綾小路 in Cクラス   作:NIES

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無人島試験が始まります
が、我らが綾小路クンの出番はほぼないです…………


下にアンケートあるので、よければ是非


第11話:無人島×サバイバル=だるい

 

 

船旅が始まって二日目。今日は、予定では南の島に到着する日だ。待っているのが何かは知らないが、オレは気楽にいきたいところだな。

 

 

 

 

「──────生徒の皆さんにお知らせいたします。もしお時間があるようなら、是非デッキへとお越しください。暫しの間、非常に意義ある景色をご覧いただけるでしょう」

 

 

 

部屋でのんびりふて寝していたら、急にアナウンスが船内に響いた。到着予定時刻まではまだあと半刻程であることから考えれば、島が見られるという意味だろうな。

 

だが、こういうのは大体龍園がやるだろうし、態々オレが行くまでもないだろう。それに、外は真夏で蒸し暑いというのにこの冷房が効いた空間から出るのは耐えられないからな。

 

 

 

 

「僕たちも行きましょうか。山田氏」

 

「Of course」

 

 

同じ部屋の中で読書に励んでいた金田と、何やら端末を操作していた山田は、そういうと部屋を出て行った。部屋を出る直前、金田からの視線を感じたが、多分気のせいだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

それから十数分後、今度は一年生全員に対しデッキに集まるように指示があった。ついでにいうと、制服ではなくジャージという服装指定もある。オレは辟易としながらも、着替えてから出て行った連中とタイミングを合わせるために手洗いを済ませることにした。

 

 

 

 

 

「Aクラス担任の真嶋だ。今日この場に無事に着けたことをまずは嬉しく思う。だがその一方で、一名ではあるが病欠で参加できなかった者がいることは、残念でならない」

 

 

Bクラス担任の星之宮から南の島でのルールを、そしてDクラス担任の茶柱から強制携帯の腕時計を渡された後、前に出てきた教師がそう言った。一人不参加なのか、可哀想な奴だ。

 

精々、オレがお前の分まで夏を楽しんでやるから安心しろよ…………。そんなことを思っていた矢先、目の前の彼から信じられない(信じたくないとも言う)言葉が飛び出た。

 

 

 

「──────ではこれより、今年度初の特別試験を行う」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どうも、夏休み中のバカンスで伸び伸び出来ると思ってたらいきなりクソ暑い無人島に放り出されて、訳も分からない意味不明な特別試験とか言うのに巻き込まれた綾小路清隆です。

 

 

「えー、皆さん、ルールはそのマニュアルに全て書いてあるので、全員目を通すようにしてください。くれぐれも、ルールを逸脱することのないように」

 

 

坂上はそう言うと、早々に切り上げて他の教師たちの方へ向かった。龍園は一個しかないマニュアルを読みながら、なにやら悪そうな顔をしている。あ、いつものことか。

 

 

暫く空を飛んでいるカモメを眺めていると、龍園が突然顔を上げ、ニヤリと笑って呟いた。

 

 

「…………今回の試験、勝つ算段がついたぞ」

 

 

 

表面上オレたちはただのクラスメイトなので、過度な反応はしない。だが、石崎や伊吹、金田といった連中が龍園の周りに集まってくれたお陰で、アイコンタクトだけはギリギリ可能だ。

 

龍園が勝つ算段を見つけたということは、きっと試験のルールの穴を突くような作戦を思いついたということだろう。正攻法では、AどころかBクラスにも勝てやしないだろうからな。

 

 

 

 

そのあと、龍園からクラス全員に対して作戦が伝えられた。まず試験のルールから言っておくと、一週間、与えられたポイント(資金)を使って無人島で生き残れと言うものだ。

 

