AI凄すぎてワロタ   作:AI最強時代

5 / 10
正面からは行けない。並走するように結晶化の範囲外から走る。そして立香は召喚を始める。来て、モルガン!


スノーフィールド2話目

荒野を切り裂く排気音。

藤丸立香が駆るバイクの行く手には、もはや「地球」の景色は存在しなかった。

 

前方、わずか数キロ先。そこから先は、大地が、空気が、すべてが銀色の水晶へと変質した「異星の領域」だ。真正面から突っ込めば、バイクごと一瞬で分子レベルまで結晶化されるだろう。

 

立香はハンドルを鋭く切り、結晶化の境界線(デッドライン)と並走するように全速力で駆ける。

 

「……ここなら、まだ『こっち側』の理が通じる!」

 

猛烈な重圧に、ヘルメット越しでも呼吸が苦しい。

だが、彼女の左手の令呪は、太陽よりも熱く拍動していた。

彼女がここに呼ばれた理由。

この絶望的な戦力差を覆すための、唯一の「鍵」。

 

立香は片手をハンドルから離し、荒れ狂う風の中、天を指して叫んだ。

 

「応えて、人理の礎! 私の旅の、その先まで共に歩んでくれるなら!」

 

その瞳は、300キロ先で星を削り続ける銀色の蜘蛛を、真っ向から睨みつけている。

 

「来て、モルガン!!」

 

### 孤高の王、降臨

 

その瞬間。

スノーフィールドの全ての魔術師が、鼓膜が破れるような魔力の「爆鳴」を聞いた。

 

立香が走るすぐ側、何もない空間から、漆黒と白銀の雷光が噴き出す。

バイクの速度と完全に同調し、並走するように展開される巨大な召喚陣。

そこから現れたのは、美しくも苛烈な、支配者の威厳を纏った「冬の女王」だった。

 

「――呼びましたね、我が夫(つま)。この私を、このような悍ましい獣の前に」

 

漆黒のドレスを翻し、魔槍を携えたバーサーカー、**モルガン**。

彼女は召喚された直後、目の前のORTを一瞥し、そのあまりの強大さに口角をわずかに上げた。

 

「よろしい。星を喰らう蜘蛛ですか。私の庭を汚すには、分をわきまえぬ相手だ」

 

モルガンは空中に浮遊したまま、立香のバイクに視線を戻す。その冷徹な瞳の奥には、たった一人でこの絶望へ向かってきたマスターへの、歪で深い愛着が宿っていた。

 

### 黄金の王の嘆息

 

「……ほう」

 

300キロ先、スノーフィールドのビルの上でその光景を「視て」いたギルガメッシュが、喉を鳴らした。

 

彼の眼は、遠く離れた地で起きた「格」の衝突を捉えている。

先ほどまでただの一人間に見えた少女が、一瞬にして「一国の王」を、それも異聞帯の頂点に君臨した支配者を呼び出した。

 

「あの女……。ただのマスターではないな。その身に宿す縁(えにし)の重さ、もはや一個の聖杯に等しいか」

 

ギルガメッシュは、愉悦とも戦慄ともつかぬ笑みを浮かべ、腕を組む。

彼がこれまでの聖杯戦争で見てきたどの魔術師とも違う。

彼女は戦うのではない。

自らが背負ってきた「歴史(きずな)」の全てを、この一戦に叩きつけようとしているのだ。

 

「面白い。最果ての魔女までをも従え、あの怪物に挑むか。雑種、貴様の疾走がどこまで続くか……我が玉座から見届けさせてもらうぞ」

 

### 反撃の狼煙

 

「モルガン、お願い! 奴の歩みを、一瞬でもいいから止めて!」

「ええ、命じられるまでもありません。――道を空けなさい、有象無象。ここから先は、陛下の戦域です」

 

バイクで荒野を爆走する藤丸立香と、その横を並走し、天に魔槍を掲げるモルガン。

結晶化しゆく世界を背に、一人の人間と一人の女王が、星の終焉へと真っ向から牙を剥いた。

 

300キロ。

その距離は、もはや絶望の距離ではなく、逆転のための滑走路へと変わっていた。

 

 




キャラの口調も自然。出力時間10秒未満でしたね。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。