貴方は淫魔の国へ渡る   作:ばばばばば

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 彼女の部屋は非常によく整頓されており、悪く言えば生活感がない。

 まだここにきて僅かではあるが、貴方は彼女が部屋の家具を使っている所を見た所がなかった。 

 

 

 

 

 

 貴方はそう考えて目を凝らして見てみるが―― 

 

 

 

 

 これも魔法の類なのであろうか。

 どういう訳か、部屋には汚れは一つも見あたらない

 

 

 貴方は彼女が魔法で体を洗ってくれたことを思い出す。 

 

 

 

 どうやらこの部屋は十二分に綺麗らしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そんなことを考えながら貴方は部屋を眺めていく。                       

 

                       

 その上にある物は几帳面に整理され、いくつか本が並んでいる。 

 触らずに見える本の表紙には複雑な図形が描かれた厚みのある本 

 

 

 そしてそこに大量に色分けされた付箋が挟まれていることに貴方は気づく。 

 

 

 使い込まれ、何度も読み返したように見えたその本。

 そんな痕跡が他の本にも数多く見えるため、貴方は彼女がかなりの努力家であることを感じた。

 

 

 そして貴方はふと頭をあげればそこには照明が見えるだろう。 

 

 

 

 ランプの奥の光は蛍光灯の存在を感じず、全体が一定の光を発しているようにも見える。

 視線を彷徨わせれば、そもそもコンセントのような電源も見当たらない。

 

 

 初めて貴方がこの部屋を見た時、妙にすっきりしていると感じたのは電化製品等の配線が全くなく、部屋に生活感を感じていなかったのだと今更ながらに貴方は気づくだろう。

 

 

 

 

 貴方は首を傾げながら、これも魔法によるものだろうかと考えるしかない。 

 

 

 考えても答えは出ない、未だに人類の尺度で考える貴方に答えを出せず、思考を打ち切った。 

 

 

 

 

 

                 

 雑誌のような物、文庫本サイズの雑多な本、棚の一段には何かのキャラクターのフィギュアが飾られてるのも見える。

 

 

 

 

 

      思わず親近感に近いものを感じた貴方はそれを一つ抜き出してみる。 

 

 

 

 

 

 

 

 貴方の予想通り

 そこには慣れ親しんだコマ割りと共に躍動感のあるキャラクター達が書かれていた。

 

 

 

 

この手の物に慣れ親しんだ国に生まれた貴方は、文は読めなくとも大体のストーリーを察する。

 王道なボーイミーツガールでありながらバトル要素もあり、画力も高く面白いと貴方は感じるがそれ以上に思うのは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 いやこれはむしろソッチの方が主体とばかりに

 事あるごとに主人公とヒロインがくんずほぐれつするシーンが全体の半分以上を占めていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 貴方はそう思いかけるが、言葉も読めない貴方にとって絵付きの本はこの世界を理解するのにとても役立つ。

 

 

 そこに一切の他意はならしい 

 

 

 

  貴方はその書物を捲り見ながら淫魔の世界について思考を巡らせた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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