・試験のテーマは「自由」であり、どう過ごそうと生徒の自由。

・各クラスには開始時に300ポイントが与えられ、終了時に残っていた分はCPTに加算。

・配布された資金でのみ、マニュアルに記載されている物資を購入可能。

・各クラスは一名「リーダー」を選出する。「リーダー」は自身の名前が記載されたキーカードを受け取る

・島各所にはスポットと呼ばれる場所があり、リーダーのみ占有可能。一度の占有につき1ポイント増えるが、試験中の使用は不可。

・正当な理由がない限り、リーダーの変更は不可。

 

主にこんな感じだ。他にも、試験最終日には他クラスのリーダーを指名する機会があり、一クラス当てる毎に50ポイント貰える。逆に外せば-50であり、当てられたクラスも-50。

 

どう資金をやりくりするかより、どう他クラスのリーダーを炙り出すかに焦点を当ててみるのもありかと思えてくるルールだ。実際、龍園の作戦はそれに近いものだしな。

 

 

 

「今日と明日、てめぇらは好きに遊んで食って泳げ。ポイントを全て二日で消化するぞ」

 

 

それが龍園の第二声だった。その時点でオレはある程度彼の狙いを察したが、クラスの皆は違うらしいので、空気を読んで黙ったままだ。

 

 

「んでもって、明日でほとんどの奴はリタイアして船に戻れ。残るは石崎と伊吹だけで十分だ」

 

「しかし龍園氏、リタイアは一人でも-30ポイント。全員帰ってしまったら残るポイントは0に…………あっ」

 

 

途中まで言って、金田は何かを悟ったかのように押し黙った。それを見て、龍園は満足そうに頷く。

 

 

「そうだ。すべてのポイントを物資で使い切っちまえば、いくらリタイアしても減らねぇ。それからスパイを送り込んでリーダーを当ててポイントを貰う」

 

 

龍園の作戦に納得した皆は、各々マニュアルを囲みながら欲しいものなどを話し合い始めた。かく言うオレは、その輪には参加せず、暑さに耐えながら海の音を聞いて涼んでいる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜。

 

無人島試験とやらが始まった日の夜、オレはポイントで購入したギュウギュウのテントから出て、外で月光を浴びていた。

 

何故かって? 石崎は寝相悪いし山田はでかいしで全然快適じゃないからだ。夏だと言っても夜は多少涼しいから、こっちの方が気が楽なんだよ。ただ、そののんびりタイムも後方からの足音のせいで終わりを迎えた。

 

 

 

「──────よぉ、綾小路」

 

「リーダーは大変だろ。寝たらどうだ、龍園」

 

 

後ろから聞こえた声に、オレは振り返らずに答える。こんな時間に態々こんなところに来る奴は、龍園くらいしかいないからだ。

 

 

「けっ、他の奴らにリーダーなんて任せられっかよ」

 

「そうか」

 

「綾小路。今回の俺の作戦、どう思う?」

 

 

隣に腰を下ろした龍園が、こっちを見ずに問う。龍園には嘘を吐いても無駄だから、オレは本心で応えることにした。

 

 

「いいんじゃないか。お前に暴力を振るわれた、そう言えば大抵の奴らは納得するだろうさ」

 

「そっちじゃねぇよ。…………Aクラスとの、契約についてだ」

 

 

 

 

──────龍園が今回の試験で0ポイント作戦を行ったのには、二つの理由がある。一つは、単純に他クラスの隙を突くため。良心に付け込み内から崩すお得意のやり口だ。

 

二つ目は…………Aクラスのリーダー葛城との契約のため。彼は今回の試験で購入し、二日目以降に破棄する物資と余った食料などをAクラスに譲渡する契約を結んだ。見返りは──────プライベートポイント。

 

 

 

「それも、いいと思うぞ。プライベートポイントの使い道は聞かないでおく」

 

「そういうなよ、分かってんだろ? コイツが2000万貯まれば、クラス移籍が出来るんだからよ」

 

 

一応坂柳と綾小路の対決書く予定だけどどれがいいですかね?(参考までに)

  • ボコボコにする。退学じゃ!
  • まぁ、軽くわからせるくらい…?
  • 仲良く和解。()
  • 坂柳が綾小路に一生気付かない
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