天才的ミスをする芸人枠、落ち物パズルが義務教育の世界に放り込まれる 作:土下座-アタック!
自分のクラスに着いたタコヤキ。パズリーグでクラスメイトとパズル対戦をすることになる。
小学生には負けないだろうと思っていたが、置きミスの連続でタコヤキの戦績はボロボロ。クラスメイトの一人である東にも「手加減してる?」と聞かれて心にぶっ刺さる!先生にも叱られる!
次回、どうなっちゃうの~!
あ、入学式は薄いです(事前宣告)。帰宅後がメインになります。
タコヤキは列の先頭から十何番目に並んで体育館へ向かう。体育館と校舎をつなぐ廊下の道中には、習字で「全消し」「連鎖最強」「火力こそ正義」といった力強い文字が掲げられている。
(おぉ、習字でこんな文字書くんや…四字熟語の方がまだマシだったんちゃうん?)
学年全員が並びおわったところで、校長先生が早々に教壇に立つ。
(あーそっか、小学校だから校長先生の話短いんや。短いぶんしっかり聞かんと)
校長先生のお話がはじまる。
「新入生の皆さんは今日から、この学校で義務教育を受けることになります。パズルは単なる遊びではありません。考える力、見つける力、そして何よりミノと対話する心を育てる勉強なのです。えーそして、在校生のの皆さん。パズルとは人生そのものです。積み上げた
(校長、ええこと言うやん。……でもな、対話しようとしても無視して実家に帰るIミノもおるんやで?………でも校長がパズルゲーについて喋っとるの聞いてると、パズルゲーがメジャーになってるのを感じるわ…!)
校長の話が終わると、先生はクレスメイトを誘導し、教室に戻る。
6年1組の教室に戻ると、先生がホームルームをはじめる。
「はい、ということで言い忘れていましたが、私は"せがり てとお"といいます。テトリスが得意ですが、ほかのパズルゲームも上手なので、わからないことがあったら気軽に聞いてください。これから一年間、よろしくお願いします。みなさんも自己紹介しましょうか。では、出席番号1番さんから!」
「はい、東 はじめ です。好きなパズルゲームは6ボールパズルです。よろしくお願いします」
パチパチパチパチ…
「はい拍手~、じゃあ次は出席番号2番さん!」
「えっと、
パチパチパチパチ…
「はい拍手~、じゃあ次は出席番号3番…」
先生から自己紹介をし、クラスメイトも出席番号順に一人ずつ自己紹介をすることになった。
(あ~、どう自己紹介しようかな…笑いを取る…いや、なんかコラボの嫌な記憶がよみがえってきたような…うん、普通に自己紹介しよ。つまらんくてもこの際しょうがない)
「…、じゃあ、次は出席番号15番さん!」
「あ、はい!タコヤキです。好きなパズルゲームはテトリス、持ちキャラはアイ*1です。一年間よろしくお願いします」
パチパチパチパチ…
(うわ、ばかつまらん。もうちょっとネタに走ればよかったわ~)
「はい拍手~、じゃあ、次は出席番号16番さん!」
「はい!田中サムスケです!DT組めます!テトリスで全国一位をとるのが夢です!よろしくお願いします!」
パチパチパチパチ…
(笑い取るような子いないんだな~、俺が小学校の時はもっとみんなアゲアゲなかんじやったけどな…)
「はい拍手~、出席番号17番さん!」
「七海鏡花です。パネポン勢です。フリルちゃん*2をよく使ってます。よろしくお願いします」
パチパチパチパチ…
「はい拍手~、出席番号18番さん!」
「西田りおなです。ぷよ勢で、オーちゃん*3使ってます。よろしくお願いします」
パチパチパチパチ…
「はい拍手~、出席番号…」
一通りの自己紹介が終わり、先に配られたs〇itchモドキ、スーパーパズルコンピューター以外の配布物を配り始める。やはり落ち物パズルゲーム至上主義の世界とは言え、算数や国語、英語などの、以前もあった義務教育の教科はするようだ。
教材が配布されたのでタコヤキが後ろの席へ教材を渡すと、斜め後ろの席にいた七海がタコヤキに問いかける。
「ねぇねぇタコヤキくんちゃん。今日の午後に
(あー…さっきのドロドロしてた子だ。あんま関わりたくないし、こうさてんさんとも午後に遊ぶって約束したしなー。やんわり断っとこ)
「すまんけど、俺午後に弟とあそばんといかんくて、暇ないんよね。ごめんな?」
「あ、そうなの?なら次のパズリーグ当たったら全力で楽しもー」
「おー、楽しもうな」
(あれ?思ったよりもいい子やな。ちょっとあしらわんでもよかったかも…)
タコヤキは上手くはぐらかしたことを少し後悔した。ホームルームもほどほどに終わってきたところで学校のチャイムが鳴る。
「では、皆さん、また明日会いましょう。さようなら!」
「「さようなら」」
(よーし、学校おわったー!!帰ってこうさてんと遊ぶぞー!)
