「止まれ!ココから先は風紀委員会の本部だぞ!!」
今、俺は銀髪ツインテールの褐色風紀委員会に止められている。
何故か?それはちょっと前に遡る………
ドドドドドドドドッ!!
「やれやれ!!」
「ぎゃー!!」
「……変わんねぇなぁ……」
俺はゲヘナ学園の中を歩きながらぽつりと呟いた。
やはりここは3つ歩けば銃声と怒号が聞こえるようなところだ。治安が他の学園とはレベルが違う。
そのレベチな治安も今になっては懐かしいと感じる。
「……」
ふと、昔の記憶を思い出す。
不良が徒党を組んで大乱闘なんてものもあったし、今はあるのか分からないが破壊研究会や飯テロ部、生物研究愛好会なんかの激ヤバ部活に振り回されていた。
それと比べると多少マシにはなったのかもしれない。
「……おっと……」
目の前を流れ弾が飛んだ。
やはり、ここは歩きで来て正解だった。
ココに相棒と来たら多分速攻で傷つくか盗まれる。
だから、バイクを買ったところの店主にバイクを置けるか頼んでみた。
あの店主は快くOKしてくれた。本当に頭が上がらない。
そこから風紀委員会の本部がある場所まで何事も無く歩いて行けた。
そして、さっきの風紀委員が入ろうとした俺を止めて今に至る。
「何の用だ?もし言わないのなら撃つぞ!」
非道いなぁ。人の心とかないんか?
と心の中で愚痴を吐く。
実際、扱いが酷い。俺の代の時もこんな感じだったのだろうか。もしそうだとしたら来客に申し訳ないな。
……まぁ、撃たれそうなので要件を言うか。
「俺はヒナに会いに来ただけだ。何もやましいことなんか考えてない。」
「ヒナ委員長に?悪いが、委員長は忙しいんだ。お前なんかに構ってる時間はない!」
忙しい。
その言葉が俺の中で何度も繰り返される。
……きっと、俺のせいだな。
「……そうか。」
俺は重い踵をかえす。
よくよく考えてみれば、俺なんかに今のヒナを助けてやる資格なんて無い。
俺は背を向けて帰ろう……とした時だった。
「先……輩……?」
門の奥から声が聞こえた。
聞き馴染みのある声だった。
振り返ると、そこには1人の小柄な少女がいた。
白いモフモフした長い髪、風紀委員長しか着ることを許されないコート、俺があげた機関銃。
間違いない、ヒナだ。
2年前と違ってメガネをしていない顔を見ると隈ができていて、おそらく寝不足であることが窺える。
「い、委員長!?」
「先輩!!」
ヒナは俺と目が合うと、走ってきた。
俺は膝をついて、迎え入れる姿勢をとった。
「先輩!」
ヒナが俺に勢いよく抱きつく。
おひさまのような、ヒナの良い匂いがする。
さっきの風紀委員はその光景に驚いているようだ。
周りの風紀委員からも注目を集めているが、そんなの気にしたら負けだ。
「ヒナ、久しぶりだな。」
「ええ、久しぶりね……」
「先……輩……?」
私は本部から出ようとした時、私の一番大切な人を見つけた。
私の憧れ。
私を信じてくれた人。
今、私が委員長になれているのはこの人のおかげだ。
目が合った時、私の足は走り出していた。
「先輩!!」
会いたかった会いたかった会いたかった会いたかった会いたかった会いたかった会いたかった会いたかった会いたかった会いたかった会いたかった会いたかった会いたかった会いたかった会いたかった会いたかった会いたかった!!!
