任に色んな女に手を出すのは許さねえべ!」

「勿論だ。無責任なことはしないさ」

「……ところでお前達よ。一体何の用でわしのところまで来たのじゃ?」

「武天老師様って芭蕉扇っての持ってるか?」

「芭蕉扇!いかにもわしが持っておるが一体芭蕉扇をどうするつもりじゃ?」

 

 俺はフライパン山の火を消す為に必要なことを説明する。

 武天老師様は暫し悩んでから口を開いた。

 

「よし!貸してやろう!」

「やった!ありがとうごぜえますだ!!」

「但し条件がある!!小僧よ。ちょっと来い」

 

 俺は武天老師様の元へと歩く。

 武天老師様はこそこそ話をするように小さな声で条件を口にした。

 

「芭蕉扇貸してやるからさぁ…この前の時、お前と一緒に娘がおったじゃろ」

「ブルマだな」

「そうじゃ。それでな。ちょ、ちょっとだけでええんじゃが……あの娘のパイパイをつつかせて貰えんかのぅ」

「な、何ですか亀仙人様!その条件は!!」

 

 側で聞いていた海亀が武天老師様に抗議の声を上げる。

 武天老師様は冥土の土産くらい良いじゃないかと口にする。

 

「何が冥土の土産ですか!亀仙人様は不老不死の薬を飲んだじゃありませんか!」

「そ、そんなことはどうでも良い!!」

「うーん…ブルマの胸をつつくのは了承できねえな。ブルマの胸を触って良いのは俺だけだ」

「良いじゃないか。ちょっとだけ!」

「駄目だ。可愛い弟子が困ってんだから助けてやれよ」

「む、むぅ…仕方ないのぉ。ちょっと待っとれ。芭蕉扇を持って来るからの」

 

 武天老師様は家に戻ると芭蕉扇を探し始める。

 そして何処にもないことを怪訝に思い、海亀に聞く。

 

「おかしいのぅ…亀よ。何処に行ったか知らんか?」

「ずっと前に鍋敷きに使っておられたじゃありませんか」

「な、鍋敷き…」

「あ、あれが芭蕉扇じゃったか…しまった!!ありゃワンタンの汁が溢れて汚くなってしもうたもんじゃから捨てちまったぞい!!」

「えー!!捨てた!?」

「な、何という罰当たりな…!!」

 

 芭蕉扇がないという事実にチチが泣き出してしまった。

 城に帰る方法があるなくなったとなると泣きたくもなるだろう。

 それを見兼ねた武天老師様が解決策を口にした。

 

「よろしい!!こうなったらわしが自らプライパン山に出向いて火を消してやろう!!」

「えっ!?」

「そんなことできるのか。凄えな」

「当たり前じゃ。この武天老師に不可能はない!!」

 

 武天老師様は自信満々にそう語る。

 そして子ガメラを呼んでその上に乗り、フライパン山へや向かって出発する。

 俺もチチを抱えて空を飛ぶ。

 

「じゃ!先に行ってるから!」

 

 そう言い残して俺はフライパン山へ向けて飛んだ。

 道中、チチが不安そうに口を開く。

 

「ほんどに火が消せるんだべかな…」

「俺の爺ちゃんの師匠だった人だ。きっとできるさ」

 

 俺は安心させる為にそう言ったのだった。

 

 

 

 

 フライパン山に戻って来た俺達は牛魔王達の歓迎を受けた。

 しかし俺は浮かれている牛魔王達に芭蕉扇がなかったことを伝える。

 牛魔王は大層驚いた様子を見せた。

 

「な、なぬ!!芭蕉扇はながったってか!?」

「代わりに武天老師様が直接来て火を消してくれるってさ」

 

 俺達がそんな会話をしている間にチチとブルマは挨拶を済ませたようである。

 そして遠くからくるくると回転しながら武天老師様がやって来る。

 着地した武天老師様に牛魔王が声を掛ける。

 

「おおっ!武天老師様っ!!お久しぶりですだ!!」

「……め、目がまわ…おえー!」

「ほ、ほんどに大丈夫なんだべか…」

 

 移動方法に問題があった所為で武天老師様は吐いてしまった。

 まあ、あれだけくるくる回っていればそうもなろう。

 

 何とか落ち着いた武天老師様は真面目な雰囲気で話し始めた。

 

「成程の…これがフライパン山か…凄いもんじゃ。これ、牛魔王よ」

「ははっ!」

「お前評判が良くないのぅ…己の宝を守る為とはいえ、幾人も殺生しているらしいではないか」

「は、はは〜!す、全てお見通しで…!!ま、真にお恥ずかすい限りですだ!!つ、つい欲に駆られますて!!もう良いです!!火さえ消えれば宝など捨てます!!」

「まあ捨てることはないだろ。勿体ない」

「す、凄え…牛魔王が謝ってら……」

 

 武天老師様は轟々と燃え盛る山を見て言葉を溢す。

 

「それにしてもあれ如きの火を消せんとは情けないのぅ……」

「普通は消せないだろ」

「まあ良いか。山の火を消してやるぞい!」

「おお!良がった!!ありがとうごぜえますだ!!」

「よ、よろすく」

「うむ。ではやるかの……」

 

 武天老師様は上着を脱いで上裸になると壁によじ登った。

 そして気合を入れると筋骨隆々な肉体へと変化する。

 

「で、出るだ!!武天老様のかめはめ波!!」

「か…め…は…め…波!!」

 

 武天老師様の構えた両の掌から凝縮された気が放出される。

 気はエネルギー波となり山に衝突する。

 

「ほれ、消えたぞい」

「あ、あんの〜老師様……た、たすかに火は消えますたけんど」

「なんじゃい?」

「……ついでにや、山も城も……」

「へ!?」

「あ!!ない!!」

「…………」

 

 武天老師様は暫し沈黙した後に手を頭にやって一言。

 

「張り切りすぎちゃった!てへっ」

 

 

 





・オリ主
かめはめ波を見て感嘆の声を漏らした。
流石は爺ちゃんの師匠だと思っている。

・ブルマ
かめはめ波の威力に仰天した。

・チチ
武天老師を見直した。
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