タコヤキがウキウキで帰ろうと思っていると、タコヤキは自分の家の場所をまだ覚えていないことを思いました。
(あー、どうしよ。…普通にこうさてんと帰ろうかな。靴箱で靴確認してこうさてんさんが帰ってるかどうか確認して、帰ってたら自分で探すか…)
タコヤキはこうさてんにドナドナと学校に連れていかれたため、道中に本屋があること以外を忘れてしまっていた。こうさてんの下駄箱を見るとまだ帰っていないらしく、そのまま下駄箱で待つと、すぐにこうさてんが来た。
「あ、タコヤキお兄ちゃん。パズリーグどうだった?」
「まぁまぁやな。まぁまぁ負けたで」
タコヤキが率直に答えると、こうさてんは不思議に思ったようで、こてんと首を傾げて言う。
「対戦相手の人、すごく強い人ばっかりだったんだね」
「おう。やからせっかくだし豪華なのを一軒立てて来たんよ。置きミス」
タコヤキが少しふざけると、こうさてんはびっくりしたようで目をみひらいた。
「あらま」
(なんか家の中にいた時も思ったけど、こうさてん何かふわふわしとらん?子供の時のこうさてんってこんな性格なんやな…)
「どうしたの?」
「あぁいや、何でもないから、さっさと帰ろうか」
「?うん」
タコヤキとこうさてんがそんな話をしていると、もう家に着いたようで、こうさてんがカギを開け先に玄関の中に入っていった。タコヤキもそれに続いて玄関に入っていく。
玄関を開けると、実家の落ち着く雰囲気と、朝には気づけなかったパズル至上主義の世界ならではの様々な物が見えてくる。現代ならまず玄関に置かれないであろうテトリミノ*5をモチーフにした花瓶が靴箱の上に置かれており、玄関のすぐ脇にある倉庫には、タコヤキが〇tubeのショートのために買った、巨大なテトリスのおもちゃが飾られていた。
(こうしてみると違和感ばっかやな。これ、俺の妄想とかじゃないよな?普通に夢オチとかありそうでちょっと不安になってきたわ)
タコヤキが玄関でぼーっとあたりを観察していると、こうさてんがタコヤキに話しかけてきた。
「お父さんもお母さんも、まだ帰ってきてないね。 お兄ちゃん、テトリスの前に先お弁当食べよう?」
「おお、そうやな。とっとと食って対戦するか」
こうさてんは話している間にもお弁当を開く。ご飯が冷たくなっているのを見て、「うーん、温めようかな…」と言い、タコヤキと自分の弁当のふたを開けてレンジに入れる。
「レンチン待ってる間どうする?テトリス1戦で十分かな?」
「まぁいいんじゃね?ほなやりますか」
「ちょっとだけだけどね」
(こうさてんと戦うと負けそうで怖いな~…って、今のこうさてんは多分大人の時ほど上手やないと思うし、まぁダイジョウブやろ!)
<『勝負だー!がおーっ!*6』
<『キャンキャンキャン!*7』
【Ready…GO!】
(うし、TDでボコして…う゛ん!?)
こうさてんとタコヤキは同時にTD砲を組み始める。TD砲が使われ始めるのはもう少しあとの時代で、2014年現在は未だ3種の神器である「TD砲」「速攻TSD」「開幕パフェ」のテンプレが主流であったはずだ。なのにこうさてんはTDテンプレを組んでいる。タコヤキはその原因に思い至るのにそう時間をかけなかった。
(こうさてん!?お前もタイムスリップしたんか!?それはまずい…G〇GAって兄としての威厳がどうとかより、戦って勝てるかも怪しくなってきたぞ…)
こうさてんは動揺して初動が遅れているいるタコヤキにTSTとTSDを打ち込む。タコヤキはその地形を見る余裕もなく、素早くTSTを打ち込んだ。
TSTがこうさてんにとんでいく*8寸前、こうさてんはパフェをとる。もしタコヤキが初動を間違えていたら一瞬で一本を刈り取られてしまうところだった。
(あっぶね!あっぶな!動揺しすぎて死ぬところやったわ!ままままて落ち着け俺…こうさてんは動揺して勝てる相手じゃない。置きミスとか論外やから、しっかり火力つくって撃たんと…)
タコヤキはこうさてんがTSDを撃つ前にテトリスを送る。こうさてんに火力が送られ、5段分上昇する*9そのすぐあとにこうさてんは盤面のミノを綺麗に消す。
(こっちが有利か*10…?パフェ阻止したし、こっちには直列がある。慎重にいくか……)
二人は一進一退の攻防を見せる。しかし、こうさてんがここで大ミスをやらかす。こうさてんはLミノを端の穴に差し込もうとしたが、回転がひとつ多かったのだ。穴をふさいでしまい、タコヤキの火力でこうさてんの盤面が高くなる。
(お、なんか勝てそう。よーし火力貯めるぞー)
タコヤキは右側を開けてミノを積み上げていく。
「お兄ちゃん?弟にそんな全力出すの大人げないよ…?」
「うっさい!おまえに手加減なんかできるか!」
そのままこうさてんのダブル*11とテトリスを受け*12、テトリスとRENをしていく。こうさてんにはその大火力を防ぐ方法もなくて耐えきれず、窒息してしまう。
「お兄ちゃんずーるーいー!大人げなーい!」
「大人げなくない!全力でやらんと相手に失礼やろ!」
こどものように言い争う二人。しかし、二人のお腹から「ぐぅっ~」という腹の空く音が聞こえてくる。二人が顔を見合わせていると、キッチンでのほうから『チーン』という音も聞こえてきた。こうさてんが口を開く。
「…お昼ごはん、たべよっか」
「…おう。せやな」