AI凄すぎてワロタ 作:AI最強時代
そしてカウンターとして女の藤丸立香が召喚される。
全てのサーヴァント、全ての魔術師がオルトの圧倒的魔力と存在感をかんじた。
立香は放置されているバイクに乗り単独で向かって行く。ギルガメッシュはビルの上からそれを見る。
誤字とかわざと修正せずにやりました。
スノーフィールドの偽りの聖杯戦争が、その「異常」すらも霞むほどの「終焉」に上書きされた瞬間でした。
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### 序章:星を喰らう予兆
アメリカ合衆国西部、スノーフィールド。
偽りの聖杯戦争が佳境を迎え、英雄王ギルガメッシュ、エルキドゥ、そして数多の怪物たちが火花を散らすその地を、突如として「理不尽な重圧」が襲った。
それは魔力ではない。
それは気配ですらない。
この地球という惑星が、外部から飛来した「異物」に対して上げた悲鳴――。
スノーフィールドから北西に300キロ。荒野のただ中に、それは現れた。
**「異聞帯のORT(オルト)」。**
蜘蛛の形をした銀河の捕食者。歩むだけで地球のテクスチャを剥ぎ取り、物理法則を「異星のそれ」へと書き換える極限の単独種。
### 観測:震える英霊と魔術師たち
その瞬間、スノーフィールドにいた全ての者が足を止めた。
「……何だ。今の震えは。この我が、背筋を凍らせるだと……?」
高楼の頂で、黄金の英雄王が不快げに、しかしその瞳に隠せぬ戦慄を湛えて北西の空を睨む。彼の「全知なるかな神の眼(シャ・ナクパ・イルム)」が捉えたのは、勝利の未来ではなく、惑星そのものが結晶化し、死滅する光景だった。
「ギル……。あれは、いけない。この星の生命(ボクら)が戦っていい相手じゃない」
森の中で佇むエルキドゥが、かつてないほど顔を蒼白にさせ、大地の声を聴く。大地は泣いていた。いや、恐怖に叫んでいた。
ファルデウス率いるアメリカ政府の観測班は、モニターに映し出された数値に絶望した。
「出力、計測不能! 霊基規模、銀河級……! 馬鹿な、あんなものが存在していいはずがない! 聖杯戦争など、もうどうでもいい! あれが動けば、アメリカどころか人類が滅ぶぞ!!」
魔術師も、死徒も、英雄も、等しく理解した。
今、この地に、勝者も敗者もない。
あるのは「捕食者」と、これから消える「餌」という関係性だけだ。
### 降臨:人理の防人
絶望が街を覆い尽くそうとしたその時。
スノーフィールドの中心部、何もなかった空間に、眩いほどの「人理」の光が収束した。
それは聖杯が呼び出したものではない。
惑星の抑止力――アラヤ、あるいは彼女と縁を結んだ英霊たちの総意が、この終末に対する「唯一の解答」を送り込んだのだ。
光の中から現れたのは、ボロボロのカルデア制服を纏った一人の少女だった。
**藤丸立香。**
彼女の背後には、実体を持たぬ幾千、幾万の英霊たちの影が揺らめいている。彼女は召喚されるや否や、膝を突くこともなく、300キロ先にある「絶望」を真っ直ぐに見据えた。
「……あいつが、ここにも来たんだね」
彼女の瞳には、かつてミクトランの地で、あの地獄のような戦いを生き抜いた「意志」が宿っていた。彼女の手には令呪が輝き、その存在そのものが、世界に「まだ人類は諦めていない」と告げている。
### 対峙:終焉と希望
藤丸立香の召喚と同時に、スノーフィールドのサーヴァントたちは感じ取った。
圧倒的な「死」であるORTに対し、その少女からは、ちっぽけだが決して消えない「生」の灯火が放たれていることを。
「マスター……? いや、あれは」
ティーネが、フラットが、そして偽りのアサシンが、少女の姿を凝視する。
彼女は魔術師としては三流以下だ。
