テイワットに堕ちた呪いの王   作:懐玉

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宿儺は、人助けをするようになってますが根本的な戦闘狂の所とかは変わってません。


謎の力

人気がなく、辺りが静寂に包まれたモンド城では。

アビスの魔術師と宿儺が対面している。

 

「どうした。来ないのか?」

 

「ふっ。いいだろう。」

 

挑発混じりに放たれた言葉に対して、アビスの魔術師は余裕そうに答え杖を振るった。すると周囲に炎が生み出され、宿儺目掛けて飛んで飛来した。

宿儺は、呪力に水元素を纏わせ放出し無効化する。

炎が、消されたが相手は驚くこともなく、次々と炎を打ち出す。

アビスの魔術師は、宿儺がモンド城に行くまでの間に、神の目がなくとも元素を扱えると言うことをしかも複数使えることもわかっていた。

だからこそ、引きこもうとしたのだ。

あの方と同じ力を持つ特別な存在だから。

説得し相手を引き込めれば御の字、断られたなら拘束して連れ帰り、なぜ複数の元素を使えるか調べればいい。

そうアビスの魔術師は、勝てると思っている。複数元素の使用にまだ、慣れていないと分かっていたから。

事実、宿儺が放出している水元素が、だんだんと押し負けている。それに対し放たれ続ける炎は、勢いが落ちることなどなかった。

 

「先程までの余裕は何だ?私に押されているぞ。」

 

炎がより強くなると同時に、魔術師は煽り出す。だが、そんな反応と正反対に、宿儺は無言で興味も無さげに水元素を放出する。

宿儺は、確かにすべての複数元素を完璧には使えない。

だが問題はなかった。彼の強みは術式に元素を混ぜることができると言うことだから。

 

「解」

 

宿儺のそんな呟きが、響くと轟々と燃えていた炎が掻き消され魔術師を守るバリアが破壊された。

 

「な!?」

 

魔術師は、驚愕の声を上げる。

次の瞬間。視界がブレると背中に凄まじい痛みを感じる。

 

(何が起きた!?)

 

困惑した魔術師の視界には、薄暗い空と足を前に突き出す。宿儺がいた。

地面に、叩きつけられたと今理解する。

 

「どうした?その程度か。」

 

突き出された足が、腹に叩きこまれると体が地面に食い込むように折れ、衝撃で地面にヒビが入る

 

「がぁ!ぐぅ。舐めるなー!!!」

 

「お?」

 

体を中心に、凄まじい炎が螺旋状に生み出された。

宿儺は、後ろに下がり攻撃を回避する。

 

「よくも、よくも!この私を侮辱したな!!」

 

激昂を露わにし、杖を空に掲げる。

すると炎の球体が、宿儺を取り囲む。

 

「この炎球は、私の意思で消す事も作り出すことも動かすこともできる。逃げ場などない!!次こそは、貴様を骨の髄まで焼き尽くしくれる!!」

 

怒りのあまり本来の目的を忘れ、ただ殺すことだけを考え本気を出す。先程とは比較にならない高温の炎が、宿儺に迫る。

 

「お前は、弱いな。」

 

そんな言葉と共に、炎球の一部が破壊された。

解の出力を少しだけ上げて放ったのだ。しかし術式の事を知らない魔術師は何が起こったかすらわからない。先程と違い元素をまったく使わずに破壊された事に理解が追いついていなかった。

宿儺は、凄まじい速度で接近しアビスの魔術師を掴みそのまま炎球へと、放り投げる。

 

「まっ!!」

 

アビスの魔術師が、静止を促そうとするが時すでに遅し、最後まで話す事すらできずにその身を業火に投げられた。

炎球を解除しようとするが、意味はなく肉体が轟々と燃える。

アビスの魔術師が、死ぬと同時にに炎球が消滅した。

宿儺は、つまらなそうにその場を見下ろす。

その時、拍手が鳴り響く。

 

「中々やるじゃないか。お前さん。」

 

階段上から現れたのは、青い髪、薄い褐色肌を持ち右目に眼帯をつけた男だ。

飄々としているが、そこには強い警戒心があった。

 

「さっきから見ていたな。誰だ?」

 

「俺は、ガイア・アルベリヒ。西風騎士団の騎兵隊長だ。さて、早速だが本題だ。お前は何者だ?」

 

「何の話だ?」

 

「惚けるなよ。神の目なしで、元素力を扱える奴が普通だとでも?お前どこから来た?目的は何だ?」

 

更に、警戒しながら問いかける。

剣を右手にしっかりと握り、いつでも氷元素を使えるようにしていた。

何かあってもすぐに、反応できるようにしているのだろう。

 

(厄介な奴に目をつけられたな。だがまあ、ある意味チャンスであるか。相手は、西風騎士団。この国の事実的な統治機関。情報を貰うには丁度いい。)

 

「明日の朝、9時に本部ですべて説明してやる。」

 

「ほう。正体がわからんお前を無視しろと?」

 

「時間も時間だ。落ち着いて話すなら明日の朝にすればいい。」

 

宿儺がそう言うと、ガイアの視界から消える。

 

「なっ!!ちっ。逃げられたか。」

 

ポツンと一人残されたガイアは、代理団長にどう説明しようかと考えながらその場を後にした。

月の光が照らす夜道を歩きながら宿儺は、考え事をしていた。

 

(あの魔術師が使っていた力、元素だが、俺のように神の目を持っていないのに力を使っていた。それに、あいつは、俺を追跡する時に瞬間移動をしていた。この世界は、元素以外にも、また別の力が働いていると考えるべきく。まだ謎は多いな。)

 

宿儺は、夜空を眺める。

その目には、さらに先の存在を見ていた。

 

「空を破って確かめるのもありだな。」

 

宿儺は、そう考えながら宿に戻った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




アビスの魔術師。
本小説の漏瑚枠。宿儺に弱い扱いされたがアビスの魔術師として最強。ディルックの旦那とジン団長がタッグ組んで勝率五分。
ゲームにいたら、体力、バリア耐久、攻撃力、攻撃速度が、通常の2倍ある。
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