「プロデューサーはデリカシーが無い」
「はい…すみません」
生徒会の3人が出て行ってから30分、やっと口を開いてくれた篠澤に俺は正座で怒られていた。土下座を無視された時はどうなるかと思ったけど諦めずに謝り続けていたら、やっとこっちを見て話してくれる様になった…
「プロデューサー反省してる?」
「はい…深く反省してます…嘘でももう2度とこんな事言いません」
俺はもうこれ以上篠澤からの評価を落とさない様に素直に謝る。とんでもないピンチに焦りすぎておかしくなっていた…篠澤から嫌われたら元も子もないのにマジで馬鹿すぎるだろ…
「じゃあ埋め合わせを考えて。それで許すかどうか決める」
そんな俺に篠澤は誠意を見せろと要求して来る。むずい…それ選択ミスったらまた口聞いてくれなくなるじゃん…俺はとりあえず、
「…遊園地デートとかどうですかね」
軽い埋め合わせで様子を見ようとしたが、
「ふーん、プロデューサー私の事どうでもいいんだ」
「嘘です!しばらく何でも言うこと聞くので許してください!」
状況が30分前に戻りそうな気配がしてすぐさま自分にできる最大限を伝える。
「…しばらくってどのくらい?」
「…3日とか」
「それだけ?」
「…1週間はどうですかね?」
「まだ足りない」
「……2週間で勘弁してください」
「それなら許してあげる、ね」
「ありがとうございます…」
俺の奴隷期間が2週間になった時篠澤はやっといつもの調子に戻ってくれた。クソ…自業自得だけど問題山積みなのに縛りが増えた…そんなことを考えて頭を抱えたくなっている俺に篠澤は、
「じゃあ早速お願いする、ね…お姫様抱っこしてほしい」
早速お願いをしてくる。ほんとに好きだなそれ…
「…わかった」
俺は抗うことなく篠澤を持ち上げ望み通りお姫様抱っこをする。初めて会った時以来のお姫様抱っこ…こいつあんだけ運動させて飯食わせたのに全然体重変わってなくないか?あの時は意識を失っていたから重く感じたんだろうか…そんな考察も程々に俺は篠澤にお姫様抱っこの感想を聞く。
「念願のお姫様抱っこはどうですか」
「ふふ、すごくいい。プロデューサーお腹減ったからの食堂まで連れて行ってほしい」
「…それアイドル活動に支障が出るから断ってもいいか?」
「いまさら過ぎる。プロデューサーは自分で支障が出る事沢山するのに私の時だけ理由にするのずるい」
篠澤は俺が丁度反論できない所を責めてくる。
「それは…そうなんだけど…ほら!星南達ももうそろそろ帰ってくるかもしれないだろ?流石に頼み事聞いてもらうのに待たせる訳にはいかないじゃん」
「む、それは…そう、だね。じゃあこのまま星南達が帰ってくるのを待っていよう、ね」
篠澤なかなかハードな提案をしてくる…鬼畜だ…いつ帰ってくるかわかんねえのに…俺は腕の負担を何とか減らすため、
「…座っちゃ駄目?」
「ふふ、駄目」
座ろうと試みるが楽しそうに笑う篠澤に無慈悲にも断られた。そのおかげで俺は星南達が帰ってくるまでの30分間篠澤をお姫様抱っこし続けた…もう腕が上がらねえ…