心の中で叫ぶ。
そして、先輩に抱きつく。
先輩は優しく抱きしめてくれた。
ああ、先輩……
すると、先輩は私のことを持ち上げた。
「せ、先輩……?」
この体勢は……俗に言う、お姫様抱っこだった。
「このまま委員長室行っても良いか?」
「良いけど……その……\\\」
先輩は私が恥ずかしいと言う前に歩き出してしまった。
私は顔が熱を帯びていくのを感じる。きっと、今の私の顔はとても赤くなってしまってるのだろう。
そう考えてしまうと、顔を見られるのが恥ずかしく感じてしまう。
私は顔を見られたくないがために先輩の胸に顔を埋めた。
「あぁ……\\」
筋肉の硬い感触が頬に伝わる。
先輩の匂いが私の鼻腔を刺激する。
頭の中に先輩が広がる。
それだけで幸せが広がっていくようだった。
「な、何であなたがここに!?それに、なんでヒナ委員長をお姫様抱っこしてるんですか!?私だってしたいんですよ!?」
俺が風紀委員会の本部の中を歩いていると、本日2度目の風紀委員に絡まれる事案が発生した。めんどくせぇ
しかもアコじゃねぇか。コイツ、カグラに憧れたからって服装が変わっている。なんでよりによってあいつの服装にするんだよ……目のやり場に困るだろ……
「アコ、うるさい。」
「で、ですがっ……」
「アコ、2度目は無い。私は今先輩に会えて嬉しいの。邪魔するならまた反省文を書かせるわよ。」
アコは悔しそうな顔をして「はい……」と言ってていた。
「ありがとう、ヒナ」
「ふふっ♪どういたしまして、先輩。」
ヒナは嬉しそうに答えてまた俺の胸元に顔を埋めていた。
その光景を見て、2人の後ろでアコがハンカチを噛みながら血を流していたことは誰も気づいていなかった。
そのままちょっと歩くと委員長室の前に着いた。
俺はヒナを優しく降ろした。
ヒナは降ろした時にちょっとだけ寂しそうな顔をしていた。
俺はヒナがこんなに感情が出るというのがちょっと意外だった。
俺はヒナがあまり感情を出さない、冷静な方だと思っていたからこんなになるのは予想していなかった。きっと、日頃の激務にやられていたのだろう。
「…そういえば、先輩は先生には会ったことはあるかしら?」
委員長室でアコが淹れてくれたあまり美味しくないコーヒーを飲んでいると、ヒナにそう言われた。
なぜだか知らないが、アコは気まずそうな顔をしている。
そういえば、俺は先生に会ったことがない。
接点も無ければ、こっちが一方的に知っているだけだ。いきなり話しかけられても困るだろう。
「いや、まだだな」
「そう…」
「だが……いつか、会ってみたいとは思っている。」
「え…な、なんで?」
「まぁ……今の俺がいるのは、先生がいるからだな。」
俺はヒナにゲヘナを卒業してからのことを伝えた。
カイザーにいて、色々と危険で、表沙汰になってはいけないようなことをして、そんな時にアビドスと先生を見て改心した事。
その後、バイクを買って色々した事。
その事をヒナに伝えた。
「そう……」
先輩が卒業してからのことを話している。
先輩を見つけた時、夢を見ているのかと思ったけど、これは夢じゃなくて本当に良かった。
そして、先輩の性格が少し変わったような気がする。
前の先輩はいつも張り詰めているような雰囲気だったけど、今は本当に生き生きしている。
カイザーにいた時の話をしている時は罪悪感に駆られたような顔をしていたけど、先生達の話をしたあたりから顔色は良くなっていた。
バイクの話をしたり、アビドスに行った時に対策委員会に会ったり等、様々な話をしている時の顔はゲヘナにいた時は見たことがない、キラキラした顔だった。
そのことに、私は意外性を感じていた。
そして、先輩は先生に会いたいと言っていた。
「ねぇ、先輩」
私が……先輩の力になれるかもしれない。
「先生に、会えるかもしれない」
〈オリジナル生徒紹介〉
生田目カグラ
元ゲヘナ学園で、風紀委員会では行政官をしていた。その手腕は高く、レイジの右腕となるような存在だった。ちなみに、アコがしているファッションの先駆けだったりする。なぜその服装にしたのか知るのはまだ先のことになりそうだ。
補足
レイジ→先生 尊敬。一回会ってみたい。
先生→レイジ 警戒。素性もわからず、敵か味方かさえわからないレイジを警戒するのは必然と言える。しかも、どこぞのセクシーFOXが別の世界線で敵として出てくる話をしてしまったためますます警戒心が強くなった。
唐突に始まる新コーナー!
最近の一言
読みたい作品があるけど500話超えてるから読むハードルが高いぜぇ……
そのような長く続く良い作品を作っていきたいです
バッドエンドルートを書くかどうか(曇らせ)
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やりましょう!
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いいや、やらなくて良い!