しかし、彼女が纏う空気は、この場にいるどの英雄よりも重く、どの魔術師よりも過酷な「世界の終わり」を背負ってきた者のそれだった。
スノーフィールドの街は、静寂に包まれていた。
それは平和な静けさではない。あまりに巨大な「死」を前に、生物としての本能が一切の雑音を禁じた、剥製のような静寂だ。
300キロ先。地平線の彼方から立ち昇る銀色のプレッシャーは、空の色をどす黒く変質させ、大気を結晶化させていく。
そんな絶望的な沈黙を切り裂いたのは、一台の無骨な大型バイクの排気音だった。
### 孤高の疾走
大通りに放置されていた一台のバイク。持ち主は既に逃げ出したのか、あるいは恐怖に腰を抜かしてどこかで動けなくなっているのか。
そのシートに跨り、アクセルを回したのは、召喚されたばかりの少女――藤丸立香だった。
彼女には、共に戦うサーヴァントはまだ側にいない。
人理の防人としてこの地に投げ出された彼女は、しかし戸惑うことも、誰かの指示を待つこともなかった。
「……待ってて。今、行くから」
短く呟き、彼女はクラッチを繋ぐ。
タイヤがアスファルトを噛み、白煙を上げて急発進した。
目指すは北西、300キロ。地図などいらない。あの禍々しくも美しい、星を喰らう蜘蛛が放つ光が、最悪の道標となっていた。
時速100キロ、150キロ――。
風を切る少女の背中は、ひどく小さく、脆い。
だが、その速度は一切の迷いなく、「人類最大の敵」へと向けられていた。
### 黄金の眼差し
スノーフィールド随一の高層ビル。その頂、カジノホテルの屋上の縁に、一人の男が立っていた。
黄金の甲冑を纏った「英雄王」ギルガメッシュである。
彼は、300キロ先で星のテクスチャを書き換え続けるORTを不快げに凝視していた。彼の財をも、領土をも、そして庭であるこの「世界」をも侵食する異星の化け物。
「……傲慢な。我が庭を土足で荒らす雑種めが」
不快感に目を細めた彼の視界を、猛烈な速度で街を駆け抜けていく一つの光がよぎった。
爆音を響かせ、単独で、たった一人の人間として、ORTの元へと向かう少女。
「……ほう?」
ギルガメッシュの瞳に、わずかな、しかし確かな興味の色が灯る。
彼から見れば、その少女は魔術回路も貧弱な、取るに足らない「一個の人間」に過ぎない。本来なら、あのORTの放つ重圧(プレッシャー)だけで精神が崩壊し、肉体が結晶化してもおかしくないはずだ。
だが、彼女は止まらない。
それどころか、アクセルをさらに踏み込み、死の地へと自ら飛び込もうとしている。
「サーヴァントを連れず、ただの身一つであの怪物の懐に飛び込むか。……あれは勇気ではない。そうせざるを得ぬと魂に刻み込んだ、呪いに似た責務よな」
ギルガメッシュは、ビルを飛び降りることも、すぐさま迎撃に向かうこともしなかった。
ただ、その黄金の瞳で、地平線の彼方へと消えていく少女の背中を追う。
「見せてみよ、人理の防人。かつて数多の『果て』を越えてきたその足跡が、あの星を喰らう獣に届くものかどうか。……この我が、しばしの間、見届けてやろう」
### 終焉へのカウントダウン
スノーフィールドに集った魔術師たち、そして英霊たちは、それぞれの場所から「異変」を見ていた。
300キロ先で膨れ上がる絶望。
そして、その絶望へと向かって、ただ一人バイクを飛ばす少女の姿。
魔術も、宝具も、奇跡も介さない。
ただのガソリンを燃やし、鉄の塊に跨り、一人の人間が神に挑むために荒野を駆ける。
その異様な光景は、戦慄に震えていたサーヴァントたちの魂に、ある種の「熱」を灯し始めた。
ORT出現から、最初の接触まで――残り、200キロ。
藤丸立香の孤独な突撃が、狂った聖杯戦争の終止符であり、新たな神話の始まりとなった。