薄暗い牢獄の様な部屋、そこで目を覚ました少女【桜羽エマ】は飛び起きる。彼女は知らない場所で目覚めた事にパニックになる。
周りの音に耳を澄ますと他にも何人か少女の声が聞こえ更に混乱する。
更に同じ部屋から声が聞こえ振り返ると知り合いの【二階堂ヒロ】がいた事で幾分か冷静さを取り戻す。
『あ、もしもし?映像って見えてます?何せ古くて故障が多いので…………やれやれ。』
モニターから声が響き映ったのはフクロウの様な外見の生物。
『私、ゴクチョーと申します。詳しい説明がしたいので、ラウンジに集まって下さい。監房の鍵を開けますので看守の後に着いてきて下さい、抵抗とかは自由なんですが、命とかなくなっちゃうので、はい』
それだけ言うとモニターが消え扉が開く音が響いた。
それから2人は現れた化け物看守に案内されラウンジに辿り着く。そこにはエマとヒロを含め13人の少女がいた。
そこにバサバサと翼をはためかせる音が響く。
「えっと、全員集まって……………………ませんね、ちょっと貴女、もう1人連れてきて下さい、多分動けないでしょうから」
モニターに映っていたゴクチョーが看守に命令を出し看守は何も言わず何処かへ歩いていく。
「さて、全員集まるまで皆さん少々お待ち下さい、説明は全員集まってから行いますので」
(まだ人がいたんだ、あ、ヒロちゃんが凄い顔してる)
エマはヒロの方を見るとヒロは険しい顔をしていた。
それから10分程経ちラウンジの入り口からカラカラと言う音が聞こえ少女達の視線が自然とそちらに集まる。扉が開き最初に看守が現れ看守が横に捌けるとそこには車椅子に乗った灰色の髪をした少女がいた。
その少女の登場にエマは思わず息を呑み何人かの少女は思わず小さい悲鳴を上げた。
「誰?」
幼さが残る声が車椅子の少女から響くがそれに答えられる余裕がある者は居ない。
看守が車椅子を押し車椅子の少女の蝋燭の明かりに照らされ全体像が浮かび上がる。
白いロングワンピースに灰色の髪は無造作に伸ばされ車椅子の車輪に巻き込まれそうになっている。
何より特徴的なのは四肢の内右腕以外が無く左目には海賊が付けるような黒い眼帯が付けられていた。
「これで全員揃いましたね。やれやれ、定時とかもあるのでさっさと説明させて頂きます」
新たに現れた少女に他の少女達が呆気に取られている中、ゴクチョーはそんな事に関心が無い様にそう言い施設や少女達の立場について説明を終えた。
それから二階堂ヒロは看守へ攻撃を加えるが敢え無く返り討ちに遭い亡くなった。
「君、名前を教えてくれないかな?私は蓮見レイア、ここに居る子は皆自己紹介を終えていてね」
レイアは車椅子の少女に目線を合わせる為跪き尋ねる。
「私、卯野ミライ」
少女はそれだけ言うと背もたれに身を預ける。
「ミライ君、教えてくれてありがとう、疲れただろう。ゆっくりお休み」
レイアの声を聞きながら少女ミライはゆっくりと瞳を閉じた。